NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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BOYS/ボーイズ(2014年製作の映画)

3.8

オランダの恐らく初夏あたりの美しい自然が爽やかな印象を残す作品。
大ヒットした『君の名前で僕を呼んで』を思い起こさせる作品だが、本作のほうがその3年前に制作されている。


緑豊かな町で、陸上部の活動
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ガザの美容室(2015年製作の映画)

3.8

女性たちの世間話を通してガザの情勢がわかる作品。
深刻ながらも時々シュールなおかしみにあふれていて観やすい。
これが超特別な一日、というよりはよくある普通の日なのだろうことが悲しい。

この地域は男性
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ペット2(2019年製作の映画)

3.3

1作めを観ていないけど鑑賞。特に問題なく楽しめた。
動物や子どもを、過剰に保護したい気持ちと、本人の成長を促さなければならない親心を描いている。

吹替版が楽しい。日村さんのデュークがキャラそのままで
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.8

ファンタビシリーズ一作目。
映像が綺麗。CGも見事で迫力は抜群。一度観て損はない。
二作目以降もっと面白いと聞くので楽しみ。

ハリポタを観ていない人でも大筋は楽しめる。

はじめてのおもてなし(2016年製作の映画)

3.9

難民問題に限らず、人種差別、思想の違いによるいさかいや、年齢の壁、性別の壁、仕事、子育て、自分探しに悩む現代の問題がてんこ盛りで描かれている。
本来重いテーマだが明るくコメディタッチなので気軽に見れて
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

無理やり矯正して「良い人間」にすることは果たして意味があるのか。
ストーリーはシュールでやや怖い。人物が奇妙な言葉を使い派手な衣装を着ていることでなんだかごまかされて観てしまう。
ストーリーも面白いし
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

閉鎖病棟というか、田舎なので外との交流がほとんどない普通の精神病棟。別に檻に閉じ込められているわけでも拘束されてもいない。その点でタイトルは紛らわしい。別にホラーでもない。
彼らは毎日作業療法など平和
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めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

勝手にほっこりストーリーかと思っていたらそれもあるが逆に現実も見せられる渋い作品。主人公2人の選択の対比が面白い。
ストーリーが良い。前半はシンプルな展開だが、少しずつ話が重くなっていき、かけがえのな
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読書する女(1988年製作の映画)

3.5

フランス映画が好きな人におすすめ。
シュールな会話劇、人から好かれこだわりが強いけど気まぐれなヒロイン、思わぬ展開。フランス映画、例えば『アメリ』ファンなどにもおすすめかも。

読書好きで美声の持ち主
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

単純なコメディかなにかかと思ったら、意外と良い話だし結末もすっきり。
まっすぐ生きようと思わせてくれる。
2も制作中だそうなのでそれも観てみたい。

高齢の大富豪ハーランが死んだ。彼は本当に自殺だろう
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真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

名画にインスピレーションを受けて書かれた小説がもと。
少し観ただけで、これもう一回観ようと思うほど好みだった。
美術が好きなら、映画が好きなら一度観て損はない。

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オランダ、デルフト。
フェル
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マイ・プレシャス・リスト(2016年製作の映画)

2.5

人に馴染めない少女がどうやって幸せをつかむのかというストーリー。
リストはそのきっかけに過ぎない。
自分の過去を受け入れられない人、なんだか他人が憎い人、イベントまでに恋人を作りたい気分の人におすすめ
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.0

昏睡から目覚めた母親に精神的動揺を与えないため、ドイツはまだ統一していないという嘘の生活を作り上げる息子たち。

前半はその様子が面白い。
後半は、どうやってその生活を終わらせるか模索、そして家族や自
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トロイ(2004年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

歴史は苦手でも割りと大丈夫だと思う。
物語を知らない人にもおすすめ。

人物
アキレス…ギリシャの兵士。強いが誰にも従わない。名誉は欲しい。
アガネムノン王…ギリシャ各国を手中に収め、海を挟んだ隣国ト
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この服役者たちはその日を生きることで手一杯、もしくは考えないようにして暮らしている。
そのうち徐々に生きる希望は削られていき、外に出たいとか更生したいとか前向きな気持ちもなくなっていく。いざ外に出ると
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

私たちはすぐ「福祉を利用すればいい」と言うが、そこからこぼれ落ちる人というのはたくさんいる。
なるべく福祉のお世話にならず、人生を楽しんだりせずに生きなければと考える人も。
恋愛物語だが夢物語ではない
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

予想以上に音楽たっぷり。音楽好きにターゲットを絞った作品。
例えば指揮者やコンマスが演奏中振り返ってにっこり笑うなどわかりやすい演出も多く、別に音楽に興味がなくても観れないわけではない。
深くストーリ
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バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

バットマンとなる前の男の生い立ちと、なった後のもろもろが描かれる。
男が闇落ちするのかしないのか、もうしているのか、などの心の揺らぎが見どころに思った。
最後の方は痛快なシーンが多かったが、伏線回収の
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クィーン(2006年製作の映画)

3.3

新政権誕生とダイアナ妃死去が立て続けに起きた慌ただしい数日間のエリザベス女王2世の苦悩を描く。
特に女王の、自分はずっと国民を思ってきたので誰より知っている、国民はもう私を嫌っているのでは、国民の希望
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ハリエット(2019年製作の映画)

3.5

奴隷だった女性がいよいよ命が危ないということになり逃亡、
そして神に導かれながら今度は逃亡を助ける立場になっていく。
弱い立場だった彼女が勇敢な戦士となっていく過程を描く。

マダム(2019年製作の映画)

3.5

マダムは今でこそ優しくてかわいいおばあちゃん。部屋は質の良い家具に囲まれている。
カメラを回す青年は仲の良い孫。
二人の半生の貴重な記録。


祖母は息子にも孫にも男らしくあることを求めた。
孫は自分
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哀愁(1940年製作の映画)

3.8

純粋な性格のバレリーナのマイラ。
ある将校ロイと出会い恋に落ちる。
親友キティの手助けもあり恋は実るが、戦争中なので離れ離れに。
その間とキティはバレエ団を解雇され、身寄りもなく生活にも困る状態。
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クエシパン ~ 私たちの時代(2019年製作の映画)

4.0

クエシパンはインヌ(イヌー)語であなたへ、あなたの番、という意味だそう。
馴染みのない舞台ではあるが基本的には若者が自分の道を選択していく普遍的でシンプルな物語。
昨今盛り上がりを見せるイヌー文学。
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英雄は死なない(2019年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ジョアキムが街を歩いていると、いきなり「ゾアン!」と呼ぶ男がいた。
「人殺し!お前は死んでいる!大勢を殺したあと、83年8月21日に殺されたんだ!」と。

わけがわからないがその日はまさにジョアキムの
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジョン・ナッシュは数学の天才的才能の持ち主。優秀な成績で大学を卒業、教授となった。
ルームメイトと親友になり、学生生活も有意義だった。

ある日軍に呼ばれてロシアの暗号解読を手伝うよう頼まれると、圧倒
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ハムレット(1990年製作の映画)

3.0

シンプルな作りで良い。

はじめ冗長に感じていたが、中盤を越えるとそれにも慣れてくる。
前半は設定説明などがメイン。母との本気のやり取りあたりから事態の展開にスピード感が増してくる。

復讐を誓うハム
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キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

時間に追われるビジネスマンが突如無人島に一人流されて一向に帰れない話。すぐ帰れるのかと思った。
人間が極限状態においてどうなるかなども見どころだが、普通に遭難シーンが結構怖い。あと虫歯の怖さを知る。
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シークレット・パーティー(2012年製作の映画)

2.1

あるコールガール二人組のドライバーをしている男。毎日淡々とした生活。恋人や友達を作ろうという気もなく親とも縁遠い。口数は最低限、表情はいつもうつろ。

ある時カウボーイ姿でフラフープを回す集団を見かけ
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ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018年製作の映画)

2.6

1961年。
ソ連のキーロフバレエ団(現マリインスキー)から初めてパリに公演来たヌレエフ。国費で通う優等生で新星と名高い。
束縛されるのが嫌いで怒りやすく、ホワイトクロウというあだ名があるらしい。自分
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フランシスコの2人の息子(2005年製作の映画)

2.3

実話がもと。

ブラジル。音楽好きの男。
子どもがたくさんでき、長男と次男に高価な楽器を買い与えるとやがて才能が開花。

一家は貧しく頼れる親族もいない。子どもたちの食費や教育費、医療費などがかさむ。
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ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年製作の映画)

3.3

「ニューヨークの眺めのいい部屋売ります」だと思っていた。
『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』だった。
原題は『5 Flights Up』、5階建て。(原作小説は『眺めのいい部屋売ります』)
不動
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ザ・サークル(2017年製作の映画)

3.0

周りの大勢とは違う考えを持ち行動を取りたくてもそれが許されない理解されない状況という、ホラーとも言えそうな恐怖。
ただ、本作はただの有名ホワイト企業に就職したつもりがそれだけで済まなくなった人と巻き込
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