遊さんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

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実際の人生は伏線にならない・回収されないしょうもない出来事に埋もれて苛まれて過ぎていくものだとして、そんな人生はつまらないはずだけど、喪失を抱えた売れないミュージシャンがその日の食べ物と寝処を探してウ>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

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込み入ったお話に必死になってついていけば怒涛の伏線回収の幸福が待っているタイプの、かつ回収そのものが涙腺を刺激してくれる非常にありがたいエンタメ作品 

2時間尺で無数に無駄なく伏線張って回収をするた
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夏物語(1996年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

ヌーヴェルヴァーグの原点はやっぱラ・ポワント・クールトなんだなと再認識する 恋愛についての議論をうっすらと想い合っている男女で交わすメタ
バカンスの間、3人の女性で迷う男の話って言うとすごくモテキな
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劇場版 フリクリ プログレ(2018年製作の映画)

5.0

評判なんてものを気にしないで映画を観てた頃には純然たる「めちゃくちゃ好きなもの」に突然遭遇しては人生を豊かにしていたはずなのに、今は大体★いくつの作品なのね、って見当をつけてから映画を観ている、自分は>>続きを読む

(1974年製作の映画)

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作品の力なのか、鑑賞時の自分の精神状態によるものか分からないけど ずっと「人生」とか「幸せ」とかの概念がゲシュタルト崩壊したまま観てた この映画がどれだけの苦しみと共につくられていようと、おれがこの映>>続きを読む

囚われの女(2000年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

これはむちゃくちゃ良い  
自由恋愛の限界を端的に視覚化したみたい
「囚われの女」というタイトルも良いミスリードのように思える 観ていくうちにどんどん 囚われているのは男の方だろう、という気になってく
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

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地獄の黙示録っぽいと思ってたらおなじ原作者だった
周りになんと言われようと小室圭と添い遂げようとする眞子さまは、ニナに近いんじゃないかと勝手に重ねちゃった 具体的に言及するといろんな人に怒られそう
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アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)

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「早春」の多動性溢るる少年が落ち着く時期を逸してそのままおじさんになってしまい、その盲目さによって「ムーンライティング」みたいな閉塞と緊張に苛まれる状況に陥っていく 確実にイエジースコリモフスキ

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アンナの出会い(1978年製作の映画)

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ちょっと疲れてるときに観てしまい睡魔格闘時間がけっこうあったので、なんかビフォア・サンライズみたいだった?くらいの感想しか持てない 悔しい 上映期間中にまた観るぞ.......

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

どんなに眠くても、198分間「寝てはいけない」と感じさせる気迫
今まで観てきた「何も起きない系映画」すべてを前フリにするラスボスみたいな作品
でも25歳が撮った作品であることもわかる ドランみたい
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北の橋(1981年製作の映画)

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「マジで話しかけちゃいけない不審者」と「めちゃくちゃ顔の綺麗な若い女性」を両立させてるパスカル・オジェの稀有な存在感を愉しむだけで、いつも通り話にはついていけなくてもそれなりに満足だけど、
(たぶん)
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

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徹頭徹尾、とある現象・とある時期に関するメタファーだと思って観ていて、(自分は当事者ではないので)なるほど、誇張はあると思うけどそういうことなのね、とかなりグロテスクながら(それも含めて)興味深かった>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

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子供と大人それぞれの「人間としての不完全さ」を並列に描いていて、嬉しかった
誰かの言うことを受け入れられなかったり、感情が暴れてきちんとコミュニケーションがとれなかったりすることはすべての人間に起
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

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思春期を迎え始めた少年が、性的な疼きとともに、大きくて理不尽でよく分からない大人の世界へ巻き込まれていくさまをSF的なメタファーで描く発想はほとんどフリクリやエヴァと同じだが、脚本は言わずもがなド理系>>続きを読む

avec mon mari アベック モン マリ(1999年製作の映画)

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4,5人の男女がくんずほぐれつする恋愛会話劇として、個人的にはひどく不愉快に感じる作品だった
作品のレベルが低いというわけではなく、
いびつな関係になった4人が一堂に会するクライマックスとおぼしきパー
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メリー・ゴー・ラウンド(1981年製作の映画)

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死ぬほどゆるいガイリッチー?複数人入り乱れの大金奪い合いサスペンスでゆっくり160分やられますと148分くらい寝ちゃう

大統領の陰謀(1976年製作の映画)

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寝落ちしながら何回かに分けて観た
寝落ちしてる間に自分もジャーナリストになった夢見た
この映画を観てジャーナリストを志したんだって大学のサークルOB(40個上くらい)が言ってて気になってた映画、気持ち
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めまい(1958年製作の映画)

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面白い映画を観た時に極力「面白い」って単語で片付けちゃわないようにしてるんだけど、ヒッチコックは めちゃくちゃ面白い と言うほかないくらい めちゃくちゃ面白い!!!!!!時がある!!!!!
話がまった
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

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第二次大戦の映画いくつか観てはいたけど、これは本当に目を背けたかった
ちょっと質問しただけの女性の額撃ち抜くとか、容赦ない凄惨な描写はポランスキーの実体験に基づくものなのかな

一機しかない命を守り抜
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波止場(1954年製作の映画)

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主人公の兄チャーリーとギャングのボスジョニーをずっと混同してたので終盤に進むにつれて面白さを十全に享受できてなかった感がある マーロンブランドの発する気迫は分かった

エドワード・ヤンの恋愛時代(1994年製作の映画)

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光の使い方と全ショットの構図が異常なレベルで保たれているのがエドワードヤンの凄みだと思ってたのに、常に怒涛の口論が続く会話劇もめちゃくちゃ面白すぎるんかい!!
そもそも男女10人が入り乱れてるのに(ほ
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

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大学1年の時に観ていて細かいことはすっかり忘れていたけど、やっぱりラストシーンの多幸感と「エ〜〜ッ⁉😭️😭」って声が出ちゃうあのショットはめちゃくちゃ覚えていた そのシーンに差し掛かった瞬間にぜんぶ蘇>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

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毎日が楽しくて充実してハリのある人生であり続けるためにはどんな選択をしていけばいいかを考えて生きてるつもりだから、「無気力に数十年を費やしてしまった人間が最期に自分が納得できるような選択をする」って映>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

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「障害者どうしの恋愛」を「泣ける/感動する純愛の話」として消費することへの違和感はもちろんあるんだけど、
「障害者どうしの恋愛を泣けるドラマとして消費するのは健常者のエゴである」と捉えるのもまた違和感
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光りの墓(2015年製作の映画)

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あらゆる生命活動をフラットに存在させているように感じる
男/女、権力者 / 平民
とかの差異・差別意識に対してはできるだけ自覚を持とうとしてるつもりだったけど

今を生きている者 / 過去に生きて
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真昼の不思議な物体(2000年製作の映画)

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寝ピチャッポン
また観るけどさ

不眠症の人にアピチャッポン観せたらちょっとは症状改善されるんじゃないかって不謹慎ながらわりと本気で思ってる

ノロワ(1976年製作の映画)

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学年の中にぽつぽつ居る「個性的で我が強くて常人の感覚では話が通じない生徒」全員が偶然ひとつのクラスに集まってしまったが、奇跡的な感性の共有を見せて誰も見たことない文化祭の出し物を完成させた、みたいな作>>続きを読む

猫は逃げた(2021年製作の映画)

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終盤の長回し、4人の丁々発止のやり取り、今泉節炸裂という感じでした
城定秀夫が「今泉といえばこういうシーンでしょ」って書いてきたこの会話パートを今泉力哉が2倍に増やしたとアフタートークで言ってた

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デュエル(1976年製作の映画)

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オシャレ小難しい雰囲気を呈しつつもやってることは小学生なので肩肘張って観ると負ける 月の魔女vs太陽の魔女 なんか光る石 すごい派手な格好 光に当たるのが弱点 デュエルスタート!!!

鏡の使い方はマ
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

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ヴィトーは家族と地元を愛し、周りからも愛されて、ファミリーが増えていく
マイケルだって同じように愛を持った人間なのに、嫌われ恨まれ孤立していく 
時代が変わったからなのか 本人のボスとしての資質の問題
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浅草キッド(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最後のバードマン+ララランドみたいな演出 ずるいですよ!!良すぎる
柳楽優弥のめちゃくちゃ似てる上に自然でもあるたけしの演技がえげつなく、それだけで見ていられる 大泉洋も居るだけで嬉しい

お笑い芸人
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セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

5.0

こんな自由な映画観たことない!!!!マジで何やってもいいんだな!!!!!
最高キュート最高ファニー 3時間12分、終わって拍手が起きた そりゃそうだ
中学生くらいまでの、怒られてる友達に先生の後ろから
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親密さ(2012年製作の映画)

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「"好き"ってどういうことですか」という問いが台詞として直接紡がれる瞬間、今泉力哉の映画と濱口竜介の映画ではまったくニュアンスが違う。どこかの批評文で「今泉は恋を描き、濱口は愛を描く」というライトな
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ワールドリー・デザイアーズ(2005年製作の映画)

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大自然の中に大量の撮影機材と照明機材とスタッフと役者が集まっている奇妙なさまをメタに映す一方で、彼らによって撮影された自然と人間の素敵映像もしっかり流れる 起承転結はもちろん無いのに興味を持って観続>>続きを読む

カクタス・リバー(2012年製作の映画)

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コマ送りのカクカク映像に対して、動画の読み込みが遅い時のイライラを反射的に感じてしまう デジタルネイティブなので