Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 38ページ目

オルカ(1977年製作の映画)

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モリコーネ御大の仕事や、やたらにシャチに人間性を立たせようとする説明台詞が目立つが、結局は人間側に情緒的になる映画だよな。本当にオルカ目線の映画を期待していた。

キス・ミー・ケイト(1953年製作の映画)

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授業の関係で見たが、まあまあ面白かった。舞台袖から映し、画面半々で舞台裏表を映しているショットなど、動きと絵の構成はとてもいい。基本的には裏の物語が進行していないと退屈にはなる。

ビッグ・アメリカン(1976年製作の映画)

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これかなり面白い。アルトマンの中でも結構上位。ニューマンは勿論、ランカスターがすげえ良い。U-NEXTの画質も超良い。

Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.4

『市民ケーン』の脚本を書いたハーマン・マンキウィッツの物語を、正に『市民ケーン』よろしくの倒錯した脚本で描く。しっかりプロットが『ベンジャミンバトン』以降のフィンチャー映画。プロデュースにエリック・ロ>>続きを読む

シンプルメン(1992年製作の映画)

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オーソドックスな良作。心地良いバランス。終盤に女に吹いてる風とか素晴らしい。ラストカット最高。

大列車強盗団(1967年製作の映画)

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面白すぎた。強盗シークエンスまでの積み重ねはもちろん、その後のサスペンスの展開のさせ方も最高。音楽かっこいい。まさかの「THE END?」エンド。

カットスロート・ナイン(1972年製作の映画)

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残虐西部劇。それぞれの死が彼らの罪に起因する作りだが、そこの説明的ショットがかなりしつこい。全体のゴア描写は良いし、キャラクターの立たせ方もしっかりはしている。あるキャラクターが死んでから少し失速する>>続きを読む

VIDEOPHOBIA(2019年製作の映画)

4.1

超面白かった。表情の映画であるのは言わずもがな、全体的な画の強さも、今までの監督作の中でも一番。大阪の立ち上がらせ方、街の切り取り方も好き。土地と外、歴史の記憶は宮崎監督作の中での主題がハッキリしてい>>続きを読む

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

3.7

古典ハリウッド映画への目配せに溢れていてとても面白い。アクションが常に止まらずアイデアに溢れている。ナンセンスなギャグが詰め込まれているあたりも好みだが、ライカ作品の中では脚本はそこそこだと思う。良く>>続きを読む

チェイサー(1978年製作の映画)

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ある殺しのワンシーンを除いて、これはかなり手堅い。悪くはないんだけど。車がやたらぶっ飛ぶのは相変わらずで面白い。

ボックストロール(2014年製作の映画)

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唯一見てなかったライカ作品。ストップモーションアニメのクオリティは相変わらず文句なしに素晴らしく、アイデア豊富な活劇性に満ちている。差別や偏見、民意の危険性など、社会的なテーマをボーイミーツガールを通>>続きを読む

夜の訪問者(1970年製作の映画)

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面白い。馬鹿みたいにテンポがいいのはそれだけでポイント高い。テレンス・ヤング、バサバサとカットを落としていって凄い。プロットのわかりやすさも功を奏してる。

猛獣大脱走(1983年製作の映画)

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どうやって撮ったんだっていうシーンの連続で凄い。完全に動物虐待だろこれ。夜のチーターとのカーチェイスは最高。終盤5分くらいで急にロメロ『クレイジーズ』になる。

フリーキー・フライデー(1976年製作の映画)

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ボディスナップものの元祖。終盤のドタバタは乗り物曲芸のようで可笑しい。最終的に父親の業務を達成しようと、娘と母親や周りの人々が奉仕していく流れは、時代…ってなった。

メイド(2001年製作の映画)

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ジョン・ファブローの監督デビュー作。クライム要素は薄く、男2人のバディコメディの要素が大半を占め、主演2人のやりとりによって画面を持たせる。謎にピーター・フォークとか出てるし、なんだかんだで楽しい。常>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

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やっぱエドワード・ヤンのベストはこれかな。へたしたらゼロ年代ベストに入る。どのショット切り取ってもすごいのは言わずもがな、ヤンヤンがキュートすぎてずっと見てられる。

水の中のナイフ(1962年製作の映画)

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音楽とムードがいい。脚本スコリモフスキ参加してるんだな。

サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)

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本当に素晴らしいロマンス犯罪コメディ。エンディングの多幸感半端ない。過去一怖いレイリオッタ。

ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

3.9

和製ヌーヴェルバーグワナビーで東京ロマコメ。まず、東京の街をこれほど魅力的に切り取った日本映画も最近ないし、役者だけでなく、街のあらゆる乗り物を垂平運動させ画面に収める映画的なショットのセンスに楽しく>>続きを読む

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)

3.8

かなり良かった。前作『ブルーに生まれついて』に続いて撮影、ライティングが素晴らしい。室内のシーケンスを魅力的に撮れるのはこの人の強みかもしれない。イーサン・ホークは言わずもがな、ノオミ・ラパスやマーク>>続きを読む

ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

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イーサン・ホースがとにかく素晴らしい。近年の彼の中では間違い無くベストアクトなのでは。思いっきり構成なども含めてイーストウッド『バード』を連想したが、もう少しわかりやすくもなってる。ライティングがめち>>続きを読む

サリヴァンの旅(1941年製作の映画)

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全てが詰まった傑作。コメディ、恋愛、社会派と、様々にそのスタイル、ジャンルを変幻自在に変えてゆく90分。格差社会への鋭い描写、黒人教会の描き方含め、40年代当時は何もかも新しかったのではないか。スター>>続きを読む

失われた週末(1945年製作の映画)

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タバコの反復で見せる演出とか、何も言えない巧さ。アル中映画の傑作。学生の時がピークで、その後コケて何も成し遂げないまま今に至るという主人公の人物造形かなり響く。

プロムナイト(1980年製作の映画)

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2時間サスペンスのオチ感がすごい。全編何にも振り切れられず、あまり濃くない不穏な雰囲気のみが蓄積されていく。

プロフェッショナル(1981年製作の映画)

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全体のシリアスさ、オーディアール脚本も効いてるであろう苦味に反して、敵のあまりにもな間抜けさや、ベルモントであるが故に繰り出されるおちゃらけたユーモアが浮いたムードを醸している。モリコーネのスコアは最>>続きを読む

警部(1978年製作の映画)

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初っ端から画面切り抜き、分割のやりたい放題。終始ベルモントが何をしでかすかわからない暴力性を孕んでいて、毎シーンが危うい。

ヘイター(2020年製作の映画)

3.7

中々。序盤は『カンバセーション』かな、とか、『ソーシャルネットワーク』かな、とか思いながら見てたけど、最後に行き着く先は恐ろしく批評性のあるメディア煽動についての話だった。ポーランドの寒々しさとクラブ>>続きを読む

誰も眠らない森(2020年製作の映画)

1.9

久々に凄まじく酷い映画で笑ってしまった。それはともかく、このスコアめちゃくちゃ聞き覚えあるんだけど、なんかの映画のオマージュなのかな。

エヴァの告白(2013年製作の映画)

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やっぱ凄い映画。闇の演出が神懸かってるし、ラストカットも呆れるほど完璧で言うことない。これで2時間に収まってるのもポイント高い。

マン・オン・ザ・ムーン(1999年製作の映画)

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『ラリーフリント』とほぼ同じで、どちらにも同じような役でコートニー・ラヴが出てる。どっちも同じくらい良い映画だし、やっぱりカウフマンが憑依したジム・キャリーが素晴らしい。終盤の死に重なる夕日のショット>>続きを読む

アメリカの災難(1996年製作の映画)

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終始ドタバタしていて楽しい。家族の主題はラッセル的にはこの頃からずっと一貫している。

2/デュオ(1997年製作の映画)

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傑作。今の日本映画に腐るほどある、部屋に従属する若い男女の恋愛映画のプロトタイプを見た感じがした。西島秀俊の「金くれ」素晴らしい。

クイックチェンジ(1990年製作の映画)

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超面白い。ビル・マーレイはもちろんだけど、絶望するランディ・クエイド最高。スコセッシとかロン・ハワード感あり。夜の映画。伝統的なアメリカンコメディ。

自由が丘で(2014年製作の映画)

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村上春樹感すごいが、なによりも尺が60分というのが偉すぎる。

オー!(1968年製作の映画)

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これは面白かった。様々な現代の犯罪映画が頭をよぎる、その原型。アンリコらしい死の匂いが濃厚で、カッコいい車しか出てこない。