ノノさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ノノ

ノノ

映画(1512)
ドラマ(42)
アニメ(0)

世紀の光(2006年製作の映画)

4.0

都会と田舎の相反する病院で同じシークエンスの物語が展開される。アピチャッポンはやっぱり不思議で静かで心地良い。それと、前世や来世といった共通の要素が用いられる。
緑と太陽の光に囲また田舎の病院に対して
>>続きを読む

トロピカル・マラディ(2004年製作の映画)

4.0

唐突なエアロビに笑ってしまう。なぜ毎回踊ってるおばさんおじさん映すのか笑
前半と後半で全く違う話。前半は若い男2人が恋人のような関係になっていく瑞々しく甘いストーリー、後半は「山月記」を引用した重たく
>>続きを読む

パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

3.7

人種差別と偏見にまみれたコメディ。完全に振り切れちゃってる。ブラックジョークのオンパレードで観客を不快にさせにきてて逆に面白い。オープニングの文字の出し方もエンディングの背景と音楽もかっこいい。
黒人
>>続きを読む

白い鳩(1960年製作の映画)

4.8

少年少女のクロースアップ、手書きの鳩の絵、高いところから下を覗くように撮られたショット、白い鳩と黒い猫、顔が切り落とされた少年の像…映像の美しい構図に圧倒される。なんてことのない物語でも映像の力でこん>>続きを読む

ラッカ(2017年製作の映画)

3.9

スケールがショートフィルムのそれじゃない。全ての造形がキモ美しい!!!

The Strange Thing About the Johnsons(原題)(2011年製作の映画)

3.5

かなり前に見てやっぱりアリアスターっておかしいんだと思った

Dolls ドールズ(2002年製作の映画)

3.8

女が来ているワンピース、2人に繋がれた紐、もみじ、道路に流れる血…いろんな赤がモチーフとして使われる。同じ時間を過ごす様々な人の恋が交差して描かれる。恋は美しく残酷で儚い。北野映画特有の暴力がないけど>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.8

キャッキャ遊んでてかわいいヤクザ
「あんまり死ぬのを怖がるとな、死にたくなっちゃうんだよ」さらっと出てくる言葉が異様に響く。死ぬことを恐れているが故に死を求めてる感覚。沖縄の暖かく美しい景色が余計に不
>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.9

我妻とポンコツ部下のオフビートなやり取りが可愛い。最後の全員気狂いだ…というセリフがまさにそう。撃つ人も撃たれる人も何も考えてない、情などどこにもない。淡々とした残酷さが気持ちいい。ただ唯一人間らしく>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

5.0

なんでずっと見てなかったんだー!
カメラ、編集技術、登場人物一人一人の描き方のうまさ、2時間があっという間に過ぎ去っていく。このような登場人物が多い群像劇だと誰が誰だか分からなくなる事が多いんだけど、
>>続きを読む

狂気の愛(1985年製作の映画)

3.7

狂喜乱舞の嵐。始まりから終わりまでハイテンションな演技と共に全力疾走していく。正直何が起こってんのか分からない場面ばかり。見終わっても何がなんだったのか整理できていない。ただバイオレンスシーンのグロさ>>続きを読む

ピストルと少年(1990年製作の映画)

3.5

「他人は嫌いだ」兄妹には強い繋がりがあると信じてる少年。なぜ血のつながりをこんなに大事にしているんだろうか。果たして姉に会ったところで何が変わったんだろうか。あっさりと見つかった姉、未熟だから人を脅す>>続きを読む

影の軍隊(1969年製作の映画)

3.8

メルヴィルブルー!!映像の好みで言ったらメルヴィルは私の中でかなり上位だ。ほんとにどこを切り取っても美しい。
うとうとしながら見てたら誰が誰だか分からなくなって何回も巻き戻した。しかも歴史に疎いのであ
>>続きを読む

こわれゆく女(1974年製作の映画)

4.6

ほんとにこわれゆく女だったな。カサヴェテスとジーナ・ローランズの組み合わせ好きすぎる。頑張っているのに空回りして堕ちていく中年女役が合いすぎ。
感情の生々しさに飲み込まれそうになる。ニックがメイベルに
>>続きを読む

ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

4.0

知らない監督だし期待しないで見たんだけどかなり面白かった。
学校でイケてないクィアの女子2人が意中の相手の気を引くために少年院あがりだと嘘をつき女子ファイトクラブをつくって成り上がる。ひたすら繰り広げ
>>続きを読む

ブリングリング(2013年製作の映画)

3.1

窃盗するのに全然抵抗とかなくてすんなり参加しちゃうのアホすぎるし人物像も全く見えてこない。セレブの家ってこんなにセキュリティガバガバなのか…侵入も緊張感なく普通に入れちゃうのに違和感。
ぐっとくるショ
>>続きを読む

ポルターガイスト(1982年製作の映画)

3.8

末っ子ちゃんがかわいぃ。あとワンちゃんも演技してて偉い!!
木が家に侵入してきて子供を飲み込むシーンとか最後に3人がクローゼットに吸い込まれそうになるシーンの迫力が良い。強風すごすぎてどうやって撮った
>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.0

数年前に友達と文芸坐のレイトで見てこれ何なんだ…となって、久しぶりに見てやっぱり何なんだ…となった。しかも殆ど覚えてなかった。でも冒頭とラストだけは脳みそに焼きついてる。渋滞にはまり、そこを抜けてから>>続きを読む

昼顔(1967年製作の映画)

3.9

カトリーヌ・ドヌーヴの美しさ大爆発
マゾな性欲に溺れていく金持ち夫人が昼に娼婦として働き始める。展開はよくありそうではあるけど、妄想と現実のギャップに苦しめられながら触れたことのない世界に足を踏み入れ
>>続きを読む

どですかでん(1970年製作の映画)

4.0

ゴミ溜めの街に住むいろんな人間。揃いも揃ってみんなダメなんだけど、生命力に溢れてる。どですかでんと言う擬音を使いながら電車の真似をする知的障害の少年、子供に乞食をさせて夢ばかり語っている父親、妻の浮気>>続きを読む

日本の夜と霧(1960年製作の映画)

3.8

みんなちょこちょこ台詞噛んでるんだけど、切羽詰まった感じが出ていて逆に効果的になっている。安保で結ばれたカップルの結婚式で列席者が次々と政治的なディスカッションを始めてしまう。松竹が大島に無断で公開4>>続きを読む

不夜城 SLEEPLESS TOWN(1998年製作の映画)

3.1

ジャケのダサさがやばい。逆に良いまである。金城武が歩くと歌舞伎町も香港に見えてくる。この時の金城武めっちゃかっこいい。

有名な俳優が多いのにみんな演技が下手に見えるのは演出のせいだろうか。単純に演技
>>続きを読む

トーク・トゥ・ハー(2002年製作の映画)

3.6

道で落とし物拾って渡すまでは良いけどそこから家着いて行って良い?はかなりキモい。そこだけでベニグノのヤバさが表れてる。
途中に挿入されるサイレント映画の描写がかなり際どい。ベニグノのアリシアに対する気
>>続きを読む

心の旅路(1942年製作の映画)

3.6

記憶喪失恋愛映画っていつからあったんだろう。焦らすからこそ感動メロドラマが生まれるのは分かるんだけど、焦らしてないで早く言っちまえよとしか思えない。この頃のモノクロ映画、女優の顔のクロースアップだけふ>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.0

中絶が違法の時代で大学生ながら妊娠してしまうってもう生き地獄だな。
知識がないのを良いことに流産防止の注射を渡す医者、妊娠させても知らん顔の男、助けてくれない友達、絶対に親には言えない。フランスの美し
>>続きを読む

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.5

激痩せのアイス・ナッタラット良い、、
白血病になった男が友人と一緒に元カノたちに忘れ物を返す旅を始め、それが徐々に複雑な2人の出会いを振り返る旅へと変わる。
『バッドジーニアス』も面白かったしこの監督
>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

5.0

タルコフスキーは大体5回トライしてやっと通して見れるのが常なんだけれどもこれはセリフが多いからか1回で見れて歓喜。SF感のないSF。作家と科学者と案内人(ストーカー)の3人の男が願いが叶う場所ゾーンへ>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.7

凄まじくて泣きそうになったよ。゚(゚´ω`゚)゚。
京劇の演者である2人の男が時代に翻弄されていく様子が描かれる。同じ頃の中国を描いた傑作『ラストエンペラー』では映像美が良かったけどこっちは感情から溢
>>続きを読む

BU・SU(1987年製作の映画)

3.6

hasamigroup病気が治ったらのmv元、ずっと見たかった作品。富田靖子の自身なさげな顔が役柄とぴったりはまってた。学校をサボって歩いた街、結局失敗で終わった踊り、内気な少女が抱える生きづらさと陰>>続きを読む

対峙(2021年製作の映画)

3.5

見るまで勝手にドキュメンタリーだと思ってたけど流石にないか。母親たちが話す息子たちの断片的な情報で情景が浮かぶ。役者が全員良かった。許すことで救われるのかもしれないけど、自分がこの立場だったら絶対に無>>続きを読む

愛人ジュリエット(1950年製作の映画)

3.7

誰も記憶を持たない不思議な国の設定とハイコントラストで撮られた映像が混ざり合ってぐんぐん惹き込まれる美しい作品。どこまでが夢でどこからが現実か、現実と非現実を行き来し、2つの世界がリンクする。記憶がな>>続きを読む

プリズナーズ(2013年製作の映画)

3.8

ドゥニ・ヴィルヌーヴ作品はずれないな〜
最後の最後まで緊迫感すごくて2時間半めちゃくちゃ疲れた。ジェイク・ギレンホールの目つきが好き。アレックス拷問シーンは顔ボッコボコすぎて笑った。警官って1人で行動
>>続きを読む

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

3.7

隣の工場の影響で決まった時間に壁をつたって赤い泡が降り注ぐオフィスに住んでいる詐欺師一家。家に入る前に家賃を取り立てられないように塀に合わせて屈んで歩いてるのがシュール。
ものすごい毒親の元で育ったオ
>>続きを読む

西瓜(2005年製作の映画)

4.0

ツァイ・ミンリャン作品を見るのはまだ4作目なんだけど、以前見た3作よりもかなり振り切れてて笑っちゃった。序盤からぶっ飛ばしてる。ミュージカルシーン含め真剣にふざけてた。
油に入れたら一瞬で膨らむ麺みた
>>続きを読む

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

3.9

とてつもなく静かな脱獄。決してドラマチックではないが、100分間続く緊張感であっという間に見終わってしまった。回想など時間や空間が変わることなくただただ脱獄する様子を流れていく時間通りに丁寧に描いてい>>続きを読む

マリアの受難(1993年製作の映画)

3.6

ほぼ喋らない夫との息の詰まる生活、下半身付随の父親の介護、虫の死骸を集めることと宛先のない手紙を書くこと、隣に住む隣人の様子を伺うことだけを趣味にしているマリアは少しずつ崩れていく。ルーティン化された>>続きを読む