ナリキヨさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.5

映画や音楽、そういうカルチャー全般に関して、やはり詩的であるということはとてつもなく大事なのではないかと思う。

詩的であるというのは言葉の意味だけではなく、情景や音で、どれだけ感受性を間接的に揺すぶ
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ハスラーズ(2019年製作の映画)

4.4

ブラザーフッド映画にしてもシスターフッドにしても、もちろん異性同士にしても、恋愛感情ではなく、それでもどうしても離れ難い愛情で繋がった話が好きだ。

格差社会における女性のエンパワーメント映画としての
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透明人間(2019年製作の映画)

4.2

透明人間を扱う事でできる出来るホラー・サスペンス描写はもうこの映画が全てじゃないのかと言うくらい。誰の視線?とか、何を映してるの?!みたいな演出の連打がゾクゾクしまくり。最初のキッチンのさりげない演出>>続きを読む

トータル・リコール 4Kデジタルリマスター(1990年製作の映画)

4.0

なかなか複雑かつ繊細な設定のSFファンタジー、そこ此処のギミックやゴア描写、キャラ造形、めっちゃ凝ってるしすごい!
そしていかんせんシュワだから主人公の葛藤感がなくて大味、大胆、力技、それがいい、気持
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ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

3.7

あまりにも3だけ評価低いからお菓子ボリボリ食べながらスマホ片手に見てたけど予想以上に派手な筋肉アクションやドンパチ楽しくてずっと見ちゃった。ただランボーシリーズとしての哀愁とか孤独感とか葛藤みたいなの>>続きを読む

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.8

仲間と一致団結して戦い、プリンちゃんからちゃんと愛されてるハーレイクインなんか全然見たくなかった(マーゴット・ロビーは死ぬほど可愛い)スースクで鬱憤溜まってたので

プリンちゃんに捨てられべそべそべそ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

思いも寄らない着地点にその時はちょいと拍子抜けしたがあとから考えるとなかなか味わい深い。
自分自身の認めたくない部分に向き合い認め吐露した事で現実が見え始めちゃったってことかな。
女性を殺したい殺人欲
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.1

例の事件の渦中にいた、背の高く威圧的な警官。彼が銃を使った訳では無いが、明らかに彼の言動が大きな引き金だったろう。

「何故撃った?」

そう彼は呟いた。何故撃ったか。彼のような人間の挙動がほかの人々
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キャッツ(2019年製作の映画)

3.3

歌もダンスも素晴らしかったし、テイラースウィフトもカッコ良かった。

しかしやはり、体から毛の生えた裸の人間が身をくねらせて生ゴミ漁ったり、床に置かれたミルク直接舐めたり戯れあったりするのは悍ましかっ
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.5

小さくて美しく強く、そして愛しいクレア。
激動の時代に自我を抑え、流されるままに、翻弄される運命と命。彼女が最後の最後に、初めて心情を吐露する、その台詞があんなにつらく悲しいものだなんて。飲まれるよう
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愛のコリーダ(1976年製作の映画)

4.0

殆どが男女が交わっているシーン。見ていると肉体的な依存の上で関係性が成り立ってるようにも見える。でもそれが愛ではないと誰が言えようか。受け入れ続ける男、求め続ける女。ここでしかない二人の愛はエゴイステ>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.0

右に同じくマンクの予習としての鑑賞。

画の力の言うものをまざまざと見せつけられた。ワンシーンワンシーンが決まり過ぎててビビった。
例えば男3人が同じ方向を向いて話しているシーン。真ん中にいる主人公の
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.8

命の尊さ、リベラル、レイシスト、陰謀論、貧富の差に寄る分断化、SNS社会、全部口に含んでゴミ箱に吐き捨てたようなブラックスプラッタアクションコメディ?でした。最高。以上です!いえい!


因みに、意図
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続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

4.2

性格的にこういうドッキリというか、そういうものがとてもじゃないけど耐えられない、見てられない性分なので、こちらの作品もかなり、手の指と指の隙間から、ひ、ひぃー!という感じでずっと見てました(見てはいる>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.8

見易かった。サムロックウェルがカッコよ過ぎ、キャシーベイツが素晴らしかった。恋のマカレナ久々聴いた。ラスト泣きながらドーナツ?食べるシーンはめちゃくちゃグッときて泣いた。あそこめちゃくちゃ好き。

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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.6

若い頃にあったあんなことやこんな事を、自分が悪いから、そんなに傷ついてない、レイプされた訳でもないし、と、笑い話にして奥底に封印したもの
今になって、母親だから、母親としても未熟だ、自分は恵まれている
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.8

映画としての面白さが凄すぎて、裁判に怒り苛立ち興奮を覚えながらも、その感情の立上りがたまらなくて、これこそ映画を見る醍醐味であり意味であると震えまくった。良すぎた。社会的な意味でももちろん意義が深く、>>続きを読む

グッド・タイム(2017年製作の映画)

3.9

TENETのロバートパティンソンが素晴らしくて、アンカットダイヤモンドも大好きな映画だったので期待して観ました。

サフディ兄弟映画を2作品観て、結構一貫したテーマというかイズムを持った監督なのかな、
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

何が起こっているのか全然理解できないのにずっと面白かったし、赤と青が?どーなってこーなってんの?え?どーゆーこと??って思いつつも最後はうわー!となった。
ロジックや映像体験を楽しむ映画と思ってみてい
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.6

異世界転生漫画みたいな話でエキサイトはしなかったけどストレスなく観れたし、胸熱シーンもあり、楽しかった。oasisは消滅してて他の同年代アーティストは存在している上にリリースしている楽曲にも変化がない>>続きを読む

悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

4.0

すごく良かった。

スパイダーマンの時のトムホのいい意味での野暮ったさというか到らないけど愛おしいあの雰囲気が、この映画では悩み葛藤しながら父親の持つ複雑な狂気性や悲劇を背負う役にとてもマッチして、こ
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

高3の母と娘の関係性。あそこまで情緒不安定ではなかったけど色々思い出した。
レディバードもなかなか反抗期こじらせチャンでややこしいけど、お母さんもそりゃもう面倒くさいよ、そりゃ伝わらんよ!

口喧嘩し
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HiGH&LOW THE WORST(2019年製作の映画)

4.0

YouTube配信期間に公開されていた映画4作品を鑑賞し、村山さんの可愛さ素晴らしさにドッキュンしまくったのでザワのNetflix公開めっちゃ嬉しい。
そして!村山さんが!期待以上に可愛い!可愛いオブ
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チキン・オブ・ザ・デッド 悪魔の毒々バリューセット(2008年製作の映画)

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一日に立て続けにトロマ映画を3本続けて鑑賞するという蛮行。

ゲロと下痢とスプラッタとセックス。タブーに触れまくり。
宗教と人種と同性愛と肉食問題を扱っているにも関わらず全然意識高くなーい!下らないの
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悪魔の毒々モンスター東京へ行く(1988年製作の映画)

4.0

めっちゃ良かった!めちゃくちゃ面白かった!謎に牧歌的、多幸感!おっぱい、グロ、ナンセンス、イメージとリアルの真ん中にある日本描写!若い頃の関根勤と安岡力也の演技の感じに幼い頃に見ていたバラエティ番組の>>続きを読む

悪魔の毒々モンスター(1984年製作の映画)

3.6

覚悟してたより全然良く出来てるめちゃくちゃ面白いスプラッタ映画だった。
何も考えず東京へ行くを先に観ちゃったせいもあるかも。そのせいで、なんだ!普通に面白いじゃないか!と変に残念がってしまった。でも
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.6

難解だし、引用されている諸々の知識はないので全てを理解できたわけではないけど、主人公女性のパーソナルな部分がブレがちだったりあまり分からなかったりするのに対して、ジェイクの家族や幼少木の記憶が緻密に描>>続きを読む