aymmさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

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ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.2

今の時代、宇宙を疑似体験できるような映像技術は十分に整っている。
だけど、デイミアン・チャゼルが描きたかったのは宇宙飛行士であり、父親であり、ひとりの人間であるニール・アームストロングの生き様だった。
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

4.1

はたしてヒトラーだけが悪だったのか。
独裁政権を完成させたのは賛同した大衆がいたからではないか。

本作は観客に決して逃げ場を与えない。
全く共感出来ないヘロルトの蛮行の数々に、正直ずっと嫌悪感を抱い
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ワイルド・ラブ(2018年製作の映画)

3.4

大復讐劇。
やられる側が大悪党だったら教材になりそう?
ピクサーのダークバージョン的な…。

ビーバーの雄叫びが可愛い。

アクアマン(2018年製作の映画)

4.1

ちょっと1、2点言いたいことはあるけど…、アクアマンシリーズ第一作目、そして前人未踏の海中アドベンチャーとしては素晴らしい!

すでに世界興収1,200億円に迫る勢いで大ヒットしている本作。
そのヒッ
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.4

‪じわじわと疑念が確信へと近づき、ついに辿り着いたと思った瞬間全てが消えて無くなる。‬
‪ずっと観ていたい美しさと、近すぎて見てられない生々しさにゾッとする。‬

散りばめられたヒントを、ひとつも見逃
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ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)

3.7

不眠症の男が死に場所を求めて訪れたホテル。
青い男
独りよがりな女
赤いメイドたち
素晴らしいキャラ立ちと、舞台となるホテルの雰囲気の良さ。(グランドブタペストホテルみたいな)
これから起こるドラマに
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.9

18世紀の英国王室で繰り広げられる女たちの愛憎劇。
豪華絢爛さが滑稽に見えるほど醜くあざとい駆け引き。
本当に笑っちゃうポイントが多いので、ランティモス作品にしては明るい?ような印象を受けた。

やは
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一人の男、私の息子(2017年製作の映画)

3.9

ドラァグクイーンの息子と、過去に過ちを犯した父親。
ほとんど説明らしいセリフが無いまま、その過去がいかに家族に影響を与えたかというのを描いている。

息子の優しさがあたたくて、自分を受け入れた者の強さ
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天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

3.9

グレン・クローズの表情に引き込まれる。
そして、彼女の若い頃を演じている人が口元似てるな〜なんて思ってたら実の娘!
綺麗だし、お母さん同様表情豊かで素晴らしい。

夫婦の絆は愛が無ければ成り立たないが
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バハールの涙(2018年製作の映画)

4.4

「人生で最も重要な30メートル」
その先で迎える、奇跡の力強さに涙が出ました。

捕らえられた息子を救うために命を懸けて、女性武装部隊を率いるバハール。
彼女はエヴァ・ウッソン監督が内戦地域で取材をし
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.8

天才女ハッカー、リスベットの悲壮な出生の謎に迫る内容。
デヴィット・フィンチャー監督作「ドラゴンタトゥーの女」の続編。と言っていいのか…。

これはこれで面白いし、クレア・フォイのリスベットも悪くない
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

4.1

「デイアンドナイト」
善と悪はどこからやってくるのかーー。
その表裏一体に出口はないのか。

溢れる熱量で、観る者に問題提起する骨太なヒューマンドラマ。

ありがちなドラマになってしまいそうなところ
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花々(2018年製作の映画)

3.5

普通じゃない空気を覗き見てしまった感覚。
至近距離から追う効果的なカメラワークと、鼓動に重なるような音楽の使い方が非常に上手い。
ラストシーンの彼女の表情から、未来は見えないように感じた。
失くしたも
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青い犬(2018年製作の映画)

3.7

これはぜひ長編で観たい。
身の回りの物全てを、ブルーに染め上げて自分を守る父親。
そして、彼を守ろうとする息子。
閉じられた世界観を見事に美しい色彩で表現していて、大音量でかけ流される歌がまたフランス
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365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

-

あなたが一番笑顔になれるとき、そこにあるモノは何ですか?
倉庫から取り出せるのは1日1個、彼が始めたシンプルライフ。
日々溢れ返る「モノ」と向き合った時、彼にとって本当に大切だったものとは。

2/2
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夜明け(2018年製作の映画)

3.3

長編にしたら、このあと蘇りホラーものにできそう?
20分で数日の経過を感じさせられるのは凄い。
突然の災いって、振り返ってみるとあの時までは幸せだったのに何故…って事が往々にしてあると思う。
その極み
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メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

3.7

タップダンスするペンギン
人を乗せてすいすい泳ぐカメ
陽気に歌うブタ
ディズニーの世界に生身で飛び込んだらこんなかな〜と想像が膨らむ。

この映画は見せ場が多い。次から次へと披露される歌やダンスが素晴
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.0

呪いをかけられた気分。

怖すぎて1人で観るんじゃなかったと後悔しました。
グロいのは平気な方ですが、これは恐ろしい類いの雰囲気が強くて、本当にぞわぞわしました…

ここまでの世界観を作り上げたのは、
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チャンブラにて(2017年製作の映画)

4.5

この映画にメッセージはない。
監督がそう言う意味は、メッセージなど込める必要もない。ということだと思う。
彼らの生き様そのものから、必ず伝わって来るものがあるから。

これはイタリアのスラム街を舞台に
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ジュリアン(2017年製作の映画)

4.3

冒頭から、問題を抱えたこの家族の傍観者となる。
はじめの十数分で引き込まれると、
そのまま緊張感が途切れることはない。
 余計な音楽が一切なく、
聞き取れないセリフがより不安感を募らせる。

母を守る
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.9

リメイク版を観る前に。

これは子どもの頃観ていたらトラウマ必至。
ホラーの古典だろう展開、演出が今観ても怖い。
気味の悪さ、気持ちの悪さ、それらを際立てる赤が不快なほど美しい。

決してひとりで見な
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シークレット・チルドレン 禁じられた力(2015年製作の映画)

3.6

未体験ゾーンにて鑑賞。

超能力を持った兄妹に違和感はないが、父親の持つ感情や行動に説得力がないので入り込みにくい。
監督のアンドリュー・ドロス・パレルモは「アゴーストストーリー」の撮影担当なだけあり
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ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

3.9

待っていました。久しぶりのマッツ・ミケルセン 主演映画!
原作がコミックなだけあってストーリーは割と単純。
ビビットな色合いとポップな演出でバイオレンスな描写をお洒落風にしていたが、特に目新しい感はな
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マチルド、翼を広げ(2017年製作の映画)

4.8

可愛くてお洒落なのに、切実な問題を抱えている人を愛情深く描く作品。
私はこういう映画が本当に好きです。

母娘の危ういほど深い愛は、幼い娘を成長させる。そして傷つける。
小さな彼女の世界を広げたのは唯
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ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

4.0

みなさん、これ何時間かかりましたか?

私は2時間ちょっとかかりました。
自分の選択によってストーリーが変わる。
ある程度パターンは決まっているので間違えると引き戻されるけれど。
もう何度も引き戻され
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

4.3

このための前二作だったのか…!
異色なヒーロー映画「アンブレイカブル」。
特異なサイコサスペンス「スプリット」。
そして、クロスオーバー作品としての本作。
ヒーロー映画への問いかけを見事にまとめあげた
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特捜部Q カルテ番号64(2018年製作の映画)

4.7

期待を裏切らない重厚なサスペンス。そして、バディものとしての魅力が最大限に生かされたシリーズ第4弾!

そもそも特捜部Qシリーズは、累計1000万部以上のベストセラーを叩き出した、デンマーク発のミステ
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ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.5

カラフルでファンシーな世界観と、ロマンチックなストーリーに胸がトキメキました!

フランスの港町ロシュフォールで、都会への夢と理想の恋に焦がれる双子のお話。

シェルブールの雨傘と違って、セリフは普通
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シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.3

昼も夜も夢見る。あなたのことを。

残酷さはより美しさを持ち、
恋しさはより儚く、
届かないはずの彼女の想いは水面に漂って彼の一部となる。

こんなにも悲しくてやりきれない話はない。
それと同時に、こ
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家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.1

ホロコーストを生き抜いたユダヤ人男性のアブラハム。
70年越しの約束を果たすため、ポーランドへと向かう。
命の恩人である友に会いに行くために。
よくいる頑固じいさんで、更には足も痛むので旅は前途多難
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

4.2

全女性の味方をしてくれる、ハッピーで癒しのヒューマンコメディ!

「モデルや女優のようにスタイル抜群の美人になれたら…」
女性なら誰もが一度は思ったことがあるだろう願い。
その度に感じる、現実に対する
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ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.0

思えば去年は、ベニチオ・デルトロに魅了された年だった。

ボーダーラインは言うまでもないが、本作も彼の味わいが満ちた一作。

そしてこういう、「ひとつのモノ」が人を巻き込み、派手ではないが印象深いドラ
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未来を乗り換えた男(2018年製作の映画)

3.9

先日試写会にて鑑賞。

これは前情報があった方が楽しめる、というかわかりやすいような気がする。
というのも、原作となった小説の舞台は1940年代のユダヤ迫害が過激化するドイツ、そしてフランス。
映画で
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ぼくたちのチーム(2016年製作の映画)

3.9

ラブサイモンを観た時も感じたことだけど、こういったLGBT×青春映画が当然のように映画館で公開され、たくさんの人の感覚に影響を与えて欲しいと思う。

あらすじも読まずになんとなくNetflixで見始め
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幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

4.4

離婚した妻とのひとり娘。
再婚した現妻の連れ子のふたり娘。
そして現妻との間に新しく子供を授かった。

複雑すぎる家庭環境。
反抗する娘に為すすべがなくなり、投げやりになる父親。
娘の本意は父親には到
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ロング,ロングバケーション(2017年製作の映画)

4.5

これ、あらすじ読まずに観たほうが良いです。
皮肉な笑いとあたたかな愛に溢れる、こんな終活映画があるのかと、涙が止まりませんでした。

アルツハイマーの夫とその妻がキャンピングカーで旅に出る。
会話は出
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