新潟の映画野郎らりほうさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

新潟の映画野郎らりほう

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プレーンズ(2013年製作の映画)

3.0

【夢と嘘は紙一重】


農薬散布専任の飛行機が、憧れの世界一周レースに出場し奮闘する様を描くディズニー擬人化アニメ。

速度及び高度を十分に感じさせる飛行映像。 実写の様なマテリアル表現と そこに違和
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セカンドバージン(2011年製作の映画)

1.0

【どうやら来生たかおの曲らしい…】


毎度の事ながら TV版は未見で、更に本作の位置付け(TVのダイジェストなのか続編なのかアナザーストーリーなのか)すら解らぬ状態でイキナリ観賞。
概要は「出版社女
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カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

4.0

【銭ずら~】


バカ映画。 最高の大バカ野郎映画だ。

冒頭の男な天海と情けない藤原のやり取りで既にツボ。 続く船上シークエンスで行われるゲームの種明かしを 藤原が御丁寧に一から十まで説明してくれる
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

5.0

【命と時代の終焉に輝く「刹那」】


全てがあった -私が求めた全てが-。

『こんな時代劇があればいいな』~こんな画と構図で、こんなストーリーで、テンポ、展開、決め台詞、テイスト…。 ずっとずっと想
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まぼろし(2001年製作の映画)

4.7

【二人だけの世界】


生活/人生を共にする男女二人の意識/記憶の融和は、もはや一人の男でも女でもなく[一つの生きもの]なのかもしれない…、[夫婦]とゆう名の生きもの…。

多くの映画・ドラマが愛を劇
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キャタピラー(2010年製作の映画)

4.8

【芋虫を祝福するケロケロケロ】


出陣壮行会で『村人の高らかな万歳』によって出征した男は、四肢と声無き軍神となって帰還し 今度は『ケロケロケロ…と蛙が鳴く中』で勲章を与えられる。 ~それは人の賛辞
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沈まぬ太陽(2009年製作の映画)

3.9

【渡辺謙の存在感】


拝金至上性準拠集団への同調によるモラルハザードと、逸脱する事による懲罰人事。
~終身雇用時代の個人と その家族をそこに重ね[披雇用者の矜持]を見つ、延いてはリーマン以降の今日的
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カンフー・パンダ2(2011年製作の映画)

4.1

【心の平和】


面白い(^o^) 1より遥かに面白くなっている。

最初に音だけで場面を想像させ、その後 実態との大落差で笑わせるポー初登場場面。 村襲撃の賊を迎え撃つファーストアクションシークエン
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カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.0

【戦士の覚醒】


面白い(^-^)

確かに画はデフォルメされているんだけどCGのリアル度がひじょうに高く 特に夜間シーンではライティングの抜群の効果も相まって パペットアニメと錯覚する程の写実度だ
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モンスターVSエイリアン(2009年製作の映画)

4.5

【万能なる無能が世界を司る恐怖】


2D版での観賞。

ストレートなタイトルによって標榜済ではあるが 内容も正に「モンスターVSエイリアン」だった(^-^。 つまり、タイトルから私が予想した展開、期
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PEACE BED アメリカVSジョン・レノン(2006年製作の映画)

3.0

【秘密結社アメリカ】


FBIの機密保持が時効を迎え公開可となった事を受けての映画化だろうか ~ またしても『秘密結社=アメリカ』が浮き彫りになっていた。

作品自体はテンポの良さはあるものの いた
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ある愛の詩(1970年製作の映画)

4.8

【愛の「詩(poetry)」】


「LoveStory」とゆう原題に対し付けられた邦題は ほぼ直訳ながらも一言で作品の素晴らしさを言い切っている。 ~ 雪景色の美しさと流麗な音楽により叙述される美し
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BALLAD 名もなき恋のうた(2009年製作の映画)

2.9

【近松物語】


外装フォーマットこそ「時代劇」であるものの 時代劇テイストはかなり弱め。 登場する人達も「戦国時代を生きる人達」というより「戦国時代の格好をした人達」といった風情で 最大公約数的時代
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悪の教典(2012年製作の映画)

4.5

【「東大 = トゥダーイ(TO DIE)!」】


大殺戮劇場。

メジャー俳優起用の国内拡大系で ここまで振り切れた(誰もが製作に尻込みする)殺戮劇は稀有であり それだけでも賞賛に値する。
殺戮描写
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ブタがいた教室(2008年製作の映画)

3.6

【答えではなく 問いを提示する映画】


冒頭、豚が学校の廊下を闊歩するとゆう 有り得ない =『超現実的ショット』で幕を開けるのだけど、この[画・ショット]が「ダイレクトに問題提起を表象した巧いショッ
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おくりびと(2008年製作の映画)

3.0

【死に接せずして生は見えず】


[納棺]~この普段接す事無き事象にスポットを当てる試みと、また極めて地味な題材だが コミカルの配置を上手く効かせた面白さがいい。

そのコミカルも、笑えない状況での笑
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ぐるりのこと。(2008年製作の映画)

4.5

【些細で繊細な周辺事象】


この映画はディテール(細部)が凄い。 下ネタをはじめ 何気ない会話であったり、法廷ダッシュであったりと 見落しがちな些細な細部をこの作品は徹底的に掬ってゆく。

とかく明
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父、帰る(2003年製作の映画)

5.0

【抽象、エディプスコンプレックス】


男児が人生最初に愛する女性が[母]だが 既に父の妻である事は紛れも無い事実だ。 ~ 異性愛に目覚める男児は 母には愛を、その母を独占している父には憎しみの感情を
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バベル(2006年製作の映画)

5.0

【無理解の世に 人と人が解りあう無上の喜びへの気付き】


BABELの塔に準え意思伝達の希薄が主題な為、作品も明確なメッセージの発信を控えている。 つまり作品の想いを我々に届けない事。我々に「解らな
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

5.0

【自己を覗く自己】


観賞中に想った事は『私は無事に現実世界に戻れるのだろうか?』だった。
それほど私は映画の一部と化していた。
私は映画を[見た]のではない、『映画だった』のだ。


つまり作品が
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つぐない(2007年製作の映画)

5.0

【絶望的切望のFantasia】


タイプ打刻音に象徴されるSE(サウンドエフェクト)の強調と、SEを起点にシームレスで奏でられるメロウな調べが 古典的趣きの題材に蠱惑で高揚の薫りを放つ。
胸の鼓動
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ひまわり(1970年製作の映画)

5.0

【floriography】


もし向日葵でなかったら -陽光を必死に追い求め咲く花でなかったら- 或いは幸福な結末も有り得たのだろうか。~

反戦の訴求が散見されるソ連の地に、マンシーニの痛切なス
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ダーティハリー5(1988年製作の映画)

2.9

【THE DEAD POOL】


イーストウッド、続編作り過ぎυ

ハリーが世論支持を受け有名人になって市民にサインを求められてる。 もうここまでいくとパロディだ。 確かにハードアクションは継承され
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ダーティハリー4(1983年製作の映画)

4.0

【SUDDEN IMPACT】


『正義とは 暴力を被った被害者感情に基づいて行使される より強い暴力=復讐である』とゆうパラドックスをテーマにした、シリーズ唯一のイーストウッド監督作。

復讐に捉
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ダーティハリー3(1976年製作の映画)

3.8

【THE ENFORCER】


今回のハリーの敵は人民革命軍。 でも人殺しや銃器強奪・金銭要求とかばっかりで 肝心の政治思想や 人民の為の行動が全く無い(^_^υ それで『人民に勝利を~(゜o゜!』
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ダーティハリー2(1973年製作の映画)

2.7

【MAGNUM FORCE】


出自不明でミステリアスな存在だったハリーだが、続編が多数製作されるにつれ 彼の匿されていた人間性が伺えるのは面白い。 でも同時に 一作目の成功点であった「ミステリアス
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

5.0

【シーゲルxイーストウッド最高傑作】


やり過ぎ刑事ものの開祖にしてポリスアクション/都市スリラーの金字塔。 そしてシーゲルxイーストウッドコラボ最高傑作。 後のイーストウッド作品に連なる数々のテー
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天地明察(2012年製作の映画)

2.0

【真剣勝負が見たいんだ】


江戸時代、多くの困難と無理解に屈せず改暦を成し遂げた男と それを温かく支えた妻をはじめとする周りの人々のドラマ。

「算術や星々に夢中になるあまり その他がおざなりになり
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茶々 天涯の貴妃(おんな)(2007年製作の映画)

2.0

【我等に生きる道は無いいいぃぃぃ】


合戦場面は迫力有るし 美術やロケ撮も綺麗。 でもコレ好み分かれるだろうなあυ

和央ようかは最初から最後迄 演技力全開! フルスロットル!! ~ 一般的な映画や
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火天の城(2009年製作の映画)

3.0

【信長「何故やらぬ?(怒)」】


信長の絶体命令による「命懸けの仕事」 ~ その一方的で理不尽な危機的状況にも、自分達なりのやりがい・動機付け・アイデンティティー・誇りを持って挑む男達と、そしてそれ
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GOEMON(2008年製作の映画)

2.0

【紀里谷COLOR】


一言で云えば『紀里谷COLOR』だ。 COLORとは無論作品を彩る独特の「色」であり、同時に「個性」だ。

大抵の映画がデジタルを実写に近付けてゆく中で 紀里谷は実写をデジタ
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TAJOMARU(2009年製作の映画)

2.4

【そこをどけえぇい!】


小栗を代表にキャスト陣の演技は皆「過丁寧/過綺麗」で、台詞の発し方も含め 舞台劇の演技に近いが キャスト全員がそんな感じなので良シとする。
したがって、喧し過ぎる松方弘樹パ
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ルネッサンス(2006年製作の映画)

4.0

【生と死のMONOCHROME】


映画表現としてのアニメとは「極端な省略と強調の二極化のディフィニション」。 そのモデルを更に推し進めたのが本作だ。

白と黒、光と影、そして最先端映像表現でありつ
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イノセンス(2004年製作の映画)

4.0

【人は何処へ向かうのだろう】


携帯やPCの爆発的普及は遂に我々に[脳の外部記憶装置化]をもたらした。 外部ツールに頼り切る事で元の[個体]の傀儡化・画一化・空洞化は瞭然で、本作品は 人とソックリだ
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.0

【…逃げて…】


冒頭船上シーンの「空」が合成丸出しの不自然さで スコセッシ作品らしからぬスタッフワークに若干不安を覚えるも、続く「鏡を真正面から覗き込む」ショットに於ける《自己を覗く自己の明示》に
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シャッター(2008年製作の映画)

2.7

【分断される静動連係】


奥菜恵目当ての軽い気持ちで観賞。

端的に言えば[和のホラー演出=静]と[洋のホラー演出=動]が入れ代わり立ち代わりする映画って印象。
静は雰囲気だったり予兆、それに伴う想
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