マサキシンペイさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

マサキシンペイ

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パシフィック・リム(2013年製作の映画)

4.3

映画館で観たかった映画。惜しいことをした。

馬鹿デカい怪獣とロボットがガシガシ戦ってるだけでもうめちゃくちゃ楽しいし、展開はめちゃくちゃアツいし、B級映画のあるあるネタ的なキャラクターも抜かりなく全
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

4.0

四人の男女が覚醒剤で廃人になるまでを描いた作品。
薬をキメる描写が断片的な映像でリズミカルに省略されていて、それにグルーヴが生じ、まさに見る音楽という感じでとてもカッコ良かった。

ただ、人間が壊れて
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ウォーリアー(2011年製作の映画)

4.1

手に汗握る迫真の格闘。全米が固唾を飲んで見守る兄弟喧嘩。まさにハリウッド映画の王道のような作品で、とても面白かった。

「家族の離散と修復」という普遍的なテーマと、「サブプライムローン・医療保険制度・
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狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

3.4

暴走族と右翼とジャンキーの青春戦争活劇。80年代日本アングラの「ヤバいヤツら」を全部閉じ込めたような映画。
石井岳龍監督が大学生の時に撮った作品と言うことで、役者の演技もストーリーも滅茶苦茶で、衣装や
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I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

4.9

号泣…。
児童施設に引き離された7歳の娘ルーシーを、7歳並みの知能しか持たない知的障害者の父サムが連れ戻すために奮闘する物語。
社会派シリアス色は薄く、ストレートにヒューマンドラマ。
父と子を演じたシ
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プレッジ(2001年製作の映画)

3.3

ショーン・ペンは監督としても優れていると聞いて鑑賞。派手な演出はないが、映画のお手本のような、そつのない良作。

ジャック・ニコルソンは定年を迎えた刑事ジェリー、最後の勤務日に女児殺害事件が起こる。状
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46億年の恋(2005年製作の映画)

2.6

美男子達の同性愛が主軸にあるミステリー。舞台のような簡素かつ前衛的な美術と、映像表現としての構図と色彩の操作、俳優陣のしなやか肉体美が合わさって、かなりアーティスティックな仕上がり。映像として綺麗だっ>>続きを読む

悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.3

韓流版『冷たい熱帯魚 』といったところ。
それどころか、バイオレンスはより過激に、迫力のアクションが加わり、映画としてのクオリティもこちらの方が高いと思う。韓国映画恐るべし。

チェ・ミンシク演じる強
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苦役列車(2012年製作の映画)

3.3

森山未來のドブネズミのような怪演。
イケメン俳優が非モテ男をカンペキに演じきっている作品というのが個人的にとても好きだ。好きというより、最も演技力を問われる役柄だと思うので、自然とその俳優に注目したく
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

3.6

5時間17分というバカみたいな上映時間、演技経験なしの主演女優4人を、ロカルノ国際映画祭の最優秀主演女優賞に導いたという、注目せざるを得ない超大作。
DVDになってからでは絶対に見ようとも思わない長さ
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地球で最後のふたり(2003年製作の映画)

2.5

神経質で潔癖症の日本人男性と大雑把で放埒なタイ人女性のプラトニックなラブストーリー。
タイの雑多で湿度の高い景色の中で、孤独でアンニュイな気分の二人が寄り添い合う画に、耳を撫でるアンビエントな音楽が合
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アイデン&ティティ(2003年製作の映画)

2.9

ボブ・ディランの名言集。映画として見る映画ではない。
ロックの衝動を描いた作品としては、原作:みうらじゅん 監督:田口トモロヲ 脚本:宮藤官九郎 主演:峯田和伸という文句なしの布陣。

僕個人は楽器を
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2012年製作の映画)

3.2

評判通りかなり面白くて目は釘付けになる。
ドキュメンタリータッチで時空の歪みの中を駆け巡るタイムスリップものを、しかも40分もの長回し映像で見せるという発想は斬新。シリーズの中では、展開のスピード感や
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2013年製作の映画)

3.3

スピルバーグが絶賛した「パラノーマル・アクティビティ」が霞む程の、フェイクドキュメンタリーの演出力。多くの方が言うように、同じ低予算でここまでの映像を作れる監督というのは世界中を見渡しても稀有だと思っ>>続きを読む

知らない、ふたり(2016年製作の映画)

3.5

韓英恵を見たくて鑑賞。
劇的ではない淡く静かでゆったりとした空気の裏で、登場人物それぞれの切実な思惑や感情が蠢いている、実に邦画らしい作り。しかしながら、劇中の半分以上は韓国語で展開される。
韓国語特
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(2012年製作の映画)

3.4

「コワすぎ」シリーズ2作目。ここから明確に気付く。「コワすぎ」は恐怖演出を楽しむ作品ではなく、恐怖を前にした工藤Dがどういう行動を取るのかを楽しむ作品であると。これは、怪奇現象を追いかけたドキュメンタ>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.0

2015年、カルト的な人気を誇る映画として、『 マッドマックス』に次いで名前をよく聞いた『 コワすぎ』シリーズ。ようやく見たけど確かに面白かった。フェイクドキュメンタリーホラー。
感触としては、『 探
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共喰い(2013年製作の映画)

2.6

田中慎弥の芥川賞を受賞した短編小説が原作の映画。
性行為の際に女を殴る悪癖を持つ父と、その癖を嫌悪しながらも抗えない血の衝動に怯える息子の物語。

男が女を殴り、女に痣が出来ていく様が、ほとんど即物的
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REDLINE(2010年製作の映画)

4.9

HAEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
最高にキメまくってるスーパーカーレース!
本当に絵が走ってる。やたら滅多に速い。
キャラクターデザインも立っていて魅力的。アニメー
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風立ちぬ(2013年製作の映画)

3.5

美しく温かな狂気の映画。
エンジニアとしての美意識とロマンと誇りにかけて、実直に生きた零戦の設計者、堀越二郎の半生を描く。それは明らかに宮崎駿の半生にも重なる。

美しい機体と醜い戦争を単純な対比では
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土竜の唄 潜入捜査官 REIJI(2014年製作の映画)

2.0

クドカン脚本の映像作品は個人的にあまり面白いと思ったことがない。
クドカンの脚本はむしろかなり好みなのだが、ブラックギャグ満載のダークな吉本新喜劇的作風が持ち味なので、観客の笑い声によるレスポンスとツ
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.1

イニャリトゥ監督初のコメディ色が強い作品。かつ、断片的に映像を繋ぎ合わせて時間軸を複雑に交錯させるいつもの作風とは打って変わって、二時間カットなしで切れ間なく続く驚異的な長回しに(見えるように)作られ>>続きを読む

バベル(2006年製作の映画)

3.1

菊地凛子の出世作として、日本では恐らく一番知っている人が多いイニャリトゥ作品。過去三作と同様に群像劇で、画の綺麗さや演者の演技力が素晴らしい。

ただ、物語の構成としてはかなり散らかっている。
過去二
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BIUTIFUL ビューティフル(2010年製作の映画)

4.2

一応これでイニャリトゥの長編は全て見たことになる。この監督にはハズレがない。過去作のような複雑な構成ではないが、些細な会話を聞き逃すと展開が見えなくなるので、かえって話の筋を理解するのに集中力を要した>>続きを読む

アモーレス・ペロス(1999年製作の映画)

3.9

メキシコ出身のイニャリトゥ監督の処女作。初期の段階から、映像感覚と物語の構成力に秀でた、クレバーな映画監督だなぁ、と改めて認識した。悲劇を描くことが多い点でも大変僕の好みの監督だ。
この頃から既に、バ
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渇き。(2013年製作の映画)

2.2

常識人が狂気趣味に憧れて作ったような映画。

狂気は反倫理なだけで反理性を意味するわけではないが、この映画は「狂人の考えていることはわかりませんねぇ」というような見世物感覚の反理性でしか狂気を描けてい
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最強のふたり(2011年製作の映画)

2.4

感動ポルノ。カネがあればいい暮らしが出来る。

富も教養も名声も腐るほどにある障害者のジジイが、退屈しのぎにド底辺の黒人チンピラを世話係にしてカネとコネをブチ込んだら案外楽しく暮らせて良い気晴らしにな
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フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

4.0

ストーリーもアクションも大味で注目するようなところはないが、美術がかなりお気に入りの映画。未来の建物・乗り物・ファッションのどれをとっても妙に惹かれるものがある。ワクワクが止まらない。

特にインパク
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すーちゃん まいちゃん さわ子さん(2012年製作の映画)

2.8

テレビでやっていたものをたまたま。自分から選んでは絶対見ないような、未婚の30代女性の日常の色々を描いた作品。でも所謂、実力派の俳優で固めているだけあって、なかなか楽しめた。

ただ、映画でやるような
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サイレントヒル(2006年製作の映画)

3.4

珍しいことだが、ファンも納得のゲーム原作の良作。

ストーリーは原作あってのものなので、特にラストにかけての悪夢の真相が明かされるところは内容を詰め込み過ぎて唐突に説明的になる感じは否めない。
しかし
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21グラム(2003年製作の映画)

4.8

数年前に見て、今作からイニャリトゥのファンになった。

群像劇であることに加え、「伏線の回収」とはまた違う、時間軸を交錯させる独特の複雑な構成で、展開の追いにくさこそ多少生じるが、脈略のないシーンの切
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.0

マッドマックスシリーズの三作目。バイオレンスアクションとして見ればほとんど良いところはなく、どう考えても「マッド」の名はふさわしくないため、シリーズの黒歴史的な扱いを受けている今作であるが、衣装やカー>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.2

マッドマックスシリーズの二作目。どうしても「怒りのデスロード」との比較で見てしまい、衣装やカーデザインの完成度やアクションのキレとインパクトのスケールに物足りなさを感じてしまう。
だが、美術・アクショ
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マッドマックス(1979年製作の映画)

2.9

初代マッドマックス。「怒りのデスロード」からマッドマックスのファンになった身からすれば、衣装は普通のライダース・ファッション、車もさほど驚く程でもない改造車での、カーチェイス映画なので、地味な印象は拭>>続きを読む

セッション(2014年製作の映画)

4.6

恐らく誰が見てもハチャメチャに面白い。勿論演奏される音楽も格好良いが、音楽を楽しむ映画というよりはスポ根映画。

主役はマイルズ・テラー演じる、音楽学校のジャズバンドのドラマーのニーマンなのだが、バン
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ヒミズ(2011年製作の映画)

3.0

園子温入門編と言った感じ。
染谷将太の演技のキレっぷりにグッとくるところはあるものの、園子温らしい設定のチープさが悪い方向に働き鼻に付く印象は拭えない。
特に「東日本大震災」で被災した地域が舞台という
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