他人事で見られる欠点と他人事では見られない欠点が登場人物全員から感じられ、それらの描写の比重がどちらかに偏り過ぎることがなく、抉られながらも笑えるという絶妙な調整の利いたコメディ映画になっている。>>続きを読む
感情を抑制され恋愛することが病気とされる未来の管理社会。その中で感情を持ってしまった男女の初恋を描くディストピアSF。
抑制された感情表現の中で相手を想う気持ちは目線、口許の変化、触れることに集約され>>続きを読む
車の中という密室空間が状況に応じて異なる意味を持つということを提示しながら、観る側に緊張感や感動を与えてくれる。
リアガラスに映るバイクのフロントライトの光の大きさによって繰り広げられる距離感のサス>>続きを読む
描こうとしてることは分かるし、歴史と向き合いながら今後シリーズを続けていく為の決意も感じた。
作中の捻った展開や活劇の連続も退屈させない為に挿入されたパートだろう。ただそのパートに移行する為の登場人物>>続きを読む
同時期に香港に引っ越してきた男女。仕事も環境も異なり、出会うことはない。それぞれが街中で点の集合体を見つけ、点と点を繋げると図形になることに気付く。それらを見つけていくうちに2人の距離も静かに近付いて>>続きを読む
キメカットの物量で押しまくるのがDCEUの魅力だと思ってるので、それを残したまま、今までで一番一般向けにバランスを取ったスーパーヒーロー映画になっていて、非常に楽しめた。その分『BvS』にあった詩的な>>続きを読む
終始不穏な空気が画面いっぱいに濃密に拡がり、朗らかな側面さえあった映画本編とは対照的にホラー方向に針を全振りした傑作。
影は常に強調され、それ以上に強調される光が人影を作り、その人影がゆっくり近付いて>>続きを読む
地球の危機を宇宙人から救うため、3人の兄妹が未来から現代の日本にタイムスリップした。宇宙人が侵略を開始するのを阻止せよ!
もう『ターミネーター』がパッと浮かぶんだけれども、これはあることをやる為に必>>続きを読む
この頃もそうだったとは思うけれども、今ではよりキャリアを重ねてスターとなった若き日のマーク・ウォールバーグ、シャーリーズ・セロン、エドワード・ノートン、ジェイソン・ステイサムが顔を揃えて繰り広げる犯罪>>続きを読む
今でこそジェイソン・ステイサムといえば「恐ろしく強い人」という発想はほぼ常識だと思うのだが、これが初めて世に出た時は衝撃的だったのではないだろうか。
かくいう自分も彼のことは『スナッチ』で初めて認識し>>続きを読む
「きっとこうなるんだろうな」という感じでお話は進んでいくし、本編時間は90分くらいなので結構ダイジェスト的に物語は展開されていくんだけど、友情200%の主人公達の青春模様に心を撃ち抜かれる。
ミニFM>>続きを読む
ストーリーは恐ろしくシンプルなのにアクションがあまりにも濃密で度肝抜かれる。
「ターミネーターが出るワイルドスピード」を観られるとは思わなかった。画面の隅々で人間が戦っている映像は笑うしかない。
ノレ>>続きを読む
なぜ今この作品を取り上げてアニメ化したのか? という疑問の答えは個人的には最後まで掴めなかったけど、繰り返す願望の物語とそれを彩る映像美にそこまで悪くない作品だよなぁと思ったりしている。
ヒロインを務>>続きを読む
太陽が昇るように戦場に下から現れるダイアナの姿にヒーローの誕生を見た。
彼女だけでなく相棒のトレバーも魅力的。国とそこに住む人々を想う普通の男でもヒーローになれることを教えてくれる。
開幕からタイトルが出る辺りが最高、というか個人的には完璧で気分が上がる。
演出や展開は今までの黒沢清監督作品を何本か連想させる(といっても自分も全部は観きれてないのだが)。
宇宙人とジャーナリストの奇>>続きを読む
カーアクション要素は音楽に合わせた編集がピカイチでいつまでも観ていたくなるのだが、サングラス、音楽、車といった主人公のベイビーを構成するアイテムが彼の手から離れていってからが特に激熱でした。
音楽を聴>>続きを読む
初っぱなから観客に戦場に放り込んだような感覚を味あわせた後、登場人物の背中からいま起きていることを捉えたショットが織り込まれ、観る側に徹底的に体験させようとする1本。
生き残れるかどうかというシンプル>>続きを読む
漫画的表現をその良さを失わないまま実写に落とし込んだお手本のような漫画原作映画。
ズームイン/アウトといった撮影、時折挟まれるPV的映像も素晴らしく、1つの映画としても品質が高い。
基本は学園コメデ>>続きを読む
話の順序立てた流れよりも様々な敵との戦いを団子串のように繋げて、斬られても斬られても戦い続ける万次の姿を描いた1本。ヒロインともいえる鈴との関係性に敢えて深く踏み込まず、不死身の男が不死身であり続ける>>続きを読む
高嶋政宏演じる地獄極楽丸による100人斬りの冒頭が楽しすぎて素晴らしい。これぞ活劇。正統派な刀から個性的な刀までを取っ替え引っ替えしながら、バッサバッサと斬りまくる。
長回しで一気に連続斬りする姿を捉>>続きを読む
アクション、ミステリー、ラブコメの配分がバランス良く、百人一首に恋の歌が多いことを活かして「恋」を主題にしたストーリーがテンポ良く展開された快作。
舞台やメインキャラクターが大阪というと過去作『迷宮>>続きを読む
バットマン映画として、DC映画として、ワーナー製作の映画として非常に優れた1作。
映画の中に溢れ返ったパロディやメタネタが分からなくても、笑って泣けるファミリームービーとして良質なのが何より素晴らしい>>続きを読む
夢と現実が交錯しながら物語が展開されることで、ロードムービーと冒険活劇という2つのジャンルを往き来しているような映画になっていた。
ただ描写の拠り所が夢よりも現実に比重を置いているようなので細かい部分>>続きを読む
同名漫画が原作で少し読んだこともあるのだが、もう少し軽い雰囲気だったような。映画単体でいうなら不穏さは割りと出ている。
全体的に低予算な雰囲気は漂ってはいるが、 主演の土屋太鳳を始めとして岸谷吾朗や>>続きを読む
ストーリーもアクションシーンもドラマの演出もとにかく直球。なのに心から惹かれてしまう。光と影と煙とマイケル・パレにやられっぱなしの90分。
途中色々あって街に戻るまでの中盤の珍道中パートはこの話の転>>続きを読む
若者達の姿を捉えた街中での長回し、顔への大胆なクローズアップなどの撮影がバシッとキマって、全てがお洒落。
モノクロ映画のはずなのに画面から多彩な色を感じられるのは、衣装や美術に監督の並々ならぬ拘りがあ>>続きを読む
原作アニメ前章のドラマほぼノータッチ、麻雀知識もうろ覚え状態。
原作重視と思しきビジュアルやキャラクターに最初は面食らったものの、それに慣れれば麻雀に青春を賭けた女子達の心理戦と個性(むしろ特殊能力か>>続きを読む
『君の名は。』で少し不思議な青春が描かれたけど、少し不思議といえばこっちもそう。意欲作という評も分かる凝ったドラマが紡がれる。
前作の盛り上げ方と比べるとクライマックスは少し大人しい気もしたが、
デ>>続きを読む
尋常でないほどエマ・ストーンの魅力が爆発していて最高だし、挫折と妥協を繰り返しながら夢を目指した男女の物語としても良かった。
前作『セッション』で燃えまくったクライマックスとは対照的に、今回は涙腺をと>>続きを読む
1970年代後半のアメリカを舞台に、ポルノ女優の死亡事故がきっかけで人間的にダメダメな探偵(としっかり者の彼の娘)と武闘派の示談屋が手を組んで、事件の裏に隠された陰謀を解き明かそうとするバディムービー>>続きを読む
無軌道なバンド生活を送る若者達が演奏の為に訪れたライブハウスで殺人に遭遇し、命を狙われる羽目になるスリラー。
いつどうなるのか分からない緊張感の中でパンクバンドのメンバー達が直面する目を背けたくなる>>続きを読む
ドラマ版を見始めたのもシーズン14からで、映画版もちゃんと観たのは本作が初めての自分なのだが、結果として中々に満足出来た。
事件のトリックの意外性よりも「なぜ犯人はこんなことをしたのか?」ということに>>続きを読む
心から愛する対象(本作の場合なら神)への向き合い方、愛し方を様々な視点から描いて考察していく物語。純粋な姿もあれば信仰するあまり同じモノを愛する人を身代わりにしたりといった醜く思える姿まで様々。そんな>>続きを読む
建造物や登場する役者といった現実の空間に加工を重ねた映像は独特の異世界を作り出しており新鮮。いまの時代に観ると、海外の漫画を映像化したかのような印象を受ける。この独特な映像表現が後の物語展開にも活きて>>続きを読む
当初予定していた台本を途中で捨てたらしく、結果として作品前半は身長の高い男と少女の2人がひたすら香港や台湾をさ迷うロードムービーと化した。そんな事情があるにも関わらず、さ迷う目線を犬の目線に設定するこ>>続きを読む
パディントン可愛いだけでは済まない良質なファミリームービーだったし、何より堂々と英国賛歌を謳い上げてて清々しい。
部屋の装飾がカラフルだったり小物や建物の見せ方がオモチャを扱っているようで、お洒落なの>>続きを読む