新潟の映画野郎らりほう

かぐや姫の物語の新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
4.5
【漆黒に浮かぶ孤独な星】


資本・物質主義の高まりが、人を鬱・引きこもりにするのだろうか…。

自然回帰・質素讃美を 躍動煌め高らかに謳うと同時に、地位・名声・資産それぞれの執着心への陰鬱な眼差しが印象深い。
全篇徹底されたラフなタッチが、それら肯定的及び懐疑的訴求を際立たせてゆく。

荒涼した心象の象徴としての、遠くかけ離れた地-月-。 人類が作り出した巨大制度[結婚]の呪縛や 男性恐怖症等、副次的主題の散りばめ方も素晴らしい。




《劇場観賞》