zukkiさんの映画レビュー・感想・評価

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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ミツバチ」という主題に合わせた、黄金色のライティングが美しい。一方、暗く影が落ちるような屋外の撮影によって、対比するように村の寂しさを醸し出していて良かった。

『フランケンシュタイン』の映画を起点
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

「ボーにとっての現実」を体験する3時間。妄想と現実が一緒くたになってボーに迫り来る。

予想よりずっと、話の筋は追いやすかった。ボーは異常な世界の中で、当然の反応を見せることが多いため、案外共感しやす
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.1

映像芸術。石川監督凄い。
色々圧倒された。迫真の撮影と演技。

8 1/2(1963年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

カメラのパンに合わせ、1ショットの人物が次々に入れ替わるカット等、長回しで構築する映像のリズムが終始心地良かった。

現実から妄想や夢へと無意識に遊離する感覚が、今まで見た映画の中で一番、実感に近い。
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雲のむこう、約束の場所(2004年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

再鑑賞。
後の新海作品で登場する要素と、『ほしのこえ』から引き続きミリタリー/SF要素が登場する、長編第一作にして集大成のような作品。

前半部の中学生時代の描写は流石だったが、高校時代になってから、
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いつ飛び出すか分からない暴力、そのスリルを楽しむ作品でもあり、一方で、ヤクザとしての苦痛からの解放と、逃れられぬ宿命を描いた人生についての物語でもあったと思う。

ポスタービジュアルでもあった、ロシア
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トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008年製作の映画)

3.8

色々と不謹慎すぎるがずっと笑える。
この妙にばかでかいスケール感によって、ギャグ漫画を実写化したようなシーンが続く。爆発やらドンパチやら死ぬほど見ることになる。なんだかんだ(理論は破綻しているが)スト
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.9

戦艦のCGは圧巻。『ALWAYS』等、有名な山崎貴監督作品に比べれば圧倒的に小さな世界観の物語だが、主人公の熱意に魅了させられるため、飽きずに見られる。

日曜劇場のような、頭脳で正義を叩きつける主人
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トゥルーライズ(1994年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

スパイ映画なのにずっと筋肉ドンパチ!アクションの撮影・カット割り100点。
馬vs.バイクのチェイスシーンは普通思いついてもやらないような展開。それをエレベーターに乗り、屋上からジャンプする所までしっ
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いとみち(2020年製作の映画)

3.9

外向きな青春映画ではなく、人との交流が苦手ないとの性格のように、演出も静かで内向きな所が良かった。友達の家で、ぐるぐる回りながら三味線を弾くシーンで、手持ちになるのも良い。
臆せず津軽弁をがっつり使っ
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(2011年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

藤井監督の作品は初鑑賞だった。
被写界深度がとても浅いカット(舞い上がる埃を見つめる)で、ある人物の視点を見せるやり方に繊細さを感じた。
防波堤の上を人物が歩くカットや、回顧するシーンで挟まれる正対し
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モスラ(1961年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

島で初めて大森林を見つけるカットの、マットペイントの迫力はよかった。

予想よりもストーリー主体の作品で、後半に登場するモスラが「島」や「小人」のインパクトを超えられなかった印象。ビルが風圧で壊れるだ
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.3

「追う被写体が入れ替わるパンのカット」や「相対する二者の顔の間に正対する別な者の顔が納まるカット」など、スピルバーグ監督の演出スタイルがほとんど確立されていたのには驚いた。この時代の映画で、これ程まで>>続きを読む

裏窓(1954年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「隣人のアパートを覗き見」というアイデアで2時間乗り切ることに驚く。それでいて、全体の1時間半程度は、憶測を元に覗き見を続ける主人公らを見せるだけで、犬が死ぬまで強力な伏線は登場しない。ありきたりな構>>続きを読む

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞した北野作品は今作が2本目だった。
同時期の他作品でいえば、黒沢清監督を思わせるような、四角形を印象付ける構図と、思い切りの良いカットの飛ばし方が好きだった。全編にわたり、反復的なショットが重なっ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.6

エンタメの突き抜け具合、素晴らしかった。こんなにCGで震えたのは何年ぶりだろうか…
人間ドラマ面も「?」となる瞬間は無かったので私としては問題なかった。

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

壮大な地球史と同等の存在感を残す父親の記憶。主人公にとって、いかに父という存在が支配的だったか、ひしひしと伝わってきた。

美しい138億年間の光景から、連続的に主人公の誕生へと繋がっていくという、生
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ヘル・レイザー 4Kデジタルリマスター版(1987年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

予備知識無し鑑賞。メインビジュアルの方(ピンヘッド)ではなく、肉体を取り戻そうとする男が主役とは思いもしなかった。
奥さんが"部屋"にて不貞行為を思い出すシーン等、演出が丁寧でありながら説明的になりす
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駅馬車(1939年製作の映画)

3.8

期待していたネイティブ・アメリカンの襲撃シーンが、予想よりも短かった点は少し残念だった。だが、スタジオ撮影でない、本物の馬車やウマを用いた撮影にはある種のパワーが宿っている。リンゴ・キッドが馬車の上か>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

流石だったのは、種田陽平氏が手がけた美しい山小屋が、気づけば血でベットベトだったこと。有名俳優の使い方、モリコーネ氏の劇伴、そのすべてが贅沢。対してタランティーノ監督は、それに見合う脚本を持ってきたの>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

タイトル負けしない素晴らしさ!!

単純に良い・悪いとは形容できない、複雑な主人公の半生。それを肯定すること、それに誇りを持つことを、後半のある展開で主人公とともに身をもって体験させるストーリーが見事
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

純粋なほっこり系映画かと思いきや、グロテスクに感じる程に死を突きつけてくる映画。遺骨の扱い方など、自分は共感できないポイントも多かった。

一方で、誰にも言えない孤独を抱えた松山ケンイチが、世間的な常
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「ハンサムな容貌で周囲を魅了する天才的な詐欺師にして、親の愛やかつての家族に飢える幼稚さを持つ男」という設定に、ディカプリオが明確な説得力を与えていた。本作は恐らく主演の演技力次第でいくらでも評価が揺>>続きを読む

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

3.8

盛り上げる劇伴も何も無い、ありのままのカーチェイスでただただ恐怖。平然とした顔のドライバーの異常な能力が際立つ演出。

ドライバー役の方が毎回会話に作り出す"間"が良いキャラ付けになっていた一方、下手
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マグノリア(1999年製作の映画)

3.8

全体的にカット毎の空気感に合わせたカメラワークのスピード変更、ギアチェンジが丁寧だったため、複数の人間の感情が交錯する群像劇でありながらスムーズに鑑賞できた。スピルバーグ的な"動"のカメラワークと、黒>>続きを読む

イバラード時間(2007年製作の映画)

3.8

ゆったりとした映像と音楽でリラックスできた。温かく壮大なイバラードの世界を、ジブリのアニメーションとともに堪能できる30分。こういう非現実的な世界観が大好きだったなあと思い出した。

ミッション・トゥ・マーズ(2000年製作の映画)

3.6

エンニオ・モリコーネ氏の音楽が非常にエモーショナルで好きだった。そしてデ・パルマ監督の中での当時の演出トレンドである、天地逆さになるカメラワークが無重力演出とよく親和しており、鑑賞者も浮遊するような感>>続きを読む

愛のメモリー(1976年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞中ずっと「この作品をデ・パルマが撮る意味」が見出せなかったが、最後の最後に仰天した。

ストーリーは映画として致命的なまでに平凡。死んだ妻に似た女性を追いかける男。延々と続くメロドラマ、そしてサス
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

3.8

抽象的な感想だが、物語が"生きた物語"である感覚が強い映画だった。

年齢を重ねたイーストウッド監督本人が、頑固老人を演じるからこそ生まれる納得性があった上で、その周りで発生している隣人トラブルなどの
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インフェルノ(2016年製作の映画)

3.8

鑑賞は公開時以来。
ちゃんと美術史的要素が絡む謎解きで、スケール感も相まって楽しい。今回は逃走劇の中に謎解きが組み込まれているので少々強引に感じた点もあるが、満足の方が上回った。

プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)

3.8

ディズニー作品ならではのプリンセス物語と、豊かな動物のアニメーションが堪能できて一石二鳥な映画。敵が影の使い手という設定だけあって、光と影に気を配られていた印象。恋愛中心に世界が回るような価値観はどう>>続きを読む

雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.1

最高!
目まぐるしいダンスと、完璧に追従するカメラ。
スピルバーグが『ウエスト・サイド』でやりたかったことは旧版より断然こっちなんだろうな〜
笑えるシーンも盛り沢山。歌もダンスもギャグもこなすジーン・
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恐怖の報酬(1953年製作の映画)

3.8

前半の町でのパートは正直面白くないと感じていたが、いよいよトラックに乗り込み出発してから、まるで作品の化けの皮を一枚一枚剥いでいくように、死が登場人物たちに迫ってくるという、毛色の変化に驚いた。

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