フランスらしいコメディだし、ついクスッと笑ってしまうシーンもあるのだが、驚くほどテンポが悪い。
出だしに主人公に「農場でキャバレーを!」というアイディアを聞かされたヒロインが、「そんなの上手くい>>続きを読む
キスト人(チェチェン系グルジア人)が多く暮らすパンキシ渓谷と、そこに関わる4人の人物に2016年から3年間、計120日に渡って密着したドキュメンタリー。
グルジアからもロシアからも辺境の地であり>>続きを読む
圧倒的なまでのエロスとタナトス、欲望と絶望!
20世紀ホラー映画の金字塔が再び劇場で!!
今や古典と呼べる作品だが・・・英国が生んだ新進気鋭スプラッター小説の貴公子が送り出す新感覚ホラー映画・>>続きを読む
トットちゃんだ!本当にトットちゃんだった!!
トットちゃんがね、アニメにありがちな子供の姿をした大人じゃなくて、本当に生き生きとした子供なのが素敵なんだけど、時折、フッと徹子の面影が浮かぶんだよ>>続きを読む
トランシルヴァニアの寒村を欧州の縮図として、EUの問題をサスペンス調にあぶり出す群像劇。
民族と宗教、言語が混在している地域を舞台にしているので、台詞の日本語字幕がルーマニア語は白、ハンガリー語>>続きを読む
1960年代の香りが漂う(制作は'71年)お洒落ポルノ。
パリで暮らす若く金も無い夫婦の葛藤を、あの手この手のモンタージュを凝らして描いていく。
前半は、金払いの悪いプロデューサーの元でヌード>>続きを読む
イザベル・ユペール凄くないか!?登場した途端、思わず茶を噴いた。
1935年の華やかなパリを舞台に、華麗に描かれる女性達の犯罪コメディ。
同時代に書かれた戯曲の名作を顴骨堕胎してある種の女性映>>続きを読む
凄い・・・資本主義の暴走と労働搾取という今日的な問題を物語に取り込んで、多様性やSDGsという現代的な価値観を添えながら、フワフワで優しさに満ちたラストに帰着させる傑作!
付き合いで一緒に見てい>>続きを読む
US版『ゴジラ』や『シン・ゴジラ』の100万倍は良かった。
ドラマ部分が弱いという意見もあるが、第一作が何かの間違いの様な奇蹟であって、ゴジラが出てくる映画でドラマ部分が強かった作品なんて殆ど無>>続きを読む
猫、猫可愛い・・・可愛い、たまらん・・・猫。それに尽きる映画。
(♡﹃♡)
1931年に出版されたモーリス・ジュヌヴォワの小説『Rroû』を原作に大胆に脚色・・・との事だが、未読なので良く分か>>続きを読む
上映時間2時間とは思えないほど濃密で、実にフランスらしい重厚ながら洗練された社会派サスペンスだった。
出演者もスタッフも豪華。
出だしこそ労働組合と経営陣、更には政治家を巻き込んだポリティカル>>続きを読む
世界を駆け回った「駐車場から謎だったリチャード三世の墓所を発見!」というニュースの裏側にあった話を、イギリスらしい人情とユーモアあふれるコメディに寓話化。
全体として作りのセンスが良いし、俳優達>>続きを読む
題名を日本語訳すると『銃後』か。
ドイツ表現主義の様式を再現した映像に目が行くが、ミステリー映画としても良質な一品。
良く練られた脚本で、1920年代の欧州を舞台に世界大戦の戦場や捕虜収容所で>>続きを読む
オープニングシークエンスが「007」みたいで笑ってしまったが、全編に渡って美しい光と色彩に満ちた画面の中で、ダンサー達の肉体美が躍動する。
監督がパリ・オペラ座でドキュメンタリーを撮っていた事で実>>続きを読む
誰もがオチを知っている話をどうやって一本のスリラーに仕立てるんだ?と懐疑的だったが、コレがビックリ!素晴らしい怪作に仕上がっていた。
閉鎖空間でのモンスターパニック物の定石を全てキチンと押さえた>>続きを読む
すいません。途中、寝落ちしました。
というのも、コマ送りで撮影された暗黒チェコ・アニメ風の作品ですが、立体と平面、彫刻と絵画表現が渾然一体となりながら変化し、照明が瞬いたり、カメラ自体もぶれるの>>続きを読む
天然の肉体万歳!という話。
今回も、スノッブで意識高い系の変態さんたちが、近未来SF風ノワール仕立てで描かれる...
んだけど、プロットが今一つでミステリーとしては弱く、どんでん返しも唐突感が>>続きを読む
老化に怯える中身が空っぽで自分勝手な女が自分と周りを不幸にする擬似コスプレ映画。
40歳を迎えた皇女シシィを主人公に、1987年の欧州を舞台にした豪華絢爛な時代劇・・・を期待すると、裏切られる。>>続きを読む
想像の斜め上を行くエロスとタナトスに満ち溢れた作品だった。
そして、戦闘力のない左翼とふがいないインテリ、バカはどこまで行っても哀れなほど馬鹿・・・という残酷な話でもあった。
ドキュメンタリー>>続きを読む
共和国の良心たる偉大な女性官僚にして政治家シモーヌ・ヴェイユの御一代記。
自叙伝をベースに、彼女の人生の幼少期/16歳~30代/40代以降を3人の女優が演じ分ける。
時系列をバラバラにしたのは>>続きを読む
愛するが故に法を犯して囚われてしまった男達の物語を通して、戦前からつづくドイツの同性愛男性への差別と男達の友愛を、1947年から1969年までの約12年毎3つのタイムラインで描く。
感情を殺され>>続きを読む
崇高なテーマを美しい映像とアート映画の装いで描けば、なんでも許されると思うなよ。
劇中、被告人が「呪いをかけられている。」と言い、中盤にヒロインが「もう嫌!」と泣き叫び、終盤その母親が「疲れた..>>続きを読む
駿、やりたい放題。
前作が死に行く老人からの遺言じみた作品だったのに対し、今作は最後の走馬燈的な作品。
話は古典的な青少年の体験する幻想譚。
19世紀末から20世紀初頭の欧州幻想小説を思わせ>>続きを読む
ハリソン・フォードの終活映画は信用出来る。
監督が代わった分、シリーズの要素をなるべく取り込んで雰囲気を出そうとしているし、アクションもスリリングだし、人もバンバン死ぬ。
映像もわりかし凝って>>続きを読む
アルジェリアの傷つき声を聞き取ってもらえない女性達が、しなやかに生きようとする姿をダンスに託した作品。
アルジェリアの羊闘を映画に収めておきたかったという監督の意向で、闘羊を戦わせるシーンが出てく>>続きを読む
ウクライナ製児童(&親子)向け歴史教育(ソフトなプロパガンダ)映画・・・という感じの作品。
第一次世界大戦後に西ウクライナ、物語の初めはポーランド、途中でソ連領になる街を舞台に、民族の違う3家族>>続きを読む
バチカンの神父にキャラ強めの俳優を充てて、ヒットしたらシリーズ化しようという下心が鼻につく、凡庸なジャンル物。
話のスケールは大きいのか小さいのかハッキリしないし、(米国人のキャラはともかくとし>>続きを読む
ツヴァイクの名作『チェスの話』を映画化した作品だが、なかなか評価が難しい作品である事は確かだ。
大胆な脚色がされているといえばそうなのだが、意外と原作をなぞった描写も多いし、粗筋だけ読んだら大体>>続きを読む
『トゥルーマン・ショー』+『レディプレイヤー1』+『ゼイリブ』。
自立した大人になる事(他人が作った世界を打破して自由を手に入れる事)を描かせたらアメリカ映画はピカイチ・・・なんだけど、昨今のア>>続きを読む
崩壊しかかった世界で繰り広げられるSFハードボイルド・ロマンス。
ある殺人事件と記憶再生ポットで再現された人々の思い出の情景とが絡み合い、主人公の退役兵士でポット技師である主人公が陰謀に巻き込ま>>続きを読む
僕たちはこんな恐竜(怪獣)映画が観たかったんだ!
1977年制作という、好景気と社会不安、伝承と科学が融合した正にオカルトな70年代まっただ中に制作された娯楽作。
戦後の高度成長期が一息つきつ>>続きを読む
えっと、意外と面白かったですよ。
'70年代スイスのエクスプロイテーション映画のパロディではなく、『キル・ビル』『グラインドハウス』あたりのタランティーノやロバート・ロドリゲス映画のコピーという>>続きを読む
移ろいゆく美しい自然光と少年達の自然な演技を写し撮った、奇蹟の様にも思える見事な作品。
ゲイである監督が幼少時代に抱いた思いを投影しているので、同性愛的な要素はあるけれど、そこは背景の一つとして>>続きを読む
高いテーマ性を美しい映像で暗喩を織り交ぜて描いても、人間が描けて無ければ意味が無い。
2014年のドンバス親露派支配地域を舞台に、マレーシア航空機撃墜事件に遭遇した家族を描くのだが・・・。
低>>続きを読む
前作で未婚の出産というモロッコ社会のタブーを描いたトゥザニ監督が、今作では同性愛というタブーを描く。
カサブランカからサレに舞台となる街が変わったものの、やはり旧市街の伝統的な職人を主人公にし、>>続きを読む
フランスを代表する児童文学『プチ・ニコラ』のいくつかのエピソードを交えながら、作者2人の半生を描いたアニメーション。
絵本がそのまま動き出したという雰囲気で、キャラクターの動きも魅力的だし、シンプ>>続きを読む