くろねこヤマ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

くろねこヤマ子

くろねこヤマ子

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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

4.0

ずさんな養子縁組制度の下、
幼少期にやってきた主人公が
30年以上の時を経て強制送還の標的に。
それに抗う物語。

巡ってきた幸せを守ろうとする様と
生活がゴロゴロと崩れて行く様と
うっすらと残ってい
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.9

17年前のキーラ・ナイトレイの
キュッと横上がりに笑った顔が、
あまりにも可愛すぎて身悶える。

ジェーン・オースティンの
『高慢と偏見』が原作。
いうなれば苦虫男子と強め女子の
すれ違いキュンキュン
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めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

4.0

お弁当の誤配送から始まる
男女の静かなやりとり。
彼らの心の澱が動き出す、
その様を描く物語。

全体的に苦く薄曇り作品。
ラストもとても良い意味で
インド映画らしからぬ。

愛すべきトンチキダンスは
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.7

エンドロールに
竹宮恵子「風と木の詩」
ジルベール。ちょっと沸く。

シロさんとケンジが織りなす
ほのぼの美味しい物語。
観賞後に美味しいご飯が食べたくなる奴。
原作の8巻が映画された奴。

秋の京都
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.1

日々の暮らしに刺激を見出せない
3人の子持ち人妻と、
剃り込み以外はそんなに悪くない
ポンコツ男(きっといい人)が、
日常に戻れなくなって共に逃げる
ロードムービー未満
犯罪未満
男女のロマンス皆無な
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

IMAX®レーザーにて鑑賞。

スパイスを壮大なスケールで
奪い合う物語。
大画面でシャラメくんを観る
眼福映画。

ハリウッド大作は悲しいかな、
ミニシアター好き好き人間には
華やかすぎて、
慣れな
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.3

ケリーライカート作品、初見。

何も考えずに劇場に足を運んだが、
思った以上に映画欲が満たされてしまった。
観賞後の充足感高め。

今は異なる人生を歩む
旧知の男ふたりが、
秘湯に行って帰ってくるまで
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ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

4.1

ジム・ジャームッシュ監督曰く
「ワイルドで、とっ散らかっていて、
 ファニーでエモーショナルで、
 強烈で心に刺さる」
ストゥージズの軌跡を描いた
ドキュメンタリー作品。

ライトなジャームッシュ教徒
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さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.1

今やってるドラマの
麦ちゃんと直太朗が良すぎて、
麦ちゃんを摂取したくなった。

加えて成田凌と小松🥬奈出てるやん。
ええやん、観ることに決定。

車内のシーンの窓外の合成感と
音が昭和っぽくて好き。
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私はパスタファリアン: 空飛ぶスパゲッティ・モンスター教のお話(2019年製作の映画)

3.0

なぜこれを観たのか
ザッピング★マジック。

パロディやおふざけで
平和は導けるのか。
(わぁそれ嬉しい)

無知を承知で言うと、
未だ本当に存在しているのか
んー、イマイチわかんない。
(JPサイト
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

4.2

犯罪者が聖職者の仮面を被る。
偽りの司祭が村人に慕われてゆく。

その二面性に加え、
村で起きた事故の持つ二面性を
上手く絡ませながら、
あらゆる人間のもがきを描く
サスペンス的物語。

大きく見開い
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

車中泊で日々を過ごす。
お金はなく(その場凌ぎ)
時に孤独だけれど、
同時に自由な羽を持つ
初老女性の物語。

自由には代償も付きもので、
犠牲を払ってまでも
枠には囚われたくない
と実行することは勇
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夏時間(2019年製作の映画)

3.6

余計な語りや説明などはなくて、
冷めたソルロンタンを食べる感覚で
サラサラと物語は進む。
(冷めたソルロンタンとは…)

決して順調でない金欠感。
パートナーと上手く行かず
実家に転がり込む大人たち。
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.8

朝陽が水平線から
光の矢を放ち
2人を包んでゆくの
瑠璃色の地球〜

という話ではなくて。

何らかの事件により、
悲しいほどに
忌み嫌われた生活を送る、
くたびれた女性のそれまでの経緯を
彼女の目線
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下女(1960年製作の映画)

3.7

得体の知れない人間に
理不尽に付きまとわれるという
心理的恐怖を描いた物語。

というわけで、
座敷女に出てくるサチコじゃん
って何度も思うの巻。
望月先生ってば
かの有名なパラサイトよりも
ずっとず
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落穂拾い(2000年製作の映画)

4.1

街で拾う人々から連想した
ミレーの落穂拾い。

インスピレーションをうけ、
更なる拾い人を巡り撮る
ドキュメンタリー作品。

途中挟まれる小型カメラ自慢と
ヴァルダ自身が歌う謎ラップ。

一瞬面食らう
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天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

4.3

4Kにて鑑賞。
4Kで初見できて、良かった。
荒れた画面で観ていたら
表情の機微が読み取れず、
また違った印象になっていただろうな。
(多分ここ重要)

色気溢れるファムファタールと
彼女に堕ちる
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建築と時間と妹島和世(2020年製作の映画)

2.5

スッキリと撮ってあったけれど
建築映画ではなかった。
誰に向けたもの?
お洒落ピーポーに向けてかな?

画の切り方は写真。
そういう意味では綺麗。
けれど、
あのジャジーな音は要らない。

a+uや新
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.7

ミッドナイトスワンと浅田家、
どうしても比較しちゃう。

飯島さんvsジュリーさん。
プロデュース力は
飯島さんに軍配ありだった。

草彅剛を使いたくなる、
草彅剛ここにあり。
そんな役柄を当てがう飯
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浅田家!(2020年製作の映画)

3.6

浅田さんの個展は行ったことある。

けれどどちらかと言うと
平岩紙ちゃんと仲良しの
奥さんのことが好きでして。
(本人、めちゃかわ)

motherで働いていた頃の
わかめとして発信していた、
笑える
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千年女優(2001年製作の映画)

3.6

虚構と現実が混ざる系作品。
とても分かりやすく、
ライトな口当たり。

映画女優の一途な想いを
歴史と出演作を追体験しながら描く。
複雑なものを見た満足感を
多くの人が得られるように、
本当は伝わりや
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.7

悲しいことにこの作品、
リアルタイムで観ておけば
もっともっとぎゅっと、
素直に楽しかったんだろうな、
なんて思い返してる。

どうやら私は大人になって、
どんな作品にも
ノスタルジックな部分を
求め
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

3.8

Xmasが近くなったら
地上波でホームアローンをやるように、
も少し前なら
グレムリンをやるように(古)
この作品、やれば良いのにって思った。

家族のことを見つめ直すための
正しい年末娯楽映画。
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コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.6

今夏は誘われた映画にしか
行かなかったので
なんとなく邦画多め。

コンフィデンスマンJPは
全部観てるし、
誰が観てもアガルように
上手く作られてるし、
別の意味で
注目も浴びざるを得ない部分もある
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

2.5

KAT-TUNオタの
知り合いに誘われて
早々に観に行ったのだけど、

エレクトロリカルパレードだった。

リングも見た事ないし、
人気怖い系の邦画って
お化け屋敷感強めなのか!
コメディなのか!
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

箱の中の箱の中の箱を
順繰りに開けていく、
そんな感じで前に進む。

アイドル怖い怖い物語。

今敏監督、上手いなって思う。
そりゃ支持されるよな、とか思う。
何あの、しつこいループ。
そして滑らかな
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遥かな時代の階段を(1995年製作の映画)

3.7

元祖サル顔イケメンの
永瀬くんの青さが上手く効いて
この作品を良く見せてる。

といっても好きな類ではないので
このシリーズなかなか進みません…。
(がんばれわたし…)

シリーズ1のモノクロからカラ
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パサジェルカ(1963年製作の映画)

4.3

アウシュビッツの女看守が抱く
女囚人への好意の物語。
心の動きが実に上手く描かれる。

といってもA.ムンク監督は
撮影最中に事故死してしまったので、
この作品は未完。
それを仲間たちが完成→上映へと
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DUMB TYPE 高谷史郎 自然とテクノロジーのはざま(2018年製作の映画)

3.7

文字と線と音。
そして人体から放たれる光。

装置から弾き出される、
機械的な表現方法にトキメク。

冬にダムタイプ展を
観に行っておいて
良かったなぁって思った。
じゃないと
行かなかったことを悔い
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.7

韓国俳優に疎いので、
メインの彼は
四千等身の後藤くんみたい
なんて思っていたけれど、
観ているうちにカッコ良く見えて
自分が作品に
馴染んでいくのを感じた。
.
とはいえ俯瞰で観ている感覚。
物語に
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

3.7

モノクロに合わせたのか
古い台詞回し。
作品そのものに
あざとさと可愛さを見た。
(褒めてる)
.
この監督の若い頃の作品だからか
いろいろ試みている感じに、
青さと永瀬くんの青さが重なって
シュワっ
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.9

キャストだけを知った時、
フローレンス・ピューだけ
ひとまわり大きいし、
バランスを心配してた。←大きなお世話。
.
けれど観賞後、
ピューの鼻が上を向いてるから
エイミーに選ばれたってわけでも
なか
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.1

ゾンビ映画を撮ることを
監督といつものメンツが
老いてさ
好き勝手やってさ
思う存分楽しんでる感じがして
.
それだけでニヤニヤできた。
.
ティルダのアイシャドウの位置、
好きだった。
あの人はズル
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風たちの午後(1980年製作の映画)

4.5

去年の今頃に観て。
好きすぎて書けずにいた、
1年越しのレビュー。
.
苦くて儚くて
脆くて透明で、
そして赤黒い作品。
.
この時代の空気を
上手く纏っていて、
撮れたのは奇跡
…なんじゃないかと思
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ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.0

センスの塊、ここにあり。

英語になっても
ドラン節変わらず。

スターと少年。
それぞれが母親に持つ
クシュっとした感情を描く物語。
母親たちの豪華なことよ。

出てくる青年たちが
皆、魅力的なこと
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帝一の國(2017年製作の映画)

3.7

次期生徒会長の座を巡り
巻き起こる学園下克上物語。

あそこまでガムシャラに
「国」を作ろうと、
彼はなぜ必死になったのかは
簡単に判っちゃっていても、
告白する菅田将暉は可愛いし、
ちょっと泣ける。
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