イージーライターさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

イージーライター

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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

5.0

いい映画の条件を並べる。

自由が映画のテーマであること。
映画の中に使われる音楽が心地良いこと。
説明臭くないこと。
それでいて登場人物の心情についての理解を無理なくできること。
多くの乗り物が登場
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.0

「パラサイト」と比べる向きもあるようだが、それは「パラサイト」に失礼だ。本作においての「貧困」あるいは「認知症」などの事象はテーマではなく、映画をスリリングに見せるための、材料に過ぎない。映画を通して>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

2.5

パートワンを見ることなくチャレンジするという無謀をやらかしてしまった。まあこんなことでは評論しては行けないのだろう。資格がないのだろう。
それでもあえていう。この民主主義の世の中に、血統とか、予言とか
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

3.5

前作から一転、変わって明朗な作風。舞台が70年代から80年代に移ったからか。
監督の井上淳一は、福田村事件でやらかした、部落問題、ハンセン氏病をただただ消費するという間違いを本作で在日問題でまたやらか
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.0

時々びっくりするような美しい映像に恵まれる。例えば冒頭。主人公のリリー・フランキーがタコが入れられた水槽を眺める。水槽越しに、包丁を握る魚屋の姿。スクリーンを余すことなく使い表現する。
ただ私には主人
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.0

ドラえもんの映画といえば、敵とドラえもん・のび太ほか三人が、最後、空気砲、ひらりマントなどの武器で戦う。それが映画版。

この映画では、私が抱いていたその定石を見事に打ち破ってくれた。

武器が登場し
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

今まで金子修介監督の映画をいくつ見ただろう。何度も、女の子の可愛さを描ききる金子修介の才能にやられた思いをした。苗を丁寧に取り出して鉢植えにするかのごとく、彼は女の子が女になるその手前の瞬間を、映画の>>続きを読む

ソウルメイト(2023年製作の映画)

4.5

空いた時間で何を見ようかとの消極的選択、そしてジャンルで言えば少女の友情ものと聞いて、全く期待せずスクリーンの方を向いていたのだが、これは掘り出し物だった。

主たる登場人物は二人の少女であり、そして
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.5

いい映画だと思う。また、DVやLGBTの問題にも踏み込み、意欲作だと思う。しかしながら物語を深めていく人と人とが陥る図式がいかんせん古い。原作にどこまで引っ張られているのか、私は、原作を読んでいないの>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

2.5

ミステリーというのは、知的なストーリーでないと成り立たないと思うが、この映画は納得しようがない設定上の穴がいくつもあると思う

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.0

伊藤沙莉という女優を知った。それ以上、それ以下でもない。

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

3.4

このシリーズを見ると、私が知らないはずの映画最盛期を思い出す。各メジャーが、スターを作り出し、ヒット作の鉱脈を掘り当て、次回作以降の原資とする。プロデューサーも監督もスターも、みんな輝くそんな時代。し>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

映画の面白さがすべて詰まっている。弱きを助けるストーリー、雨の中でさんざん暴れる活劇、矢が颯爽と飛んでいくところを見せる撮影技術、勇壮でそしてセンチメンタルあふれる映画音楽。なにもかにも完璧。映画の手>>続きを読む

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

5.0

おなじ「ヤクザ映画」にありながら、「仁義なき戦い」は戦争というものをヤクザを通して描いている一方で、ゴッド・ファーザーでは、ヤクザを通して「家族」を描いている。シリーズどれもこれも素晴らしいがその中の>>続きを読む

仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

5.0

ヤクザ映画として見たが、私はこの映画を製作者らが、戦争映画として作りたかったことにシリーズを見るにつれて段々とわかってきた。いよいよ明らかになるのはこの映画のラストのナレーションである。ナレーションは>>続きを読む

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

5.0

多くの人と同様に、ドキュメンタリー映画って面白いのだと、この映画をして教えてもらったという、私の映画人生にとってのエポック的存在の映画。

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.5

映画のアイディアもいいし、ところどころのカットが印象深くていい。映画映えする映画。

(2020年製作の映画)

3.0

瀬々節全開。
お涙頂戴の瀬々監督作品は、私は受け付けないし、平成が終わって時代が変わるみたいな、時代錯誤な価値観にも辟易とするのだけども、それでも懸命に生きようとする若者たちの賛歌たるこの映画を全否定
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サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

5.0

これぞエンターテイメントの局地。私がこの映画に対して残念なのは、TVサイズでしかこの作品を見たことがないことだ。それでも自分の映画鑑賞歴において最高級の興奮と感動を与えてくれたのである。
いつかあのア
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パッチギ!(2004年製作の映画)

5.0

音楽と映画。切っても切り離せない関係であるけれども、この映画においての音楽は特別なものである。男の子は女の子に惚れる。そのとき音楽が耳に入る。音楽も男の子は好きになる。女の子に取り入りたくてその音楽を>>続きを読む

男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年製作の映画)

5.0

男はつらいよの中でもこれは私の中で出色の一つです。寅という人物の造形、ここに極めれり。他者のために、自分をなげうつという人生の美学が、見るものの心を打ってやみません。その行為が見るものに説得力を持たな>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

5.0

何もかも美しい。遠景で捉えたブルックリン大橋、壁穴の中で踊るジェニファー・コネリー、そしてエンリオ・モリコーネの旋律。そして恐ろしいことに、驚愕のラストにもかかわらず、それらの美しさが、美しさのために>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.5

新聞の映画評では、「全く共感が湧かない主人公」と書いてあったが、そのとおり。不思議な設定である。悪に手を染める輩が主人公のピカレスクロマンでさえ、キャラクターは鑑賞者の心を捕まえるよう制作者はそのよう>>続きを読む

風が通り抜ける道(2023年製作の映画)

1.0

これ程酷い映画に出会ったことがない。
冗長なストーリー、稚拙な編集。矢鱈とスターが出演しまくっているが、どんな背景があるんだろう。かえって、「政治力」か何かで映画ができあがっているようにしか見えず、真
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

私の中の2010年代のベスト10、映画。冒頭の虫がのたうち回るカットから、この映画が只者でないことを伺わせた。

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.5

1年に1本ぐらいしか映画を見ない人、もしかしてトップガンでそのタスクを終了してしまったかもしれませんが、掟を破ってもぜひ見て下さい。もちろんひと月にいくつも映画を見るような人も。いやあ、これはエンター>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

フランスの山小屋で暮らす父母息子、三人家族の父が山小屋から落下して亡くなる。他殺か自殺か。他殺ならば母親が犯人となる。それが決まるのは息子の証言。しかし息子は視覚障害者。

ここまで語れば、この作品が
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

2.5

めっぽう面白い。いつも映画を見る前に、上映時間を頭に入れて映画には望む。時計を時々見ながら、あと20分だからもう一回、ここいらでなにか起きるだろうなシナリオ構成を勘ぐったりするものなのだけど、シンゴジ>>続きを読む