FilmholicManさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.6

人呼んでフーテンの寅と発します。

有名な口上から始まる、
男はつらいよ。
一度は聞いたことのあるタイトル。

初めて視聴したが、破天荒な寅さんに開いた口が塞がらず、はじめは観るのをやめようとすら思っ
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.2

182。
この数字が何を意味するのか、
少しの間この数字を覚えておいていただきたい。

『JUST MERCY』
本作は原題でこう名付けられている。

MERCYは慈悲、情け。
JUSTは様々な意味が
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

雰囲気作りに徹した結果。

渋い大人のスマートさが滲み出る俳優マイケル・ファスベンダー主演。
NINでお馴染み、映画音楽でも活躍するトレント・レズナーが手掛けるBGMとファスベンダーの一人語りが相待っ
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.3

スコセッシノワール、ここに極まる。


義理堅いカタギのトラック運転手フランクがいかにして裏社会で登り詰めるのか。

戦後のアメリカを舞台に、実際にあった労働組合代表であるジミーホッファ失踪事件を、フ
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.6

A.Iに人権はあるのか。

50年後の近未来、A.Iによりアメリカ・ロサンゼルスに核爆弾が落とされたことでA.Iをめぐる擁護派反対派との間で激しい抗争が起きた。

擁護派である"ニューアジア"にA.I
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

祖国の勝利を信じて、立ち上がった男

頑固で皮肉屋。
家族サービスもほどほどだった男が、タイミングが合い、首相になった。
数々の失策があったにも関わらず、
ナチスドイツが優勢の昨今でである。


ちょ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.9

1920年代、オクラホマ州オセージでのネイティブアメリカンの連続殺人事件を描く。

本作は単なるクライムサスペンスとは一線を画し、オクラホマの雄大な自然と、そこに住まう人々の暮らし、ネイティブアメリカ
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バットマン&ロビン/Mr.フリーズの逆襲(1997年製作の映画)

3.0

大味な展開に胃もたれ気味なシリーズ第4弾。

本作のメインヴィランはMr.フリーズ、ポイズンアイビーとベイン。

バットマン/ブルースウェインはジョージ・クルーニー。
バットマンに関しては個人的にイマ
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バットマン フォーエヴァー(1995年製作の映画)

3.5

エンタメ要素満載、よりキャッチー。
オリジナルシリーズ第三弾。

バットマンの影が薄いとよく言われるが、それだけヴィランのキャラが濃すぎるということであろう。

なんせトゥーフェイス役にトミー・リー・
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バットマン リターンズ(1992年製作の映画)

3.6

ゴシック様式強めの最もティムバートンなゴッサムシティはこちら。

本作はティムバートン監督が描くオリジナル第二弾。

メインヴィランにペンギンとキャットウーマンが登場。

細かく作られた街並みやセット
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ザ・ウェイバック(2020年製作の映画)

3.6

苦悩に満ちてもがき苦しむ男を演じて、
ベンアフレックの右に出る者はハリウッドには他にいない。

実際にアルコール依存症だった彼は役を演じながら治療に励んだという。

母校のバスケットスーパースターであ
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.2

強く生きろ、それがお前の生きる道だ


香港ノワールの金字塔インファナル・アフェア、そのリメイクのディパーテッド。

犯罪組織に潜り込んだ潜入捜査官の苦悩を描く本作も上記と違わず、名作であった。
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.7

Thor:Guns & Thunder

ガンズのベスト盤ですかと突っ込みたくなるようなまでのガンズてんこ盛り。

クリスチャン・ベイル演じるヴィランのゴアがなかなかよかった。

難しいこと考えずにソ
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サウスポー(2015年製作の映画)

4.1

怒りを胸に秘め、想いを拳に込める。


ジェイク・ギレンホール主演、アントワン・フークア監督の本作。

どうやら主題歌を手がけたエミネムの半生がモチーフらしい。

監督らしい骨太さはありつつ、ストーリ
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ここは私の家だ!


頑固だが、チャーミングな一面も持つ81歳の男アンソニー。

娘のアンと二人暮らしだが、どうも最近話が合わない、気が合わない。
自分に断りもなく模様替えはするし、なんて娘だ。

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アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.7

不遇な作品は不朽の名作へ!?

プロになる夢を諦め平凡に暮らす中年男デイビッド。
大規模な事故に巻き込まれ、唯一の生存者となったことから、不滅の肉体を持つ特性に気づき、そこから日常が変わっていく。
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シックス・センス(1999年製作の映画)

4.2

第六感(だいろっかん、sixth sense)とは、、、

基本的に、五感以外のもので五感を超えるものを指しており、理屈では説明しがたい、鋭くものごとの本質をつかむ心の働きのこと。(Wiki引用)
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

むかしむかしとあるハリウッドに、元売れっ子俳優とそのスタントマンがいました。

彼ら二人と隣人の若手女優を通して描かれる古きよきハリウッド映画の日常。

オマージュとなったシャロンテート事件を知ってい
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ホルストン(2019年製作の映画)

3.4

人の死は人々の記憶の彼方へ消えることである。

正直に言って、ホルストンというデザイナーもブランドも存じ上げなかった。

好きな俳優であるユアン・マクレガーが主演でドラマをやっているとのことを知り、そ
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.6

戦争にモブキャラは存在しない。

二等兵、民間人、陸海空軍の将校と様々な視点から第二次世界大戦時における仏領ダンケルクでの戦いを描いた本作。

モブキャラはいないし、ヒーローもいない。
そこにいるのは
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

4.0

こんなに面白い日本映画を観たことがあるか。

記憶にございません!!!

素晴らしき三谷作品に数えられるだろう。

もちろん脇を固める実力派たちも素晴らしい。

とはいえなんと言っても主演の中井貴一に
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

僕は映画なんか観たくない。


映画界の巨匠がいかに映画と出会い、魅了されていくのか。
その生い立ちを描いた作品。

スピルバーグ監督と言えば、E.T.やジュラシックパーク、ジョーズにインディ・ジョー
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.4

2023年映画、芸術は宇宙を救う。

勿論、ここでいう芸術とは音楽、ダンス、そして映画である。

監督はカルチャー愛に溢れたジェームズガンが今回も務める。

魅力的な70〜90年代の楽曲に乗せて描くロ
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.6

権力によって人は怪物に変わる。

大きな権力である警察や法執行官に憧れる正義の心を持った心優しき大男リチャード。

あるイベントで警備員をしていたリチャードは偶然にも爆弾を発見したことで、彼の人生は大
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.6

地図に無い心躍る場所へ

幼き頃に兄と憧れたトレジャーハンターとして、出発することになる本作。

ゲームは未経験なので、純粋な冒険活劇として楽しむことができた。

大航海時代の知識が少しでもあればより
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

悪魔を見た。

そのタイトルを見たとき、
悪魔とは誰を指すのだろうかと考えた。

冒頭から連続殺人鬼ギョンチョル(チェ・ミンシク)の殺戮行為を目の当たりにし、観客はその残虐極まりない人格に1ミリたりと
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サムライ(1967年製作の映画)

3.7

開始10分の沈黙。

これが本作の良さを雄弁に物語っている。

身につけるハット、コート、スーツ。
嗜むタバコに酒。

アランドロンの渋いかっこよさ、凛とした美しさを堪能できる作品。

冗長に感じるシ
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.8

ファンタスティックプラネット

ずいぶんと皮肉が効いたタイトルである。

食うか食われるか。

どんなに文明が進んでもそこに尽きる。

独創的な作画と、サイケな音楽。


観てよかった。

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.8

三度目の正直。
シリーズ3作目。※リブートは除く。

初めの頃のストレンジャーシングスのような。(俳優も被っている)
もちろん前作たちへの敬意も忘れないオマージュもたくさん。

すべてはこの3作目にあ
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ゴーストバスターズ2(1989年製作の映画)

3.2

オリジナルの5年後を描いた続編。

前作の大活躍から一転、メンバーはバラバラにゴーストバスターズは解散されていた。

基本的なプロットは変わりないものの、スケールは大きく、また脇を固めるキャラの活躍が
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.2

これが"ゴーストバスターズ"か。

立て込んでいた日常も落ち着いたので、数ヶ月ぶりの鑑賞生活復帰一作目はこちら。

最新作アフターライフを観たいので、オリジナルから鑑賞。
ごきげんなムード、コメディ調
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.3

必殺請負人、復活!!

前作直後の時系列で始まる今作。
命を落としたかと思われたが、
タイラーレイク、不死身である。

今回もワンテイクショットは健在。

前作以上に緊張感のあるシーンが目白押し。
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僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.8

少年から大人へ。
人生の苦味は伯父とともに。

男たるもの、かくあるべき。
バーを営む伯父からの教えを守り、少年は大人になっていく。

私にもそんなかっこいい叔父がいるからわかる。
父親でなく、叔父と
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13時間 ベンガジの秘密の兵士(2016年製作の映画)

3.6

Jambo!

劇中たびたび登場するスワヒリ語の挨拶。
朝から晩までどの時間帯でも使えるもの。

舞台はリビアの湾港都市ベンガジ。

本作は昼夜問わず銃撃爆撃戦が行われる。

とはいえ、さすがのマイケ
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.7

愛を求めて、友を知る。

エルトン・ジョンのミュージカル調の伝記映画。

少年時代から近年までを名曲の数々に乗せて。

天才であり、セクシャルマイノリティ、両親の愛を知らずに成長したことで彼は長らく孤
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カリートの道(1993年製作の映画)

4.5

彼の歩んだ道を見よ、
その先に道は無くとも。
そこには漢の生き様がある。

監督ブライアンデパルマ、主演アルパチーノ。

元麻薬王のカリートが出所後、裏切りにまみれた仁義なきNYで、己の信念を貫き、夢
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