RPlusSevenさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.6

・画面が「DEAD ZONE」の文字ででくり抜かれたオープニングが良かった。
・超能力、なんとも言えないロマンス、政治家との対立で構成されている。
・主人公を演じるクリストファー・ウォーケンのやつれ具
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.0

・前作に比べるとスケールがデカい。製作費も倍かかっているそう。
・危険なディストピアに乗り込むプロットは『エイリアン2』(1986)とか『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)を思わせる。
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.8

・新幹線の構造を上手く使ったゾンビアクション。窮屈な空間を緊張感のある場として上手く利用していた。
・格差の指標として、新幹線の普通車とグリーン車の区別が機能しうる。生き残るためにはその区別を越えて協
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独裁者(1940年製作の映画)

3.8

・テーマとしては、デマゴギー、ファシズム、反ユダヤ主義への揶揄・風刺。
・前半はユーモアたっぷり。後半は話の内容も重くなるのでテンポも失速気味に。
・ブラームスに合わせて髭を剃るシーンや地球儀と戯れる
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.6

・戦後の雰囲気の醸し出し方が上手い。ちょうどいい暗さと古めかしさ。
・不倫、薬物、毒物、裏切りなどいろんなトリック全部乗せ。
・「愛のバラード」名曲すぎ。
・金田一探偵が運で解決していくタイプの割と控
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.7

・登場人物が中盤から執拗に赤やピンク色の物を身につけるが、終盤になると赤色の補色に当たる緑や黒色の物を身につけるようになる。
・アメリカ西部の荒涼とした風景にライ・クーダーのスライドギターがよく合う。

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.4

・もはや「ムーン・リバー」のミュージック・ビデオ。物語というよりオードリーそのものの魅力とオードリーのために作られた「ムーン・リバー」という音楽を楽しむための華やかな映画になっている(原作とはだいぶ違>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

4.3

・濡れた車の窓やガラス越しにソフト・フォーカスされる二人が美しい。撮影監督はエドワード・ラックマン。色彩もふくめて画面作りが良い。
・ランチやドライブに出かける二人のプラトニックな関係性とその内で燃え
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.0

・特殊能力やら世界征服やらいろんなコンセプトが混じり合っているので予測不可能で刺激的。疲れる。
・教会での乱闘シーンでの、人間の間をスイスイ動き回るカメラワークがゲームっぽくてたのしい。

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.6

・テンポの良いロードムービー。早々に目的がはっきりするしその目的に向けて残り短い命を燃やすという潔い展開。
・薬の即効性高め。

ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

4.1

・物理的な意味でスピード感のないロードムービー。
・プロットがシンプルでわかりやすい。おじいちゃんが要所要所で良いことを言っていく。
・時の流れとともに必然的に蓄積していく悲壮感と幸福感をさまざまな年
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ビル・マーレイ・クリスマス(2015年製作の映画)

2.6

・ビル・マーレイ好きな人向け。
・出演する俳優やアーティストに詳しいと多少は面白い。クリスマスソングもほとんど知らない曲だった。
 

グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.4

・主人公アレックスの創意工夫に満ちた闘い。
・東西統一前後のドイツを揶揄した優しいコメディ。旧東ドイツの共産主義的な状況や製品を懐かしむ一方、新しい統一ドイツの消費主義と繁栄をあざ笑うかのようにコミカ
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異端の鳥(2019年製作の映画)

3.2

・人工言語を使ったり、地名を伏せたりすることによって寓話性を高めている。
・いろんな動物が出てくる。
・歴史的な描写はかいつまむ程度で浅く、史実に由来する恐怖というよりは通時代的かつ普遍的な恐怖を少年
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.8

・メッセージがわかりやすく娯楽性も高い。
・品のある職人芸的な演技によってストーリーにスムースに引き込まれる。
・戦争の描写になると途端にNHKのスペシャルドラマ感が強くなる。
・舞台装置の影響で演劇
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.5

・序盤の結婚式の明るさとドンの部屋の暗さが良いコントラスト。
・暗黒街を仕切るマーロン・ブランドの存在感。
・威勢のいい熱血漢はマフィアに向いていない。
・仕組まれた殺人が淡々と続く。ただ、ソニーだけ
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.5

・列車の形状を活かしたカメラワークや画面構成。
・インド人のセリフにあまり字幕をつけていなかったのが良かった。
・急にインド旅行を企画してくる兄がいたら普通に嫌だ。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.1

・音楽担当はルドウィグ・ゴランソン。インダストリアル・テクノ、ダーク・アンビエント風サントラ。
・エンドロールで流れるトラヴィス・スコット最高。
・爆音のシーンが多い。字幕なかったら聞き取れなさそう。
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.0

・30歳のフランス系カナダ人監督グザヴィエ・ドランの8作目。
・送別会でのマティアスの面白くないスピーチと、そこでの振る舞いにマティアスの彼女がブチ切れるシーンが生々しくて好き。
・『君の名前で僕を呼
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.5

・出てくる高校生がみんな仲良すぎて異世界の青春を見ているような感じだった。
・BGMがパワフル。プールのシーンとそこで流れるPerfume Geniusの『Slip Away』の選曲が素敵。
・ジェン
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HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.9

・夏の日の家系ホラー。
・反戦メッセージも含まれている。
・サイケデリックな色彩感覚。監督がマリオ・バーヴァに影響を受けていてジャッロっぽい映像になっている。
・マックは焼き芋気狂い。

・当時、井戸
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スパニッシュ・アパートメント(2002年製作の映画)

3.5

・ドイツ、イギリス、イタリア、スペイン、デンマーク、ベルギー出身のルームメイトたちによるスクリューボール・コメディ風のドタバタ共同生活。
・イギリス人のルームメイトの弟が文化的な固定観念を打ち明けたと
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.0

・自然の描き方に、誰が見ても懐かしさを感じさせる説得力がある。自然あるあるの詰め合わせ。
・お父さんの声を撮り直してほしい。

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

3.7

・無法者おじさんコンビがひたすら逃亡し続けるストーリー。
・ロバート・レッドフォードが何となくブラッド・ピットに似ている。
・セピアとカラーの往復。
・自転車のシーンで、ブッチの曲芸にエッタがちょっと
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炎628(1985年製作の映画)

5.0

・終わることのない地獄のラスト30分。一人の少年が狂気に完全に蝕まれたところでストーリーは頂点に達する。
・残虐行為への憤りや呪怨に満ちている。ロマンチックのかけらもない、手加減なしの悪魔的映画。
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

・スクリーンで観ることに大きな意義がある映画。ストーリーはシンプルなのでカメラワークとかセットの凄さに目が行く。
・友達が死んで滝壺落ちて荷物も失ったら泣いちゃうのも仕方がない。
・歴史をどの程度デフ
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.9

・出てくる食べ物が全部ドロドロしててまずそう。
・序盤の産婦人科シーンのインパクトは絶大。
・オテサーネクの父親が空気階段の水川かたまり。
・絵本の内容をアニメーションで取り入れていたのは良かった。そ
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.8

・知的なサスペンススリラー。
・アラン・ドロンの名演。華のある悪役。
・あんなに器用で魅力的なトムが貧しくて孤独だったということの説明がつかない。
・ニーノ・ロータの音楽が静か&陽気でそれが逆に不気味
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ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.7

・25年前の記憶としてストーリーが進む。少女の一人(あるいは全員)に恋をしていた少年の視点を通して語られる。
・70年代の10代の生活のニュアンスがよく伝わってくる。パーティーの気まずい感じとか。
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.2

・せっかく体を張って原子爆弾を作ったのにそれに見合う要求を自身の内に見出すことができないかなしい科学者。
・追われる側が追う側の警察官に執着し始める。
・菅原文太がしぶくてしぶとい。

・「この街はと
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.8

・ロシア人の建設作業員とグルジア人の学生であるVladmirとGedevanが、野蛮で官僚的な社会を持つ不毛の砂漠の惑星にテレポートするというストーリー。
・創造的な言語使用は『時計じかけのオレンジ』
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.0

・映像や設定が遊び心に満ちている。一方で、ベースとなるストーリーや登場人物にはあまり惹かれなかった。
・主要人物はだいたい口喧嘩してて、ロマンス要素は少なめ。
・ラクーナ社員同士のいざこざのサブプロッ
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ソウ(2004年製作の映画)

3.9

・予算の少なさを頭脳で乗り越えた、脚本に重きを置いたホラー/スリラー。
・ゴア要素がそこまで多くない分、精神にくるタイプの拷問としてそれぞれのシチュエーションがよく機能している。
・逆トラバサミはすご
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悪魔の毒々モンスター(1984年製作の映画)

3.4

・基本は勧善懲悪のストーリーだけど、善人も悪人も全員気が狂っているところは共通している。
・子どもをひき逃げするシーンや盲導犬を撃つシーンは見るに耐えない映像だった。
・『エレファントマン』(1980
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脳内ニューヨーク(2008年製作の映画)

3.4

・ある中年劇作家が自分の残りの人生をかけて、これまでの人生をニューヨークという街ごと作品化しようとする映画。
・巧妙で興味深いアイデアが豊富だけど山ほどありすぎてだいたい矛盾している。
・複製されたニ
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惑星ソラリス(1972年製作の映画)

4.0

・知性をもった「海」によって複製された亡き妻ハリー。彼女を自殺に追いやった過去を償うかのように、夫クリスは複製されたハリーに愛情を注いでいく。
・SFの自由度を上手く利用して人間の本質を瞑想する、繊細
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