Kさんの映画レビュー・感想・評価

K

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終の信託(2012年製作の映画)

3.3

16年ぶりの『Shall we ダンス?』タッグ。モチーフになったのは川崎市で実際に起こった事件。タイトルの出るシーンが格好いい。当然ながらきっと割り切っているのだろうけれど、妻のこういうシーンを監督>>続きを読む

愛の予感(2007年製作の映画)

3.9

「むしろ親は被害者ですよ」。東京から北海道へ。労働、入浴、食事、読書。淡々とした日常の動作。繰り返しの中に訪れる変化。現実的ではないのに、身近だと錯覚してしまう世界観。そして二人の距離感にドラマ性を感>>続きを読む

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)

3.2

ジャケット写真を見て気になっていた作品。配信終了が近いと知り視聴。結婚フラグ。湖の中は海とはまた違った水の質感。写真。カーテン。ピアノ。水中ならではの身動きの取りづらさと酸素残量というリミットが圧迫感>>続きを読む

君に幸あれよ(2022年製作の映画)

3.2

『still dark』以来、髙橋雄祐さんが出ている作品は注目するようになった。本作もその影響で見つけた作品。Wikiによると俳優としても活躍している櫻井圭佑さんの初監督・初脚本作品らしい。脚本は2日>>続きを読む

関ヶ原(2017年製作の映画)

3.3

台詞は早口かつ現代語ではなく訛りもあるため何度となく字幕がほしいと感じた。とは言え、何が起こっているかどういう流れなのかは雰囲気でだいたい把握できる作り。犬として仕える。ぞっこん。やはり将軍になろうと>>続きを読む

アウェイク(2007年製作の映画)

3.3

吹替視聴。翻訳の翻訳という新体験。術中覚醒。もし自分がこうなったらと想像するとかなり恐ろしい。ジャケット写真の印象からジェシカアルバさんが手術される側の人かと思っていた。回想シーンの中の彼女は美しく可>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.3

実話ベース。監督がエリザベスバンクスさんだったり、制作にフィルロード&クリスミラーが関わっていたりと意外な面々。CG描写は分かりやすい。もっとB級感が強いのかと思いきや真面目さも伝わってくる作品。クマ>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.1

見上げた木々。長回し。陸(おか)ワサビ。いわゆる濱口メソッド…特徴的な台詞回し。それによる自主制作感。監督名が伏せられていても、海外で評価されていなくても、この作風を高評価する人が多数派なのだろうか…>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.3

森達也監督といえばドキュメンタリー映画の人という認識だったので本作の情報を初めて知ったときは驚いた。もっとドキュメンタリー的な手法を用いるのかと思いきや器用なカメラワーク。あとから荒井晴彦さんが関わっ>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.4

鈴木亮平さんの魅力に尽きる一本だと思う。声の出し方も本家に寄せていて驚かされると共に“努力の人”というのが伝わる。ショーのシーンは現場も盛り上がったのだろうか。終盤のワーワー言い合うシーンはアップデー>>続きを読む

自分の事ばかりで情けなくなるよ(2013年製作の映画)

3.3

「イノチミジカシコイセヨオトメ」「あたしの窓」「おやすみ泣き声、さよなら歌姫」「傷つける」の短編4本がちょくちょく交錯。自分は特にクリープハイプのファンという訳ではなく、池松壮亮さん推しの方がお勧めし>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.2

水木しげる×横溝正史の世界観に現代的アップデートを加えた二次創作という印象。もうそれは叶わないけれど、ご本人が本作をご覧になったらどんな感想を持つのか非常に興味深い。台詞での説明多め、情報量も多め。ど>>続きを読む

観察者(2021年製作の映画)

3.4

契約書とサイン。クロロフィルウォーターとゲヴュルツトラミネール。どの部屋もカーテンがない。初夜。眼科。「鳥は翼を持つ二つの目」。人間の視力がいかに不完全か。レーザーポインター。仮装。エスカレートする行>>続きを読む

曖昧な未来、黒沢清(2002年製作の映画)

3.5

丁寧な口調の黒沢監督。若い世代が上の世代を乗り越えていく。その先に明るい未来がある。若者にとっての明るい未来が、大人や年寄りにとってもそうであるとは限らない。対立した価値観。『北国の帝王』。ドキュメン>>続きを読む

アカルイミライ(2002年製作の映画)

3.7

「夢の中で未来は明るかった」。夢か現実か。「唐揚げが小さいです」。アカクラゲ。出てくる間取りはどれも違和感が強い。そして不自然な構図の数々。ときどき切り替わる荒い画質。窓際の机。「嵐が来るかもな」。臨>>続きを読む

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

3.3

原作は全く知らない状態で視聴。どこまで忠実なのか不明。実写版ドラゴンボールくらいの期待値で視聴し始めた影響か、思ったより観やすいし分かりやすいという印象に終始した。白銀聖闘士(シルバーセイント)のマリ>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.2

予告でも序盤でも見せ場が映っていたので、そのシーンのいち押しっぷりが伝わってくる。何も知らずに見て驚きたかった気もする。ここぞのシーンを何度も流すジャッキーチェン作品をふと思い出した。見慣れたトムクル>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.3

ちょくちょくタイトルを耳にするので気になっていた作品。配信終了間近のため視聴。バーバリアン=野蛮人。デトロイト。窓外の叫び声。蛇。清潔なシーツ。紅茶。歯ブラシ。ワイン。何もかもが怪しく見えるペニーワイ>>続きを読む

メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

3.1

吹替視聴。映画やドラマで見ると悪くないのに、声優となると途端に演技が下手に感じる現象の不思議。今回の今田美桜さんはその典型だと思う。声と顔が合っていないので余計にしっくり来ない。これは単に人選ミスな気>>続きを読む

春に散る(2023年製作の映画)

3.4

居酒屋。銭湯。Uber。実年齢±6歳の三羽がらすは同世代に見えない。「テレビはNHKしか見ないからな」。母とガソリンスタンド。ボクシングを始めた理由。クリスマス。ちぐはぐに感じる登場人物やエピソードは>>続きを読む

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.1

台詞ですべてを説明しすぎないのは良いと思う。ただ映像からの情報では読み取れない要素も少なくないため解像度低め。本来ならハラハラするはずのストーリーなのに感情移入が難しい。真相が明らかになったあとも掘り>>続きを読む

手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)

3.5

実話ベース。線路。私設駅。大統領への手紙。数学以外の知識は凡人以下の主人公。姉のからくりは比較的分かりやすい。自称 女神(ミューズ)のラヒ。信号。ビデオテープ。カセットテープ。試験。家族パートと恋愛パ>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.4

原作未読。非現実的な展開と共にさまざまなギャップが配置されており、意外性が笑いを誘う。関西弁のお上手な芳根京子さん。チャーハン。遠慮のないダメ出し。縁起の良さそうな派手な傘。バイブル。聡実に対する狂児>>続きを読む

人狼ゲーム デスゲームの運営人(2020年製作の映画)

3.1

人狼ゲームについてほとんど知らず、1〜7作目も観ていない状態で無謀にも視聴。なぜ高校生ばかりなのか。運営元の正体は何なのか。国家機関はこのゲームを容認しているのか。疑問は尽きないながら、そういう設定と>>続きを読む

特撮喜劇 大木勇造 人生最大の決戦(2022年製作の映画)

3.3

序盤、特に説明もなく現在から過去へ飛んでエピソード始まるため時系列の把握に少々戸惑った。主人公役の藤田健彦さん良い声。コロナ禍。在宅勤務による手抜き。ミュージカルバー「雨に唄えば」。銭ゲバ社長。廃品回>>続きを読む

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.2

原作は約20年以上前に既読。よって内容はほとんど覚えていない状態で視聴。構造上仕方ないけれど、芝居がかった芝居が没入感を削ぐ。実力派の役者陣すらどうもヘンな演技に見える不思議。そういう意味では西野七瀬>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

2.5

この作品を観て誰が救われるのか。それを考えると、その多くは当事者以外の人々であるように思えた。蝶。ハウル似の草太。ミミズ。かしこみ。祝詞。鍵。キュゥべえを想起するダイジン。椅子。結局は対岸の火事。この>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.4

映像はすべて監督ディーン氏の視点およびカメラで撮られたもの。一種のモキュメンタリー。テニスボール移動。ミキサー。生活の知恵の数々。丈夫な毛。食パン布団。はちみつ壁登り。充電「ソーダの缶が空っぽだ」。家>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.3

実話ベース。日本に居るという設定シーンの8割ほどは日本っぽくなくて奇妙な感覚。ゲーマーをレーサーに。日産はよくこの案を引き受けたと思う。そしてオーランドブルーム氏も歳をとったなとしみじみ。黄金ランボル>>続きを読む

世界大戦争(1961年製作の映画)

3.8

てっきり『宇宙大戦争』や『惑星大戦争』と同じ系統かと思っていた。昭和特撮映画の中でもかなり真面目な部類。七五三。風邪薬ゼルゲンP。連邦国と同盟国。運転手。「株上がりやすかね」。石焼き芋…原水爆反対の会>>続きを読む

パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

3.3

パン屋。フランスパンに罪はない。「それは正しいけど、正しいだけだよ」。緑内障と目薬。バス推しの理由が気になるし知りたい。絵。幼馴染。歯磨きも洗顔もせず眠るのは真似できない。洗濯機。孤独に関する本。パジ>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.4

序盤からインパクト大。肉そぼろみたいなそれ。もっと的確に表現するなら…はやめておこうと思う。モノクロだから色はまた違うのだろうと思っていたらカラーで見せてくれるトドメ設計。基本はモノクロ。章の最後だけ>>続きを読む

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ(2018年製作の映画)

3.4

旧ユーゴスラビア出身で、あの『アンダーグラウンド』を撮ったエミールクストリッツァ監督制作という時点で興味深い。お茶の相手は誰なのかと思っていたら監督ご自身だった。ウルグアイ。歴史的背景や人物について丁>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.4

エンジン回転数毎分7000の世界。エンジン音が格好いい。スパナ。ケンマイルズ一家の関係が素敵。フォードvsフェラーリというよりは、フォードの重役vsレース部門といった印象。へっぴりだったり性悪だったり>>続きを読む

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