新潟の映画野郎らりほうさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

新潟の映画野郎らりほう

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アジャストメント(2011年製作の映画)

3.3

【絶対的運命に対する意思の抗い】


実は私も似た様な経験があります…(゜-゜υ
確かに目覚まし時計をセットした筈なのに、なぜか解除されており 寝過ごしてしまった事があるのですυ しかも一度や二度じゃ
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エクスペリメント(2010年製作の映画)

3.5

【《私》~脆弱な自分自身】


言わずと知れたスタンフォード大模擬監獄実験(アイヒマン実験)。

私達は常日頃 自分の意思と行動を自分自身で制御・決定していると思っている。 しかし実際には 役割・地位
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ファイナル・ジャッジメント(2012年製作の映画)

1.0

【独善的主張のおままごと】


オウラン国に突如支配され 宗教的自由を著しく制限された日本で、その占領体制からの解放を[人々の信仰心の獲得]の中に見出だそうとする若者達の物語。


スッカスカ。

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誰も守ってくれない(2008年製作の映画)

3.5

【家族~意識的考察】


作品は[メディアパニッシュメント・メディアリンチと それに憑き従うメディアリテラシー無き世論への批判]を直截的に標榜する。
メディアと、扇動されるままに誹謗する大衆の不気味さ
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それでもボクはやってない(2007年製作の映画)

4.5

【自ら思考せよ】


法廷劇としては満点。抜群のテンポ・随所のユーモア・俳優陣も見事。
過去の法廷劇が見落し省略していた事の掬い上げも巧い。
その中で事を早く進めようとする警察・検察・法廷への疑問もし
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黒執事(2013年製作の映画)

1.0

【★一つだよセバスチャン】


冒頭、たった一人で多勢を片づける水嶋のアクション。 長髪ウィッグが女の子らしい剛力の愛らしさ。 そして主人に絶対従順忠実なのかと思いきや唐突に飛び出す台詞『クソガキ!』
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白夜行(2010年製作の映画)

2.5

【彷徨う二つの孤独な魂の 邂逅と別離】


幼姦・強姦・代替姦・同性姦・売姦。 そして支配・隷属の男女相関に見るSM的図式等、作品は全編に渡り性的倒錯モチーフで溢れている。
しかしそこで描かれる男女愛
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かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

4.5

【漆黒に浮かぶ孤独な星】


資本・物質主義の高まりが、人を鬱・引きこもりにするのだろうか…。

自然回帰・質素讃美を 躍動煌め高らかに謳うと同時に、地位・名声・資産それぞれの執着心への陰鬱な眼差しが
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オブリビオン(2013年製作の映画)

4.0

【世界に唯一人しかいない[私]】


スマホ、PC、タブレット、ウェアラブル。
デジタル機器に依存しきった我々は自ら記憶する必要がない。 そんな外部記憶装置頼りきりの我々はある意味【記憶喪失者】とも言
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ザ・ムーン(2007年製作の映画)

3.0

【人類最大級の冒険】


同じく「星」をタイトルに冠したドキュメンタリー『アース』が人類不在の世界を捉える事で 結果、人類の残した傷痕の深さ(人類の存在)を強く発していたのに対し 本作『ムーン』は人類
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れっしゃだいこうしん ザ☆ムービー れっしゃナンバーワン大集合(2011年製作の映画)

1.0

【じそくさんびゃくきろ~チビッ子の歩く速さの百倍】


リミテッドアニメで描かれるケンタ、サッチャン、鉄道博士のやり取りと、実写による各鉄道車両紹介パートとが 錯時交差展開する『低年齢層向け鉄道エデュ
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ハンサム★スーツ(2008年製作の映画)

2.9

【ドラえもん的日常SF】


容姿的劣等感や虚飾をモチーフにした恋愛劇自体は テーマ的に真新しさは無いが、まるで《ドラえもん的日常SF》な着眼と それをブレずに貫き通した筆致、俳優陣の熱演によって最後
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ガチ☆ボーイ(2007年製作の映画)

2.0

【透け見える[プロレス自体のガチ真偽]】


記憶障害者は 自己認識を自らの記憶中に置く事が困難な為、他の[自己存在場所]を必要とする。
それを『博士の愛した数式』では 絶対不変の真理《数》に見出だ
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抱きしめたい 真実の物語(2014年製作の映画)

3.8

【甘えと言い訳を排した自立心の美しさ】


錦戸が両親に初めて北川を紹介する時の部屋での四人の配置・所作・動き。 或いは風吹ジュンを交えての錦戸・北川三人の部屋でのやりとり。 いずれも安易クローズアッ
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私は貝になりたい(2008年製作の映画)

1.5

【[家族]の構図的集中・意識的凝縮】


私好みじゃない。

大仰な音楽が全編に渡って鳴り響きこれでもかこれでもかとドラマを盛り立てる。表情変化が露骨な上 更に強調する露骨な人物ショット。光が不自然で
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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(2007年製作の映画)

5.0

【悲愛/痛みある真摯な直表現】


現日本家庭に澱む家族間不共和・最小コミュとしての家族崩壊を 一切の情け容赦無しに描く一大傑作で、テーマの即時性・掬い上げ・場面展開・俳優の演技等 ここまで完璧な『
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スマグラー おまえの未来を運べ(2011年製作の映画)

4.1

【未来を掴め -絶体絶命最悪状況でも自らの手で-】


登場人物の吐瀉物嘔吐が超微速度映像で捉えられたバイオレンス映画。

ダークでシリアスな内容だが、コミカルやテラーへと瞬時豹変する人物行動 及び展
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ジャンパー(2008年製作の映画)

3.3

【88分間世界一周】


『全世界ロケーション』 ~ この魅惑的響きの企画を 必然を以て実現する[設定]と、それらを難無く可視化する[高い技術]によって生み出された【SF世界遺産の旅】。
冒頭クレジ
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赤い季節(2012年製作の映画)

1.3

【THE紋切り型の殺し屋】


かなり酷い。

殺し屋稼業から足を洗いカタギを目指す主人公と、それを許さず死の制裁を課さんと付け狙う組織との相剋のドラマ。
やたら使用される全く見栄えのしないストップ/
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赤い影(1973年製作の映画)

5.0

【仮象 読む果ての同質】


不気味だ…。

影とは実像が投げる本質の仮象であり予兆。 影が生む不穏が全体を覆うも 一向に見えぬ本質が恐慌を更に強めていく…。

構成的には[シーンに挿入する別シーン]
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赤い糸(2008年製作の映画)

1.5

【恋は同時代風潮への羨望・模倣】


驚くべきステロタイプと予定調和を誇る恋愛劇。
本作公開前年の『恋空』同様 出自がケータイ小説と聞いて納得した(以下ケータイ映画と言う)。

『恋空』も本作『赤い糸
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銀色のシーズン(2007年製作の映画)

3.3

【山岳撮影が素晴らしいエクストリームスキー青春映画】


開幕後 5分程のファーストシークエンスで、雪山撮影のダイナミズム、エクストリームスポーツによるアクション性、スキーバカとゆう三人の側面と、街の
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オープン・シーズン(2006年製作の映画)

4.0

【本当に愉快なアニメ】


楽しめました(^o^)/

内容はだらしない熊と痩せっぽちの鹿が、人間界で欲望の限りを尽くした為に森に放り出されるのですが…。

とにかくオバカな内容が最高でしっかり笑えま
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イーグル・アイ(2008年製作の映画)

2.0

【平和憲章の形骸と、テクノロジー及び情報依存社会への危惧】


端的に言えば『主人公が訳の解らぬ状況に巻き込まれ、その訳の解らなさを我々観客も一緒に体験する』タイプの映画。

主人公は突然[絶対的強制
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ミッドナイト イーグル(2007年製作の映画)

2.0

【欲張り過ぎな真性ずっこけ超大作】


大沢、玉木、竹内と『それぞれが主演をはれる俳優陣を豪華に配した有事サスペンスドラマ』なのだが、キャスティングの欲張り振り同様に ストーリー・展開も欲張り過ぎてお
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

5.0

【幼き日を持つ全ての人へ】


『ヨージックは「やっぱりコグマと一緒がいいな」と思います』…で結ばれる この神秘的なアニメは[孤独世界の不安・恐怖・焦燥]の上に[友がいる楽しさ・歓び・安堵感]を描いて
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

5.0

【エデン~到達不可地への到達】


《世界的な共産主義の死に際したアンゲロプロス自身の叶わぬ望郷》 ~その政治思想を《幼子が見る届かない彼方の幻》へと完璧にメタモルフォーゼさせたアンゲロプロス至高の抒
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薬指の標本(2004年製作の映画)

4.3

【愛~被支配への渇望・羨望】


『あのコをものにしたい』『彼のものになりたい』~恋愛に於ける《占有欲》 ~男女各々の支配欲/被支配欲を《モノ=物欲》の次元に迄 極論付けて見せる。 ~ これも一つの恋
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カラスの親指(2012年製作の映画)

2.1

【この内容で160分はナイ】


ストーリー100点、演出0点。 相殺して映画としては50点といったところか。

デコボコ詐欺師コンビと身寄り無き姉妹が 悪徳組織をギャフンと言わすべく繰り広げる一大詐
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砂時計(2008年製作の映画)

4.1

【典型少女コミックの[先]へ】


悲劇のヒロインや、女性の一元的幸福観念としての結婚像等《ステロタイプ少女コミック》を標榜しつつも、それらの過程・背後アプローチが的確に成され 上辺稚拙に陥らぬ多元的
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プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂(2010年製作の映画)

3.0

【デマゴーグ/イドラ】


想い入れのある大好きなゲーム『PoP』が原作とゆう事で楽しみにしていました(^o^)
*ちなみに私、プレステ2の『時間の砂』は勿論、遥か昔に出たメガCD版も全クリ(全部クリ
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カポーティ(2005年製作の映画)

4.2

【魂の欠損】


一歩離れた踏み込み過ぎぬ描写は、観客の人物に対する感情移入を抑制し[目撃感]を強調、観客各々に思考を巡らす事を求める。
人物に寄り過ぎていない為 作品印象は一見アッサリだが、中身(思
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少女たちの羅針盤(2010年製作の映画)

2.5

【生者と死者の同舞台】


「少女主体の自主劇団"羅針盤"の 成立から悲劇的事象の起こる迄」と、「その悲劇的事象の謎を解く数年後」を二軸交差で描くブロッサムサスペンス。


演劇への気持ちを同じにしな
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ライラの冒険 黄金の羅針盤(2007年製作の映画)

2.0

【上辺推移なファンタジー】


十九世紀風情を感じさせつつ 独自発展を遂げた特異科学が入混じる[異世界]。 郷愁と未来とゆう二つの魅力的側面を下地に世界観が構築されたファンタジー。
『LOTR』他、設
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アイ・アム・ナンバー4(2011年製作の映画)

3.6

【マイナー感もまた魅力なり】


過去来歴とその後の道行きを大胆に端折る事で独特の妙味を醸し出した「学園ロマンスが大フィーチャーされたバトルアクション」。

-超絶的能力による高揚と それ故の悲哀。
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アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

3.3

【地球最後の男】


VISUAL IMPACTから受ける説得力は相当のもので [無人の街]をただ提示し ストーリーを何も語らなくても 街自体がストーリーを想起させる ~ それ程の説得力があった。よっ
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