hebさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

緊張感と圧迫感と迫る敵の恐怖に怯えるビーチ
兵士の救出に向かうものの向こうの状況がさっぱり掴めず不安な民間船
残りの燃料と相談しながらギリギリの所でドイツ軍と交戦する戦闘機
どの視点でもノンストップで
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.0

なんかもうフィクションでここまで辛い現実を描かれるとちょっとキツい。
完全に許容範囲を超えてしまって、最後にいくら希望のような何かを見せられてもそこまでの負荷があまりに大き過ぎて何も感じられない状態で
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.6

全く予想外の衝撃的な事態に、とんでもない話を作るもんだと驚きましたがヒントになった実話があると知ってさらに絶句。
後半の振り切れ方はさすがに創作なんでしょうが、どんどん状況が悪くなっていって結局韓国ノ
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.0

一切の無駄を排した剥き身のリベンジストーリー。
ハードボイルドな魅力満点の渋い雰囲気と一瞬で大勢の命を奪う容赦無いガンアクション。静と動、メリハリのある演出でタイトにまとめられています。
新たなヒーロ
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ラブリーボーン(2009年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

若く純粋なまま殺されてしまった主人公が”境界”とでも呼ぶべき世界に留まり続けるものの、現世に対してほぼ影響力は無く残された家族や自分を殺めた犯人をただ見守り続けるしかないという歯痒い状態。
現世の時間
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

2023.01
北欧の雄大な自然と、素朴だけど素敵なファッションや暮らし。
とにかく撮影が良すぎてそれだけでかなり気持ちを持って行かれてしまいました。
夫婦とアダと、その叔父との関係性をじっくり丹念に
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パージ(2013年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

2022.169
普段あまり見ない感じのやつを、と思い鑑賞しました。
大体の設定はちらほら聞いて頭に入っていたのですが、一作目という事もあってか舞台になるのはほとんど家の中で想像よりかなり規模が小さい
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.6

かなり重いテーマも絡む話でしたが意外にスッキリ見られました。
かつてのアイルランド紛争についてはさっぱり分からないという前提で、そこそこ楽しく見られるんだけどどうにも似たような作品が脳裏に浮かんでしま
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

もうすっかり酷い評価で塗り潰されてしまった感のある作品なので、こういうのはウォッチパーティ向けかなと思い複数人で同時視聴しました。

ドラマ時効警察は決して嫌いではありませんでしたが、あの雰囲気で自分
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

奇行を繰り返す町の人々、奇妙なマスクの少女に雰囲気たっぷりの小さな医院と、画で見せていく序盤はこれまでの和製ホラー作品の数々を想起させる作りで好印象。
しかし中盤以降、やたら説明的な謎解きパートが始ま
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エイリアン2(1986年製作の映画)

4.3

どこか静謐でスタイリッシュな雰囲気すら漂う前作からうって変わって、屈強な軍人達と共に圧倒的「多」を相手にすることになる2作目。
重火器やメカに囲まれた男臭い世界の中で、ニュートという存在が常に最高のア
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エイリアン(1979年製作の映画)

4.1

肝心のモノが出てくるまで1時間かかっていますが、細かな宇宙船内外のディテールやなんとも奇妙で禍々しい異星文化の造形等、強烈な魅力と説得力を持った美術に引き込まれて退屈する事はありません。
登場人物も皆
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.6

列車が動き出してからはすぐに事件が起こり、ギュッと詰まった感じでテンポ良く最後まで進みます。
逆に言えばスルスルと話が進み過ぎて抑揚のないままラストまで突き進む、そんな感触。
原作から話の流れが大きく
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

劇伴がほぼ無い代わりにミット打ちやフットワークの音、生活の中での環境音が印象的に響く張りつめた空気感。
その中でほとんど言葉を発さないケイコが今何を考えているのか、表情や仕草から必死に読み取ろうと思わ
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バーバリアン(2022年製作の映画)

4.0

こいつがワルモンなんでしょ?これもフリなんでしょ?あっ行かないでなんでそっち行くの行っちゃダメだって!ほら!ほら!えっ?!何今の!!は?!
ことごとくこちらの予想を裏切って来る面白さと訳の分からなさ。
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

早い段階で母vs娘の構図になる話だと分かるので、そこからは主人公である娘がどうやってこの状況を打破し真相に辿り着くのかというミッションに集中して見る事が出来ます。
健常者であればなんという事のない行動
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AWAKE(2019年製作の映画)

3.5

たっぷりと間をとってキャラクターの心情を拾う様なカットが多く、確かに雰囲気は悪くないのですが話が全然前に進まない。
起こる出来事も多くはないので本来1時間くらいで終わる話を薄く伸ばした様な印象を受けて
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

抱えた感情をぐっと飲み込む様な仕草を度々見せる妻夫木聡演じる城戸。
彼のこれまでの人生を想起させて胸が詰まります。

音も空間も役者も贅沢に使った芳醇な撮影で、淡々と進んでいくようでじわっと染みる不思
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

想像していたよりもかなり寓話的な作りで、あまり細かいところを気にする様な作品ではないのかなと。

シェフや彼率いる料理人、スタッフ達はそれ全体で権威とそれに無批判に付き従う人々の象徴として描かれている
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

喪に服し傷を癒す間もないまま襲い来る新たな脅威を前に、誰も彼も我を失いそれぞれが思うままに大きな戦いへと舵を切ってしまう過酷な展開。
王であり息子であり兄であった一人の人間の輪郭を逆説的にくっきりと描
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.6

アレとかアレみたいなやつやりたかったんだろうなという既視感たっぷりですが、一味違うのは我らがフローレンス・ピューが負けるわけがない!という主人公に対する圧倒的信頼。
明らかに違和感のある一見幸せな生活
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

4.0

印象的に差し込まれる食物連鎖の描写から、今作が「狩り」について根源的な部分から語り直そうとする作品である事が窺えます。
シンプルに狩りにフォーカスする為に時代を大きく遡り、さらに女性を主人公に据えるこ
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.0

第一次世界大戦と二次大戦の間の出来事、という事だけ頭に入れて鑑賞しましたが無学な自分にはほぼ理解できませんでした。
基本的に会話劇中心で進んでいく上にその内容もおそらくアメリカンジョーク的な皮肉やボケ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ループものなので省略すべきところは大胆に飛ばして、とにかく次の展開へ話をぐいぐい進めるスピード感のある編集。見ていてとても気持ちが良いです。「上申制度」や「プレゼン」等、ならではの設定を活かした話運び>>続きを読む

グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

洒落た感じの撮影と小気味よい編集で詐欺の手際をテンポよく見せていく序盤の流れは、ちょっとケイパーものっぽさも漂わせる上々のスタート。場面ごとにくるくると人格を切り替えるイアン・マッケランの演技も流石の>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.2

2022.150
「雨の日は落ち着く 私が育った所はいつも雨が降ってたから」
地元の駅で降りて家族の車で死んだアーケードを抜け実家に戻るまでの一連の流れ。完璧すぎてすっかりこれは自分の映画だという事に
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震える舌(1980年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

大部分を占める凄まじい闘病と治療の描写、患者が子どもである事も相まってあまりにも辛い。
極度のストレスに晒されて徐々に壊れていく両親の危うさも真に迫るものがあり、特に十朱幸代さん演じる母親の変遷は圧巻
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.8

巨大な構造物の中に様々な階層の人達を配置する、スノーピアサーやパラサイトなんかも彷彿とさせる「削ぎ落とされた社会の縮図」的手法。
などと今となっては後出しでなんとでも言えますが、今作もそういう作りに見
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ブラックブック(2006年製作の映画)

3.6

とにかく話の進みが早く、全てが箇条書きの如く淡々とこなされていく印象です。
はっきりした造形のキャラクター達がテキパキと動いて次へ次へと物語を動かしていく様は、何か舞台演劇を見ている様な感覚さえ覚えま
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

光や水を意識した美しいショットが印象的に使われていて、複雑な生い立ちの主人公の内面を情感たっぷりに描き出します。
養子縁組の制度については日本とアメリカではかなり感覚が違うイメージなのでどの程度切迫し
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オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

4.1

雄大な自然と炎の脅威、そして屈強な男達。
消防隊の中で成長していく若者の話であり、その隊をまとめる指揮官の話でもあり、自然の恐ろしさとそれに立ち向かってきた人々の知恵、仕事の話でもあり。

とにかく強
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.7

山田杏奈目当てで鑑賞。
モノローグ多すぎ台詞で説明しすぎ体育館でお気持ち表明しすぎ等々邦画病のオンパレードなのはまあ青春映画なので流すとして。
中身の方は扱っている問題に対していちいち誠実に向き合い、
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.8

この画面の高級感は邦画の中では相当頑張っているのでは。どことなく近年ヒットした海外作品のいくつかを想起させる様なタッチで、それだけで見させてしまうくらいの力を感じます。
序盤の説明過多な台詞やモノロー
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画家と泥棒(2020年製作の映画)

3.7

画家である彼女もその絵を盗んだ彼も、欠落した何かを埋めるようにお互い惹かれあっていく。

本当にドキュメンタリーなのかと疑いたくなるほどそれぞれのキャラクターもショットもいちいち画になっていて、思わず
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ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

3.9

話の仕組みが分かりやすく面白いのですぐに引き込まれました。
ジャンプスケアもそこそこありますが全体的にはじっとりとした張り付くような恐怖で覆われていて、しっかり怖いです。

その一線を越えるのか踏みと
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.5

撮影は美しくアクションも見応えがあり、テンポよく展開していく刑事モノ。
しかしタイトルにもなっている21ブリッジ・マンハッタン島に繋がる橋の全封鎖というスケールの大きさはあまり感じる事が出来ませんでし
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