遊さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

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たっっのしかったあ〜〜〜〜
久しぶりに(TENET以来)家族3人で映画館で鑑賞
そんなにお客さん入ってなかったけど、みんな思い思いに好きなタイミングで笑い声上げてて良い空間だった

リアルな日本とは
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7月の物語(2017年製作の映画)

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ギヨームブラックが学生たちとつくった短編2本
1本目はヴァカンス外ロケ、2本目は室内会話劇という趣向を感じた もちろんどっちも大満足!

1本目はいつも通りポスト・ロメール 延々とこういうのつくってく
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勇者たちの休息(2016年製作の映画)

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ドキュメンタリーとしては普通だけど、ギヨームブラックの撮る画を観ているだけで嬉しい 序盤にはペドロコスタみを感じるショットさえあった
 
「宝島」を観たくてJAIHOに入ったのに、観そびれ続けて配信期
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ウェルカム・ドールハウス(1995年製作の映画)

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この映画で出てくるような、同級生にブスだのホモだの罵声を浴びせて肉体的にも精神的にも危害を加えるタイプの少年たちがおれの中ではmid90sでスケボーにいそしむ少年たちとイメージ的にくっついてしまってい>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

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2回目 
前回は眠さもあってその魅力を享受しきれなかった気がしていたし、2046を観る上ではマストアイテムらしいから観直した

恋する惑星・天使の涙のような華々しさは無い(音楽による彩りが最小限である
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やさしい人(2013年製作の映画)

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恋愛って大概は気持ち悪い感情が生まれてくるものだと思うし、他人が誰かの恋愛に対して気持ち悪いか気持ち悪くないかのジャッジをする権利はないし、気持ち悪さを抑えてコントロールできるようになったスマートな大>>続きを読む

グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

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すっげえ良かった
どうせタランティーノ目指して邦画の限界見えちゃってる駄作でしょ、って先入観を持って観たらそう見えちゃうと思う でもそうじゃない

パルプフィクションの最初の5分、パンプキンとハニー
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哀愁のトロイメライ(1981年製作の映画)

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この映画を観るためにシューマンをちょっと予習したおかげでトロイメライがどの曲かもう忘れないし、「偶然と想像」のテーマ曲に使われてたのもシューマンだったんだな〜と知れた
シューマンとメンデルスゾーンと
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エクスタシー・ワンス・モア 愛をもう一度…(2001年製作の映画)

4.2

Mark! 10件、★2.7という扱いは不当すぎる
狂人を前にもう一人の狂人が常人に見えてしまう展開、面白すぎるのに
そして男の狂いの原因としてナスターシャキンスキーは説得力ばつぐん キャスティング大
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ピーター・フォークの ビッグ・トラブル(1986年製作の映画)

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個人的にはあんまり観ないアメリカの明るいおバカコメディだけど、画面いっぱい表情ショットの多さとエンドクレジットが流れ始めてからの長回しに、カメラの向こう側にカサヴェテスがいるんだという嬉しさが湧いてく>>続きを読む

イースタン・プロミス(2007年製作の映画)

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ずっと観そびれてたゆえに映画館で観ることができて本当に良かった
全てのキャラクターがハマっていて、人間関係追えなくなりがちなマフィアものなのに全く混乱しないように丁寧で無駄なく描かれていて、お話も先が
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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ジョーダンピールだからすべてが隠喩になってるんだろうとは思うが、考察を深めたくなるような魅力を物語から感じ取ることができなかった

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

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わたしは最悪。を観終わったあとの妙な物足りなさを綺麗に埋めてくれた

花火大会のシーン 日常の中の小さなクライマックス

「双子か知りたい?」
脚本/主演のケリー・オサリヴァンがその状況で実際に受けた
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楽園の瑕 終極版(2008年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

恋に病んで精神が分裂してしまった女のそれぞれの人格が交互に何度も殺し屋のもとに来て、もうひとつの人格を殺してくれって頼み続ける設定 アイデアとしてカッコ良すぎる

思わせぶりな台詞回しで起承承承承承承
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

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ロメールの新作封切りにリアルタイムで立ち会うことはかなわないけど、ギヨーム・ブラックの新作に立ち会えるから2020年代も捨てたものじゃない

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

5.0

店番一人になった途端にステレオの音量を爆上げする
音楽がうるさすぎて顔を近づけて会話せざるを得ない

物語への音楽の絡まり方が愛おしすぎる 執拗にかかるCalifornia Dreamin' 何度でも
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ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)

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大衆受けを狙ってコケたのはなんとなくわかる でもポンヌフの恋人が大ヒットするならこの映画だってもっと受け入れられても良いはず ハリウッドで作ったから客層が違ったのかな
ナスターシャキンスキーが出演し
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彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

5.0

不思議な時間を過ごした
話が分かっているのか分かっていないのか、観てて寝落ちしてるのか起きているのかわからないような、とにかく混然一体とした時間だった もうちょっとこの感覚を突き止めたいのでもう一回観
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ブロードウェイのダニー・ローズ(1984年製作の映画)

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ウディアレンのフィルモグラフィの中では珍しく、ひねくれた人間やこねくり回された哲学台詞がほぼ出てこない 本人も、小うるささはいつも通りだが憎めない暖かい役柄を演っている たまにはこういうのも良い、Ar>>続きを読む

ハピネス(1998年製作の映画)

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ハネケ版マグノリア みたいなエグみ群像劇
外側から他人事で見られるマジョリティだからブラックユーモアとして笑えてしまうけど、当人たちは生まれ持った自分の性質に従って必死に幸福を追い求めているだけだから
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ヒズ・ガール・フライデー(1940年製作の映画)

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タランティーノのお気に入りなのはよくわかる
気持ち良すぎる爆速テンポ会話劇は普段2倍速で映画を観る輩にもちょうど良いじゃんと思ったがそんな輩は1940年の映画なんか観ない

仕事をダシに元妻粘着オッ
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さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

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軍という典型的な規律世界の中で(小規模に)反発しながら生きてきた男が、自由の素晴らしさを知らない若者を荒っぽく啓蒙する話、その伝え方の不器用さも含めてザ・ヒューマンドラマな暖かみに溢れている

愛と自
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クレイジー・ハート(2009年製作の映画)

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吉井和哉が眞鍋かをりとの新婚生活で朝にゴミ出しをしてる姿がフライデーかなんかに撮られて、記事で吉井の元妻が「あんなことするようになって。よかったですね」とコメントしてたのを思い出した なんの変哲もな>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

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イエモンのJAMみたいな気持ち この映画を観て、地球のべつの場所ではこんなことが日常的に起きていることを知り、いったいどうすれば? 何かをしなきゃいけない、自分の人生を見直さなきゃいけない、と思おう>>続きを読む

テラビシアにかける橋(2007年製作の映画)

4.9

あらゆる空想/物語/神話/宗教 は、好きなだけ時間をかけて、自発的に創造/想像されるようなものではなくて、人生が耐えがたい現実と対峙したときに、心がゲームオーバーしないように「即興的に」「その場しのぎ>>続きを読む

メルビンとハワード(1980年製作の映画)

4.7

ジョナサンデミの愛のまなざし
お金がなくてオツムが弱くて歌がヘタでも、音楽を愛していれば人生は豊か シンプルで嬉しくて泣けてくる
映画館でかかったらどこであろうと絶対に観にゆく

ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016年製作の映画)

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3本をつらぬくテーマは明示されないけれど確実に伝わって受け取っている、濱口竜介がオムニバス映画としてフェイバリットに挙げていたのはよーくわかった、運転するリリーグラッドストーンの佇まいは100パー完全>>続きを読む

灼熱の魂 デジタル・リマスター版(2010年製作の映画)

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レディオヘッドかシガーロスが流れるだけでめちゃくちゃ深くて心を打つ作品っぽくなる

ゴッドファーザーPARTⅡのような構成
序盤で一瞬ウトウトして目が覚めて それだけでこんなに話についていけないこと
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甲州街道から愛を込めて(2022年製作の映画)

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人生は旅であり、ロードムービーは旅を描く映画であるから、ロードムービーが人生そのものについての映画になるのは当然として

たかだか1時間半の作品の中で、ある人間が自分の人生に巻きついている「生きづ
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疑惑とダンス(2018年製作の映画)

5.0

解像度の高いキャラたち、アドリブ感溢れまくる台詞の応酬、揉めてる内容はくだらないのに本人たちは泣き喚いてる、オチらしいオチはつかず踊って終わる、1時間足らずの中に大好きなものが全てギュウギュウに詰まっ>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

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映画館で、フィルム上映で観れたのほんとうに良かった 3時間ずっと終わらないで欲しかった

幸せとは言えない事態が次々と家族の内にも外にも起きていくのに、観終わってちっとも後ろ向きな気持ちにならないのは
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タルテュッフ(1925年製作の映画)

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演劇の古典的名作を、映画という表現形態をフルに活かしてメタに使って進化させたような作品 もとの戯曲が発表当時は上演禁止になったのは内容が「芯を喰いすぎててヤバい」からって感じがするし、その芯を映画とい>>続きを読む

スピオーネ(1928年製作の映画)

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無声映画は全ての情報を目から仕入れるしかないので、否が応でも画面を凝視しなければならなくて、それが良い
ところどころ、この人どっち側の人だっけとはなったりしたけどそれとは関係なくサスペンスとラブをお腹
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

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役者としても文句ないクストリッツァ、写真で見るときはいつも目の下たるんでるのにこの映画では嘘のように凛々しくカッコよいおじさんに仕上がっていた 撮影中ボトックス打ちまくってたのかな
タランティーノも次
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黒い罠 完全修復版(1958年製作の映画)

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天才って言葉はオーソンウェルズにだけ使っていい
脚本も演出も撮り方も音響も音楽も本人の主役の演技も全てが新しくてカッコよくて完璧にキマってる クリエイティビティの源泉のような人 ブルーレイ買ってよ
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存在の耐えられない軽さ(1988年製作の映画)

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3時間がまったく飽きない時点で良い映画
そして観終わったあとはまんまとタイトル通りのことを考えさせられる
存在の軽さはそれはそれで救いでもあるのだが、他者や権力から自分の存在を軽んじられることへの怒り
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