してぃぼさんの映画レビュー・感想・評価

してぃぼ

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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.1

架空のリゾート地「リ・トルカ島」が舞台。ここでは警察と富裕層が癒着していて、犯罪を犯しても大金を支払えば、生成された自分のクローンが代わりに処刑される。警察はそんな事実を黙認する代わりに手数料を持って>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

4.6

「村川さん!やめてくださいよ!村川さーん!!」はトラウマ。無言で見守るヤクザ達。クレーンがゆっくりと動く音。簡潔に指示だけを出す村川。冒頭10分でその極悪非道っぷりと容赦のない人間だと分かる。

本作
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

4.0

殺人を犯す側視点で描かれるタイムループ。ターゲットを何度殺害しても0時になると前日にまた戻る。そもそも主人公はどこにいて誰を殺しているのか。なぜタイムループするのか。詳しい説明が無く展開が進んでいくが>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.7

一言で言うならアメリカ人によるアメリカの映画。アカデミー賞作品賞&監督賞無縁のクリストファー・ノーランが初受賞し、その他部門も席巻したって言うのは、やっぱり米アカデミー賞は、世界で1番権威のある映画賞>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.4

主演のフェイ・ウォンが歌う「夢中人」がめちゃくちゃ良い。特にイントロが良過ぎる。恋に落ちる瞬間、人の部屋で自由にくつろぐ時間、好きな音楽をかける時間。劇場で聞くと低音もしっかり聞こえるのと、シンセで入>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.2

莫大な遺産を得るために崖から義父母を突き落とした男。しかしその姿を偶然スマホに収めていた少年たち。複雑な家庭環境により貧困に喘いでいた彼らは男を揺する。

中国のベストセラー作品を映画化。東昇と朝陽の
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12日の殺人(2022年製作の映画)

3.4

若い女性がガソリンを掛けられた後、火を放たれて焼死体として発見された。警察は被害者の男性関係を中心に捜査を進めるが、容疑者を特定することができないまま、捜査班は解散となってしまう。

解決の糸口が掴め
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.6

恋愛と生死を絡めず小説、マンガ、映画などのエンタメを作るのってかなり難しいと思っているんですが、本作はどれも色濃く描かない。唯一山添君の同僚でもあった彼女との別れをそれとなく描いていたけど、特に作中で>>続きを読む

コットンテール(2022年製作の映画)

3.4

イギリスのウィンダミア湖に亡き妻の遺灰を撒きに行くロードムービー。日本とイギリスの合作らしいが個人的にはあんまりのれなかった。回想はいくつかあったけど、賢三郎と明子の人間性がイマイチ見えてこなかった印>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

雪山の山荘で作家の男性が転落死した。現場に居合わせたのは視覚障害の息子だけ。はじめは事故と思われたが、現場検証や捜査を進めていくうちに同じ作家でもある妻に殺人容疑が向けられる。

序盤の本格ミステリ的
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.2

想像を絶する冒頭から始まる本作。何の液体の中かと思いきやまさかのボウ誕生の瞬間。母親が叫ぶシーンからも障害を持って産まれてきたことが分かる。彼が日々感じる妄想や生きづらさが時に激しく、時にコミカルに描>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.4

歌舞伎町ホスト刺傷事件をベースにした作品。実話を元にしてますよと前面に押し出した宣伝でないのは好感が持てる。

導入が過激なあまり誤解されそうではあるが、彼女は本当にそのホストのことが好きだったんだろ
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

3.3

1日の疲れからか終電を寝過ごした女性が家路に向かうまでのお話。道中では、思い出の地を通り過ぎたり、思わぬ出会いがあったりする。少し心があったかくなったり、逆に寂しい感情になる。酒を飲み過ぎて終電を逃し>>続きを読む

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.3

祖父母の住む田舎の村に帰ったら家に人の形をした「何か」が飼われていた。それは、あらゆる不幸を家族の代わりに背負い込んでくれる存在で、その村では周知の事実である。孫はそんな風習に真っ向から反発するが──>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

ヨルゴス・ランティモス監督の作品はいつも「これ!」という特定のジャンルに当てはまらない。尖った奇妙な導入なのに出口は現代にも通じる問題で、それに対する皮肉やアンチテーゼが秀逸。

今作は天才外科医ゴッ
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犬人間(2022年製作の映画)

3.5

マッチしたハイスペ男子の家に行ったら『激ヤバペット』がいた──

女子大生のシグリッドは、高身長イケメンのクリスチャンとTinderでマッチングし会うことに。億万長者で紳士的そして料理上手。性格も穏や
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正欲(2023年製作の映画)

3.3

多様性を尊重しよう!と口先だけでは言うけど結局その人の想像できる範囲でしか多様性ってないよね vs だとしてもそんな人たちの事を心の底からわかりたい と思ってるし私は味方でいたい という原作の構成が個>>続きを読む

NOCEBO/ノセボ(2022年製作の映画)

4.1

効果のある薬だと思って飲むと症状が改善するプラセボ効果の逆がノセボ効果。

マーケター責任者でもある夫・フェリックス、可愛い娘・ボブスと悠々自適に暮らすクリスティーン。自身も世界的デザイナーとして名を
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.9

妻の遺体が入った棺桶を運ぶ老人と孫娘ハリメ。戦地のシリアからトルコに逃げてきた難民の彼ら。故郷に埋葬するため遥か遠くの地まで運び続けるロードムービー。

黙々と棺桶を引く老人と少し後から着いていくハリ
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.0

1日2,000個のボケを考えて大喜利番組やラジオにネタを投稿し続けた伝説のハガキ職人・ツチヤタカユキの私小説を映画化。とある芸人のラジオ経由で構成作家見習いとして働き始めるも、人間関係が上手くいかず挫>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.8

東京を舞台に中年清掃員の日常を描いた作品。前半の1時間はほとんどセリフなし。役所広司演じる平山のオンとオフが淡々と描かれる。

毎朝、住職が掃く箒の音で目を覚ます。起きたらを歯を磨いて顔を洗い、植物に
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.4

登録者数680万人超えの超人気双子YouTuberが監督。曰く付きの「呪物」を使った遊びが巷で大流行。方法は至って単純。

1.手を握る
2.「トークトゥーミー」と唱える
3.ランダムで出た霊が乗り移
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.6

スーパーでパートとして働いていたが賞味期限切れの食料を持ち帰り解雇になったアンサ。仕事中に飲酒をしてしまうほどアル中のホラッパ。ある日同僚に誘われたカラオケバーで2人は偶然にも出会う。

ウクライナ戦
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(2023年製作の映画)

4.1

施設に勤務していた元職員が障害者19人殺傷、26人を負傷させた相模原障害者施設殺傷事件が元となった作品。

難病で幼い我が子を亡くした元作家の洋子は重度障害者施設で働き始める。働く中で生年月日が全く同
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.6

暴力、性を題材に過激な作品を撮り続けたギャスパー・ノエ監督が描く「死」と「生」。死期が迫った老夫婦の様子を画面2分割のスプリットスクリーン式に映した画期的な作品。心臓に持病を抱える映画評論家の夫と元精>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

2.4

・超豪華キャスト
・凝った演出と独特の世界観
・謎が謎を呼ぶ展開
・広げに広げた風呂敷
・散りばめられた伏線

期待しかない序盤からの…

・結果ダレてしまう長尺
・風呂敷畳まず、伏線回収せずで終わる
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市子(2023年製作の映画)

4.3

プロポーズを受けた翌日に突然姿をくらました市子。恋人の義則は、行方を捜す内に市子の抱える壮絶な過去と現実を知ることになる。

人は誰しも暗闇を抱えていて、その1番奥底にある闇は誰にも触れてもらいたくな
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.3

終戦後の混沌とした日本。夫と子供を亡くし自暴自棄になった居酒屋を営む女性。空襲で家族を亡くした子供。片腕が動かない男。戦争をきっかけに大切なものを失った彼ら。生きるためには、綺麗なことだけをする訳には>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.7

北野武監督が描く本能寺の変。物語は織田信長に反旗を翻した側近の武将・荒木村重の「首」をめぐって動き出す。登場人物が多く展開が早いので歴史的背景を知っていないと関係性や思惑が分かりづらいかも。当たり前の>>続きを読む

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.4

thanksgivingの週に「サンクスギビング」を日本公開前に視聴。なんと本作は「グラインドハウス」の中で上映されたフェイク予告「感謝祭」を監督自らの手により長編映画化した作品。

サンクスギビング
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さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

4.1

東日本大震災で両親を亡くしたアキラ。あれから10数年後。漁師をしながら精神的な障害を持つ弟・シゲルと離島で2人暮らしをしているが、アキラは震災の苦しみに今も苛まれている。一方暴行の疑いで執行猶予中の人>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

夫・悟が突然失踪し途方に暮れる銭湯の主人・かなえ。そんな最中、堀という男の申し出があり住み込みで働き始めることになり、奇妙な共同生活が始まる。かなえは友人のつてで紹介された山﨑という探偵に悟の調査依頼>>続きを読む

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

4.4

カフェ店員のシグネは、クリエイターの彼氏が世間から着実に評価され脚光を浴びることに嫉妬し焦燥感に駆られる。そんな最中、バイト中に血塗れの客を助け耳目を集めたことをきっかけに承認欲求に囚われるようになる>>続きを読む

コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.8

1985年、米ジョージア州の森林で、体重90kgのクマがコカインの過剰摂取によって死亡した状態で発見された。本作はこの事件をベースに作られた作品。もし、ラリックマが人間を襲ったら…という設定。コカイン>>続きを読む

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

4.0

実家が精肉店のサラ。その容姿からクラスメイトに「子ブタ」とからかわれ執拗ないじめを受ける日々。ある日サラが1人で地元のプールで泳いでいると、偶然クラスメイトに鉢合わせイジメの標的とされる。タオルを奪わ>>続きを読む

3-4x10月(1990年製作の映画)

4.5

ガソリンスタンドで働く冴えない青年・雅樹。常にぼうっとしていて、草野球の試合もやる気なし。接客態度も良くなくある日暴力団員とトラブルになる。草野球の監督でもあり、バーのマスターでもある元ヤクザに相談す>>続きを読む

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