いはんさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

東京物語(1953年製作の映画)

4.3

家族とはなんだろうか。
人間が持つ最低限の繋がりである一方、その繋がり方は私たちが思い描く理想からは程遠い。軽いタッチで描かれたものの、映し出された現実に目を背けたくなった。

結局私たちは自分の世界
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.6

自分と違うんだからそりゃ100%分かるわけがない。でもそれは性的対象が違うからだとか、人種が違うからだとかが原因なのではなく、私たちが一人一人違うからってだけなのだ。

相対的にマジョリティとマイノリ
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.8

みんながみんな日々を演じていて、滑稽であった。平淡な日々に入り込んだ家庭教師、なかなかその日々を掻き乱していた。

家族ってなんでしょうね。
誰もお互いのことなんて分からない、それだけでなく本心を見せ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

キャリーマリガンってほんと可愛い顔して、えぐい役選びしますよね。褒めてます。

女が強くならねばならない時ってどんな時だと思う?傷ついてもなんともないフリして笑顔で去るのは何故だと思う?本当になんとも
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.6

分かっていた、この結末。
あのような始まりには決まった結末がやってくる。ギークに始まり、ギークに終わる。これが宿命なのだ。

Patricide
何度も繰り返される父殺しがスタンの欲望や自己顕示欲を助
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グランド・マスター(2013年製作の映画)

3.8

さて、
これはなかなかですね。
この映画はなかなか“中国”ですね。

こういってなんなんだが、この映画にはやはり中国人にしか分からない微妙な雰囲気がある。翻訳された字幕を読んでも、台詞が本来持つ独特な
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バーレスク(2010年製作の映画)

4.0

People who live their life with attitude.

興奮した。
最初にSomething’s got a hold on meがなり出した時から興奮が止まりませんでし
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.5

T.D.K?
What the fuck!!!?


小物すぎ、そして死にすぎ。
完全なる脳死映画なのに、きちんと意識を持って途中まで見てしまった。これでは映画を楽しめないと思い、ワインを流し込みやっ
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2046(2004年製作の映画)

4.2

阿飛正传、花様年華を経て、2046。
王家衛は変わらず、愛を語る。

観ていて、息苦しくなった。
人の心には多分本当に一人しか入り込めない。その人が居座る限り、私たちは前に進めない。トニーレオンの心に
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

4.1

最後のラブラブシーンが日本で配信されているバージョンからカットされていることを私は絶対に許しません。気になる人は絶対にYouTubeで”Mrs Darcy”と調べた方が良い。いいのモノが見れます….😎>>続きを読む

エターナルズ(2021年製作の映画)

3.6

凄かった、でも好みではなかった。
クロエジャオが選ばれた理由をあれこれ考えてしまう自分に嫌気が刺したが、やはり単に能力ではないことは明らかなのではないかな。エターナルズはなんていうか、ほとんど全ての人
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恋愛適齢期(2003年製作の映画)

4.0

Something’s gotta give.

エリカが娘に伝えたことが全て。
確かに私たちは、自分を傷付けずに生きていける。でも、うまくいかなくても愛から逃げちゃダメ。傷ついても、逃げてはダメ。そ
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アルフィー(2004年製作の映画)

3.6

ジュードロウのための映画であることは、もう言うまでもない。確かにリメイク版であるが、彼の映画ですね。

なかなか悪くなかった、この映画。
プレイボーイアルフィーを演じるジュードロウに影響されがちですが
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スウィート・ノベンバー(2001年製作の映画)

3.1

ありきたりなコンセプトであることになんの文句もありません。でも、これが見たいんだろ?こういうの見てうるってしたいんだろうという作り手側の浅はかさ、失礼っぷりにすごくムッとなりました。そしてなぜそんなに>>続きを読む

初恋(1997年製作の映画)

3.3

支離滅裂な内容と、高頻度で割り込む監督の独白。わざとぽさを全面に、意図的に行われた数々の試み。でも、そこから私の中に残るものは何もなかった。ワンシーンワンシーンを切り取ると、いかにも90年代の香港映画>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

4.6

圧倒的。
圧倒的です。
似たような雰囲気を持つ香港映画は少なくない。でもウォンカーウェイの映画はその中でも抜きん出ている。
憂鬱で儚く、でもとこかわざとらしくもある。登場人物を不思議と目で、心で追って
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.9

全てが落ち着いてきた中年。忙しく日々を過ごしていた頃と打って変わって、人生の退屈な一面と日々顔を合わせるようになる。退屈の中、不安が積もり、自分の無力さや不甲斐なさに嫌でも目がいく。彼らは酒を持ってそ>>続きを読む

ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

3.8

最後のオチ、最高。
最上級の皮肉を簡単にかわし、I like itとまで言ってしまうことがこの映画の真骨頂。

私たちはハリウッド式の映画に飽き飽きしるんだ、リアリティのある映画を見せてくれ!!とか言
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

-

ごめんなさい、
グロさレベルが受け入れ限界を優に超えたため、ほとんど集中できず(したくなかった)。映画全体を通じて話にどう入り込むかより、グロいシーンをいかに素早く察知し回避するかに全力を注いだ。果た
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.0

Call me by your nameを見た時、青年らの儚くも美しい青春の有り様に感動を覚えた。Summer of 85では、自分から遠ざかる青春真っ只中の少年らが羨ましく思えた。それが痛く、悲しく>>続きを読む

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

4.3

3部曲、完結。
この3部作は私のフランス映画に対する印象を大きく変えた気がする。フランス人の浪漫は彼らにしか通じ得ない部分があるのではと何処か感じていました。でも、この偉大な監督のお陰で人間の性に対す
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.7

イケおじパラダイス映画ですね。
マッツとジュードロウの存在だけで高得点あげられる。マッツが始終エロセクシーで正直それ以外どうでも良くなっちゃいました。

こんなレビュー書いたらきっと色んな人にこいつ私
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

4.3

これは、好きですね。
これは、紛れもなく愛だと思う。
二人の関係は、二人にしかわからない。微妙なバランスがあり、そこには他人の理解なんて必要ないのかもしれない。女はセックスでバランスを取り、男は女に求
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

4.2

一度捨てた人生でも、自分でもう一度拾いあげることが出来る。輪から離脱しても、誰かの善意や偶然の行為で再び戻ることができる。その時に、戻る意思があれば。

死と隣り合わせし、さらに夫と娘を亡くす。どうい
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SING/シング(2016年製作の映画)

3.6

なんとなーく見た。
みんなの歌声に驚かされたな、特にキャストを見たときにはびっくり仰天という感じでした。
これ以外の感想があるかと聞かれると困ってしまうが、まぁエンタメ性が高く、完成度の高い作品だった
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

4.0

温かい。
映画全体を通じて、観る人を温かく包み込む。
こんな普通の日常ほど素敵なものはないと幾度と認識させられる。

キャスティングが良い。
どのキャストも何でピッタリなのだろうかと思うほど選ばれてい
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タミー・フェイの瞳(2021年製作の映画)

3.8

“It’s not over till it’s over.”
こんなことを発せるタミーフェイは本当にstrong womenだなとしみじみ思う。

ジェシカチャスティンがアカデミー賞を勝ち取った作品
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.0

最も苦悩するヒーロー。
腐りきってどうしようもないと分かっていても、その泥沼の中に飛び込まずには居られない。心に希望を持っているとかいう綺麗な話ではなく、ただやめた瞬間に自分もゴッサムと共に永遠と止ま
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劇場版 奥様は、取扱い注意(2020年製作の映画)

2.5

友達とお酒を飲みながら流れる金曜ロードショーで鑑賞。感想は簡単、綾瀬はるかには海町ダイアリーのような映画に出ていて欲しいし、西島さんにはドライブマイカーか、戦うならモズくらい戦って欲しい。何が言いたい>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.8

“Who cares it was love or friendship, or maybe it could be both.” ——— by me.

とか言ってみた。
実際、大切な人への感情は自
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.9

“Elvis has left the building.”
でも、生活は続く。


程よい関係。
姉を亡くした弟と、母親を亡くした娘。
死ぬことを理解している大人と、死ぬことが理解できない子供。でも
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

3.4

映画というには薄すぎるが、かと言って救いようがないほどくだらないというわけでもない。どのことも十分に伝えてくれないゆえ、こちらも感想が滞る。林遣都見たさに399コインも払った私の脳内にはハヤシケントキ>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.6

最近レイシズムという本をちょうど読んだのですが、その後にこの作品を見ると、人々が自分の弱さを懸命に隠そうとする姿しか目に映らなくなった。人種が違うだの、育ちが違うだの、そんなのは自分が今持っているモノ>>続きを読む

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.6

大学のうちにエジプトへ行けなかったことは、未だ後悔の一つである。この映画の最押しポイントはなにかと言うと、ガルガドットの美貌である。やはりスクリーンで見ると、女神としか表現するしかありませんでした。>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.9

“You’re pretty good at jazing.”

次の瞬間に死んだら、あなたに後悔は残りますか。何度も聞いたことのあるboring question、それゆえにいつのまにか向き合わなく
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あの頃をもう一度(2021年製作の映画)

4.0

Do we have to to turn back time?
No, just live today!!!!!


ディズニーは天才だ。
ディズニーのアニメーターは天才だ。
この7分に、私の人生を
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