弟二郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

弟二郎

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ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)

4.9

最初劇場で見たときは大傑作だと思ったものの時を経るにつれそんな思い薄れ。久々見たけどこれやっぱ大傑作だよね。揃いも揃って狂った奴らでそれがいちいち時代の風刺になっててこれでもかってくらいの小ネタの嵐。>>続きを読む

ソーセージ・パーティー(2016年製作の映画)

4.7

あたかも擬人化系アニメの偽善を払拭するために、わかっちゃいるけどあそこじゃ描いてねえだけだろっていう暗黙の了解を広く知らしめるために、それ言っちゃ終わりレベルのプロットを一か所にかき集めて浄化してみせ>>続きを読む

あの娘が海辺で踊ってる(2012年製作の映画)

4.3

なによりも驚いたのは映研とはいえ所詮一般の学生であろう出演者たちのその芝居とは呼び辛い動きや喋りが驚くほど魅力的に映ったことで、セリフなんかほとんど聞き取れないにもかかわらず、またまた時間の経つのも忘>>続きを読む

岸辺の旅(2015年製作の映画)

3.9

黒沢清No1云々言っときながらそういや見てなかったので早速。生きているうちが花なのよ死んだらそれまでよ的な死んだ子の年を数えるな的なポリシーで生きている者としては辛気臭くてあんま好きじゃないとかやっぱ>>続きを読む

溺れるナイフ(2016年製作の映画)

4.3

故郷に縛り付けられた自意識と、国境を突き抜けてゆく自意識の共鳴。地域に根付く温かさとのコントラスト。踏みにじられた無敵感の甦生。椿とペティキュアの赤。GONIN以来のバッティングセンターの味。若き才能>>続きを読む

おとぎ話みたい(2014年製作の映画)

4.3

言葉がとても綺麗。まるで寺山修司『書を捨てよ町へ出よう』のように冒頭から畳み掛けてくるその美しい言葉の羅列に圧倒され。「おとぎ話」ってバンドも主役の子の芝居も踊りもおまけにカメラも編集も最高にいい味で>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.2

漫画原作とはいえ、古谷実モノはもともと映画向きだと思うし、そこにキャスティングの妙が功を奏し。原作キャラクターの再現というより各演者の特性を活かすことで、原作者ワールドを基にしたオリジナルの映画を構築>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.7

こっちも大傑作来てたびびった。『ヴァンパイア』がアレだったんでこの人もう終わっちゃったのかなとか年だしなとか。勝手にあきらめてたりしておぼろげにその抜けた穴の埋め手として山戸結希監督あたりに期待したり>>続きを読む

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.7

不穏不穏不穏。作り込まれた画だらけなうえ奇を衒う臭味寸前の奇襲奇襲奇襲。目の芝居。所作の美しさ。新境地の東出昌大。ひとり平常運転かと思わせといての竹内結子の闇。どこか心もとない心情描写が所詮カオスな人>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.7

漫画原作だろとか舐めてたら序盤から驚かされ。画は綺麗だしアクション畳み掛けてくるしグロ味キュートだし。そんでもうゾンビキャラめちゃめちゃ立っとるじゃないですか。めちゃ攻めとるじゃないですか。どうしたん>>続きを読む

言の葉の庭(2013年製作の映画)

4.6

水面と雨。チョコレートとビール。自作の靴。足の採寸。乾いたファンデ。男性目線ながら実在を感じさせる女性描写。隠しておく部分と描かぬ部分。朗読的な心地よさを残しながらも語り過ぎぬ実に映画的な脚本。鳴り過>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

2.4

「周囲から孤立した男女が理想」と言われてそうはなれない自分に気づかされた想ひ出。そんな輩がこの世界に馴染めようはずもなく。言葉が綺麗。出来のいい私小説の朗読を聴いているようでとても心地よいのだけれど徐>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

4.4

突っ込みどころ満杯ではございますが往年のホイチョイ商魂『私をスキーに連れてって』的MVドラマ臭満載ではございますが、プロット効いてるしキメが上手いもんで畜生この野郎大いに泣かされ。基本時空系嫌いな身な>>続きを読む

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.5

やっぱ概ね大嫌い系の邦画なんだけどやっぱカルタ描写外さず。若い連中の勢いに押されてわかったよもう好きにしてくれ感のあげく下手に彩度を上げた木々の緑まで瑞々しく見えてくる始末。いや憎めない映画でした。前>>続きを読む

ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

3.0

大嫌い系の邦画なんだけどカルタ描写ぐれいつ。シンゴジラの破壊シーン並に体温上がり。まあそれもROBOT臭いと言ってしまえばそれまでだけど、そこに映るものはALWAYSあたりの団塊狙いのお涙頂戴ノスタル>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.3

本来道具であるものに対し機能美に留まらぬ別次元の美を求める人間の性質。建築しかり。自動車しかり。電子機器しかり。それが人の形を持ち、声を持ち、思考を持った時、人間サイドに生じる変化とそれが引き起こす実>>続きを読む

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

2.4

ニュアンス違いのリメイクにあの人は今的風味をまぶしただけじゃん。と思えてしまう新鮮味のなさ。BB8とデイジーリドリーが意外によかったものの。長いし。ひねりもないのでそれも途中で飽きた。眠かった。
コア
>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.9

公開されてからにしようと思ってたけど作品賞採ったんで舞い上がった。アップしてしまおう。アカデミー賞前にあちらでBlu-rayリリースされたので待ち切れずに見ました。邪道でごめんね。素晴らしかった。文句>>続きを読む

チャッピー(2015年製作の映画)

3.9

第9地区イマイチだったしこれも評判イマイチっぽかったんでスルーしてたけど、こないだ酔っぱらったときあたりに誰だったかが面白かったとか言ってたような気がしたのでなんか見てみた。びっくり。面白かった。てか>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.4

うーん、微妙。タランティーノ監督作で初つまんないレベル。無駄にグロいと感じたのも初めてだし。後半のトーンの暗さのせいか。笑えないグロへの嫌悪感すらやや。外敵来襲和平的方向性には賛成だし嫌いとまでは言わ>>続きを読む

ゾンビスクール!(2014年製作の映画)

3.7

それじゃなくても色々と苛立たしかったこの週末に劇場のお姉ちゃんがくそ生意気で苛立ちを加速させてくれたうえディーパンにも乗り切れなかった腹いせに観た。色々と雑ながら色々と無茶やってくれて最高にスッキリし>>続きを読む

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

3.9

内戦と都市の暴力の対比。急造家族それぞれの葛藤。都会に色気付く女。それに惑わされ鋭さを野暮に変えてしまう男。終盤まで今年のNo.1かと心躍るも終盤脚本の綻びが気になり過ぎて多様性を楽しみきれなかった。>>続きを読む

残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.9

ほん呪的題材を得た中村鈴木組の安定感。静寂演出やらその間やら。佐々木蔵乃介を筆頭に軒並み薄らとぼけた連中の顔ぶれもいい。竹内橋本ペアの「え..」的なリアクションには何度も吹き出しそうになったし。面白か>>続きを読む

プロジェクト X(2012年製作の映画)

1.0

親の脛齧りで日和見な癖に傍迷惑なこんな連中の調子こいた馬鹿騒ぎにはむしろ空からミサイルが落ちてきて哀れみんなは一巻の終わり的な展開を期待してしまう性質なので見終わって久しぶりにこんなの聞きながら飲んだ>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

4.9

冒頭、おばちゃんに片足突っ込んだようなどう見たって素人女性4人の、ど素人で単調なリズムの会話。その後なにやらいかがわしいワークショップが延々と描写され始め。しかも出てくる面々もどいつもこいつも同ど素人>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

4.6

普通に恋愛映画としてしびれるクラス。同性愛ものでこんな共感できるなんてウェディング・バンケット以来かなあ。同性愛への抑圧を単なる恋愛の障害のひとつとして描く視線がいい。許されぬ恋が普遍の輝きを放つ一瞬>>続きを読む

雪の轍(2014年製作の映画)

4.7

不毛すぎる議論ていうより口論テイストわろた。嫁は勿論この妹うちのばあさんが乗り移ってんじゃねえかと思えるほどで。体感1時間ちょっとで迎えた終盤まで昨年のNo1だしまったと思いきや。札束の行く末あたりか>>続きを読む

オデッセイ(2015年製作の映画)

4.4

ニュートラルな状態で見直したらやっぱ面白かった。ポスターチラシ変な煽り多すぎ。あと公式、お前ふざけすぎ。

もはやSFではなくサバイバルものですらなくワーキングガールプラダを着た悪魔あたりのアーバンコ
>>続きを読む

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.4

魅力的な描写が盛り沢山ながら題材に面白味を感じなかったPTA前作ザ・マスター。今作は逆で。題材やキャラクターは実に魅力的なのにこれといった描写は見られず。てか何も感じない時間が流れ。ホアキン・フェニッ>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

2.9

映画化の苦難と時期の問題でいえばこれも。低予算で戦争を撮るというのは無理があったのではないかと思え。映画を撮るのには金が掛かってそれをペイするには客呼ぶしかなくて。その為に日和る奴が笑う昨今に思いを巡>>続きを読む

グローリー/明日への行進(2014年製作の映画)

3.7

魅力を感じなくてすぐ見るのやめて。町山解説聞いてから見てちょっと乗れたけどエピソードの切り取り方も見せ方もやはり魅力不足に思え。初映画化の苦労も周年もあったにせよ。この重要な素材をこの出来てのは残念と>>続きを読む

約束の地(2014年製作の映画)

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奇を衒おうとする魂胆どころか、美くしいものを撮ろうとする魂胆や、物語の本質までもそう簡単に見透かさせてたまるかといわんばかりに手強く。僕のようながさつな輩には評価不能。お手上げです。

極道大戦争(2015年製作の映画)

1.9

冒頭からリリーフランキー&ピエール瀧の楽屋落ちテイストと奇を衒おうとする魂胆が透けて見える系の脚本でうんざりだったけど着ぐるみがもう突き抜け過ぎていてわろた。ならば序盤もうちょっとなんとかして欲しかっ>>続きを読む

アントマン(2015年製作の映画)

3.8

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンより好感。面倒臭くなくてよい。マーヴェル物は基本ちゃらけてて欲しい。主演のポール・ラッドが味。クライマックスの小物感はあれはもうしょうがないんでしょうかね。アン>>続きを読む

誘拐の掟(2014年製作の映画)

3.7

ドンパチよりハードボイルド派なので大いに楽しめた。脚本の切れ良し。イケメンをはじめ黒人のガキはおろかデブまで台詞の言い回しのリズムが心地よくて。その上ハニー守らなきゃなモード発動。終盤にもう少し禍禍し>>続きを読む

ブラックハット(2015年製作の映画)

1.9

面白い画を撮るためのこじつけの数々。原発爆破の理由とか最たるもので。こういう脚本は大嫌いだし。情報系の描写のセンスも好きじゃない。てか結局なんだこれ恋愛映画かってなって。そうなると女優が全然好みじゃな>>続きを読む