原作を観たのが随分前なので詳しく比べることはできないが、きちんと英国化されたウェルメイドなリメイクだと思う。
新人公務員の横顔から始まって主役のビル・ナイはもちろん、ラストも警察官の横顔で繋がっていく>>続きを読む
小林旭との遊園地デートで可憐な表情を見せる芦川いづみだが、梅野泰靖らに拉致されてからは悲惨なシーンが続く。岡田真澄に襲われる前の切り返し、解放後に自宅前で小林がグルだったと気づくときの切り返し、いずれ>>続きを読む
奥さんの用意した小さなプレゼント箱から主人公の用意した大きなプレゼント箱へ、車で押し潰されるスーツケースから主人公が座って潰す花束へと繋がっていくのがとても気持ち良い。
学校の教材のような映画だが内容は難しい。人間と自然の共生、過去の叡知への尊敬、全員参加型の共同体とジブリらしい話になっていると感じた。実際に柳川に行ってみたいと思ったが、現在ではどうなっているのだろう>>続きを読む
序盤、高橋惠子にドアで指を潰された堤大二郎が戻ってきてドアを蹴り飛ばすシーンで、ドアを蹴る直前の堤のショットが挿入されるので大して怖がらせる気がないんだなと思ってしまう(高橋の視点でいきなり向こう側か>>続きを読む
濱口竜介監督のトークショー付き。
デジレが彼を雇うのをためらっているジャクリーヌ・ドゥリュバックを説得するシーン、彼女の別荘での晩餐会、そして別荘で彼女の自分への想いを聞いたデジレが身を引く決意を伝え>>続きを読む
ギトリのモノローグによるフランス史。語りの面白さが感じられなかった。
楽しんで観れたがさほど目新しさは感じなかった。米国内でのアジア系住民の境遇を扱った作品としては最近では『ミナリ』があったが、話のほとんどが家族に集中しており現地コミュニティとの関わりが希薄という点が本>>続きを読む
ジャクリーヌ・ドゥリュバックが家に来るまでの妄想をギトリが延々と語り続けるシーンに圧倒される。それに加えてドゥリュバックの可愛らしさ!いっぺんに好きになってしまった。
モナコのカジノと村を交互に撮すシーンが良かったかな。初ギトリということで延々と続く彼の語りを体験したが、フランス語が分からないので結局やることは字幕を追い続けることになる。ナレーションではなくギトリが>>続きを読む
冒頭から登場する鉄骨の塔?が言い様のない息苦しさを本作に導入する。この塔の垂直性はそのもとで暮らす田中絹代とその子、後に帰国する夫の佐野周二といった庶民に襲いかかる終戦直後の(混乱した)社会秩序と解釈>>続きを読む
ラストの教会での受難はやりすぎな感もあるが、全体的に暴力的なシーンが多く溝口監督の作品にしては意外な感じがした。この翌日に観た小津の『風の中の牝雞』でもそうだったが、やはり終戦直後の混乱が反映されてい>>続きを読む
青年将校たちの拠点を鎮圧しに来た部隊をトラックバックで捉えたショット(部隊が画面に占める割合が大きくなる)が双方の力関係を表していて良かった。
将校たちにもそれぞれ妻子がいることが回想で示されていくが>>続きを読む
鈴木清順のパートのみ。例の鏡のシーンがどうやって撮られてるのか不思議でしばらく集中できなかった笑
イーストウッドとシャーリー・マクレーンがラブコメ的に接近と反発を繰り返す前半が面白かった。
メタバース・ディストピア。フローレンス・ピューは現実では医者として激務をこなしており、ラストで目覚めた後に必ずしも幸せが待ち受けているわけではなさそうだと想像させる辺りが現代的なのか。何となく既視感の>>続きを読む
田中絹代が病気がちな女の子にコスモスの花の話をして励ます。何ということもないのだが、こういう良心的なシーンを衒いもなく入れてくれるから清水宏は信じられると思うのだ。
田中らが村を去る日の集会のシーンが>>続きを読む
小沼勝追悼。自殺未遂の女と男友達2人のパートは明るい画で、それと対照的に熱帯魚マニアの男に監禁される女のパートは暗い。この暗い画面においてネオンのような光で浮かび上がる2人の顔が良かったなあ。
冒頭のセットで繰り広げられるワンショットの子供時代がヤバい。1時間半強の作品にしては脚本が風呂敷を広げすぎているような感じがあるが、原作によるものだろうか。
田中絹代の熱演には目を見張るものがあるが、それ以外の要素が見合っていないので空回りしている印象。戦後で作り込む余裕が無かったのか。