るかさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

シン・ゴジラともハリウッドゴジラとも異なる新たなゴジラ作品に仕上がっていた。

・容赦ない"山崎貴"という名のゴジラ
ジュラシックパークみたいな大戸島のオープニングシーケンスから徹底的に主人公の敷島を
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.5

4月に咲いた美しい花々を後から生えてきた雑草が枯らしてしまうという「花殺し月」。タイトルから今作を非常に上手く描写しているものと言える。
「非世間」であったネイティブアメリカンの村は油田の発見により市
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.9

東京国際映画祭にて鑑賞。世界公開前に観れたことは本当に幸運だった。
こんな世界がずっと続いてくれたらいいなと思わせてくれる今年ベスト級の素晴らしい傑作。
上映開始直後は不気味なピアノを奏で、奇行を繰り
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

4.4

ここまでどストレートに面白い話を描けるってすごいな。香港映画のリメイクとは言え、上手くスコセッシ風味を混ぜこんで「自分のモノ」にしている。さすが巨匠、ミスは無い。

No.2フェチの自分にはフレンチー
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.1

どストレートの純度100%SF超大作であることは間違いない。だが、異様とも言える現実味を帯びたベトナム戦争的なストーリーラインとハンス・ジマーの手がけた素晴らしい劇伴がただの夢物語では終わらせてくれな>>続きを読む

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.9

一見歪すぎる組み合わせが奇跡のマッチを果たした奇才の仕掛けた似非JAPANの頂点。Cyberpunk 2077、ブレッドトレイン、ジョン・ウィックなど後世の同系統作品に与えた影響は計り知れない。原点に>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

好き。美味い町中華みたいな作品。

正直アクションのクオリティは予算の規模が違うだけでジョン・ウィックとあんま変わんない。伊澤彩織さんのアクションの質がたっっっかい。ラストバトルの肉弾戦は映画というよ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.9

1人の黒人少年の心を素晴らしい色彩感覚とカメラワークによって細やかに描写した傑作。いい意味で非常にA24らしい作品でもあった。
一見、作品全体としてセリフも少なく説明もほとんどしないMVのような作りに
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.3

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でもそうだったがスコセッシ監督の実話に基づいた栄枯盛衰劇は"古き良き時代"への愛が素晴らしい。特に今作はそれが色濃く出た作品だったように感じる。アメリカニューヨーク>>続きを読む

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.1

今泉監督の作品は結構好きなんだけど個人的にはなんか今作はくどかった。
リリーフランキーが演じる探偵が遊園地で最終報告をした後からの失速がすごい。それまではすごく好みの作品だった。なんとなーく緩い良い感
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.8

天才のデビュー作ってこうも面白いか。見せ方、会話劇の作り方が完璧。

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.0

なぜここまで日本で話題になってないのか不思議なくらいの良作。スパイダーバースを彷彿とさせるFPS少なめの文字通り「動く漫画」スタイルの映像はクオリティが高く見ていて一瞬たりとも観客を飽きさせない。
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スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年製作の映画)

4.7

ちっちゃい頃狂ったように見ていたエピソード2。今見ても決して色褪せることない銀河戦争譚としての面白さ。シリーズを通して最も大規模な戦いであるジオノーシスの戦いを含めた数多くの見せ場は2時間以上ある今作>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

4.4

あまりにアソーカが面白いのでスターウォーズ熱が再燃。やはりダースモール戦はプリクエルの中でも屈指の見せ場。BGMの「運命の戦い」も相まって素晴らしい。あと、ナタリーポートマンって本当に綺麗。
アミダラ
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.5

自分はグランツーリスモは1度もプレーした事もなければ、そもそもレースすら興味が無かったので今作も観る予定は全く無かった。だが、あまりに評判が良いので鑑賞。納得。今年を代表する魂揺さぶるアツい傑作だった>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.6

Rest in Peace Lance Reddick.

上映時間は脅威の約3時間だが、常にシリーズを通して「魅せ方」が最高潮に達した圧巻のアクションがアドレナリンをドバドバ出させて続けてくれる。ジ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

2.9

これは完全に主観なのだけれど、人に分かりやすく伝えるのも1種の技術だと思うし、一定の枠組みの中で美しさを見出すのが僕の美学。だからここまで自由に色々やられちゃうと好きとは言えない。ストップモーションで>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.7

最っっっっ高。脳内麻薬ドバドバ出るイカれたカーアクションにタランティーノ節。

それに足、足、足、足。

最っ高。

福田村事件(2023年製作の映画)

4.6

100年前にあった事件のドキュメンタリー作品ではないが、いまを生きる日本人として見るべき作品ではないだろうか。
真珠湾攻撃のころから令和の現在に至るまで変わることのない「空気の支配」。その恐ろしさをこ
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.8

この気持ちにさせてくれる作品は中々お目にかかれない。“HATE”の4文字の代わりに“LOVE”を。
楽曲、構図、カメラワーク全て余すとこ無く利用しつくして登場人物たちの心情をとことん表現する傑作。素晴
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.1

「悦び」に対する価値観の違いでかなり困惑するが、人類が肉体的に進化するという作品は今までなかったので非常に興味深かった。
基本的にこの作品は、人類の進化というテーマを中心にそえ、それを阻もうとする勢力
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.3

初ウェス・アンダーソン作品。1度でいいから監督の目を通して世界を見てみたいと思わせてくれるような構図美とクスッと笑える可愛さの奥にメッセージを感じる素晴らしい作品だった。
開始とともに、テレビ放送が始
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

流石グレタ・ガーウィグ監督。「バービー」という簡単に儲けやすいコンテンツを最大限活用し、しっかりと社会にまで落とし込み傑作の域まで持っていった。

・スタートから掴まれる
映画の開始とともにワーナーブ
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

4.1

これまでのトランスフォーマーシリーズの「お約束」はうまく踏襲しつつ、ビーのポジションを代わりに務めることになったミラージュなど新たな魅力的要素を組み込んだ夏のアクション超大作。
今作はまずとにかく見せ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.1

自分にはまじで合わなかった。正直見に行ったことを後悔。序盤こそ不気味な雰囲気と随所に散りばめられた不穏さと幾何学的な美しいカメラワークが素晴らしいマッチだったが、その雰囲気のまま2時間同じことが繰り返>>続きを読む

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)

3.7

「バケモンにはバケモンぶつけんだよ」

このセリフが聴けただけで最高です。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.7

トム・クルーズというアドレナリン中毒者のために作られたハリウッド超大作。

かなり初期の段階から脅威の「崖からバイクで飛んでパラシュート降下する」という漫画のようなスタントが広告として打たれており、最
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.8

短絡的に「同性愛」というコンテクストに当てはめるのではなく、純粋な「愛」としての描き方はとても美しかった。現代社会の外側にこんな楽園が築けたのならどんなに良かっただろう。だが、その理想郷はある意味この>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.2

やっぱこの手のA24の作品はどれも自分の好み。ファーストカットからエンディングまで最高に優しくて愛に溢れた映画。アメリカのカトリック社会を非常にいい塩梅で描いていて描写も一つ一つ美しい。だけど、美しい>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まさに「君たちはどう生きるか」

それを宮崎駿監督に問われ、バトンを渡されるような作品だった。これまでの『崖の上のポニョ』や『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』のような監督自身の過去作からのオマージュ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.7

パール予習のために鑑賞。

始まりから納屋を覗き見る画角から始まって好きだった。天井からの視点も全体的に気まずい感じ伝わってきたり勉強になった。
こういうのって殺し方大喜利みたいな部分があると勝手に思
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.7

名盤とともに楽しむノンストップカーアクション。クライムアクションものとしての完成度とともに、映像作品としても素晴らしい出来栄え。オープニングシーケンスからみられる往年の名曲たちとの音ハメアクション、長>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.4

中盤までミーガンっていうキャラはすごく立っていて良かった。ある意味モンスターペアレント的な立ち位置の娘のためだったら何でもするという機能とAIの倫理観が欠けた感じの相乗効果が新しくチャイルド・プレイの>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

正直、期待値は低めで行った。同日公開のスパイダーマンがあまりに良すぎたからだ。だが、今作はそんな傑作にも負けず劣らずの1作品だった。

・ギャグのバランス
アメコミ映画においてシリアスさとコミカルさの
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.3

是枝監督と「怪物」の発展として鑑賞。不条理と「どうして生まれたの?」という湊の問い色々納得いきました。

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

完璧すぎる。いや、まじで足すものがないでしょこんなもの。テンポ感の良さというレベルを超える常に「進み続ける」物語。140分が一瞬に感じた。こんなに楽しい映画ってあっていいんだろうか?衝撃的だった。>>続きを読む