おるふさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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パーソナルソング(2014年製作の映画)

4.4

治療法が確立されていない認知症に薬の力ではなく、音楽の力による“音楽療法プロジェクト”を記録した映画。

自分の若い頃や娘の名前も思い出せないほどの認知症の患者に個人の思い出の歌(パーソナルソング)を
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悪童日記(2013年製作の映画)

4.0

映画はとても素晴らしいです。衝撃的です。ただ原作を読んだのが直前過ぎて(本当に映画を観る1ヶ月前くらい)その衝撃が半減してしまってすごく損した感じになってしまった。残念すぎる。また5、6年寝かせてから>>続きを読む

マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年製作の映画)

3.8

東京フィルメックス授賞式&クロージング上映。

この前に下のフロアで篠崎誠(監督)と柳下毅一郎(映画評論家、ホドロフスキーのDUNEにレビューが載っていました。)のクローネンバーグ特集特別トークショー
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ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)

3.0

ラストはトリアーがジョーを救ったと感じた。(セリグマンから、ではなくて精神的というか魂的というか)

ジョーにはもはやニンフォマニアックという生き方しか無いし『 I am a nymphomaniac
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マダム・マロリーと魔法のスパイス(2014年製作の映画)

2.5

ギルバートグレイプのラッセ・ハルストレム監督という事だけ知っていて、同じ日に観たアバウトタイムとスケジュールの都合が良かったので予告編しか予備知識無いまま鑑賞。

『インド人主役(と言っても良いと思う
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.1

予備知識ほぼ無しでの鑑賞。元々観るつもりは無かったのだけれど評判があまりに良くて鑑賞。とても良かった。

タイムトラベルものとはいえ全然“SFSF”していなかったのもgood。主人公のドーナル・グリー
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西遊(2014年製作の映画)

4.5

東京フィルメックスにて。

台湾のお坊さんか僧侶かが、神様に指でつままれて異国フランスのマルセイユにぽとん、と落とされた、みたいな不相応さの主人公リー・カンションの超スローな歩みはどこか崇高さ漂う。
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サスペリア(1977年製作の映画)

2.6

音響と色彩など視覚効果は素晴らしいのだけれどそれに頼りすぎてカメラワークの力強さが皆無。故に画的なホラー要素の印象がとても薄い。あと演技が酷いですw(特に中盤サラ役の女優ww) 
あぁ、やっぱりどのジ
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ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

3.1

楽しげな音楽、楽しげな衣装に身を包んだ楽しげなモノマネ集団。 でもなんだか寂しさ漂う。
誰もが持ってる孤独な心の闇を抉られるコリンにしては少し重めで深い映画。 
パリの街並を闊歩するマイケル・ジャクソ
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アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)

3.7

えっ?変質者の話?? 全っ然予備知識無しで観たので騙された、というか何だよこの邦題!!!という感じです。

しかしさすが映像美や映画的芸術性で平均的に高水準を誇ると言われているスコリモフスキ。その映画
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ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

4.3

雪の降る夜のとある路地に倒れている女性。通りすがりの老紳士セリグマンは、女を自宅で介抱する事にする。自らを「ニンフォマニアック」(色情狂)と語る主人公ジョーの性遍歴をセリグマンとの対話・回想形式で語る>>続きを読む

アイム・ソー・エキサイテッド!(2013年製作の映画)

2.5

ペドロ・アルモドバルは「トーク・トゥー・ハー」ボルベール」「私が、生きる肌」の3作しか観てないのですがその印象で借りてみたらちょっと拍子抜けの軽さ。 
人間模様を描くのか、コメディとして仕上げるのか、
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PARIS(パリ)(2008年製作の映画)

3.2

小さな子供から大人までが皆恋をしている街パリのリアルな日常。ジュリエット・ビノシュの存在感がちょうどいいね。

そこはかとない寂寥感に満ちてる。
人の心に深く足を踏み入れない、少し距離をとった付き合い
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ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

3.7

【ミッション:20分以内に10万マルクを用意し彼に届ける。】

11:40〜12:00の20分間をバッドエンドを繰り返しては最初のシーンへ逆戻りする構成はマルチエンディングのサウンドノベルそのもの。
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世界一美しいボルドーの秘密(2013年製作の映画)

3.0

『ボルドー地方のシャトーと建物が織り成す美しい風景とワイン生産の裏側』
鑑賞前はこんな感じのドキュメントかな~などと思いながら映画館に足を運んだら全くの大違い。

2000年代に入りボルドー産ワイン
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

2.9

割と鑑賞環境にスコアが左右されやすいとこあります(笑)

昨年「フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ」として初来日公演予定だったフランキー・ヴァリはイーストウッドから直々に撮影に立ち会って欲しい
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ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.2

終戦後23日経った9月某日、2人の兵士が数名の上官命令により射殺された。

この終戦後の虐殺の真相を暴いて行く奥崎謙三の鬼畜っぷりが凄まじい。戦争体験者達が40年間心に封じ込めてきたパンドラの箱を力づ
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365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

3.7

「自分の持ち物を全て倉庫に預ける」「1日1個だけ倉庫から持ってくる」「1年間続ける」「1年間何も買わない」
この4つのルールをベースに1年間カメラを回した実験的ドキュメンタリー。

監督・出演のペトリ
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

2.9

前評判やレビューなどの評価がことごとく良かったので期待してみたのですが個人的にあまりハマらず少し残念。

フランシスの幼稚で自己中心的な行動言動には見ているだけでげんなりするし、何より自分は何も間違っ
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ミッドナイトムービー(2005年製作の映画)

4.2

1970年から1977年にかけてニューヨークの深夜映画のブームメントを起こしたカルト映画6作品を追うドキュメンタリー。

ブームの草分けとなったアレハンドロ・ホドロフスキーのエル・トポはたった一行の《
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.8

「DOWN BY LAW」とは刑務所のスラングで「親しい兄弟のような間柄」という意味だそうです。

3人の男たちの脱走劇をおもしろ可笑しく、それでいて淡々と描いた作品。ジム・ジャームッシュの映画にまだ
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NO(2012年製作の映画)

3.4

1988年ピノチェト独裁政権末期のチリで政権の新任継続を問う支持派「YES(Si)」と反対派「NO」の15分間テレビCMキャンペーンでの熾烈な闘い、国民投票までを描いたもの。

印象的だったのは全編を
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

母親は息子に依存しているし息子も母親に依存している。この互いに支えあっている関係がある事件をきっかけに崩れ去り、そこに悲劇が生まれる。
まざまざ見せつけられる人道的に外れた母親の“証明”は見ていて本当
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ふたりの5つの分かれ路(2004年製作の映画)

3.1

ある夫婦の離婚から始まって出会いまでを遡りながら2人の間で生まれる愛、すれ違いを紐解いていくような物語。タイトル通り5つの季節(エピソード)を遡りながらストーリーは進んでいく。

映画の終わりがビーチ
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ラストデイズ(2005年製作の映画)

2.4

“この映画はカート・コバーンの最後の数日間に想を得た架空の物語だ” (エンドクレジットより。)

淡々と主人公ブレイクの最後の数日間を映し出すだけの映画なのだが、綺麗な映像の切り取り方がとか美しく見せ
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バルフィ!人生に唄えば(2012年製作の映画)

3.8

生まれつき耳が聞こえない「バルフィ」は持ち前の明るさで周りを楽しくさせる町の人気者。そのバルフィと、2人の女性との間で恋愛的、町の人々との間で描かれる人情的な真の「愛」を描くボリウッド作品。
一昔前の
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トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

4.1

新任教師のカン・イノは田舎町霧津市(ムジン)に聾学校の美術教師として赴任してくる。そこで実際に起きた先生たちの生徒に対する性的暴力を目撃したイノの闘いが題材。
この聾学校の先生たちは金の力に物言わせ町
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

3.0

黒人が握った寿司が小ぶりでなかなか旨そう。

ポン・ジュノのハリウッドデビュー作だが制作はパク・チャヌクの映画制作会社モホフィルムズとCJエンターテイメントという韓国の映画会社で、何をもって海外進出と
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MUD -マッド-(2012年製作の映画)

4.1

エリスの少年の心が大人になって行く様子がはっきり表れる最後の母親と一緒のアパートに引っ越した時の父親との会話のシーンはとても好き。ど田舎のオールドアメリカンな町の雰囲気とカントリー音楽が一見泥臭さ漂わ>>続きを読む

パラダイス 希望(2012年製作の映画)

3.5

パラダイス3部作の3作目『希望』
「パラダイス:愛」テレサの娘メラニーは母がケニアにバカンス、叔母が布教に勤しむ間、10代少年少女向けのダイエット合宿に参加する。この中でメラニーは合宿所の医師に初恋を
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パラダイス 神(2012年製作の映画)

3.9

パラダイス3部作の2作目『神』
「パラダイス:愛」テレサの姉アンナ・マリアは敬虔な、というよりは狂信的なカトリックのキリスト教信者。十字架に張り付けにされたイエス像を前に体に鞭を打ち、鎖で締め付け、賛
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パラダイス 愛(2012年製作の映画)

3.3

パラダイス3部作の1作目『愛』
ケニアにセックス観光にやってくる肥満体型の中年オーストリア人女性テレサが現地の黒人たちの“愛”を享受する姿を描く。
だがそれは決して美しい物ではなく、男たちに翻弄される
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アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第一部) 試練そして復活(第二部)(1969年製作の映画)

4.0

中世ロシアの聖像画家アンドレイ・ルブリョフおじさんがおじいちゃんになって「よっしゃ絵を描くぞ!」となるまでの23年をロシアの社会的情勢と織り交ぜ描く伝記映画。

10のエピソードから構成されルブリョフ
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

3.7

ドランの光を巧みに使った映像美にどっぷり陶酔してしまった。
“ドラン調”とも言われているスローモーションを多用したその撮り方は表現力の豊かさを遺憾なく発揮させていて(些かしつこく感じられなくもないが)
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