マサキシンペイさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

マサキシンペイ

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サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

2.2

青山真治「北九州三部作」第三弾!
パラレルに展開された前二作の登場人物を集めて、特にシリーズ一作目の「Helpless」で意図的に全く描かれていない浅野忠信演じる健次の過去を補完する作品。しかし悪い意
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EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

4.8

青山真治「北九州三部作」第二弾!
全篇モノクロ217分の挑発的なまでに高い敷居を軽く飛び越え、心震える映画体験で返してくれる圧倒的傑作。


6人の死者を出したバスジャック事件から唯一生き残った、役所
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Helpless(1996年製作の映画)

2.1

青山真治「北九州三部作」第一弾!
浅野忠信演じる高校生の健次と光石研演じるヤクザの安男がそれぞれ父と親分をなくし、それぞれ無差別な暴力に傾いていく。
繊細な心情描写を期待してしまう映画だが、ほとんど感
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

4.0

北野武作品に珍しくバイオレンスが少なく、且つ難解ではない、ストレート豪速球の青春映画。若さが切ない。

安藤政信演じるシンジと金子賢演じるマーちゃんが、それぞれボクシングという合法の道とヤクザという違
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.9

全てがエログロと暴力で満ちていて、どれほどインモラルな要素を詰め込めるかを目指した単なる血みどろ露悪趣味映画ではあるが、過激な暴力描写で溜まったフラストレーションが、より過激な暴力描写によって爆発的な>>続きを読む

[Focus](1996年製作の映画)

3.7

フェイクドキュメンタリーという手法と、浅野忠信の怪演の相乗効果で爆発力のある作品。
盗聴が趣味で、地雷を踏まれると突沸的に激高し、何を仕出かすか分からない根暗なオタクを浅野忠信が演じているのだが、あま
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.4

アバンギャルドな名作と呼び声高かったので意気込んで見た。確かに尖った暴力とセックス描写、意味のわからない近未来の若者のスラングの多用と、感覚的で刺激的な映像の連続であったが、意外なほど「悪行は、どれほ>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.1

ヤクザが沖縄で童心にかえって夏休みを遊ぶ映画。綺麗な海と空と草原と空色の車の色彩が美しい。
北野作品はだいたいストーリーを中心に楽しむようなタイプの映画ではないし、この映画もただ映像美が素晴らしいと感
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.2

ドラマチックな演出があるわけではなく、凡人(よりはクズ人間寄り)の平凡(よりは底辺寄り)な人生の起伏を描いたリアリズム志向の映画。

30歳を超えた非モテ・コミ症・ニートという設定の物語は、男性の場合
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

5.0

生まれて初めて劇場に二度足を運んで観た映画。役者の演技がどうのとかストーリーがどうのとかではなく映像の全てが一秒たりとも逃すことなくあまりにも面白い。

ある意味カルト的な人気を誇った今作であるが、そ
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ガールズ&パンツァー 劇場版(2015年製作の映画)

3.7

あまりにも良い評判ばかり聞くので、原作の予習なしに映画館にて鑑賞。「戦車道」を通した女子高生たちの汗と涙と友情を描く青春スポ根活劇。面白かった。ガルパンはいいぞ…。

地面を唸らすキャタピラの走行音、
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ニーチェの馬(2011年製作の映画)

3.1

ニーチェアンとして、タイトルに惹かれて鑑賞。

ニーチェの思想とこの映画の関連性で言うと、これはニーチェの理想としての「超人」ではなく、ニーチェ思想で最も痛烈に批判されていた終焉に向かう「末人」を描い
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空気人形(2009年製作の映画)

3.9

この映画は、「心」の有無によって「モノ」と「ヒト」を区別・対置し、ペ・ドゥナ演じる「モノ」であるラブドールののぞみに「心」が宿り、ARATA演じる純一への恋心を通じて徐々に「ヒト」に近づいていく物語で>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

4.6

一般的に言えば、オダギリジョー演じる弟の、繊細な心理描写が主となるような映画だと思うが、容姿の良さや稼ぎがかけ離れ、あまりにパワーバランスが偏っている兄弟という設定が、個人的な話であるが、僕自身の兄弟>>続きを読む

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