しもんぬさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

しもんぬ

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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

3.5

ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作@横川シネマ

1979『アル中女の肖像』
1981『フリーク・オルランド』
1984『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』

エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.3

40歳を迎えた頃のシシィの1年。史実に基づいた伝記映画ではなく、彼女が当時出来なかったことを映画のなかで実現させてあげたいなという、ヴィッキー・クリープス側の思いから立ち上がった企画だそう。

映像の
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

4.1

よくあるジュブナイルものかと思ってたら……何?何?最後、ど~ゆ~こと?(時空が歪んだ)

いろんな解釈できそうだけど、16才の少女が現実世界で経験したボーイミーツガール(英語)と、空想上のボーイミーツ
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.9

掃除婦のおばちゃんと若い移民労働者(ベルベル人)の恋。タイトルで構えてたけど、普通にストレスで胃に穴があく話だったとは(笑)。なんかホッコリした。(´ω`)


すぐクスクスが恋しくなる男。

天使の影(1976年製作の映画)

3.6

元ナチスの高官だった父親は今は女装歌手として生計を立てている。そんな中、金持ちユダヤに拾われた娼婦リリーは徐々に破滅願望を募らせてゆく――

シュミット×カーフェン×ファスビンダー、台詞の文体がカッチ
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You Will Remember Me(英題)(2020年製作の映画)

3.5

ケベック映画特集@広島市映像文化ライブラリー

記憶を失いつつある退職教授と、人生の目的を見出せずにいるモラトリアム女子の友情物語。SNSの情報に溺れながら生きている若者は5分後に記憶を失くす私とおな
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

3.9

ミソジニーやマチズモを拗らせた男たちが不自然なほど強調して描かれるのは何故だろう?と思ってたら、この映画には原作小説があって、そこではテリーとマーロウの友情などがちゃんと描かれてて、最終的にはホモセク>>続きを読む

ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.4

児童作家の女性が過去の恋人の幻覚や自身のドッペルゲンガーと対峙するサイコスリラー。劇伴が猿惑っぽいのが良かった。結果すべてはあの少女の脳内イメージってのがオチなのかな?カサヴェテス作品と違って何か思想>>続きを読む

雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

3.7

30代の独身女性(立派なお屋敷で一人暮らしをしているご令嬢)が公園でずぶ濡れになってる青年を自宅に保護して、活き活きし始めるサイコホラー。避妊へのスタンスからWASP風刺と捉えたけど、ラストに行くに従>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

4.5

この中年期の葛藤がテーマの作品って、老いの自覚→適応的な価値観の転換→自分らしさ再構築といったことが普通描かれるわけだけど(劇中劇の戯曲も本来そういうものだったはず)、カサヴェテス監督自身が「そもそも>>続きを読む

フェイシズ(1968年製作の映画)

4.8

歌えない、踊れない、性的にも退却した、あるブルジョア夫婦の話。冒頭で言及のあったフェリーニ『甘い生活』から退廃美やらノスタルジーやらを取り除いた、こちらも身体性劣化批判の作品。(踊れない、口説けない人>>続きを読む

ポルトガルの女(2018年製作の映画)

4.4

広島大学映画研究会特別企画2023@横川シネマ

オリヴェイラやリヴェットのような演劇的な作品。デカダン繋がりでアルベール・セラなんかも想起した。(舞台『リベルテ』ではイングリット・カーフェンが主演)
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ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

3.8

これJ.G.バラードの『ハイ・ライズ』っすね。極左メソッドで呑気なノンポリアッパーミドルの欺瞞を突く。(下民はTVで白痴化した方が幸せになれる!みたいなこと言うからお前で検証してみた)

ブロンディの
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Terra(2018年製作の映画)

3.0

EUフィルムデーズ2023@広島市映像文化ライブラリー

土窯であれは炭を焼いてたのかな?最初の30分くらい全くセリフがなくて、あゝそういう映画なんだと……。引きのショットが印象的で、空と風と大地と水
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DJスカアラブ(2019年製作の映画)

3.6

EUフィルムデーズ2023@広島市映像文化ライブラリー

そこ左に曲がったら目的地(ブリュッセル)なのに、なかなか曲がらせてくれないルクセンブルク産ロードムービー。主人公はエジプト人で、DJの世界大会
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ムーン、66の問い(2020年製作の映画)

3.2

EUフィルムデーズ2023@広島市映像文化ライブラリー

アフターサンの時もセクシュアリティに纏わる観点から考察をなされてる方がいて、天才か!と思ったんだけど、これもそうだったの?いや~わかんなかった
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ひとつの青い花(2021年製作の映画)

3.5

EUフィルムデーズ2023@広島市映像文化ライブラリー

40代の中年女性を見つめるクロアチア映画。主演がちょっと前のマルティナ・ゲデックみたいな雰囲気の女優さんで、色っぽかった。お節介な母親と思春期
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助産師たち(2023年製作の映画)

4.2

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023@オンライン配信

人手不足な医療現場でオーバーワークを強いられる助産師たちを描いた"ER"群像。前作同様のわちゃわちゃした喧騒劇に、リティ・パン仕込みのドキュ
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フラッシュ・ゴードン 4K(1980年製作の映画)

3.9

帰ってきてからメロディ・アンダーソンでググりまくり。キレイだった~。ずっと脚見てた。映画も思ってたほどB級感はなく、カラフルで可愛い女子ウケしそうなSFアクションでした。クイーンの「フラッシュのテーマ>>続きを読む

苦い涙(2022年製作の映画)

3.7

黒人と寝たのは本当か?の問いに、乙女のように振り回されてしまったパパイヤ鈴木に胸がキュンキュンした。(*´Д`)

著名な映画監督が23歳の美青年に一目惚れ。自宅に住まわせ俳優として育てていこうとする
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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

4.5

ロイヤルがパンツ一丁で走り回る場面、意味不明な涙が出た。あのシーン多分めちゃくちゃ凄いよ!言葉にならない何かで溢れてた。アフターサンに次ぐ余韻ずっしりなザ・単館系。

英国人が撮ったアメリカ映画。カウ
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.4

ロバ目線で人間社会の愚かさを描くバルタザールなロードムービー。大体思ってた通りの映画だったけど、なんかあんまし刺さらなかった。カルロス・レイガダスの作品っぽい。(*´ω`)

帰れない山(2022年製作の映画)

4.3

心の一本『オーバー・ザ・ブルースカイ』監督の新作。普通に傑作でした。ブルーバレンタイン方式がたまたま上手くハマっただけの一発屋でしょ?なんてもう言わせない。Ψ(`◇´)Ψ

若き仕立屋の恋 Long version(2004年製作の映画)

3.8

原題通り「手」の映画だったし、邦題通り「ルコントみ」もあった。チャン・チェンって『牯嶺街少年――』のあの主人公の男の子だったのね。最後の表情……( ´艸`)からの「完」(笑)


ちまき

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

3.9

地味だけど良かったー。時間を忘れて没頭できた。モロッコで伝統衣装の仕立て屋を営む夫婦の話。余命わずかな奥さんと、実は同性愛者な旦那さん。伝統に対する深い愛、そして疑問。


Rfissa/ルフィサ

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.6

ダリオ・アルジェント集中講義@サロンシネマ

6/16(金)『4匹の蝿』(1971)
6/17(土)『サスペリアPART2』(1975) 4Kレストア完全版
6/18(日)『サスペリア』(1977)
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

ヤラレタ!うわぁ~何よ最後のあのシーケンス!それまでダラダラとサラ・ポーリーの撮ったホームビデオみたいなの垂れ流してたくせに!急に切れ味出してきて!最初から"面白さ"なんて排除しながら脚本紡いでたって>>続きを読む

サスペリア 4Kレストア版(1977年製作の映画)

5.0

ダリオ・アルジェント集中講義@サロンシネマ

6/16(金)『4匹の蝿』(1971)
6/17(土)『サスペリアPART2』(1975) 4Kレストア完全版
6/18(日)『サスペリア』(1977)
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サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)

4.0

ダリオ・アルジェント集中講義@サロンシネマ

6/16(金)『4匹の蝿』(1971)
6/17(土)『サスペリアPART2』(1975) 4Kレストア完全版
6/18(日)『サスペリア』(1977)
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4匹の蝿(1971年製作の映画)

3.7

ダリオ・アルジェント集中講義@サロンシネマ

6/16(金)『4匹の蝿』(1971)
6/17(土)『サスペリアPART2』(1975) 4Kレストア完全版
6/18(日)『サスペリア』(1977)
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ノー・ホーム・ムーヴィー(2015年製作の映画)

3.2

シャンタル・アケルマン映画祭2023@横川シネマ

他の作品を見る限り、母親との関係でだいぶ苦労された方かと思ってたら、案外まともなお母さんが出てきてビックリした。(グレイ・ガーデンズ級の共依存母娘み
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.0

シャンタル・アケルマン映画祭2023@横川シネマ

初見はどうしてもスクリーンで観たかったので配信スルーしてまで上映機会を待ちました。意外と短かった200分。全然難解とかではなく、なんかうちのお母さん
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