なやらさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

なやら

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アンチェイン(2001年製作の映画)

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作り手が凄いとは別に全然思わないが大分好き。憂歌団の世界である。
一瞬映り込む梶さんの一級の障害者手帳が頭にこべり付く。診断や症状はロクに説明されないし、単なるエキセントリックなおっちゃんってニュアン
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赤線基地(1953年製作の映画)

4.0

抑留生活を終えた三國連太郎がいざ帰郷したら、これまで心のよすがにしてきたノスタルジーがズタズタに裂かれるキッツい話。現実に屈する周囲の人々の群像を見ているのが辛すぎるのだが、ラストのバスシーン(円環構>>続きを読む

泥だらけの青春(1954年製作の映画)

3.0

天狗になると痛い目見るよ、っていう教訓話以上でも以下でもなく、演出もシナリオも平凡に留まる。悲観が過ぎるラストも好みでない。落ちぶれた三船の彷徨+酒場で関係者に絡むところはリービングラスベガスっぽくし>>続きを読む

キックス(2016年製作の映画)

2.5

良くない。まず作り手の陶酔が透けるスローモーションの多用がキツすぎる。会話シーンこそ等倍だが(当たり前だけど)、動きのあるシーンはほぼ全部スロー加工。走るも殴るも銃打つもアクションはすべて再生速度0.>>続きを読む

アメリカから来たモーリス(2016年製作の映画)

3.6

面白かった。MDMAをキメたダンスシーン+フリースタイル披露シーン(二度目)における昂揚演出の明らかな不足が勿体無いし、頻発するスローモーション使いも擁護し難くダサいものの、話がなかなか良い。劇中起こ>>続きを読む

脅迫者(1951年製作の映画)

3.8

謎の組織の全容が判明した以後ちょっと緩んじゃう感じがしたけど面白かった。ラストの電話ボックス硝子反射確認はサイコーに痺れる!
獄中からレクター的なカリスマで証人を慄かせるラスボスの無言の迫力が良かった
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明日に別れの接吻を(1950年製作の映画)

4.0

面白い! なんといってもキャグニーの暴力人間ぶりが素晴らしいのだが、そんなキャグニーを取り巻く超激情系ファム・ファタール×2、「ベター・コウル・ソウル」みたいな悪徳弁護士、甘い汁を吸ってる感がゼロでい>>続きを読む

ヤクザと憲法(2015年製作の映画)

3.6

「突破者」一冊だけ携えて舎弟志願してきたと言う、要領悪そうなあの若者が泣かせる。しかし映画館出た後、彼の名前で検索したらすぐ組辞めてコンビニ強盗未遂で捕まってて愕然とした記憶が。それも含めて超印象深い>>続きを読む

バンディッツ(1997年製作の映画)

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ザラついた画面が見難かったくらいしか覚えてないが、baby dont't forget to catch me〜みたいなフレーズがリフレインする劇中歌がとにかくサイコー。映画本編とはイマイチ調和してな>>続きを読む

ミッドナイトクロス(1981年製作の映画)

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泣く。観てる間の、ああ今デパルマの意のままに操られてる、みたいな感触が好き。

ケン パーク(2002年製作の映画)

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「濡れてるよ」と言いながら主人公が人妻の下着を脱がすシーンで、足先へ下ろされた下着の底がちゃんとリアル風に濡らされてるのが超R-18だと思った。父と息子の話なんかはコケオドシっぽくて好きじゃない。

復讐鬼(1969年製作の映画)

3.5

田中登のより楽しめた。気合が違う。でも田中登がロマンポルノでやってる風なシーンが出てきて面白かった。

石の微笑(2004年製作の映画)

3.5

技巧ヤバい。
ローラスメットは安藤サクラに見えたりジェニファーローレンスに見えたりする。マジメルはちょっとデニーロっぽい。

暁の追跡(1950年製作の映画)

4.0

今まで見た市川崑の中では一番良い。ロケ映画。

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

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「酒と涙と男と女」ハリウッド編。最高。
アル中になれるほど酒に強くない身からするとリアリティが皆無なのだけれども、ロマンチックであこがれる。身勝手で緩慢な死に方が貫けて、かつ死ぬ間際に己の孤独に共鳴し
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ブレードランナー(1982年製作の映画)

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跳べる。唯一無二。
ちなみにこのバージョンが一番良いと思う。ノワール風味がより強く。

人間に賭けるな(1964年製作の映画)

3.6

カルト。画づくりキレキレ。躁的なカメラワークもキマってる。
レースとか競輪場の狂騒とか競輪そのものをあんまちゃんと撮る気ない感じなのはちょい残念だけど。
まあ競輪っていうかギャンブルの映画か。日本版『
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愛のメモリー(1976年製作の映画)

3.5

ラストの感傷つるべ打ちにどうしようもなく惹かれる。話は破綻してる。

ジョージア(1995年製作の映画)

3.0

とにかくストーリーに共感できず、かといってストーリーをカッコに入れて観れる映画でもなく非常に困った。
途中から主人公ジェニファージェイソンリーは無視して、リーの姉ちゃんの気持ちを考えながら観た。中盤の
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スリープウォーク・ウィズ・ミー(2012年製作の映画)

3.0

ダイジェストのような語り口のせいであまり没入し切れずもどかしかった。結婚断るシーンのあっさりさ。教訓話として見れば面白いとも思うが、結局全部セリフで言って能事了れりって感じのラストがちょいガッカリ。

SEX配達人 おんな届けます/宙ぶらりん/弁当屋の人妻(2003年製作の映画)

4.0

これは良い……! 愛着障害をこじらせてる風な男主人公に超感情移入しながら観た。
意中の嬢が去ってくシーン+そのすぐ後彼女にオナニーを頼むシーン+彼女がいない部屋でタバコを吸うもムセるシーンの哀感トリプ
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バチアタリ暴力人間(2010年製作の映画)

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初めて観た時はカルチャーショック級にシビれたものだが、去年見直したらフツーに面白い位だった。

しとやかな獣(1962年製作の映画)

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半ば異様なほどによく出来た映画だと再確認したが、一箇所ヘンテコなカッティングを発見してしまいすごく気になってる。
それって言うのが夜、伊藤雄之助が自室のベランダ双眼鏡で外を見るシーンなんだけど、いざカ
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トラブル・イン・マインド(1985年製作の映画)

3.5

基本的には画作りも音楽使いもストーリーもツボなのだけど、自分のフェチ心と少しづつズレててガチハマリ出来ずもどかしい。夜明けも濡れた道路も何かちょっと違う。まあでも好き。「眠れぬ夜のために」と「アフター>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

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なんといっても中盤のビールと終盤の海がサイコーじゃんか。ただし獄中でのティムロビンスの脱走工作自体があんまり面白くなく、中弛みした記憶アリ。あと図書係のおじいちゃんエピソードの御涙頂戴感は嫌いかな。

少年死刑囚(1955年製作の映画)

1.5

全然ダメだった。少年死刑囚の収監先での日常と、罪を犯すに至るまでの回想シーンが交互に語られていく構成なのだが、作劇の焦点がいまいちハッキリしておらず、ごく類型的なストーリーを説明臭く語るという愚行に終>>続きを読む

春の夢(2016年製作の映画)

4.5

大好き! まず現代日本では有り得ないような寂寥感マックスのロケーションが超ツボだし、コッチは寂れてるが線路の向こう側は堆い摩天楼、みたいな江南ー九龍村的対比画が滅茶苦茶シビレる。ソウルでならばロマンポ>>続きを読む

夏の娘たち~ひめごと~(2017年製作の映画)

3.8

面白かったー。ほんとヘンリー塚本ぽくて良い。母の卒倒の反復がすげー怖い。ラストは訳の分からぬ叙情にポーッとなる。ロケ地も涼しげでこの時期にサイコー。
しかし一点、あのズーム用法だけは理解しかねるな。子
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憐 Ren(2008年製作の映画)

2.5

初堀禎一だがコレは……。岡本玲も好きだし、さあ面白がってやろうと気合い入れて観たのだけど全然ノレなかった。色々と雑過ぎる。
自転車で併走してるトコを延々正面から撮り続ける感じは良かったかな。まあでもそ
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フィニッシュ・ホールド(2017年製作の映画)

1.0

つまらない。類型的過ぎるストーリーも単調過ぎる画面もダサ過ぎる音楽使いも酷いのだが、何よりクライマックスのプロレスシーンが不快極まる。プロレス自体がショボいのは良いとしても、せめて役者が自分で演るか、>>続きを読む

僕の世界の中心は(2016年製作の映画)

3.8

驚くほど『20センチュリーウーマン』と似ていた。好きな話なんだけど、20〜に比べて脚本主導感が気になったかな。
主人公を襲う恋人+親友からの裏切りがキツすぎて参った。『スウィート17モンスター』は笑え
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砂の上の植物群(1964年製作の映画)

3.0

モチーフ先行っぽくてあまり好みじゃない。
口紅(というか口唇全般)、母乳、セーラー服、緊縛、内出血痕(?)、「鉄の槌」、砂への種蒔……何回も何回も出てくるけど何れもよう分からん。

マジなのかフザケて
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ある脅迫(1960年製作の映画)

4.0

無音の強盗シークエンスも良いが、疑心暗鬼に憑かれた金子信雄の心境に引きずり込むが如く緊迫する終盤の列車内シーンがすばらしい。
あと銀行に押し入るまえ金子信雄が見る悪夢を、実際の決行時に部分的に反復させ
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