中さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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紅の豚(1992年製作の映画)

4.5

胸が熱くなる人間讃歌。

飛行艇乗りとしてしか生きようとせえへんポルコは人間として正しくはない。
でも自分の哲学を曲げへん姿にロマン(男気とか美学とも言えるかな)を強く感じるし、登場人物たちや俺たち観
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メッセージ(2016年製作の映画)

5.0

「彼らにとって時は流れるものじゃない」

未来予知能力というより、その能力によって時間を超越して自分を俯瞰してみれることがネックやと思う。
過去現在未来を一本道(運命のように)のものとして受け入れて体
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エグザイル/絆(2006年製作の映画)

4.5

彼らの仲間になりたいなあ。
俺には様式美としか表現できひんわ。
めっちゃ良いエンタメ。

新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.5

大味な警察モノ。
ギラついてる高倉健かっこええなあ。
都電が走ってる東池袋に今も多少面影がある気がした。

ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

今作のジャンルをまったく知らへんまま鑑賞した。
2曲目が始まってまさかなとは思ったけどライブ映画やった。

こういう作品に出会うたびに、世界には俺の知らん面白いことがいっぱいあって、それらが俺を楽しく
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燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

3.5

「自分で全部作るんだよ」
ーネオンも人生も。

LEDでもええからネオンで何かを作りたくてその参考も兼ねて鑑賞した。
物語としてはシンプルで可もなく不可もなくって感じ。
けど昨年旅行で行った香港の移り
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

3.5

古き良き平成の恋愛青春物語。

むずがゆくて、初々しくて、ちょっと痛々しい登場人物たち。
ファッションは当然として言葉遣いも今とちょっと違う感じがした。7年前の映画で、当時よりさらに10年くらい前を想
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

3.0

愛に狂った大人たち。
愛にしか興味がない女と、感情の嵐に晒されてたい男。

サラは上手くやるためにバランスを取らなあかんって理解してるけど、ほんまのところは上手くやることを重視してなんかなくて、なんで
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砂の器(1974年製作の映画)

3.0

旅好きおじさんのロードムービーの方が好みやったかも。
慌しい世の中にも肩肘張らへんほんのりとした余裕があった。列車に乗りながらやることが新聞とか週刊誌読んだり俳句書くことやもんな。携帯電話の影響は大き
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.5

声変わりの途中でかすれる高音で歌う紅、めっちゃ熱い。

「きれいなもんしかあかんかったらこの街ごと全滅や」
排他的な「ヤクザ」が放つすべてを包容するような言葉。
綾野剛はヤクザ役ってほんまハマるな。大
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遠いところ(2022年製作の映画)

5.0

1回目 20230710
2回目 20240130

アオイが抱える(問題未熟さ・覚悟のなさ・認識の甘さ)は、アオイの自己責任として処理されるべきのか、社会の問題として捉えられるべきなのか。

アオイ
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.5

めっちゃ熱中する良作。

航空トラブルとか地震のときってひたすら祈るよな。
お腹痛いときも祈ってる。日々の怠惰とか幼稚さを悔いて、ちゃんとしますからどうかって神様か誰かにお願いしてる。
ああいう痛みと
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

山添は自分が思い描く場所にたどり着けるかな。
元来高い能力があるにも関わらず、パニック障害はアッパーな同僚や恋人を遠ざけた。山添はほんまはアッパーな世界で生きたかったけど、どうしてもそうできひん。その
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

ベラの成長に観客はどこまで着いていけるか?
自分を試されてるような気持ちになった。

ベラの最も強い行動原理は好奇心。
五感を機能させる楽しさ、性的な満足感、食事の喜び、外の世界へ飛び出して旅する期待
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もののけ姫(1997年製作の映画)

5.0

「曇りのない眼で見定め、決める」

冒頭にアシタカが祟りを受けるシーンで、この先の運命を知っているからか涙が落ちそうになった。

曇りのない眼で世界をみれば生きる道があるかもしれないと族長に言われ、没
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スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

2.5

執着心との付き合い方。
理想と現実、どっちを取って生きるんか。
俺含めて、映画とか物語が好きな人は理想を追い求めがちやと思う。意識的に現実に寄せてバランスを取りながら生きてみても良い気がする。
て書い
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青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

4.5

B級映画みたいな始まりで不安になったけど右肩上がりで大満足。
めちゃくちゃ真面目で純朴ロックバンド少年。
素朴で嫌味がない青春の独白がジワる。方言も抜群にええ。
ほんまギャグキレッキレ。北野映画みたい
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.5

俺には老人側に寄り添う心構えと余裕がない。
違う世界みたいに見える。
日常から、俺の生活には老人がおらへんからかな。じいちゃんばあちゃん以外で寄り添いたいと思う老人がおらへん。

国家への帰属意識、家
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.0

偏見と差別。
アニメーションで和らげられへん帰属意識の高さ。人種間の隔たり。見ててちょっとしんどかった。

父の夢と父の店に自分の存在意義を重ねるエンバーが好きじゃない。自分のことと家族のこと、混ざり
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.5

「傷ついてたら負けだぞ」
他人に対して無関心で不寛容になるって意味じゃなく、かなり愛のある言葉やった。

テーマ性とエンタメ性がめちゃくちゃ良く融合してた。
ベースはずっと楽しくて面白い。

形骸化し
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メリダとおそろしの森(2012年製作の映画)

3.5

他者と譲れないものが違うとき、どう振る舞うのか。
メリダも母も自分勝手過ぎる。
時代背景による価値観の違いがあるにしても、母はメリダに結婚を強要するし、メリダは得体の分からない者(魔女)に力を借りて母
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

3.5

当時の俺は物語シリーズのどこに良さを感じてたんやろうか。奥行きの計れなさ?スタイリッシュさ?ペルソナみたいなハーレム感?
ストーリーは端折られてる感がすごいけど、それはそれでテンポ良くてええ。絵には満
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.5

ピンクと居酒屋で対話するシーンが印象的やった。
「正しさ」を貫けることが羨ましいって言うのはちょっとずるいよな。
俺含めたいていの人は、上手くやれてしまって、楽になれてしまう。正しくやり抜くことに憧憬
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枯れ葉(2023年製作の映画)

2.5

あんまり良さを理解できひんかった。
誰にでも当てはまる凡庸で普遍的な生活を描写することで、観客が勝手に自分の生活を作品に投影して良いと感じてるだけでは?て感じやった。
つまらん占いみたいな感じ。

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ローマの休日 4K レストア版(1953年製作の映画)

5.0

「永遠に続く、たった一日の恋」
ていうキャッチコピーに惹かれて観た。
「続く」より「忘れない」の方が正しいやんと思ったけど、続くの方が素敵やな。

映画を通して観客は他人の人生を生きられるっていうけど
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

2.5

楽しいし懐かしさもあって完成度も高いのに、どこか物足りなさを感じるのは自分が鑑賞者でしかないからかな。マリオは自分が操作して遊びたい。

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

2.5

何も感じひんかった。
作り手の作りたかったものはたぶん作れてるんやろうけど、何も考えたり感心することがなかった。

ほつれる(2023年製作の映画)

5.0

「彼女にはなぜ、夫ではない[恋人]が必要だったのか?」

自分の内にある矛盾する感情。
綿子は文則という夫がいるのに、木村を好きになって男女の関係を継続させてる。議論するまでもなく不倫は悪いこと。
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

「こんなふうに生きていけたなら」とは全く思わへん。
自分の延長線上にも平山になる可能性がある気がしてひたすら怖かった。ラストの笑顔は詩的ではあるけど、すごい恐ろしくて、グロテスクですらあった。
どうし
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.0

願いは、ただの想いではなく、人を形成している。

俺にとって、願いは変わるし気持ちも変わるけど、俺が大好きってことだけは不変や。
自分以外の他の誰かを想って、本来の自分を変えるのは怖いような気もする。

市子(2023年製作の映画)

5.0

市子の生き方に共感して、憧れた。
今作を観ながら漠然と「俺は、俺になりたい」と思った。自己表現したい、自己実現を果たしたいって欲が自分の表層に出てきた感覚。
市子は自分のために他者を犠牲にできる程度が
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香港の流れ者たち(2021年製作の映画)

2.5

行政の罪を問うてるようで、ファイの現実逃避が個人的に受け入れられんから、彼ら側には寄り添い難い。

人間の尊厳が不当に扱われていることに間違いはないけど、なんとなく納得感というか妥当性を感じるのは、怠
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いますぐ抱きしめたい 4Kレストア版(1988年製作の映画)

4.5

合理的じゃない行いにこそ、その人の価値観とか人生が立ち上がってくるんかもな。
とにかくアンディがカッコいい。最高の兄貴。約束なんてなくてええから着いていきたくなる。

鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星(2011年製作の映画)

4.5

「真理は現実から逃れるための道具じゃない」

「新しい世界は、今、自分の足元にある」

バトルシーン、錬金術の万能感が気持ちいい。

同年代らしい人たちが集まってると、妙に安心感があるのは過去に同じ時
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