zukkiさんの映画レビュー・感想・評価

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蛇の道(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『蛇の道』!黒沢監督作品の中でも、特に娯楽性と作家性のバランスが臨界点を超えた作品!
そんな作品の、25年後のリメイク。主演、ダミアン・ボナール、柴咲コウ。フランスでの撮影。
初めて黒沢監督の新作を劇
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.9

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3時間かけてコルレオーネ一族に起きる出来事を描いた作品。本作のライティングは最高級品!

複数の暗殺と、洗礼の儀式を同時並行で見せるシーンは痺れた。まさしく、マイケル・コルレオーネが「ドン」になった瞬
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切腹(1962年製作の映画)

4.2

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映像と俳優の気迫…!!

男の喜怒哀楽を演じ切る技量とともに、耳を傾けたくなる「語り部」としての声や語り口、さらに凄みのある殺陣が出来る、そんな仲代氏が主演を務めた事が奇跡に思えた。

見方が二転三転
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降霊 KOUREI(1999年製作の映画)

3.8

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『岸辺の旅』と似た、鈴虫の声のようなSEが良かった。危害は加えず佇む(または後をついてくる)作品内の幽霊たちの雰囲気にマッチしていた。幽霊は派手な色の服装だが、だからこそ、歪み黒ずんだ頭部や手足の印象>>続きを読む

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

3.9

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監督が今作を「コメディ」と発言されていただけあり、過去作の要素でブラックコメディに挑戦した珍しい作品。『カリスマ』ぽい争奪戦を見ることになるとは思わなかった。

今作は、復讐シリーズや『CURE』の頃
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リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

今作はエンタメ映画として制作されているが、『ドッペルゲンガー』に比べれば、黒沢清色満載の画がずっと続く。まるで色を失ったような映像、引きの多いカット割りは、正直大衆向けではないように思う。

CG表現
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

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エディ・レッドメインのミクロなレベルの繊細さで動き出す物語。それを捉える被写界深度の非常に浅いレンズがよく合っていた。

妻が序盤で別離せず、むしろリリーになることを肯定し、楽しみ、更には彼女の絵を描
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.9

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緑豊かな山々。粗大ゴミが散乱するキャンプ地。そんな景色の中を行く二人の男。その間には、埋められない溝が広がっている…。

ケリー・ライカート監督の作品は初鑑賞。
非常に浅い被写界深度、焦点の定まらない
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蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

3.8

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途轍もなく不思議な映画。『蛇の道』の続編だと思わないで観た方が良さそうだった。

映画における出来事の省略の限界、シーンの無感情さの限界に挑みながらも、案外『消えない傷痕』よりもエモーショナルな言葉を
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.3

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ヤバすぎる…!!脚本良すぎ、、、
香川照之でないとあの役は絶対にダメだった。狂気の顔が蛇そのもの。

今敏と黒沢清が、ついに繋がった…。

野いちご(1957年製作の映画)

3.8

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過去の痛みと、老いから来る恐怖が絡まった夢に、追い立てられる老紳士。「ここに残ればよかった」とこぼれ出る本音。後悔だらけ、不安だらけの人生だが、少年の頃の思い出によって、日々を乗り切っていく。

多く
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雨月物語(1953年製作の映画)

3.8

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"この世ならざるもの"の描き方が非常に技巧的。カッと照らす光と影のコントラスト+俳優のおどろおどろしく憎悪溢れる演技に、裸にされた弱々しい姿の主人公で恐怖が増大。
湖畔での妙に明るい光に包まれたシーン
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ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

4.0

「ジュラシック」シリーズの定番の演出・設定を完璧に踏まえつつ、新しい要素(海竜や技術etc.)を大胆に加え、「恐竜も思考する」という前作の設定もさらに踏み込んで描いた、新シリーズの幕開けに相応しい映画>>続きを読む

街のあかり(2006年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキ監督作品初鑑賞。

主人公、一見クールなキャラクターだが、かなり純粋な人物。

最初に女性と出会うシーンの演技が特に印象的。主人公は瞬きも身動きもせず、女性を凝視し続ける。そして、女
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PASSION(2008年製作の映画)

4.2

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面白い映画を観た…‼︎

異なる映画を組み合わせたような温度差なのに、食い合わせが全く悪くない。
監督らしくないシーンが上手い具合に物語に効いている。夜・朝・夜・朝で変わる感情の温度差が、ストーリーに
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ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ヴィム・ヴェンダース監督作品初鑑賞。

慈愛に満ちた目元をした主演俳優は、「天使」という役によく合っていた。

天使から人間になる際の、白黒からカラーへの変化だけでなく、上下左右に動く浮遊感あるカメラ
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ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版(1975年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

本作は見方が非常に難しかった。

明快な結末のないミステリーを見せたかった、というより、本作は1つのジャンルに囚われず、カメラや物語の中で描きたい表象を描きたい、そういった印象を受けた。

幻想的な光
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クラメルカガリ(2024年製作の映画)

3.8

前作『クラユカバ』よりも圧倒的に画が見易い。カット割りの丁寧さに、カットごとの情報量の削減がなされていた。その分前作よりも、世界観は少しあっさりとした印象もあった。

一風変わったヒロインのカガリを中
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クラユカバ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

膨大な画面の情報量と、空間を飛び回るようなカット割りで、脳が飽和状態になってしまったが、造り込まれた大正ロマンな世界観、妖しく煤けた空気感は凄く良かった。派手な銃撃戦のシーンもあり、拳銃の構え方やウィ>>続きを読む

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

3.9

濱口監督の作品は鑑賞3本目。

接触が許されないダンス、それを練習する青年たち。彼らと彼らを取り巻く人々の関係を中心に、他者に触れるという行為について感じ、考える作品だと思った。
物語は淡白で、その分
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.9

綺麗だった…。二人が屋台ですれ違うシーンほか、スローモーションと劇伴の相性が物凄く良かった。なんて耽美な空気感。
『恋する惑星』と比べて監督の色が控えめな作品ではあったが、照明と構図、ボケ感のチョイス
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.7

ウォールペイントでのアニメーションと、ハンディ風のカメラワーク、クレイアニメをシームレスに組み合わせた映像は、撮影時一体どうやってコントロールしていたのか…?本作に懸けたスタッフの強い熱意がうかがえた>>続きを読む

(2021年製作の映画)

3.8

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『オオカミの家』同様、音響がよく出来ていた。
ノイズが突然大きくなる、うめき声が時々混じる等の、映像の内容に関与しない霊現象が起きている感じがあった。

『骨』というタイトルだが、ショッキングだったの
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

こんなに身内ネタが盛り込まれた作品とは思わなかった。スティーヴ・クーガンが出てるせいで、だんだんベン・スティラーのコメディと似た笑いが込み上げてくる。ビル・マーレイって他の映画でも「会えると少し嬉しい>>続きを読む

めいとこねこバス(2002年製作の映画)

3.8

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全体的に台詞少なめで、ストーリーも『となりのトトロ』に比べて小ぢんまりしたものだが、やっぱりジブリらしく、躍動感あるアニメーションで魅せてくる。

つむじ風がパッとこねこバスに変化(編集でいきなり現れ
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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

25周年記念上映にて再鑑賞。

大画面の威力。シネスコの画が生み出す重厚さと緊張感。そして細部まで造り込まれた世界観。これはスクリーンで観るべき映画だと思う。面白かった‼︎
ポッドレースやグンガンの戦
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数に溺れて(1988年製作の映画)

3.7

虫や花、絵画など多種多様な小道具・大道具でセットを彩るだけでなく、1から100までの数字を各カットに忍び込ませるという遊びが、非常に面白かった。ただその遊びが、物語と強くリンクしたかと言われれば疑問。>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

目に見えない相手の"こころ"を捉えようとして、お互いを知ろうとし、歩み寄り、つながっていく。人と人との巡り合いが、夜明けに昇る陽が二度として同じものがないように、奇跡みたいなものなのだろう、と本作は語>>続きを読む

アラーニェの虫籠 リファイン版(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

偶然本作の存在を知り鑑賞。

インパクトのある廃墟(ではない)、陶器人形のような少し不気味な瞳の主人公、往年のJホラーのような暗さに、ファンタジックで非現実的な世界観。見る前から凄くポテンシャルがあっ
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

頭から終まで、あまりの王道ホラーらしさに恐怖を超えて感動した。『悪魔のシスター』を初めて観た時のような興奮を覚えた。

常に不気味な影に彩られた松重豊氏は、まるでエイリアンのように見える。氏が醸し出す
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復讐 THE REVENGE 消えない傷痕(1997年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

綺麗にまとまっていた前作に対し、今作は少し散漫な印象。一方、ショットへの拘りが前作よりも強く出ている。黒沢清監督らしい、会話シーンの横移動と長回しを何度も見ることが出来る。オープンカーを映したショット>>続きを読む

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

黒沢監督らしくなく、全体として技巧よりもストーリーに強い魅力のある作品だった。高橋洋氏が執筆した復讐劇に、丁寧なカット割りを充てることで、安定の娯楽映画となっている。一方で、黒沢監督らしい、冷たい空気>>続きを読む

鈴木さん(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ヨシコとスズキが無言で見つめ合うシーンなど、抑圧された日々を描く中での非言語のやり取りの場面は演出上非常に効果的に思えた。また、自らがカミサマであることを叫ぶ場面は、熱演によりとても力強いシーンとなっ>>続きを読む