Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

K

K

映画(321)
ドラマ(0)
アニメ(0)

レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

3.7

後半はTwitterのクソリプ合戦みたいな愚にもつかない会話が大部分を占めてるのにどうしてこんなに面白いのか。形を変えながらも常に葛藤が画面上に存在していたからだろうか。好意的な評価は散々目にしていた>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

4.8

アイディア自体は決して目新しい物じゃないのに、見せ方がとにかく上手過ぎるから衝撃的なシーンが全部強烈に衝撃的になっている。ジャンプスケア絶対許さない協会会長としては憤慨せざるを得ないところもあったけど>>続きを読む

私の中のあなた(2009年製作の映画)

3.1

全盛期のアビゲイル・ブレスリンが見たいというだけで観たので目的は達した。今まさに大分辛い状況に置かれているアレック・ボールドウィンにはつい頑張ってほしいとのメタな応援の気持ちが沸く。「ピザ食おう」のと>>続きを読む

死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

4.0

もっとありがちなお涙頂戴かと思ったらめちゃくちゃ重かった。総指揮がアルモドバルなだけはある。サラ・ポーリーの体調悪い演技が真に迫り過ぎてて丁度自分もいま具合そんなによくないのもあって見てて辛くなった。>>続きを読む

ラブ&ドラッグ(2010年製作の映画)

4.0

アマプラで映画探してると100%の確率で出てくることがもう一年近く続いていて、その度にちょっと気になるのもいい加減煩わしいので観た。良かった。ジェイク・ギレンホールとアンハサで良くならないわきゃ無いか>>続きを読む

バケモノの子(2015年製作の映画)

3.0

もう細田守は遠くへは行けなくなったんだな、と思った。アニメ映画を観るときってアニメ映画でしか成し得ない長旅がしたくて観るんだけど、今作は小旅行か、さもなくば休日の軽い遠出のような規模の移動にしか思えな>>続きを読む

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

2.8

エンドクレジットにテーマ曲のジャケ写が「好評発売中!」みたいな文言と共に出てくるのなんて初めて見たんだけどこれは何、つまり私が106分間見せられていたものは実は映画じゃなくてクソ長えPVでした、っての>>続きを読む

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男(2018年製作の映画)

4.7

こういうポスターになっちゃうのは分からなくもないけどあまりに内容と乖離しているのでいただけない。しかしながらよくよく考えてみれば何も間違ってはいないしそもそもタイトルがこれなのだから正しいアプローチに>>続きを読む

クラウド アトラス(2012年製作の映画)

5.0

圧倒的。各時代それぞれで二時間の映画に出来そうなものを一つにまとめて、それでこんなに一切散らかっていない仕上がりになっているのはまさしく奇跡。めまぐるしく時代も場所も変わるのに、緊張から別の緊張へ、窮>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.6

「男ですもの 女なんだよ」ってあれ、確か原作でもどっかに出てきてたと思う。最後だったっけ。そうなんだよな。宮本って最高に女々しくて、靖子は最高に男らしいんだよ。それが『宮本から君へ』なんだよ。前半は本>>続きを読む

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

2.9

これ、悪霊になった少女と同じ心の傷を抱えた女性の魂の交歓を描いたスーパーオカルティック歳の差百合って見方したら駄目だろうか、駄目だね、ごめんなさい。でも百分の一くらいそういう意図も込められていないわけ>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.7

途中で脚本書くの飽きたんか?と思うようなオチだけどご愛嬌として許せてしまう。不思議ちゃんキャラなティルダ様が観られるだけで儲けもの。

チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜(2011年製作の映画)

4.9

あまりジャンルという概念に囚われるのは良くないことだとは分かってるんだけど、マジック・リアリズムはもしかすると自分の一番好きなジャンルかもしれないと初めて気が付いた。ホドロフスキーが大好きだからそもそ>>続きを読む

武器人間(2013年製作の映画)

2.6

てっきりジャケットにデカデカと載ってる蚊みたいな顔の武器人間が敵兵達に対して無双するアクションムービーかと思ってたら前半はまさかのブレアウィッチ方式で拍子抜けした。何もかもショボいのに特殊メイクだけ異>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

3.9

『たかが世界の終わり』と『マティアス&マキシム』は観ていないので何とも言えないけど、ドラン史上一番普通の映画なのでは。得意のミュージックビデオ的演出が鳴りを潜めて、ヒステリックな口論もあるにはあるけど>>続きを読む

ドリームキャッチャー(2003年製作の映画)

3.2

時々タイトルを見かけるからそれなりに名作なんだろうと思ったら珍作だった。本当にスティーブン・キングが原作なのか疑わしくなる。と言ってもキングを読んだことはないので今度ちゃんと読んでみよう。なんとなく本>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

4.9

記憶が正しければイギー・ポップの「Lust For Life」が二回、ミシェルの自宅でのパーティーと終盤の祝賀パーティーで流れてたんだけど、この映画の主題もそこだったりするんだろうかとつい勘繰ってしま>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

5.0

この後に『イット・フォローズ』『アンダー・ザ・シルバーレイク』と続くのかと思うと、デヴィッド・ロバート・ミッチェルって人のフィルモグラフィはかなり分かりやすいものになってるんだな。今作と『イット〜』を>>続きを読む

ライフ(2017年製作の映画)

-

「人類の 夢も未来も 砕かれる」というこの何故か五七五になっているキャッチコピーを見た段階で頭に疑問符が浮かんだ人はそのまま今作とは永劫距離を取るのが正解。配給会社もそのつもりで鑑賞者をふるいにかける>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

5.0

中3までに観てたら自分の高校時代はもう少しマシなものにできたかもしれないと思ったけど同時に自分はこうなれないって絶望に打ちひしがれてたかもしれないとも強く感じるのでいま観ることが出来て結果的に幸いだっ>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

-

観た人の反応が一様に褒めるでも貶すでもないただただ放心するばかりになっていた理由が分かった。こんな時どんな顔をすればいいか分からないけど笑えばいいわけでもないので始末に負えない。正しい。決着の付け方と>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.7

この終わり方で「次回!」つっといて世界を十年弱待たせたのかと考えるとゾッとする。その事実を思うと余計に、取り返しのつかないことをしてしまったという後悔に苛まれるシンジはどうしたって庵野秀明本人に見えて>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

5.0

「安野モヨコに捧ぐ」って出しておいたほうが良いんじゃないかってくらい、きっとあの人によって変化したのであろう庵野秀明が全編遺憾なく発揮されていたのじゃないかと思う。旧劇並みの変態性も発揮されまくってた>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.7

良くも悪くもストレスフリー。エンタメとして洗練されて見易くなってる分、TV版の嫌ったらしさが抜けて見応えが減っているように思える。TV版を見ているときはノイズに感じていたはずの昭和の漫画っぽいノリが少>>続きを読む

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.9

シンエヴァがプライムビデオに来るらしいのでTVシリーズを全話観た上で鑑賞。これ含めて劇場版だけ全部一度観ていて、一番好きなのがこの旧劇場版だった。再鑑賞してもその感想は変わらない。でもTVシリーズを観>>続きを読む

Vフォー・ヴェンデッタ(2005年製作の映画)

3.6

陰謀論の補強剤みたいな存在になってしまっているようなイメージが漠然とあったから観るのをためらってたけどなんとなく暗い雰囲気の映画が観たかったので手を出してみた。DCのロゴが出てきた段階で求めていた物と>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.7

予想より大分しっかり『キング・オブ・コメディ』で『タクシードライバー』だった。そうじゃない要素の方が少ないような気さえする。それなのに強く惹き込まれてしまうのは、例によって例のごとくもはや演技とかいう>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.6

観る前から星5に決まってる、くらいの勢いだったけどびっくりなことにそんなことは無かった。『ヘレディタリー』の方が圧倒的に好き。SNSで盛り上がり過ぎてたし、上映期間中観に行かなかったのもあって期待値が>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

5.0

昨日公開された藤本タツキによる『ルックバック』と題された140ページ超という規格外の読切漫画のラストで効果的に使われていた、というか作品そのもののネタバラシみたいに登場させられていたのをきっかけに観て>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.9

眠ってるバーの従業員二人を撃ち殺した後に「全部冗談だよ、この二人は死んでない」って言ってたけど、多分あれが彼の認識を表すセリフとして最たる物なんだろう。サイコパスというよりは離人症の気が強いように思う>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.3

思ったよりも難しい話に感じなかったのは、SFとは概して外からは難解そうに見えても中に入ってしまえばただ楽しく時間を過ごせる物だからか。それは丁度、禍々しく感じられるエイリアンも対話に取り組みさえすれば>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

1.0

致命的に時間配分を間違っている。ラスト10分で描かれてる物はちょっと面白いから2時間弱かけてダラダラやってたことを30分にまとめてあの「東京幻想」みたいな世界で暮らす人々の現実とはかけ離れた日常をじっ>>続きを読む

スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

4.8

ミイタイ ドウティ ウォカア! ハローハロージャングリーマン。彼が古くから伝わる怪物なのか今作オリジナルの怪物なのかは知らないけど、欧米やヨーロッパとは違う地域土着の質感を持っていて本当に最高だった。>>続きを読む

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

3.8

死んだ相棒とヨリを戻せっていう最高に助かるアドバイス。聞き入れてしまったが最後、物語はきっとそこで終わってしまっていた。でも彼はそうせずに、人生という冒険は残念なことに続けないわけにいかなくなった。ど>>続きを読む

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960年製作の映画)

3.0

千鳥のノブが観たらツッコミ過ぎで死ぬな、とか思ったりしつつ、夢見てるんじゃねえかという感覚がずっとあった。若き日のジャック・ニコルソン演じるマゾヒストの葬儀屋は後世の色んなイカレ野郎キャラクターの始祖>>続きを読む

テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.6

全米の犯罪史に残る前代未聞の凶悪犯による悪魔の所業を観られるものと思って視聴を始めて、一貫して不当な逮捕及び判決に対し希望を捨てずに戦う男のストーリーかのような描かれ方がされているのは予想外だったが、>>続きを読む