はたなかさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

はたなか

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さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.2

素晴らしい音響と美しい京劇。
美しいからこそ、人の醜悪さが際立つ。

京劇をの女形を演じる蝶衣は歌舞伎の女形にも似た所作の美しさがある。
また、作中の京劇が演技ではなく本物に見えるのだ。そのくらいの迫
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書かれた顔 4Kレストア版(1995年製作の映画)

4.6

とにかく美しい映画であった。
まずなんといっても色彩豊かではかなさの漂う映像つくり。
舞台に上がる前、手際良く顔を書いていく様は美しく圧巻。

玉三郎さんや大野一雄さんの舞踏は言葉に表すのが難しい美し
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.6

言葉の通じない、攻撃的であるという恐怖感は、北センチネル島の部族たちを思わせる。登場する様々な部族ごとに肌に塗られた顔料が違うのも、今スクリーンに映っている部族がどの部族であるのか説明するのに非常に効>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

※観賞して、再考察したため、追記をする形で再投稿。

◆はじめに 
昨夜、レイトショーにて観賞。
この投稿を読んでくれている皆さんは、もう今作を観たと思われるのでストーリー部分に関しては書いてません。
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

3.6

「くさるナァ」というセリフでおなじみの映画「M★A★S★H」の監督、ロバートアルトマン初期作品。

ガラス越しや鏡越しに映る人物、時折見せるカメラボケ、意図して不安定な映像造りをしているようだ。目隠し
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

4.2

メーサーロシュ・マールタ監督の鑑賞3作目。

メーサーロシュ監督の特徴ともいえる顔のクローズアップ。顔だけを映して登場人物がセリフを言う様は、小津安二郎監督の影響を受けていると感じる。しかし、小津安二
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アダプション/ある母と娘の記録(1975年製作の映画)

4.0

メシュローサ・マールタ監督の鑑賞2作目。
ベルリン国際映画祭で女性監督として初めて金熊賞を受賞した重要な作品。

目を引くのは、クローズアップされた顔の数々。
その表情は、演じてる感じのない ”ナマ”
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大脱走(1963年製作の映画)

4.0

午前十時の映画祭にて。
良い映画は時代を超えてなお色褪せない。
脚色はされているようだが、実話であることは衝撃的だ。


脱走計画を企てるシーンや掘ってきたトンネルがナチス軍に見つかるか見つからないか
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.2

敵にマッツミケルセン、仲間にアントニオバンデラス。キャストがとても豪華。

アンキティラ島の機械がメインテーマとなった作品で、小さい頃にオーパーツに憧れた者の少年心をくすぐる。

作品は今までの集大成
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

3.8

メーサロシュ・マールタ監督作品初視聴。
上映されていることを知るまで、私はこの監督の名前を知らずにいた。
女性初としてベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した監督であり、映画史においても非常に重要な監督。
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怪物(2023年製作の映画)

3.8

自分のうちに潜むのは、一体どんな怪物か。

物語は湊の母、保利先生、湊と星川の3人の視点に分けられて進んでいく。この構成がとても良い。Aの視点で見えてたことがB,Cの視点では違って見えたりする。物語が
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RRR(2022年製作の映画)

4.6

現代スペクタクル最高峰作品。

現代スペクタクル個人的ベストであった「300-スリーハンドレット-」を超えたラージャマウリ監督最高傑作だ。

部族の少女を連れ去られてしまった男、ビーム。植民地時代のイ
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マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)

3.6

ラージャマウリの映画はシンプルに面白い。

歴史上の勇者が現代へ転生したストーリーということで過去と現代を行き来する構成。
時間としては長めだがそれを感じさせないほど見入る映画だ。スペクタクルな部分の
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地獄愛(2014年製作の映画)

3.2

グロリア役の女優の演技は目を見張るものがある。
狂気に満ちた愛に飢えている獣を見事に演じていて、彼女が作品の大部分と言ってもいいだろう。

そして男がとにかくクズ過ぎて、人生における反面教師すぎる。

フェノミナ(1985年製作の映画)

3.2

今となっては演出や音響にB級的感覚が少しある気がした。
しかし死体や破壊された身体、殺人鬼のメイクなどに古典的な良さもある。
また俳優陣への照明の当て方なども古き良き演出だと感じた。

ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.4

死は突然にやってくる。理屈ではない。
この映画のように淡々としてるものなのだろう。

私自身はこの映画をかなり気に入った。

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.6

単なるファンタジーで終わらないところが洒落ている。
少女の空想なのか実際に起こっていることなのか、曖昧なまま描かれているところが実に良い。
実際に観ている私も心理迷宮に誘われていた。

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

3.8

数人の物語に分けられた群像劇的構成で各キャラクターの位置づけがわかりやすく、とてもテンポよく見れた。
日本出身在住の私にとってこのスラムはファンタジーレベルの世界観になっているが、実話に基づいた作品と
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

仮面ライダー初見での観賞。


変身の工程やプラーナの概念、赤いマフラーの理由など割とすんなり入りやすい設定で仮面ライダー初見でも観賞しやすかった印象。
シンウルトラマンの際も感じた実写にアニメーショ
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

霊媒のお話ということで「来る。」に通ずるところがあった。
あちらはコミカルな部分も多かったが、こちらはモキュメンタリー風。
霊媒モキュメンタリーは新鮮で、とてもテンポよく観れた。
ラストのインタビュー
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

設定も斬新で単なるSFでは終わらない。
ラストの洒落た撃退方法は日本アニメみたいな展開でアメリカ映画には珍しく感じたし熱かった。