OMCさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

ヨルゴス・ランティモスの新作ということで予告が出始めた頃から楽しみにしていました。
奇妙な違和感と美しさが同居する唯一無二な映像美を堪能しました。
最初のベラの登場シーンから、動きがヘン!喋り方がおか
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.5

東京から転校してきた女の子がいじめに遭う話。
「ゴールデンカムイ」で可愛いアイヌの少女を演じていた山田杏奈さん主演映画ということで見てみました。
ジャケット写真からは想像つかないくらいグロくて痛そうな
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

日露戦争で不死身の杉元と呼ばれた男がアイヌの隠された金塊を探し求める話。
原作もアニメも未見ですが楽しめました。日本のアクション映画のクオリティは随分上がったなあと思います。
最初、アシリパを演じる山
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最悪な子どもたち(2022年製作の映画)

3.7

2022年カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ作品。
ある地区の、問題を抱えた子供たちをオーディションして映画制作をする話。
見ていると素なのか演技なのかわからなくなってくる。最初は、ちょっと退屈だ
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.5

脱北する家族を追ったドキュメンタリー。
自分の家族だったらと想像したら涙が流れて止まらなかった。再現映像なしの本物の緊迫感。よくぞここまで撮れたなあと感心します。
パンフによると今回のミッションでは、
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.5

大好きな作品がスクリーンで見られると言うのでいてもたってもいられず見に行ってきました。
映画開始早々に始まる「ライク・ア・ヴァージン」談義から気分は上がりっぱなしで次から次へと息つく間もなく畳み掛けて
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.7

アキ・カウリスマキ敗者三部作の3作目。
警備会社に勤める男がマフィアのボスの愛人に恋する話。
無口で不器用な登場人物が転落人生を歩むのはいつも通りの展開だけど、今回はさすがにイライラした。
何故真実を
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過去のない男(2002年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキ敗者三部作の2作目。
ヘルシンキに列車でやってきた男が暴漢に襲われて記憶喪失になる話。
抑揚のないセリフ回しで無表情な演技だけど、起きてることは結構ドラマチックだし、クスリと笑えると
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浮き雲(1996年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキ敗者三部作の1作目。
レストランの給仕長の妻と市電の運転手の夫が職を失ってしまう話。
愚直に生きる庶民への暖かい眼差しが感じられる良い映画でした。
フィンランドと言えば、国民の幸福度
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.9

アキ・カウリスマキ労働者三部作の3本目。
マッチ工場で働く不幸な女性を描いた作品。
無表情で抑揚のない話し方の登場人物が、つまんなそうな日常を過ごしているのは他の2作品と同じ。あっ、またこのテンション
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.7

アキ・カウリスマキ労働者三部作の2本目。
ハードボイルド版「オズの魔法使」でしょうか。愛する人との、平和で温かい暮らしを夢見て、がむしゃらに生きる。不遇な身の上を悲しんでいる時間がもったいないとばかり
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.7

アキ・カウリスマキ労働者三部作の1本目。
ゴミ収集車の運転手とレジ係の女性の恋物語。
不器用な男女がお互いに意識しながら、求め合ったり、すれ違ったり、最近見た「枯れ葉」とほぼ同じ展開。違うところと言え
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.7

不器用な男女の恋愛物語。
何でもない、どこにでもありそうで、一昔前の作品のような展開、なのに最後まで目が離せないのが不思議。
現代の設定(ラジオからロシアによるウクライナ侵攻のニュースが流れてくる)に
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.8

感謝祭発祥の地マサチューセッツ州プリマスでサンクスギビングの日に町の人が次々と惨殺される話。
妙にこだわりのある殺し方と、容赦ない人体破壊が見どころのスプラッタームービー。お料理上手な殺人鬼が繰り広げ
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NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

4.0

ダニに寄生された犬の幻覚を見たことから始まる一家の惨劇を描いた作品。
「ビバリウム」の監督の新作ということなので見に行きました。
不穏で不可解な出来事が次々と起こって、平穏な日常が壊れていく。そしてい
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.6

大切な人を亡くした男の再生の物語。
ずっと同名作品(邦題)のリメイクだと思ってましたが、全然関係ないんですね。
「愛」「時間」「死」をテーマに話が進んでいく。主人公はもちろんのこと、同僚たちもそれぞれ
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

クラシカルなクリスマスの定番映画。
若い頃一度見た時は、あまりピンとこなかったけど、改めて見たらラストで泣けました。やっぱり名作だと思う。
人が周りに及ぼす影響って、みんなそれぞれ違う。ちょっとしたつ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

東京のトイレ清掃員の日常を描いた作品。
毎日同じことの繰り返しで大きな事件は起こらない。だから見ている方の感覚が研ぎ澄まされて、ちょっとした変化に敏感に反応してしまう。日常で起きるちょっとした変化に喜
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.9

「手」を使った憑依チャレンジにハマる若者の話。
双子のお騒がせYouTuberフィリッポウ兄弟の長編監督デビュー作。
憑依させる方法とか、「トーク トゥ ミー」「レット ユー イン」という呪文?がシン
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イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)

3.9

映画監督を夢見る貧乏青年の前に、資金援助を申し出る怪しげな男(ジョー)が現れる話。
スティーヴ・ブシェミが男に振り回され続けて、困り顔になっているのが、かわいそうだけどちょっと楽しい。
なにしろ、ジョ
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ティル(2022年製作の映画)

4.0

1955年ミシシッピで起きた「エメット・ティル殺害事件」を描いた作品。
アメリカ南北戦争で北部が勝利して奴隷制度は廃止されたが、保守的な南部の体質は変わらず黒人差別や隔離はその後も続けられた。
そんな
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.0

スプリットスクリーンで老夫婦の最期を看取る映画。
チラシのアートワークがあまりにも美しかったので見に行きました。
終始淡々と話は進んで、救いのない、出口の見えないトンネルに入った感覚。大きな事件は起き
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ポッド・ジェネレーション(2023年製作の映画)

3.8

ポッド妊娠を選べるようになった近未来の話。
とてもセンシティブな話で、何を言っても色んな方面から怒られそう。
妊娠は女性の特権である一方、身体への負担や、キャリアへの影響など、マイナスの面も大きい。
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.5

2001年公開作品のリバイバル上映。
近くのミニシアターでも始まったので見に行ってみました。初見です。
イーニドは、外交的だけど周りの人間はバカばっかりと冷めた目で世の中を見てる。そして同類の親友レベ
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

3.8

ロアルド・ダール原作「チョコレート工場の秘密」の前日譚。原作は未読です。
思ってた以上にミュージカルでした。楽しくて、時々クスッと笑えて、そして何よりティモシー・シャラメが美しすぎる。男が見ても惚れ惚
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夢のチョコレート工場(1971年製作の映画)

3.7

ティモシーの新作を見る前にジーン・ワイルダー版を鑑賞。
ジョニー・デップ版と比べるとストーリーの大まかなところは同じだけど、細かな設定に違いがある。チャーリーにお父さんがいないとか、工場に入ったら誓約
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.7

ティモシーの新作を見る前に復習。随分昔に一度見ただけなので細かいところは結構忘れてました。
ちょっとダークで、挙動不審で、カッコつけてるけどカッコ悪いウォンカにティム・バートンらしさを感じる。
作中で
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.8

少女2人に取り憑いた悪魔を追い払う話。
ブラムハウスがエクソシストの正当な続編を作ったということで、期待と不安が入り混じった状態で見に行きました。
かなり怖いし、びっくりさせられるし、脚本も面白い、そ
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怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.7

サイコパスな弁護士が連続殺人鬼に狙われる話。
予告を何度も見せられて脳に刷り込まれた上に、題材が個人的に大好物なので、期待していましたが、反面チープな仕上がりなんじゃないかという不安も頭をよぎり、恐る
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

ナポレオンの生涯を描いた作品。フランス革命でマリー・アントワネットがギロチンにかけられるシーンから始まる。この始まりから引き込まれました。
ナポレオンは、頭が良くて、戦略家、幾多の戦いを勝ち抜いた名指
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キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.6

前作に引き続き派手なアクションと容赦ないグロで、復讐が続く。
今回はカンフーも加わり、殺し方がバラエティ豊かになったが、多人数での格闘シーンがなくてちょっと残念だった。
そして、1作目冒頭で描かれた教
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.6

タランティーノの作品、なぜかこれだけ未鑑賞でした。
従来の枠にとらわれない奇抜さと、「カッコ良い」とか「美しい」にとことんこだわった映像と音楽。当時はかなりセンセーショナルだったろうと思う。
ちゃんと
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サムシング・イン・ザ・ダート(2022年製作の映画)

3.2

予告とあらすじから、掘り出し物を期待して見に行ってみましたが、残念ながら私には良さがわかりませんでした。
一攫千金を夢見て動画を撮り続けるグダグダな2人の会話を聞いていたら、いつの間にやらウトウトと心
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.8

見るつもりはなかったのですが、滋賀県民としてはサブタイトルの「琵琶湖」の文字がずっと気になっていた上に、近くの映画館が一日23回まわしになっているのを知って、いてもたってもいられず初日に行っちゃいまし>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.3

本能寺の変に至るまでとその後の話。
アクションとバイオレンス描写が凄かった。そして俳優陣の狂いっぷりが見事。特に加瀬亮!あのヘビのような目で睨まれたら身動きできなくなると思う。絶対に絡まれたくないヤバ
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東京物語 4Kデジタル修復版(1953年製作の映画)

4.7

尾道に住む老夫婦が東京の子供達に会いにいく話。
初めての小津安二郎作品です。
終始淡々と話は進んでいく。大きな事件が起きるわけでも無く、ごく普通の家族の会話が交わされて、親の気持ち、子の事情が、少しず
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