Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

3.5

ジョージ・ミラーはずっと孤独な魂の物語をやっている作家。

眠れぬ夜のために(1984年製作の映画)

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BBキングの音楽…ボウイの殺し屋…。ミシェル・ファイファーが最強すぎる。夜のLA映画だけどワンナイトに収まらない。

ヘキサゴン 恐怖の館(1972年製作の映画)

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スピルバーグのテレビ映画。物語にはさほど惹かれないが、人が走り出す瞬間にカメラが上がったり、躍動の演出がテレビ映画としては光っている。

料理長(シェフ)殿、ご用心(1978年製作の映画)

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最高。元夫婦の復縁話という典型的なスラップスティックコメディを軸に、世界を股にかける殺人ミステリーをやっているのだが、終盤の真相にもツイストがあって感心。クライマックス、ジョージ・シーガルがテレビ局を>>続きを読む

別れる決心(2022年製作の映画)

4.3

本当はこれこそがノーランのあるべき姿なのではとも思ってしまった。スマホ時代のノワールでギャグのくだらなさが凄い。チャヌクらしい戯画化。

吹き替えで2回目見たら超良かった。劇場で一回見ただけでは咀嚼し
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

4.0

作品としては『僕らのままで』の方が上だと思うが素晴らしい出来。少しカニバリズムの鮮烈さが邪魔をしているとも思うが、グァダニーノはホラーの味からも逃れられないのだろう。孤独、誰かの一部になること。レズナ>>続きを読む

湖の見知らぬ男(2013年製作の映画)

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日本語字幕でずっと見たかった。野外、自然光撮影の極北。セックスシーン、性器の撮り方、向こう岸の座る人を映すショット、ロングショット。ただただクレア・マトンの撮影の美しさと巧妙さに見惚れる。暗闇や人影を>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.7

下品で贅沢なパーティーシーンがとにかく素晴らしくサンドグレンの撮影も躍動しているが、「刹那性」の話ではなく、傲慢にも映画史についての映画にしてしまおうとする姿勢がやはり決定的に合わない。アンガー『ハリ>>続きを読む

Sin Clock(2023年製作の映画)

3.5

そんなに悪くなかったけど、冗長すぎる話運びとクラブシーンに入る前のインサート編集なんとかならないか。

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.8

終盤の変な省略が難だが、地上から隔絶された高い塔の頂上が、女性2人の心象風景を表象していることが中盤から明確になり、その志だけでも推せる。ジェフリー・ディーン・モーガンが渋いキャスティング。オープニン>>続きを読む

バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

3.8

トミー・ウィルコラはデヴィッド・R・エリス亡き今、ジャンル職人として信頼に足る人物であることを再確認。多少緩くなってるかと思ってたから、ゲロの悪趣味から映画が始まって安心した。

キッド・カディ: Entergalactic(2022年製作の映画)

3.6

登録されてた。昨年配信日に鑑賞。ヴァージル・アブローのデザインを立体的に映像作品として刻んだことが全て。アニメーションの躍動には心躍るけど、ケニヤ・バリスとカディによるストーリーはありきたり。物語を見>>続きを読む

ユー・ピープル ~僕らはこんなに違うけど~(2023年製作の映画)

3.6

そんなに悪い映画でもなければ特別な映画でもない。でもジョナ・ヒルはこの間のドキュメンタリーも含めて自省の期間なんだろうな。ドレイクのアルバム例え笑った。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.1

マクドナーなので当然期待していたけどやはりいい映画だった。コリン・ファレルの使い方を最もわかっている作家。当然、キャスト的にも『スリービルボード』以前の2作の風情に戻った感もありつつ、前2作で終わりに>>続きを読む

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

テーマの重要性にフォーカスされがちだが、ここ最近のアメリカ映画でも演出において簡潔さとストイックさを意識させるような仕上がりで感心した。決して短い尺ではないが、最後まで画面を見せきっている。暴力描写や>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

シーゲル3本見てから見た自分が悪いが流石にかったるすぎた。とは言いつつもルックのシャープさや切り返しをここぞという時に入れる律儀さは評価したい。

燃える平原児(1960年製作の映画)

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面白すぎて悶絶。簡潔な語りにテーマに、ショック描写に…。映画が暴力的であることを教えてくれる。

殺人捜査線(1958年製作の映画)

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完璧。最期の言葉を集める殺し屋二人組の発展系が『殺人者たち』のリー・マーヴィンとクルー・ギャラガーか。

ウエスト・エンド殺人事件(2022年製作の映画)

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ウェス・アンダーソン好きなのは結構だけど、映画としてはリズムが死んでて全然ダメ。結末も『ナイヴス・アウト』のクレバーな皮肉とミステリーとしての達成に遠く及ばない。シアーシャ・ローナンはこういう役もっと>>続きを読む

スランバー・パーティー大虐殺(1982年製作の映画)

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景気のいいスラッシャーで大変楽しい。キャラクターと建物間の位置関係もちゃんと描こうとしていて、コーマン制作のB級としては、達成はともかく上手く作ろうとしている。

ブローニュの森の貴婦人たち(1944年製作の映画)

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セリフ過多かつ早いブレッソン。手紙や手、ドアの開閉はそれっぽい。

"Sr." ロバート・ダウニー・シニアの生涯(2022年製作の映画)

4.2

ダウニー・シニアの最期の姿を映すドキュメンタリーとして泣けた。

ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

4.0

あまりに救いがない話で暗澹たる気分に。マサノブ・タカヤナギの洗練された構図と重厚な質感を醸す撮影が素晴らしい。役者陣も渋くて好印象だけど、やはりこういう時のベールは本当に良い。

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

4.5

過小評価されすぎ。傑作。
『ブラッドシンプルザスリラー』『アメリカンビューティー』『宇宙戦争』の先にあるものとして考えたい。非常にアメリカ映画であるし、演出の幅はバームバック作品で最も出ている。

ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

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視線の交わらなさが緊張感を生む。停滞と静寂が続くからこそ、カメラが動く時にハッとする。突如訪れる回想や時間経過、ラストの切り返しとドアの開閉が本当にすごい。

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

落とし所がそれでいいのかって感じで、クライマックスがロジカルだった前作の方が上とは思うけど、本作も抜群に面白い。ライアン・ジョンソンはダニエル・クレイグと一緒に永遠にこのシリーズやって欲しいし、ミステ>>続きを読む

バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

2.8

恐ろしいくらい合わなかった。8 1/2病のクストリッツァもどき。これが『ANIMA』ほど短ければとも思わない。PTAがあれを撮っててこれを見る意味がわからない。寧ろキュアロンを見習って欲しい。

ポール・ニューマンの ハリー&サン(1984年製作の映画)

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停滞と破壊の映画でめちゃ良かった。冗長さが美点になってる。

おかしな求婚(1971年製作の映画)

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想像の倍くらいクズいマッソーのお節介もいいけど、なんたってエレイン・メイの身体性と演技が本当に素晴らしい。筋は王道だけど、全体のテンポが淡々としてるのが逆にすごい。パラサイトヤクザな屋敷の従業員たちも>>続きを読む

レーチェル レーチェル(1968年製作の映画)

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編集が凄すぎてポール・ニューマンの作家性とやらが全然わからない。