イスラエル軍の占領が進み、無許可で破壊されていく村の様子をビデオに収め続けたパレスチナ人青年・バーセルのドキュメンタリー。ある日、突然イスラエル軍が家にやってきて、ブルドーザーで有無も言わずに建物を破>>続きを読む
ラッキーと自ら言うほど清々しい程の金目当てのアノーラがラストで「可哀想」な描写がされているのが不満。一連の流れを辿ると、まあそうだろうなと言う感想しかない。仮に本気でイヴァンの事を好きだったとして、金>>続きを読む
坂元裕二って基本的に観る側を見下して作っていると思う。それが今回も透けて見える。5、60の人間が経験則を元に完成させたお決まりのギミックを駆使して、「これで心を動かされてください!あなたはどう感じます>>続きを読む
笑わせてやろうという意図は全く感じないのに、何故か笑っちゃうスリラー。黒澤清監督はその手の作り方がめちゃくちゃうまい。何なんですか。
「中世の火炙りは足元から焼いたそうですね」
って。あんな時に出>>続きを読む
舞台はルーマニアの静かな村。イリエはたった1人の警察官として変わりない日々を過ごしている。将来は果樹園を経営しながらスローライフを満喫したいと漠然と考えているが、金のあてはない。
村では常識や法律より>>続きを読む
ジメジメとした雰囲気で真綿で首を絞めるように段々と怖くなっていく良いJホラー。山の近くで民宿を営んでいる家族の長男がした話。かなり気持ち悪かったな。テープや映像が乱れる演出はベタでややチープにも見えた>>続きを読む
上映時間71分の「ハイパーボリア人」と上映時間8分の「名前のノート」のセット上映。ハイパーボリア人は、正直チリの歴史を分からない点がかなり多く、話の筋も掴みづらい。女優であり臨床心理学者でもあるアント>>続きを読む
安楽死や自殺というより尊厳死がテーマの本作。最後を迎える時に、否定せず受け入れてくれるただそこに存在する人がいかに必要か。今の自分は犯罪を教唆してまで、例えそれが最期の願いであっても叶えたいと思わない>>続きを読む
パラサイトを色濃く感じる場面が多かったが、生活、仕事において頂点に立つ人たちの転落が上手く描かれていた。子供たちが怪物に見えた。本音を隠しカメラで知った時の絶望感たるや。自首しろと外部の人間は言うだろ>>続きを読む
最愛の叔母を偲ぶためポーランドを訪れる従兄弟同士のデビッドとベンジー。ベンジーは少し前の言葉で言うと、空気が読めない人間で場をイラつかせる。ただその遠慮のなさが時に核心を突いたりもする。そんかベンジー>>続きを読む
冒頭のパブでのシーン。ダンシングヒーローのカバーで幕開け。香港映画ブームを経験していない平成生まれの自分でも楽しめる演出。
ジャンプに登場するような個性的なキャラクター。身体能力の高さを感じる躍動感あ>>続きを読む
愛する人がゾンビになってしまったという設定自体は過去のゾンビものでもよくあるシチュエーションで、そこで描かれてきた内容を超越する新しいものが無かったなという印象。ゾンビはあくまでも題材でテーマは喪失な>>続きを読む
ひと言でまとめると『エロチシズムに振った「枯れ葉」』。ジョージアの映画を初めて観た。なんならジョージアをジョージア州と思ってたけど、そもそもそういう名前の国で、グルジアの国名が変わってジョージアになっ>>続きを読む
退職してから長い期間が経った独り身の元大学教授。毎食きちんと料理を作り、雑誌の連載も持っている。博識で聡明。節々に大人の余裕と気品を感じる。一見地味に見えても、日々の暮らしを疎かにせず、丁寧に過ごして>>続きを読む
テル、ベン、北澤。3人とも個性的なキャラクターで演技もめちゃくちゃ良かった。ボクシングのシーンは息を呑むような緊張感がある。バカで無骨だけどベンの事を親身になって考えているテル。そもそも何故テルはペン>>続きを読む
三國連太郎と3人の子供たちが実在するようにしか思えなかった。序盤はズッコケ3人組のような子供ならではのワクワクが描かれているが、中盤以降は少し違った印象になった。子供の無邪気さと戦争の恐ろしさのコント>>続きを読む
全ての結果が出てからあの時にああすれば良かった、あれは間違えてたなんていくらでも言える。その時々に最善の判断を下すのは本当に難しいこと。それが自分ではなく家族のことだとしたら尚更。
父と母が娘の異常>>続きを読む
ジャンルは違うオタクとは言えど、自分の学生時代を少し重ねてしまった。TSUTAYAでバイトをしていたので、CDを研磨する機械、値札を貼り付ける道具がとにかく懐かしかった。ローレンスの不器用さとイタさが>>続きを読む
大学教授のポール。ある日数百万人の夢の中に現れ一躍有名になる。夢の中のポールは何もせずただそこに存在していることもあれば、妖艶な雰囲気を纏って近づいてくる。世間からはあの有名人が実在するなんて!と概ね>>続きを読む
ニューヨークで1人暮らしをするドッグ。夜な夜なコントローラーを両手に持って、2プレイ用のゲームを1人でするシーンから始まる。ゲームに飽きてジュースを飲もうとしたら、くるっとストローが回転して掴めなくな>>続きを読む
掴みどころがないなあと思った。朔也と亡き母の物語が主題ではあるけど、近未来におそらく人間が直面するモヤモヤや、恋愛や恋愛に近い演出もしっかり描かれていて、とっ散らかっていた印象。彩花もイフィーも底が見>>続きを読む
戦争映画は実話ベースが多いけど、本作は完全なフィクション。でもそれでいて近未来に起こってもおかしくない。アメリカという超大国が分裂して内戦に発展し、同じ国の人間同士で殺し合いが始まった世界。兵士や市民>>続きを読む
1つのベンチを舞台にちょっとした日常を切り取った全5編からなるオムニバス。うーん。面白いけどなんだが気持ちの悪い映画。ホラーとかそういうのではなくて、見ていて自分が「うっ」となる要素が多いというか。ど>>続きを読む
身体が「動物化」していく奇病が発生した世界。感染者は凶暴性があるとして、施設で隔離される。エミールの母もその1人だったが、移送中の事故により野に放たれる。母の行方を捜索するエミールと父・フランソワ。母>>続きを読む
レガッタ、がんばっていきまっしょいのような青春ボートドラマではなく、狂気的なスポ根スリラー。努力は美しい、素晴らしいことだけど時には異様な光景にも思える。「セッション」「ブラック・スワン」のような題材>>続きを読む
詩のようで、エッセイのようで、短編アニメでもある映画。プログレ音楽なのなもしれない。冒頭の詩が忘れられない。狂った人間を観ると狂っていない自分が異常者のように感じる時がある。映画の考えがまとまらないま>>続きを読む
東京国際映画祭にて鑑賞。写真家・深瀬昌久の生涯を綴った伝記的作品。敵でも味方でも無い、鴉を模したクリーチャーが常に隣にいる。後の代表作「鴉」がイメージ?鴉は英語を話し、日本語は話さない。深瀬にとって自>>続きを読む
シリーズの集大成的となった本作。1、2と比較して圧倒的にアクションシーンが多い。フィールドの広さや特徴によって、戦い方が変わるし、ギミックも多く面白い。拳銃、ライフル、ナイフ、素手など武器のバリュエー>>続きを読む
世界的アーティストのライブ会場に潜むサイコ切り裂き魔を探すスリラー。どでかい会場で実際にライブを行いながら、撮影しているのは臨場感があって良い。ただストーリー的には特に捻りもなく凡庸。流れるようにスム>>続きを読む
前作と比較して動きは少ないけど、遥かに救いがない。幼少期に虐待を受け、障害もある中で周囲から愛情を受けずに育ったアーサー。大人になってもその空洞は埋まらないまま。でもある日「ジョーカー」という仮面を被>>続きを読む
帰りの電車で余韻に浸って考えこむ作品こそが面白い映画だと思っている。余韻にもいくつか種類があるが、そういう映画は行間と行間を繋げて答え合わせをひとりでにしたくなる。1から10を全て解説されない方が良い>>続きを読む
舞台は近未来の日本。人口減少や人材不足を理由に難民の受け入れが緩和された(と思われる)世界。街中の人々は日本人だけではなく、国籍も様々。それは学校でも例外なくありふれた光景になっている。日本国籍を持た>>続きを読む
子供の頃なんとなく花が嫌いだった。甘いものが嫌いな時もあった。関わりたくない大人がたくさんいた。そんな時分をぼんやりと思い出した。でも大人になった今、子供って素直で残酷だと思った。
兄の影響でなんと>>続きを読む
21歳。脱毛サロン勤務。趣味は特になし。常に自分主体で他人にほとんど興味がなく、一方的にあれをしたい、これをしたいと子供のように騒ぐカナ。人の話に積極的に介入するわけでもなくどこかうわの空で、片手には>>続きを読む
時間を持て余した若い女性と、河原で水切りをする男性。2人で川遊びをする描写がほとんど。何も起こらずただただ川辺を練り歩くだけ。
夕暮れが近づいた頃、女性が放った「何をしたいんですか?」という誰しも>>続きを読む
グリーンバックなしでセットを用いて製作した本作。エイリアンの気持ち悪さ、カッコ良さ、容赦無さそして絶望感全てが盛り込まれた究極の映画。人間の赤ちゃんと結合?して即効で産まれた人型エイリアンの不気味さは>>続きを読む