NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ベン・ハー(1959年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

1880年のアメリカのルー・ウォーレスの同名小説がもと。
何度か映画化されていて、少しずつ人物設定やストーリーが異なる。例えば本作で出てくる馬のアリウスは、別映画では人物の名前。
並行してちらっとイエ
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ラブ&ドラッグ(2010年製作の映画)

3.0

基本はかわいくて愉快な映画。ちょい闘病の話も交じる。

紹介文が、セックスから始まる恋、といった趣旨で身も蓋もない。おもんなさそう選手権ノミネート。
でも実際観るとそれなりに面白い。
とにかくアンの魅
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ファーザー・クリスマス(1991年製作の映画)

3.3

絵本『スノーマン』を書いた、イギリスの作家レイモンド・ブリッグズ原作。
27分。短くて観やすい。セリフも早いしどんどん進む。

このサンタさんはイギリスに住んでいるらしく、家では紅茶をよく飲んでいると
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

2.9

原題 『Favorite』

女王を取り巻くサラもアビゲイルも実在の人物。女王含めてキャラクターを全面的に創作した映画。イギリス王室ってどんな創作でも許してくれて寛大だなと思う。飼い犬コーギーたちが殺
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.0

原題:寄生虫
せっかく信用して家庭教師代行を紹介してくれたのに裏切るなんて、と思ったが、よく考えれば私も相当甘い側なんだろう。
この一家に観賞用石なぞを持ってくるぐらい世間を分かっていない上流階級層の
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

知らない人は閲覧注意。10代の子とか観たらトラウマになるレベルの描写。大人でもしばらくまぶたにこびりついて離れない。残虐というよりは気持ちが悪いという意味で。
観ている途中、度々ヒエッと震え上がる。
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ダウントン・アビー/新たなる時代へ(2022年製作の映画)

3.3

由緒ある貴族一家が住む大きなお屋敷も、時代の変遷にさらされていく。
今までのスタイルを変えたくなくとも、変わり続けないと生き残れない。この一族でさえも。

おそらく初見の人でも大筋は分かるはず。
長い
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ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ(1975年製作の映画)

2.0

今年76歳で没するまでフランスの国民的女優として人生を送ったジェーン・バーキン主演。
ゲンズブールはこの作品が初監督で、後にジェーンと事実婚。
1975年完成。日本では1983年に公開されたが様々な修
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ノア 約束の舟(2014年製作の映画)

3.7

ただの聖書の再現ではなく、あの壮大なプロジェクトにはこんな裏エピソードがあったのかもねという創作。
舟作って、待って、救われる、かと思ったら色々トラブルが起こる。
グロ表現もあるので一応注意。人間も動
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ディオールと私(2014年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリー。プレッシャーやストレスに耐えながら、大勢で一つの作品群を作り上げるという、単純かつ素晴らしい人間の営み。
世間や顧客という現実と戦い、仲間うちとも板挟みになり、それでも仕事を続けてい
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汚れた顔の天使(1938年製作の映画)

3.7

友情と、変えられぬ運命と、大きな愛に生きた、勇気ある二人の男の物語。
ラストが感動的で、訓話的良い話。クリスマスにもぴったり。

「say a prayer for a boy who couldn'
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ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ひねりなどのないとてもシンプルな話だが、ラストは少しだけ意外で驚く。誰でも好きな話。恋愛映画という位置にはなるが色んな要素がある。
人間界に興味を持った死神が、最初で最後の冒険をする。興味だけで行動す
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聴こえてる、ふりをしただけ(2011年製作の映画)

3.0

聞こえてる で検索していてずっと出てこなかったので注意。
とてもテンポがゆっくりの映画。どれだけ気持ちを落ち着けてじっくり向き合えるかが問われる。
幼い主人公が色々と辛い目に遭っていくのでこちらもしん
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.2

錚々たる役者陣で面白い。テンポが良くて一気に観られる。途中で飽きないから誰かと一緒に観るのにも向いている。
硬派なビジネスものというよりは、構図が明確でとても見やすい作品。
会社勤めで苦しい思いをして
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.6

監督がその実体験をもとにベルファストでの少年時代を振り返る。
ベルファストに何のゆかりもない人でさえ郷愁を感じるような作品。
誰にも故郷があり、愛していてもそこを離れなければならない人がいる。大人たち
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シンデレラ(2021年製作の映画)

3.5

シンデレラをもとにしたオリジナルストーリー。大胆に作り変えられていて面白い。
(いわゆるディズニー的な)シンデレラの物語は、現代の女性の生き方には合わないと槍玉に上げられることが多い。本作はそんなシン
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FUNAN フナン(2018年製作の映画)

3.5

タイトルはかつて存在した国家フナンから。
難しい歴史の話は出てこない。見れば大体の状況はわかるはず。焦点は家族の絆や集団心理などのほうに当てられている。
何度も心を壊され体が傷つき、それでも生き延びる
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シャーロットのおくりもの(2006年製作の映画)

-

原題「Charlotte's Web」のWebは蜘蛛の巣のこと。
子どものほうがすんなり素直に観れそう。大人になると食肉の矛盾とか倫理とか色々考えてしまう。この映画の豚はとてもとてもかわいく、賢いし感
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

家族のほっこり系かと思ったら全く違った。どっしりと重い。これが誰にでも起こりうることだというのが怖い。綺麗事ではなく、突き刺さるような痛ましい悲しみと孤独。抗うこともできずただその身に受けるだけ。混乱>>続きを読む

奇跡の2000マイル(2013年製作の映画)

3.0

原題 Tracks。足跡、わだち、通った跡。
けっこう硬派で渋い作品。

本人の回顧録がもと。
あるオーストラリアの女性が一人旅に出る。砂漠を単身で横断。約2700km。
砂漠のおともといえばラクダ。
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

Blue Bayou、青い入江。主人公が暮らす地域の名。
Blue by you だと思いこんで観始めたが違った。あるいはそれもかけてあるか。

米国において、養子に市民権を与える法案は2000年に成
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リメンバー・ミー(2010年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

なんという作品。
最後は思わず「えぇー……」と声が出た。
何も調べずに見てほしい。そういう話?!となること請け合い。

確かに恋愛もあるが、ロマンスにカテゴライズされるのはもったいない。もしかするとそ
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メイク・ミー・フェイマス(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

タイトルや華やかなポスターがかえって不安を募らせる。
絶対不幸になるやつ。
期待を裏切らない。
ただしラストほんのちょっとだけ救いあり。
ビリーが少しだけ心から笑ったのがこちらまで嬉しくなった。
ただ
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ネバーエンディング・ストーリー(1984年製作の映画)

3.0

門の通り抜け方、なんかちょっとズル
その前の戦士のほうがよっぽど勇敢に見える

子供の時以来に観たら印象的なスポットでは覚えていたが、ラストは全く覚えていなかった。
てっきり少年が大活躍するんだと思っ
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.0

美術界を舞台にはしているがあくまでも舞台に過ぎずそれ自体がメインテーマではなさそう。色んな人が出てきて色んな行動を取るので、どの界隈かどの階級かというのは人間の行動の根本は変わらないということを感じた>>続きを読む

仕立て屋の恋(1989年製作の映画)

4.0

不毛な恋に身をやつした女と、叶わぬ恋を信じた男が出会う。

前科者で嫌われ者の中年男性。
男の好意は今までことごとく伝わってこなかった。
にも関わらずまた、今度こそは私の愛を分かってくれる、私こそこの
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十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)

-

割りと評価が高かったので観始めた。
主人公が平安時代へタイムスリップ。
歴史を知っているので未来を言い当て、凄腕の陰陽師として崇められる。
桐壺の后の信頼を得て仕える身となり、息子を帝にしたいという野
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

-

「みんなクレイジーな部分はあるだろ?」

教師のパットは愛する妻の浮気現場を見て相手を暴行、躁うつを発症し精神科入院。なんとしても復縁したいが接近禁止命令が出ている。
ティファニーは事故で夫を失い性依
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国での赤ちゃん売買のニュースを聞いてこの作品の存在を思い出し視聴。
登場する母親は男と話し始めてすぐにブローカーだと判断しているので韓国ではその存在は知られているんだろう。

割りと普通っぽい人が手
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

メインテーマは恋愛だが、それ以外にも色んな背景が描かれているもりだくさんな作品。
もちろん恋もかなりロマンチック。
大げさな表現がなく、かえって感情が伝わってくるしこちらに想像の余地が与えられている。
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

紹介文で少年の美しさが強調されていたので『君の名前で僕を呼んで』のような作品かと思ったらあまりストーリーには関係なかった。美少年ではある。相方も。
あの作品より殺伐としていてシュール。ロマンティックを
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

4.0

何も知らずに観たら歌い出し踊りだしたので、フラッシュモブに出くわしたようで思わず感動してしまった。
歌が上手い。
が、ストーリーはけっこう深刻でその分後半は観ていてつらい。
普通の気の弱い男の子が、目
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シリアにて(2017年製作の映画)

2.7

起承転結のあるストーリーというよりは一日の切り取り。立てこもり生活のなかで特に出来事の多かったある日の。
これはこれで良いと思った。戦争は必ずしも何かが何かに帰着していくというよりただただ日常を破壊す
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オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.5

スタートからさっそく心をつかまれた。段々盛り上がるのではなく最初からアクセルを踏み込む展開。

なるほどこのインパクトの強すぎるポスターはこういうわけだったのか。思ったよりちゃんとしてた。歌唱の発声で
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.5

原題 La vie d'Adele(アデルの人生)。
グラフィックコミック「Le bleu est une couleur chaude(ブルーは熱い色)」がもとで結末は違うらしい。日本語訳も出版され
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