鰹よろしさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

鰹よろし

鰹よろし

映画(1220)
ドラマ(4)
アニメ(0)

カサンドラ・クロス(1976年製作の映画)

2.5

 列車という様々な人種が集まる場。全く異なる人種が集まるということは、到着後彼らは各々どこへと向かうのか。

 都市と都市を結ぶ、さらには欧州ならではの地続きであるが故の国と国とを結ぶ交通網ならではの
>>続きを読む

ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

 とあるルールが構築されそれが浸透しているだろう環境に新規参入者がどこまで入っていけるのか突っ込めるのか。この線引きの難しさ曖昧さというところを巧みに突いている。

 最初の他人の家につき(しかも初対
>>続きを読む

グレートウォール(2016年製作の映画)

3.0

 中国が世界を守ってたんだぜ!!! これが全てですね。

 異国の民が段々と認められていく心を通わせていく様はさすがに心躍る。捕獲作戦に始まる戦術が海に由来するものだったり、戦術を万里の長城という場に
>>続きを読む

ドント・ハングアップ(2016年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

 お金を稼ぐという目的もある?が、視聴回数やいいねを稼ぐために何か新しいこと何かおもしろいことをと過激化が止まらない。イタズラが過ぎるというのはネットの普及以前にもドッキリといったカタチで存在していた>>続きを読む

マギー(2015年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

 人は他人(ひと)に対してそれぞれの認識を持っている。親子に始まる赤の他人へと通ずる関係性と言おうか・・・。ではその自分との距離感及び関係性はいったいどこまで許容されるのだろうか。これを1つゾンビを題>>続きを読む

母 小林多喜二の母の物語(2017年製作の映画)

3.0

 母セキが多喜二の、多喜二が母セキの手を握るシーンが幾度かある。とても印象的なシーンだ。母が大事そうに包み込むその多喜二の手は何をしたのか、しようとしたものだったのか。多喜二の帰りを待ちおはぎを仰山拵>>続きを読む

ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 夢が現実になること即ち悪夢も現実になる。一見負のイメージが先行するが、恐怖がもたらす子どもへの影響を考えてみると、これは子どもの想像力及び創造力の裏付けであることが見えてくる。

 少年の見る悪夢と
>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.7

 ピーター・パーカーという思春期モリモリな主人公という特性。自分で捉えている自分という存在と、周りが捉えている自分という存在のギャップに悩む年頃。自分が思うほど大人ではないし、周りが思うほど子どもでも>>続きを読む

クリミナル 2人の記憶を持つ男(2015年製作の映画)

3.1

 最初と最後で同じ画なわけだけど、それがどう映ったか感じたかってところなんだろうね・・・

 刑務所の常連であり、幼い頃に脳を損傷したことから人間の規範から外れた男。人間社会から排除された男。存在を否
>>続きを読む

トリプルX:再起動(2017年製作の映画)

3.0

 Xは仲間がどうとかってそんな件あったけ?? まぁアイス・キューブ楽しそうだったからいいや。

 シリーズ化は別に構わないけどちゃんと「ワイスピ」との差別化は図っていってよね。どうせならクロスオーバー
>>続きを読む

パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.4

 たった独り計画から外れただけでもシステムは正常に作動する精巧さの反面、そのたった独りのニーズすら全く以て満たせないもどかしさ。乗客に不自由の無い様にあらゆるサービスが完備されており、予定通りに事が運>>続きを読む

スライド(2004年製作の映画)

2.1

 自らの罪の意識に端を発したが故のその事実を受け入れられないとする(いやどうにかして受け入れようとする)恋人との未来の展望及び逃避と同時に、ではいったいどこから抱いていたであろう恋人への罪悪感を辿るこ>>続きを読む

ザ・メッセージ 地球侵略(2014年製作の映画)

2.0

 もしスマホというDEVICE(機器)を、一見何の変哲もない黒い球に置き換えてみたらどうなるだろうか。そしてもしその黒い球が宇宙人のDEVICE(計画)のためのDEVICE(手段)として用いられている>>続きを読む

サヴァイヴ 殺戮の森(2006年製作の映画)

4.0

 現地人から買ったというマジックマッシュルームなるものを平気で貪り食い、地図の縮尺を勝手に定義した結果辿り着いた目的地かどうかもわからないところで出されたできたてほやほやであろう食事を何の躊躇いもなく>>続きを読む

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

2.4

 最初の石油というものを位置づける描き出し方はうまかったと思う。アメリカの爆撃機から焼夷弾が雨の様に落とされる。それを迎撃しようと日本軍は飛び立つが燃料が無いとたったの二機。国岡鐵造が眺めるは火の海と>>続きを読む

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

3.0

 歴史改変の危険性を孕みながらもマッド・ハッターのために過去に飛び過ちを正そうと、それぞれに引きずる後悔を清算しようと奔走するアリスではあるが、その中で見えてきたのは過去は変えられないということそして>>続きを読む

呪怨館(2014年製作の映画)

1.5

 女の子が度々家に帰るだの帰らないだの帰りたくないだのってな話が出てくるが、これが死とは人が最後に帰る家ってな話の肝なんでしょ。ならば家に帰る場面や帰りを待つ場面ってのをもっと印象付けなければダメだよ>>続きを読む

TUBE チューブ(2003年製作の映画)

2.5

 映画としてひたすらに銃弾が飛び交う様を観ているのは嫌いではないが、そこに持って行く上での必然性はほぼ皆無。要人暗殺にも関わらず想定している逃走経路が端から正面突破で付け焼き刃感が拭えないながらもそれ>>続きを読む

ワールド・コード 陰謀の支配者たち(2012年製作の映画)

3.0

 この世の起源を神に見出す創造論なるものが存在する。進化の果てに得られた偶然の産物とは思えない複雑な機構を持つものを理解する試みの1つだ。それが言うには生きとし生けるものは神にデザインされたものだそう>>続きを読む

チュパカブラ(2003年製作の映画)

2.0

 我々鑑賞者にまずチュパカブラはいますという前提を踏まえさせての、死体を検分するシーンに始まるチュパカブラありきで話を進める者と、チュパカブラという前提を一切考慮していない者との対立は見事。チュパカブ>>続きを読む

アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発(2015年製作の映画)

3.0

 手っ取り早くミルグラム実験の概要を知りたいのならばこの作品から取っ付けばいいのではないだろうか。実験対象者(被験者)が国民性・職業柄・性別と…多種多様な人間であることを示しながら、先人たちがありとあ>>続きを読む

フォービドゥン/呪縛館(2016年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

 劇中の時間が経過するにつれて、一向に館で起きる心霊現象を認めようとしない主人公と、何故心霊現象が起きているのだろうかと疑ってかかる鑑賞者との間のギャップが徐々に徐々に広がっていくわけだが・・・

 
>>続きを読む

名探偵コナン から紅の恋歌(2017年製作の映画)

4.0

 上の句を受けて下の句へと繋がる歌及び上の句から下の句を推測するというかるた競技において正規の順序(因果)を印象付けての、結果(事件後)から真実を手繰り寄せる推理というアプローチの対比が見事に効いてい>>続きを読む

アサシン クリード(2016年製作の映画)

2.4

 テンプル騎士団が世界を支配することを阻もうとするアサシン教団。テンプル騎士団が絶対的な悪であり、アサシン教団が正義であるかのように映るが、エデンの果実によるマインドコントロールが為される前に、このエ>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

2.8

 時間だけが過ぎ時代は移り行くが被害者遺族はどこに取り残されているのか。鑑賞者の謎解きへの理解を促したいのはわかるが、事件当時と現在とでの時間的(時代的)な隔たりをわかりやすく区別したり、伏線回収とい>>続きを読む

リバイアサンX 深海からの襲来(2016年製作の映画)

2.0

 海中と地上というそれぞれの環境における生かし生かされという種(リバイアサン?と人間)の優劣と、人間社会における居心地に苦悩しリバイアサンと歩み寄るオリーブを描き出すことで、リバイアサンと人間との共存>>続きを読む

忍びの国(2017年製作の映画)

3.1

 人の生き死にに関して割と無頓着というか弱肉強食な環境でそのように育てられた及び生き残るしかなかったからなわけだけど、人として何かしら欠如欠落しているものがあるだろうと、絶対的な信頼を置けない忍びたち>>続きを読む

REM レム(2000年製作の映画)

2.2

 主人公の身の回りの生理的に受け付けない汚さを観せられての、一方的に押し掛ける学生や警官の何やねんこいつらといった図々しさから見えてくる無頓着さに無神経さ。よくこいつら〇〇が気にならないなと、気が回ら>>続きを読む

ギミー・ヘブン(2004年製作の映画)

1.5

 共感覚というモノと俗世間で一般とされるものとでどちらのズレを認識させたいのかという意思が不透明。

 長年連れ添った貴史と、唯一の共感覚の共有者である宮崎あおいと。この2者で揺れ動く江口洋介ってより
>>続きを読む

ダークネス(2016年製作の映画)

2.6

 自閉症の息子、思春期の娘、子育てや家庭不和に悩む母親に、仕事のストレスもありとりあえず体面だけは保とうする父親・・・

 怪現象に見舞われることで表出するその家族が抱える闇。何が原因なのかを探る過程
>>続きを読む

洗脳(1998年製作の映画)

2.8

 学校とは大人が子どもを(教師が生徒を)教育する場(機会)であるわけだが、果たしてそれは誰のために行われるべきものなのであろうか・・・

 転校生というまだどこにも馴染めていない立場から、その学校に存
>>続きを読む

絶対能力 FBIサイコメトラー捜査官(2006年製作の映画)

1.8

 主人公の能力(正確には捜査方法)を尊重する人間と、捜査の鉄則から外れると煙たがる人間の衝突を最初に印象付けている。正確な捜査手順こそが確実な犯人逮捕に繋がり、法による裁きを適用させることが可能となる>>続きを読む

箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.2

 いつまでも続けば良いのにと願う夢のような姉妹2人だけの時間をベースに、新しい母親を始めとした家族(親戚)が介入することで漂う不穏な空気と共に真相への焦燥感を募らせる中、夢ならば早く覚めてほしい早く逃>>続きを読む

風のたより(2016年製作の映画)

3.5

 ペンキの塗り方に物の食べ方に対称的な2人であるとする描き出し方はとてもストレートでわかりやすい。互いに端っこからペンキを塗ったり、レンガ?を築き上げて行ったり、互いに背を向けながら食事をするというの>>続きを読む

人狼ゲーム ラヴァーズ(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

 何だかんだ引っ張てきた運営という存在が垣間見られるわけだが、なぜこのゲームが存続しているのかという1つの答えを提示して作品は終わる。この連鎖の暗示がいや~怖い。

 ゲームに勝ち残るというより単純に
>>続きを読む