えむえすぷらすさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

最後の追跡(2016年製作の映画)

5.0

Netflixで見られる映画。
メキシコ麻薬戦争を背景にしたヴィルヌーブ監督の傑作「ボーダーライン」の脚本の人が脚本を手がけている。

アメリカの地方生活。銀行、不思議な犯行を重ねる奇妙な兄弟とレンジ
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

5.0

リバイバル上映で。アイデアがうまく成り立っている作品。
いきなりの展開でどうなるかと思ったら、これでもかととんでもない展開がねじ込まれていて素晴らしい。
もっと早く見るべきだったけど、最後のあれはどう
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

5.0

映像、音の使い方は見事で恐ろしい。ただ尾を曳くような恐ろしさではない。理がどこかにあってJホラーのような理を越えた恐れはなかったように思える。

キャラクターは正直ものすごく取っつきが悪いけど個性的で
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マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

5.0

コメディ&シリアス。というかこの作品もまたある種の一大作戦を描いたものにもなっていた。

邦題、なんとかなりませんかねえ。どこがバトルロイヤルやねん。

氷菓(2017年製作の映画)

1.0

 大筋は原作通り。時期も原作通り(アニメ版は放映年に合わせて変更していた)。

 こんな謎解きがあるのかとの感想も見かける。「日常の謎」ミステリーなのでジャンルとして確立されてます。また京アニが作った
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ウォー・マシーン:戦争は話術だ!(2017年製作の映画)

4.0

大元の実話が問題大ありなので。映画では全く出てきませんがゲイツ国防長官回顧録「イラク・アフガン戦争の真実」で件のローリング・ストーン誌での大統領批判事件の顛末も語られてます。

ちなみに国防長官回顧録
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

トレイラーと相当印象の違う作品。

あまり真相を隠す気がないようで、勘のいい人は早い段階で気付くと思う。60年代のSF短編小説やドラマのような味わいのある展開になっている。

ヒントの出し方は観客に対
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

5.0

把握し切れた感じがしない。長尺ですが気にならない。ただ体力は必要なのかなと。

ライアン・ゴスリングが演じた「K」は自分が何者なのか理解した時、それはホログラフィックの恋人「ジョイ」と同じだと気付く。
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DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団(2017年製作の映画)

4.0

記録として。

DCの登場人物が公認で出現は本気だった。長編より短編集的な作りの方がもっと楽しめたかも。

バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

5.0

 トム・クルーズらしいようで全くそうではない作品。

 TWAは70年代後半であれば大手航空会社であり、そこの機長であれば奥さんが言うように福利厚生が充実(国民皆保険ではない米国では会社で社員の健康保
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.0

冒頭の破茶滅茶ぶりに比して意外にも硬派な内容で予告編詐欺。身構えてなかったから中々乗れなかったけど後半はいい。
これ、007というよりは、007+ル・カレですよねえ。あんな渋い展開になるとは想像も出来
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

5.0

ワシントンD.C.の上院議員へのロビーイストがとある大型法案のために獅子奮迅の戦いを繰り広げる。ジェシカ・チャステインがエキセントリックなロビーイストを見事に演じ、マーク・ストロング扮するロビー活動企>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.5

マット・リーヴス監督、前作ではあまり出さなかった作家性を爆発させていた。

前作はファースト・コンタクトとしての体裁があった。
今回はそういう構図は全てかなぐりすてて神話としての物語になっている。
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.0

幼少期に見たこの暗殺事案の映画のインパクトを超える事はなかった。
キリアン・マーフィー、「ダンケルク」といい第二次世界大戦もので全てを掌握できない役が二回も回ってきているのが面白い。

類人猿作戦の本
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.0

インパクトは第1作がベスト。

本作は「風が吹けば桶屋が儲かる」を緻密に描いた所が面白い。
またピエール瀧がこんなにだらしない役をやるのはあまり例がないと思う。
そういう外し方はさておいて、怒鳴り合い
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エルネスト(2017年製作の映画)

3.0

 冒頭だけ見ました。ゲバラ少佐、広島に来ていたのか。ただその広島ロケでの広島弁があまりよくない。地方の方言の再現については最近はレベルの高い作品が多いので、そこに合わせないともはやその世界に入り込む妨>>続きを読む

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

4.0

61年に子どもだった主人公が老境にさしかかるところまで描いている。
予告だと飼い主がどうなる?という感じがあるのですが、実際は違ってた。ファンタジー色が強くシンプルな脚本。
アメリカの時代変遷を描くの
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劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ(2017年製作の映画)

5.0

シリーズは一切未見。絵柄はちょっと苦手かなと思いつつ、吹奏楽がしっかり演奏されていて脚本も凝っていて面白かった。

どう着地させるか難しい設定だったと思うのですが(解決の最大の要因は3年生の子の努力の
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亜人(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

監督は嫌いじゃない(「幕が上がる」で実感しましたが決して作風が変わることを恐れてない)ですが、脚本が合わなかった。原作通りという評を読むと連載コミックをそのまま実写化する意味は何?という問題があるよな>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

5.0

60年代のアメリカ。公民権運動の途上にあった頃。テレビニュースはキング牧師の声を伝え、人種分離政策への座り込み、バスの座席分離への抵抗などが行われていた。

修士号や学士号を取ったアフリカ系女性がNA
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

4.0

一種の一人語り。タイトルの通り活用されてしまうラドクリフ、よくこの役を受けたなあと思ったぐらい扱いがひどい。

日本でスイス・アーミー・マンを持ち歩いたら軽犯罪法の刃物規制で対応されるであろう……なー
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

4.0

要所、要所にいい展開はあったとは思います。三年生たちが私達だけで打ち上げやるから帰って良いよという所は理由それか?と思いつつ、次の展開は良かったですし。
ただ合宿など展開でも説明のない唐突なぶっ込み。
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関ヶ原(2017年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

司馬遼太郎の本をなぞるとは驚愕でした。

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

いきなり泣く。いきなり怯えて逃げ出して閉じ込める。
いきなり乱射する。
前作といい未来人はここまで何か感情が不安定なんですが、何故?というのが分からない。

「パッセンジャー」とおかしな未来人描写は良
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交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1(2017年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

大変厳しい苦言を1ついれてます。全体としては嫌いじゃないですが、この点だけはダメですね。





TV版とAOは見てました。映画版も見ました。一周回って再びTV版ベースになった訳ですが同じようでまた
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ダンケルク(2017年製作の映画)

5.0

上映時間に対して体感上映時間は3時間あると思った。
噂通り恐ろしく密度が濃い。そして何が起きているのか3つの視点と時間軸で描いていく。

戦場の時間スケールは異なる。
戦闘機にとっては1回の作戦飛行は
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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

5.0

原作者の前川氏の作品は入江悠監督「太陽」が良かったので期待して観に行きましたが面白かった。ただ何が面白いかと言われると説明がし難いタイプの作品。

黒沢清監督の映像表現は例えば車の走行シーンは奇妙な感
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スキップ・トレース(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いろいろと緩いんですがそれがいい。もっと早くに二人が仲良ければいいのにという感じでしょうか。

エル ELLE(2016年製作の映画)

5.0

話がどこに辿り着くか読めない映画。
唐突な「支配」「屈服」から始まり、その中でも並行して日常が描かれている。最終的には大きく何か変ったようには見えない。主人公は人生をずっとサバイバルして来たし、これか
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ザ・ウォール(2017年製作の映画)

4.0

特異な密室劇。

現実の作戦行動の反映にはなっていないとは思う。(狙撃手がのこのこと単独で捜索に行ったりしない。彼らは遠距離狙撃と監視が主たる役割なので、出て行く時点で狙撃手としての任務から外れる事に
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.8

釜山行きKTXを舞台としたゾンビ映画。ゾンビの生態ルールを突如見出している感じがあるのは惜しいけど、それ以上の盛り上げ方が出来ていて評判になったのは分かる。

社会的な献身がテーマに盛り込まれていて、
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ウィンター・ウォー 厳寒の攻防戦 オリジナル完全版(1989年製作の映画)

4.0

開戦前から描かれている。きれいだった服が汚れ、ソ連軍の空襲と砲撃、そして戦車と歩兵の横一列の突撃に対してひたすら塹壕戦で撃ち、刺し、殴り殺す。対戦車砲が出てくるシーンもあるけど、それよりも随伴歩兵のい>>続きを読む

ダイバージェント FINAL(2016年製作の映画)

3.9

区別と呼びたがるような事が概ね差別であるという図式を描いている点は好感。
ただシリーズ通してみると前作で乗り越えたことが軽く扱われていたり、人がころころ立場を変えているけど理由が浅いなど問題も多い。