トーリターニさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

前評判から全く期待してなかったけれど、良かった!

改造人間でありながら「人間」であろうとする仮面ライダーの苦悩を池松壮亮が好演。
どこか無機質な話し方、不器用さ、メンタルの弱さ……堪らない。
柄本佑
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Winny(2023年製作の映画)

3.7

でっくんやるじゃん。

正直観ていて分かりづらい部分やコテコテのくどい部分、不自然なシーンは散見される。
しかしながら、題材が面白すぎるので気にしていられない。

目の付け所の良さに嫉妬、企画力の勝利
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.0

現代日本に生きるすべての人が観るべき映画では。

松山ケンイチ、長澤まさみの演技が素晴らしいのは勿論だが、柄本明が化け物すぎる……。

テーマがテーマだけに「好き」だとか「良い」だとかは口が裂けても言
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X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年製作の映画)

3.7

マグニートー強すぎ、カッコいい。

ミュータントの遣る瀬無さ、人間の愚かさ、それぞれの思惑の行き違い、様々なコンプレックスが導く悲劇はX-MENらしさ全開、素晴らしい。

ただ説明的で余計な要素も多か
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

「責務とは行為であり、結果ではない」

もっと早く観ておくべきだった。
人生ベスト10入るかも。

3時間は長いだろと思っていたが、最後の1時間は「まだ終わらないでくれ」ってなってた。
長尺を活かし切
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ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009年製作の映画)

3.6

暗すぎ、DCかよ。

話としては普通に面白いし、見どころも多い。
俺ちゃんが本気でウザがられてるのおもろいし、復活したら口消されてるのもイイね。
あとサイクが活躍したの初じゃないか?

つまらなくはな
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ザ・プレデター(2018年製作の映画)

3.4

「進化」のための狩猟、という新提案。面白い。
とはいえ、いかんせん粗っぽいところは多かった。

各キャラクターたちに魅力があるのは良い。
ただデバイス設定は詰め込みすぎたかな。
でもプレデター犬は好き
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

4.3

非常に面白かった。
旧時代の男性社会を生き抜く女性像とプレデターという存在の相性がここまで良いとは。

食物連鎖の頂点に君臨するヒト、その中でも男女(雌雄)という格差があり、原住民と開拓民というパワー
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ウェアウルフ・バイ・ナイト(2022年製作の映画)

3.9

わざわざモノクロにしてホラーを描くという姿勢は挑戦的で嫌いではない。途中でパンチマークまで付けてるのは芸が細かい。
ラストの"Over the rainbow"が流れながらカラーに変わる演出はクサすぎ
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

-

カルチャーショックの連続。
居候先でセックスしたり、不倫相手を家族に紹介する度胸はいかつい。
ハンガリーという国のお国柄を知らずに観たので、解説をいただくまでは怖い作品だと思った。

結婚とは果たして
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マリとユリ(1977年製作の映画)

-

昭和のメロドラマみたいなオープニングはなんだか少し可笑しかった。

価値観を変容させる間柄、それは時に環境よりも強さを発揮する。
自らの解放は果たして幸福をもたらすのか。
自意識と他者依存のバランス、
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バビロン(2021年製作の映画)

5.0

"I'll see you on set"
面白すぎた。芸能の王様は映画なんだなと思わされた。

デイミアン・チャゼルによる『Once upon a time in Hollywood』って感じ。
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

4.2

やっぱMCU単体映画はアントマンが一番好き。
毎回MCUのターニングポイントになるのに、親子愛をきちんと描きながらもコミカルに仕上げる作風は美事。
今作は少しシリアス調だったけれど相変わらず楽しかった
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.6

「命あっての物種、子種サァ」
「『三千世界の鴉を殺し、主と朝寝がしてみたい』なんてネェ!良い文句じゃあございませんか?」「……それは俺が作った文句だ!……目の前でやられたら流石に照れる」
「わっちはネ
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洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

5.0

「人間、死ぬ時まで生きなきゃなんないんですからね」
「天国って何?」「天国は天国さ」

ただひたすらにとにかく情けない男性像と、強かに逞しく生きる女性像の対称性をここまで美しく描くか。

男女以外にも
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イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

5.0

やっと観られた……。
100分でこの重厚感はいかつい。
これこそが王道と言わんばかりの圧倒的な品性。
そして、とにもかくにも徹底したハードボイルド、「カッコイイとは、こういうことさ。」と言いたくなる。
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

圧巻。号泣した。
イノタケ先生、流石でした。
個人的にはキャスト変更は当然だと思っていたし、何なら楽しみにしてた。
みなさん期待に応えた素晴らしい演技。叩いてた奴らは全員坊主な。

唯一の個人的不安だ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.5

素晴らしい!
1シチュエーションをフルに活かしたこの上ない脚本!

低予算ならではの強みを全て出し切り、見事に魅力に変えた洒脱で高尚な作品。
この企画力には嫉妬を禁じ得ない。

ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.7

久しぶりに本気で勢い任せのアメコミ映画を観た。これはどうしても嫌いになれない。
DCはこういう路線が本来的に合ってるのかもね。

めちゃくちゃに、とにかく粗い設定・脚本。
冷めた目で見りゃトンデモ映画
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

全然期待してなかったけど良かった。
新海誠がよく見せてくるフェティシズム的シーンがいつもよりは控えられてた気がする。

話も粗さはあったものの序盤からズンズン話が進む感じが良い。退屈するシーンがほぼ無
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

2.2

良いシーンだと思えたのは冒頭から追悼ロゴまでとキルモンガーの使い方だけ。
俺にはタロカンという国が侵略をされ続けてるだけの話にしか見えなかった。

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

5.0

塵山のように床に堆積した生乾きの洗濯物、食器やカップ麺の容器で埋め尽くされる台所、そんな部屋で親子で深夜に行う「カスタムロボ」、雑然とした部屋の中でありありと映し出される町田康、至る所に悲哀を思わせる>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.4

90分でこの密度、素晴らしい。

昨今市民権を得て食傷気味になったタイムループ作品に一石を投じる作風。
一見軽く、それでいて深刻さも孕む見事な脚本の筆致。
「エモい」なんて単なる言葉で片付けるのはいさ
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コンスタンティン(2005年製作の映画)

3.8

続編製作決定とのことで十数年ぶりに鑑賞。
今観ても全然古さは無い。素晴らしい手腕。
今後はジャスティス・リーグ・ダークも結成か?

ジョンはジョンでもウィックではなく、コンスタンティン。DCコミックの
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

4.5

面白かった。
正直あんまり期待してなかったけれど、めちゃくちゃ楽しい映画だった。
音楽が常に良い。前作の"Immigrant Song"も死ぬほど良かったけど、今作の"Welcome to the J
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呪詛(2022年製作の映画)

-

怖さを紛らすために酒飲みまくったせいでかつてないレベルの二日酔いになったし、あんまり覚えてないけどイカレ怖かった。二度と観たくない。

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

完璧。格が違った。

開幕直後から食らい、終演まで興奮が続く。
前作のオマージュも多数あり、感極まる。
作品としての勢い、圧を終始浴びる。
それでいてもちろん画も音も素晴らしい。

大衆芸能としての映
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トップガン(1986年製作の映画)

4.4

最新作の予習として二十年くらいぶりに観た。
こんなにもストレートで汗臭い作品だったかな。シャワー浴びないと。

トレンディドラマであり、バディ・ムービーであり何よりスポ根。
家で観て泣いた映画はいつぶ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

5.0

「ウルトラマン」という作品、さらにはその存在に対するベストアンサー。最高だった。

とにかく音楽・音が素晴らしい。
円谷特撮で育った人間にとっては、耳を楽しませる映画として究極形では。
斎藤工があると
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

面白かったけど、ちょっと前情報に踊らされすぎた。
MCU作品としてみたら、もう一つ足りない感じ。しかしながら、いち映画としての面白さは並じゃなかったと思う。

ホラーが大の苦手な私にとってジャンプ・ス
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モービウス(2022年製作の映画)

2.5

ビックリするくらい面白くなかった。
マーベル作品で初めて途中で寝かけた。

短尺というのは有難いがさすがに端折りすぎ。
設定の甘さがもたらす陳腐で説得力のないストーリー展開、ちょっとお粗末がすぎる。
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.5

めちゃめちゃ好きだった。

聴覚障害を盾にしたお涙頂戴的感動強要作品だったらイヤだなぁと恐る恐る観たが、そんなことは一切なくしっかりと聾者に対する理解を促し、家族愛を感じられる作品だった。

ブラック
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.3

面白かった。
鑑賞後にあれやこれやと考えるほどに面白さが増幅する。

とにかく登場人物が素晴らしい。
高槻という村上春樹作品らしいキャラクターと、みさきというもう一人の主人公が白眉である。
高槻は、「
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

良作。

まずは、音楽含め音が良かった。
緊張と緩和が効果的に表れる形で楽しませてくれる。

そして特徴的なキャラクターを担う各キャストの演技、セリフ回しが良かった。
目線をとにかく感じさせる表情の作
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.8

歴代バットマンとは確実に一線を画した。非常に良かったのでは。

まず「バットマン」という作品の設定説明がほぼ無い状態から始まる。ここら辺はもう潔い。
とはいえ初見殺しってわけではなく、次第に理解が追い
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