ダイヤモンドさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ダイヤモンド

ダイヤモンド

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フラガール(2006年製作の映画)

3.0

求むハワイアンダンサー!!独身女性のみ 清楚で可憐な踊り子求む_。

昭和40年、いわき市。斜陽の炭鉱町。
いままで町を支えてきた石炭、もはや時代は石油の時代。それでも人々はまだ時代の波に抗おうとする
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デリシュ!(2021年製作の映画)

3.0

トリュフとじゃがいもは豚に食わせておけ_。

公爵の料理人マンスロンは主人自慢の腕前。でもパーティで創作料理、トリュフとじゃがいものパイ包み“デリシュ”を出したことで不興を買う。しかも謝罪しなかったこ
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金の糸(2019年製作の映画)

3.0

ソ連・ロシアの構成国であったグルジア。その後、独立した小国。国名もグルジアからジョージアに変更された。
その歴史が示しているように、独立以前以後もロシアの影響があったことは想像に難くない。

「ジョー
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

3.0

こんなに憎まれるんやったら、オレも本望や_。

男を盲目的に信じる十和子。一方で、男に兆す背信に敏感でもある。
そんな彼女に溺愛する陣治。「真っ黒なドジョウ」と罵られても、決して腹を立てずに、彼女に尽
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

3.0

人魚と暮らすには_。

“深い海に潜るんだ
深すぎてブルーは消え 青空も思い出になる
海底の静けさの中で じっと1人で沈黙する
人魚のために死んでもいいと決意すると
人魚たちがその愛を確かめに近づいて
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さかなのこ(2022年製作の映画)

2.0

なれるといいな、おさかな博士_。

子どもの頃からさかな大好きなミー坊。成長してからもその思いは変わらない。でも周囲が大人になっていくのを求める年頃になると、さかなにしか関心のないミー坊は世の中から浮
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静かなる情熱 エミリ・ディキンスン(2016年製作の映画)

3.0

キリスト教徒でいる方が安全だろうし
反抗は見苦しいと思う
でも私の魂は私のものよ_。

現在、最も著名で偉大な詩人のひとりエミリ・ディキンソンは、19世紀のアメリカにおいて、厳格で潔癖さを求める宗教的
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

2.5

「とにかく一刻も早く やりたいことをやっておかないと
人間死んじゃうって わたし わかったんです」

こじらせ系ヨシカは、中学生の頃から好きだったイチをいまだに思ってる。大人になってもその想いは変わら
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.0

”Put On A Happy Face”
どんなときも、笑って。

母を介護しながら、ピエロの扮装でサンドイッチマンをしたりして、なんとか生活しているアーサー。コメディアンとして成功するのを夢見て、
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.0

マイスモールランド_。

世界なんて、小さくていい。父がいて、妹がいて、弟がいる。ソウタ君がいる。それだけで幸せ。
でもクルド人であるけど普通の女子高生として毎日を送るサーリャにとって、世界は驚くほど
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.5

湿地はつまずく私をいつも抱きとめた_。

今風に言えば、ネグレクト。でもその一言では表しきれないカイアの身の上。
成長過程でのそれが彼女を規定し、他人とのふれあい方に臆病な娘にさせる。
それでもジャン
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

2.5

応答せよ。こちらあみ子_。

継母が流産のショックから精神を病んで以来、大好きだった兄がグレた。
父は昔から情愛が薄い。

そして誰も“応答”しなくなった。

母のホクロ、アスファルトに落ちる汗の雫、
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アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

2.0

真実は恐ろしすぎるため、見てしまうと身動きができなくなる。つまり間接的にしか見ることができない_。

名門校の女性教師エミは優秀で、生徒たちにも慕われている。しかしあろうことか、プライベートなベッドシ
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わたしはダフネ(2019年製作の映画)

2.5

軽度のダウン症を持つダフネ。生まれたばかりのころ、夫は我が娘にショックを受けたけど、妻は違った。

匂いを嗅いで 私たちと同じ匂いがするでしょう? 私たちと同じなのよ_。
 
以来、彼もダフネを慈しめ
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

3.5

私の顔の前にある全ては神の恵みです
明日はありません
過去もなく 明日もなく
今この瞬間だけが天国なのです_。

死を悟ったサンオクはアメリカから帰国。一時不仲であった妹と再会し、共に喜び合う。
かつ
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.5

基本、アントワーヌだけでなく、みんなイタズラ好きなクソガキどもwww
近い将来、不良少年になりそうだけど、でもなんか、微笑ましい。
映画で観る限り、大体ヨーロッパのあの頃の教師って、あんな感じ。
で、
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ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

3.0

正真正銘のゲイであるクラスにとって、ジョニーはほんのつまみ食いだったのか。

男だと思って_。

時折、カフェの窓越し、ガラス越しに悲しげな顔を向けるジョニー。それがすべてを物語っている。女性としての
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まほろ駅前狂騒曲(2014年製作の映画)

2.5

この一本で、ここは禁煙になる_。

行天の元妻であり、自分の娘を一時預かることになった多田便利軒。
子ども嫌いな行天をなんとかなだめすかし、不思議な三人の暮らしが始まる。

多田にとっても、行天にとっ
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まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)

2.5

人を助けても、自分を救うことにはならないよ_。

惰性で便利屋稼業をやってる多田。ある夜偶然中学校の頃の同級生行天と巡り合い、便利屋を一緒にやることになる。
それぞれが大人になり、昔の傷(多田少年の過
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存在の耐えられない軽さ(1988年製作の映画)

3.0

人生は私にはとても重いなのに あなたにはごく軽いのね_。

ソ連の軍事介入により、自由を失ったチェコスロバキア。
息をするのも苦しい人々の一部は、自らの存在の希薄さから、退廃的に生きる。
まるで根無草
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ダウントン・アビー/新たなる時代へ(2022年製作の映画)

3.0

ダウントンを守れるなら、なんでもないわ_。

連綿とつづくダウントンにも新しい波が。その節目であるかのように、バイオレットに最期のときが迫る。
そして世の時代もまた、確実の変わろうとしている。
それは
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男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

3.0

この作品を敬愛する渥美清さんに捧げる_。

現在のとらやとその人たち、それに合わせて過去の寅さんとの思い出がよい具合にシンクロする。
思わずなつかしい、それもまるでわたしもとらやの茶の間にいたかのよう
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トムボーイ(2011年製作の映画)

2.5

性同一障害なのかどうかは不詳だけど、とにかく男の子になりたい女の子のハナシ。

しかもほとんど、引っ越して間もなくできた近所の友だちと遊ぶシーンばかり。まるでドキュメンタリーのように。
でも無邪気にじ
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そして父になる(2013年製作の映画)

3.0

パパとママのところに帰りたい_。

『万引き家族』で“家族”を問うた是枝監督。当作もテーマは家族、しかも血縁について。
幼な子にとっては血がつながっているかどうかよりも、これまで一緒に過ごしてきたパパ
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エリザのために(2016年製作の映画)

2.5

何事も助け合いだからな_。

イギリスの大学への留学を控えた娘エリザ。試験を目前に迫った朝、不幸にも暴行を受けてしまう。外傷こそ大したことないが、心に負った傷は浅くない。当然試験に影響が出る。医師であ
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

2.0

このスクエアは、信頼と思いやりの領域です。この中では誰もが平等の権利と義務を持っています。この中にいる人が困っていたら、それが誰であれ、あなたはその人の手助けをしなければなりません_。

美術館の敷地
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.0

社会派、それも労働者階級をドキュメンタリーのように描くケン・ローチ監督。

今作は配送会社のフランチャイズのドライバーとして働くリッキーとその家族が壊れゆく様を描く。
朝7時から夜9時までびっちり働く
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.0

韓国ほど住みやすい国はないぞ_。

ソウルのタクシー運転手マンソプは、勉強そっちのけで学生運動に没頭する学生に説教する。
でも、高額のタクシー代につられて、危険な街光州に行きたいというドイツ人ペーター
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さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

2.5

お前なら もっと楽に生きられるじゃないか
楽に生きるなんてどうでもいい 楽しく生きたい_。

伝説の脱獄犯フォレスト・タッカーは老いてなお、楽に生きようとはしない。引退なんて無縁。今も現役の銀行強盗。
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KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)

3.0

山瀬は救世主になれなかった俺たちを救ってくれたんだ_。

ノストラダムスの予言を信じて、世紀末の救世主となるべく訓練されてきた男たち。
しかし世紀をまたいでも、世は平和。
仕方なく解散させられる。
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夜の訪問者(1970年製作の映画)

3.0

公開当時なら、スリル満載のサスペンス映画といえるのでしょうが、さすがに今ではキツい。出血多量で死にかけているジェームズ・メイソンの白塗りメイクには笑っちゃうし、リヴ・ウルマンの右往左往ぶりにもなんか白>>続きを読む

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

2.0

酒癖が悪いタスク(仲野太賀)はすでに妻からは愛想を尽かされているにもかかわらず、またしでかしてしまう(なまはげで酔い潰れ全裸になった姿がテレビ放送される)。その末の離婚。未練タラタラ、数年経っても忘れ>>続きを読む

パリのどこかで、あなたと(2019年製作の映画)

2.5

メラニーとレミー。疎外感を抱えながらパリでひとり暮らす。マッチングアプリで手軽に出会いの機会を得るも、そこに感じるのは空虚感。鬱病の症状すら見られる二人は、自らを許せない罪悪感に苛まれていた。

幸せ
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.0

大事なもの…何か入ってたかしら_。

人生の大事なものって?
この映画を観ていると、何にも浮かばなくなる。
食べること、かな。

そんなところ、ですか。

何かを訴えるわけでもなく、笑える、または泣か
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世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

3.0

僕が作り あなたが喜び 客も喜ぶ みんなしあわせ_。

フォントロンという男を探しにフィンランドの田舎町の食堂にやってきたチェン。
息子を連れたその中国人を物珍しそうに眺める食堂の客たち。女主人シルカ
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PLAN 75(2022年製作の映画)

2.5

カンヌ映画祭の「ある視点」部門出品というのが納得のゆく社会派映画。

映画の冒頭のニュースで流れていたように、高齢者問題解決の一つの道筋として、諸外国も注目しているというこの制度。この提起に対して、当
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