zukki

PASSIONのzukkiのネタバレレビュー・内容・結末

PASSION(2008年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

面白い映画を観た…‼︎

異なる映画を組み合わせたような温度差なのに、食い合わせが全く悪くない。
監督らしくないシーンが上手い具合に物語に効いている。夜・朝・夜・朝で変わる感情の温度差が、ストーリーに上手く落とし込まれている。

予感に満ちた夜から一転、暴力との向き合い方を討論する真摯な授業、そして生徒たちの闇を目撃する。そこからは、濱口監督の映画だなという要素と、前半で敷き詰めた要素がミックスしていく。
母の一言、真実の泉ゲーム、夜明けの散歩、キスシーンに現れる巨大なトラック、破局手前、駆け戻るトモヤ。
全てが印象的で、そこには荒波のような複数の人物の感情の起伏がある。
それらの手綱をちゃんと握り、巧みに操り堪能させる監督の手腕。圧倒された。
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