このレビューはネタバレを含みます
【再鑑賞】
ワンシチュエーションとは思えない、縦横無尽で変幻自在なカメラワークが、一癖も二癖もある登場人物たちの、醜くも滑稽なやりとりをスタイリッシュに切り取ります。
編集の切れ味も鋭く、クローズア>>続きを読む
その豊満な肉体は勿論、ややハスキーな声がキュートでセクシーなクラウディア・カルディナーレの魅力全開です。
出演作は、本作のような楽天的なお色気コメディからフェリーニやヴィスコンティのような大作家の正>>続きを読む
よく喋る映画でした。
単純にセリフの量が多いというだけのことではなく、喋る必要の無い余計なことまで言語化しているという意味で喋り過ぎです。
登場人物たちの置かれた状況や感情までベラベラと喋っている>>続きを読む
【再鑑賞】
観るたびに魅力が増していきます。
全てのショットをただ息を潜めて、ジッと凝視することを観る者に要求する映画です。
また観ると思います。
高すぎる解像度、多すぎる情報量は時として映画の邪魔になり得るのかもしれません。
ゼロから物事を生み出せるアニメーションであるが故に、背景やキャラクターの細部は描き手のさじ加減一つで、どこまでも情報を>>続きを読む
公開時に映画館で観なかったことを、今ならポジティブに受け入れられます。
何故なら、四十を過ぎた中年男性が、スクリーンを見ながら何度も涙を拭うという醜態を晒さずに済んだからです。
断っておきますが、私>>続きを読む
【再鑑賞】
ひたすら黒い。真っ黒。
小万の惨殺シーンは一部カラーで撮影されたと聞きます。それを見た松本俊夫監督はわざわざモノクロームに直したそうです。
結果的にこの判断は大正解と言えるでしょう。仮に>>続きを読む
コンディション不良で、途中ウトウトしながらの鑑賞で恐縮です。
110分という取っ付き易い上映時間にも関わらず、やたらと長く感じられたのと、主演の女優さんの顔立ちがお人形さんみたいで可愛いなぁという印>>続きを読む
"一頭のロバの目から見た愚かなる人間の営み"
主題としては着想元の『バルタザールどこへ行く』をなぞってはいますが、やはりスコリモフスキのそれは、ブレッソンとはまた違った凄みがあります。
破壊的な映>>続きを読む
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映画のための設定というより、設定のための映画という感じがします。
主人公がトランスジェンダーなのも、イチカの家庭環境が過酷なのも、それが原因でナギサの元に預けられるのも、イチカがバレエを始めるのも、>>続きを読む
【再鑑賞】
映画全体に終始蔓延る絶妙な気まずさ。その場にいたら、窒息してしまいそうです。一体どうすればこんな気まずい雰囲気を演出できるのでしょう。
そして、タイトルが意味する文字通りの顔、顔
顔…。>>続きを読む
恐怖とはまた別種の、異様な声の小ささと違和感からくる薄気味悪さだけは、ひしひしと伝わってくる映画でした。
映画を観終わった後にわかったことですが、上映時間が113分と、2時間にも満たないことが少し意外でした。体感としては2時間を超えている気がしたのです。
ただ、それは退屈が理由で時間が長く感じられたから>>続きを読む
【再鑑賞】
深夜に何気なくテレビを付けたら、懐かしい声が聞こえてきたので、思わず見てしまいました。
まだ幼い少年だった頃、映画と言えば、ハリウッドのアクション映画でした。そして、それらの映画を彩って>>続きを読む
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【再鑑賞】
登場人物たちを乗せた車が、海に伸びる畝りのある長い一本道を見え隠れしながらひた走る。
この道から往来する車の影が消えたとき、それが何を意味するのだろうかと、思いを巡らせているうちに、映画>>続きを読む
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侵略してきた宇宙人を丁寧に埋葬して、墓石まで立ててあげた映画を私は他に知りません。
墓の前に並んで立つナディーンとハリーの背後を遠くからズンズン近づいてくる新たな宇宙人、或いは実は生きていたジョンソ>>続きを読む
何やら全てがとっ散らかっている印象を受けます。
登場人物たちはもれなく特異な事情を抱えているようですが、詰め込み過ぎが問題なのか、其々のエピソードが薄く、取って付けた感は否めません。
撮影や編集の>>続きを読む
アクションもミュージカルもそつなくこなすライアン・ゴズリング。良くも悪くも。
顔に似合わず、意外と体を張る肉体派のアナ・デ・アルマス。良くも悪くも。
ご都合主義的で、典型的なハリウッド産アクション映画>>続きを読む
【再鑑賞】
それなりに悩みや不安を抱える少年少女たちの囁かな戯れから始まった青春物語は、まさに嵐が近づくにつれて、激しい狂気を帯びた極めてスリリングな画面を形作っていきます。劇中、絶えず吹き荒ぶ風の音>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ボンドも年をとって丸くなったのでしょうか?
どうしても所帯持ちのジェームズ・ボンドは私には馴染めませんでした。傍らに幼い子どもを引き連れて歩く姿は、やはり何かが違うと感じてしまったのです。
とはいえ>>続きを読む