ノラネコの呑んで観るシネマさんの映画レビュー・感想・評価

ノラネコの呑んで観るシネマ

ノラネコの呑んで観るシネマ

映画ブログ「ノラネコの呑んで観るシネマ」出張所。
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映画(1407)
ドラマ(0)

彼が愛したケーキ職人(2017年製作の映画)

4.3

ジワリと心にしみる佳作。
夫を突然の事故で亡くし、エルサレムで小さなカフェを営むアナトの元へ、ドイツ人青年トーマスが現れる。
やがて彼はスイーツの職人としてアナトのカフェで働きはじめ、彼女は優しい甘味
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暁に祈れ(2017年製作の映画)

4.5

タイでクスリをやって捕まり、刑務所でムエタイの選手になった英国人ボクサーを描く、実話ベースの映画。
とにかく刑務所の描写が怖すぎてビビる。
言葉も分からず、奴隷船並みの人口密度のタコ部屋で、あんな全身
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

4.8

なにこれムチャクチャ面白い!
女性の月経が穢れとしてタブー視され、生理用品が普及しないインドで、愛する妻のため安価なナプキンの手作りマシンを発明した男の物語。
この人、とにかく奥さんが大好きで、彼女が
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来る(2018年製作の映画)

4.3

澤村伊智の原作小説とは、全くの別モノだ。
平凡な親子三人家族に怪異が迫る第1章は、かなり忠実。
第2章以降が全く異なっていて、怪異の正体も、そもそもなぜ怪異が来たのか、その原因となった人物も、物語の視
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ドント・ヘルプ(2017年製作の映画)

3.6

メキシコ製の変り種オカルトホラー。
上院議員夫婦の邸宅に強盗に入った三姉妹が、地下室に監禁され意識を失った少女を見つける。
自分たちも父親に虐待されて育った姉妹は、少女を助けようとするのだが、実は彼女
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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

4.3

引きこもりだった息子の自殺を目撃し、ショックで記憶を失った母のため、残された父と娘が優しくて残酷な嘘をつく。
母が意識不明だった間に、息子は叔父の会社に就職してアルゼンチンで働いてることにして、母に本
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くるみ割り人形と秘密の王国(2018年製作の映画)

3.4

ホフマンの童話にバレエのオリジナル要素も加えて、ハリウッド流に再構築した感じ。
主人公クララを演じるマッケンジー・フォイは、「インターステラー」では子ども子どもしてたが、すっかり素敵なレディに。
彼女
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マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)

4.0

英語劇だけどフランス映画。
パリに住む米国人富豪夫婦の晩餐会の出席者が、土壇場で12人から13人に。
トニ・コレットのマダムは、13は不吉という理由で、ロッシ・デ・パルマ演じるスペイン人のメイドを、謎
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(2018年製作の映画)

4.1

ある日拳銃を拾っちゃった、村上虹郎演じる大学生の物語。
銃を使って何かやると言うより、自分を何倍も強くする銃があることによって、精神的に変化してゆく心理劇。
特にこの主人公、幼少期の体験から潜在的トラ
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

4.4

途中で主人公が入れ替わって、テーマの追求が中途半端だった前作よりこっちのが好き。
その分、異なる「正義」の衝突というテーマ性そのものは薄れて、スリリングな見せ場満載のエンタメ色が強まったけど。
男臭い
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.8

従来の短縮版は何度か観ているのだが、こりゃ確かに別物だ。
ラストが違うだけでなく、30分ものカット部分が復元されて、なぜ短縮版が原題の「SORCERER」を改題したのかも明確になった。
これはまさに密
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斬、(2018年製作の映画)

4.7

幕末、江戸の戦いに馳せ参じようとしている、池松壮亮演じる若い浪人の物語。
手練れだが、未だ人を斬ったことのない彼は、塚本晋也自ら演じる無情な壮年の人斬りと出会い、改めて殺すことの意味を突きつけられ葛藤
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おかえり、ブルゴーニュへ(2017年製作の映画)

4.3

ワインをかすがいに、バラバラな家族の再生を描いた素敵なドラマだ。
父の危篤をきっかけに、何年も音信不通だった兄がブルゴーニュのワイナリーに戻ってくる。
兄にも言い分があるし、彼のいない間、家業を守って
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アルファ、殺しの権利(2018年製作の映画)

4.4

フィルメックス。
「ローサは密告された」に続いて、麻薬戦争下のフィリピンを描く、ブリランテ・メンドーサ監督作品。
モチーフは同じだが、アプローチは異なる。
今回描かれるのは、密売所のガサ入れでクスリを
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

2.9

前作は序章。
ジョニー・デップが動き出す本作からが、本格的な新シリーズの始まりだ。
これは「自由」に関する物語で、スキャマンダー先生をはじめ、登場人物のほぼ全員が自由を欲しているのだが、それぞれの自由
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

4.4

これは素晴らしい。
致死性の奇病が蔓延した、終末の世界。
ジョエル・エドガートン演じる父親と妻、17歳の息子が、山奥の大きな家に隠れる様に暮らしている。
ある時彼らは、食料と引き換えに、やむなく若い夫
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ガザの友人への手紙(2018年製作の映画)

3.3

フィルメックス。
パレスチナ人とユダヤ人、四人の俳優がお互いに朗読を繰り返し、最終的にカミュの「ドイツ人の友への手紙」に帰結する短編。
それぞれの朗読内容がパレスチナ・イスラエルの今昔を暗喩。ただ読ん
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エルサレムの路面電車(2018年製作の映画)

3.8

フィルメックス。
多民族都市エルサレムを走るトラムを舞台に、乗り込んでくる様々なバックグラウンドを持つ人々の、人生の断片を捉えたユニークな作品。
場面・時間は数分ごとにランダム入れ替わり、どの話も特に
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Fahrenheit 451(原題)(2018年製作の映画)

2.9

フィルメックス。
2度目の映像化。
作ったのは「ドリームホーム 99%を操る男たち」の監督ラミン・バーラ二、脚本アミール・ナデリの師弟コンビ。
焚書が制度化された近未来が舞台で、本を取り締まり燃やす“
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ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト(仮題)(2018年製作の映画)

3.6

フィルメックス。
同一英題のユージン・オニールの戯曲とはあんま関係ない。
映画の前半はファムファタールを探す主人公の、中国版デヴィッド・リンチっぽい幻想ハードボイルド。
後半1時間が劇中劇(?)のワン
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.7

Netflix。
コーエン兄弟による6話オムニバス形式の西部劇。
次々と悪漢たちの挑戦を受ける、歌うたいの凄腕ガンマン。
銀行を襲ったものの、ジジイの行員に返り討ちされる若者。
旅回わりの見世物として
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幻土(2018年製作の映画)

3.9

フィルメックス。
シンガポールの埋立現場から中国人移民労働者が失踪し、不眠症の刑事が彼の消息を追う。
一方、失踪した労働者もまた、忽然と消えた友人のバングラデシュ人の行方を探していた。
刑事と労働者は
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.8

こりゃ凄い!
久しぶりの本当のネタバレ禁止案件だ。
郊外の小さな家に、ケイシー・アフレックとルーニー・マーラーの若い夫婦が仲睦まじく暮らしてる。
だが、ある朝夫は事故死し、妻は病院に安置された彼の遺体
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.7

女優・趣里の演技を堪能する映画。
鬱で過眠症のため、菅田将暉演じる週刊誌ライターの恋人のアパートでずっとゴロゴロ。
ひょんなことから、別の意味で病んでる仲里依紗に強制され、レストランで緩いバイトを始め
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スマホを落としただけなのに(2018年製作の映画)

3.5

田中圭がタクシーにスマホを置き忘れ、恋人の北川景子がそれを拾った連続殺人鬼にストーカーされる。
ミスリードがほとんどないので、犯人はすごく分かりやすいが、サクサク話が進むので結構楽しく観られる。
しか
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GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)

4.1

三部作関係編。
面白いが、完全に話畳みますモードで、ほぼここまで積み上げてきた葛藤の帰結する先を巡る会話劇。
前2作の様な対怪獣バトルアクションは全く無い。
人間が人間たるが故、ゴジラとの戦いに絶対に
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.9

今年一番のアガる映画。
1970年にフレディ・マーキュリーがスマイルに加入し、クイーンとなった時点から、十数年に渡るドラマを描く。
既成概念にとらわれない若者たちのバンドは、瞬く間に栄光を掴むが、“家
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.7

流石だ。むちゃくちゃ面白い・・。
自作の「華氏911」をひっくり返したタイトルは、ヒラリーが敗れた大統領選結果判明の11/9と緊急ダイヤルの119をかけたもの。
世界が驚いたトランプ当選から始まり、ト
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⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)

4.1

是枝裕和製作総指揮の、今から十年後の日本を描く5話オムニバス。
2015年の香港映画「十年」のコンセプトを元に、アジア各国が自国を舞台にしてそれぞれの十年後を描く企画の日本版。
早川千絵監督の「PLA
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へレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.4

なるほど「継承」ね。
不快指数MAX。
真綿で絞め殺される様な、精神的にジワジワくるオカルトホラー。
一家の祖母の死から始まる物語。
祖母は娘であるトニ・コレットと長年に渡り折り合いが悪かった。
コレ
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.4

年頭の「悪女」に度肝を抜かれた記憶も新しいのに、又しても韓国からとんでもない戦闘ヒロインが登場。
悪の組織によって人工的に作られ、兵器として育てられたキム・ダミ演じる超人類の少女は、いわば韓国版「X-
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ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)

3.0

えーと、とりあえず明らかな犯罪が起こってるんだから、さっさと警察行かない?
三島有紀子監督作品の例に漏れず、雰囲気はいい。
だが、漱石の「それから」に始まる半世紀前のロマンスと、太宰治の「晩年」を巡る
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宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第六章 回生篇(2018年製作の映画)

4.1

物語もそろそろクライマックス直前。
オリジナルとは異なる複雑な話を収束させつつ、地球・ガトランテスト双方の無限物量戦による、おそろしく大味な戦争が展開する。
もちろんコレは、戦争のための戦争の虚無をあ
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.6

1969年、若松プロの助監督となった吉積めぐみを軸に、映画に集った若者たちの刹那的青春を描く群像劇。
映画のことなど何も知らないど素人の女性が、急速にインディーズ映画の沼にハマって出られなくなる、ある
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ヴェノム(2018年製作の映画)

4.3

米国の批評はボロボロだったが、面白いじゃん。
今回は本編にスパイディが出てこないので、完全に独立した作り。
リズ・アーメットのちょっとイーロン・マスクっぽいマッドサイエンティストによって、彗星から持ち
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.9

TIFF。1970年のメキシコを舞台に、ある裕福な医師の家に住み込みで働く、家政婦のクレオの物語。
タイトルのローマはイタリアではなく、メキシコシティの地名。
アルフォンソ・キュアロンの子供時代がモチ
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