してぃぼさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

してぃぼ

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星の子(2020年製作の映画)

3.8


ある特定の人を信頼していると言う状態は、その人の理想の姿を信じていると言うことです。裏切られたとか見損なったとか思ってしまうのは、その人の自分の知らない側面と理想像にズレがあったからなんだと思います
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Sin Clock(2023年製作の映画)

3.8

「奇跡なんて起こる訳がないと思って生きるか、起こることが全て奇跡だと思って生きるか」というメッセージを込めた作品の主演が窪塚くんと言うのが面白い。ギリギリさえない人間に見える窪塚くんの幅の広さ。整備士>>続きを読む

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.8

ミュージシャンを紹介する雑誌でよく使われる「初期衝動」という言葉がある。簡単に言うと「何だこれ、すごい!」という感情に出会ったその時の胸の高鳴りを言語化したもの。映画との出会い、光との出会い。人が何か>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.7

2時間ぶっ通しおじさん同士の喧嘩。

ある日バードリックは友人のコルムに突如絶縁を告げられる。「人生の残り時間は作曲や思考など有意義に使いたい。お前の話はつまらない。自分の時間を無駄にしたくない。」
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.8

前半はほとんど台詞がない。雄大な山岳地帯で暮らす羊飼いの夫婦の様子が淡々と映し出される。それはアダが産まれた後も同じ。

最後のクリーチャーは誰なのか。アダの本当の母親ではないとは思う。彼女はマリアに
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.4

少し前に前作を観た時あまりの古めかしさに気が引けちゃってなかなか行けずじまいでしたが、公開後半年以上過ぎているにも関わらずまだまだ上映中ということでようやく行ってきました。

冒頭から「デンジャー・ゾ
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.6

いいか、逃げて、逃げて、逃げ続けろ。それでどうしようもなく怖くなったら映画の主人公にでもなったつもりでこう思うんだよ。『面白くなってきやがったぜ』

映画を観ていると時々自分とリンクするような描写があ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

聴覚障害で両耳が聴こえないケイコは、ホテルの客室清掃のバイトの傍ら、小さなボクシングジムで日々鍛錬を積み重ね、プロボクサーとしてリングに立ち続ける。母からは「いつまで続けるつもりなの?」と心配され、言>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.7

「いつかは子供を産みたいけど人生と引き換えは嫌だ」

中絶が違法だった頃のフランス。アンヌは飛びぬけた知性と努力で大学に進学し、未来を約束する学位にも手が届こうとしていた。ところが、大切な試験を前に妊
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そばかす(2022年製作の映画)

4.0

この作品を周囲に少しだけおすすめする機会があった。自分の説明が悪かったんだろう。ある人が「そういう、恋って何だろう的な人いますよね」と言われた。その時に「ああ、こういうことなんだな。」と思った。

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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.6

夫の死を目の前で目撃したハーパー。心の傷を癒すためにイギリスの田舎街で暮らし始める。しかし全裸の男にストーキングされ、身の危険を感じるが相談した街の住民が全て同じ顔の人間だと気づく。さらに謎の石像や死>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.8

82分サクッと楽しめるタイムループもの。仕事のパフォーマンス、チームワーク、恋愛、夢とか。何故ループの輪にハマってしまったのか。その原因を探し続ける。ベンチャー系広告代理店の小規模な人間関係×タイムル>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.8

やっぱりロードムービーっていい。基本的に都合の良い突拍子もない展開でドタバタ感はあるけどそういうものだと思うので気にならず。今作は過去2作よりもより震災を意識した作品だった。「綺麗?この景色が?」でハ>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.4

手に入れたものを簡単に手放してしまう「ラ・フランス」の描写に興味を持ったフリーライターの茂巳。インタビューを重ねる中で作者の久保留亜の彼氏は留亜を手放し、叔父は俗世を捨てる。妻が不倫をしている事を知っ>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.4

孤島にある予約の取れないレストラン。それぞれのメニューには想定外のサプライズが用意されていた。

好きなテイストだけどメッセージ性や設定が先行している感。料理長が何故死へ向かうことに固執しているのか、
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.4

藤原竜也がいつも逆境下で叫ばされているみたいに、フローレンス・ピューも事ある毎に悲惨な目に遭うみたいな位置付けに自分の中でなってきた。

裕福な家庭環境で夫と生活し、日中は友人とバレエや談笑をして楽し
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RRR(2022年製作の映画)

4.6

「バーフバリ」シリーズ監督最新作。3時間のインドアクション。5年の時を経て遂に。
この時を待ってました。

純度100%の家族愛、友情、恋、勧善懲悪。清々しくて気持ちが良い。

謎に豪華なタイトルロゴ
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.4

8種の痴話喧嘩がずっと観られます。怒鳴り叫び続けて、声も動きもうるさい作品が苦手な人はきついかも。疲れてる時は観れない。
自分語りしがちな恋愛脳の人はめちゃくちゃ刺さると思う。ちなみに僕は美和ちゃんが
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.6

一家で経営している牧場に、ある日空から落下した飛行機の部品が父に直撃し不幸にもそのまま亡くなってしまう。しかし、その場にいた息子は去りゆく未確認飛行物体を目撃した。半年後、妹にその事を話すとバズる動画>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.2

感情の赴くまま生きてきた事で地に足付かない日々を過ごしているユリヤ。容姿端麗で頭脳明晰。ある程度自分がしたい事を思い通りに出来る人生だったからこそ迷っちゃうのかな。

30歳を迎えた今、グラフィックノ
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.2

正直前作からの期待度からするとかなりガッカリした作品。マンガのキングダムの良さがゴッソリ抜けている。信にとって畏怖すら感じる存在、麃公と王騎の凄みがイマイチ伝わってこない。特に麃公が呉慶を破る一戦は、>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.4

94分ワンカット撮影の作品。ロンドンの人気レストランでトラブルが絶え間なく起き続ける。客も従業員も経営者も最悪すぎる。絶対に行きたくないレストラン。

物語は開店前の時間からスタート。衛生当局が急遽監
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

自主制作のポルノ映画を撮影するため、6人の男女が老夫婦の所有する農場を借りる。しかしその夫婦は史上最高齢の殺人鬼だった。非常にハイセンスなスラッシャースプラッター。めちゃくちゃ美味しいB級グルメのよう>>続きを読む

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

4.0

この作品を観ながら自分の1番古い記憶はなんだろうと考えた。心情の変化を静かにかつ丁寧に描いており、作品の世界観に没入できる。陽は産みのお母さんと何を話したんだろう。

お父さんの井浦新好きだなあ。ああ
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.6


バツイチで看護師としてバリバリ働くアカリ。中学生の息子を持ち専業主婦として家庭に専念する桜子。編集者の夫・拓也と暮らす学芸員の芙美。生命物理学者の夫・と離婚調停中の純。30代半ばの仲良し4人組はある
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.7

くだらないには「馬鹿馬鹿しい」と「シンプルに不快」の2つの意味がある。外から見ると「馬鹿馬鹿しい」ことも当事者はめちゃくちゃ楽しい。今の時代SNSの普及により、承認欲求が良くも悪くも可視化されるように>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

75歳以上が自らの死を選択できる<プラン75>が施行された日本。1人暮らしの老婆、プラン75プロジェクト担当窓口の若い男性職員、プラン75の病床で働くインドネシア人の視点で描かれる。また本作はフランス>>続きを読む

息子の面影(2020年製作の映画)

3.6

出稼ぎのためメキシコ国境付近に行ったきり行方不明になった息子を探す母マグダレーナを描いたロードムービー。音楽は無く荒廃した風景と共に淡々と描かれる。
探し求める内に1つのヒントを掴む。
どうやらある場
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.9

裕福な家庭で育ったマリアン。
自宅の豪邸で著名人や富裕層を集め結婚式パーティーを開催する。
そんな華やかな会場に7年前に退職したお手伝いの老爺が突如として訪れる。
どうやら妻の心臓病が悪化したため、お
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.8

全体的にファジーな作品だと思った。なぜ文は更紗を家に匿ったのか。文がそんなことをした背景は。ここが良く分からないまま、ラストどうなるんだと思いきや。原作を読んでいなかったので、衝撃的なクライマックスだ>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.2

そのアングル必要?って言うカットとか、同じような撮り方が多かった。お尻や股下から撮るアングルが古臭すぎてちょっと気持ち悪かった。顔面アップとかもシンゴジラで見飽きたし、意味もなく物の隙間から撮ったりみ>>続きを読む

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

4.2

付き合った時はあんなに好きだったのに、初めて仲良くなった日はあんなに気が合うと思っていたのに。いつの間にか熱が冷めるという経験が人にはあるはず。でもその対象が家族だとしたら恐ろしいと思いませんか?>>続きを読む

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.5

幼い頃の交通事故で頭蓋骨にチタンプレートが埋め込まれたアレクシア。以来車に対して異常な執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになる。モーターショーのダンサーとして車の上で身体をくねらせるだけに及ばず、>>続きを読む

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.5

突如記憶喪失になった中年男性。世界では同様の奇病が発生しており、医師も半分回復を諦めている結構ディストピアな設定。過去を思い出すよりも新しく人生を一から築いていくよう医師に告げられ、人間らしい営みを再>>続きを読む

ポゼッサー(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公タシャは殺人代行を務める暗殺者。特殊なデバイスを使って近しい人間の身体を乗っ取り標的を殺害する。まずは近しい人間と暗殺者自身の頭皮にプラグを差し込み両者をシンクロさせる。標的を仕留めた後は自害す>>続きを読む

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.8

ある日を境に定期的に頭の中で轟音が鳴り響く。その正体とは一体何か。

この作品は兎に角理解が難しく己の思考力が試される。
主人公ジェシカは何をしている人間か結局分からないし、周りの人物の言動も支離滅裂
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