藤田武彦さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

藤田武彦

藤田武彦

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THX-1138(1971年製作の映画)

4.7

ジョージ・ルーカスの伝説的なデビュー作にして、代表作。

監視社会の恐ろしさ。
オーウェルの1984の、映画版とでも。
ベトナム戦争の最中だからこそ、描けたか。

今観ても、全く古さを感じさせない。
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こねこ(1996年製作の映画)

3.1

オープニングから、さまざまな動物たちが現れる。
セーターを着た犬が、人間とオーバーラップ。まるでセーターを着た女の子のよう。
動物を描いているようで、人間を描いているのですね。

暖かいマンホールで暖
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.8

森の中で、6人の子供たちを育てるお父さん。
狩りから、哲学・宇宙まで教える。
ためらいやすい性教育や、死まで、直接教える姿勢が印象的。

子供たちをおじいちゃんにとられそうになるが。。。

やっぱり実
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.2

2人の天才マジシャンが、女の死を契機に、つばぜり合いを繰り広げる。

落下工作など、結構エゲツない。
最新技術による替え玉。
象徴的な死を招く。

替え玉禁止!
と言いたくなります^_^;

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.1

ロシアの怪作・快作。

突然別の星に飛ばされた2人。
異星人とのコミュニケーションを、ユーモラスに描く。

異星人の言語の設定がクール。
「キュー」: 公言可能な最大限の罵倒語
「クー」: その他全て
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BIUTIFUL ビューティフル(2010年製作の映画)

3.2

余命2ヶ月となった男。
残された人生を、娘と息子とともに生きる。

寄るべない移民達との交流。
抱きしめる娘の鼓動が愛おしい。

夜の天井は幻か。

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.7

「イエスとしか言ってはいけないのなら、それが本心かどうやって分かるの?」

「なんじゃこりゃあ」

Yes、としか答えてはいけない団体。
参加した主人公がNoと言うと、周囲からNoの大合唱。爆笑シーン
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孤独なふりした世界で(2018年製作の映画)

3.7

生者がいなくなった世界。
街の死体を片付ける男、図書館員の小人デル。

エル・ファニングと、家族にさせられた両親が現れて。
ネガティヴな感情を消すというが。

父 - デル - 女、の間の静かな緊張感
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アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.0

現代のアメリカにも残る、人々を煽る組織。
白人至上主義団体を描く。

自宅に押し入りカメラを回す太っちょ。
商店を襲い、レジを投げ捨てる。
怒りを再生産し、無関係な若者同士を憎み合わせる。
家族内でも
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ロッタちゃんと赤いじてんしゃ(1992年製作の映画)

4.0

「おばあちゃん、きたない言葉使っちゃダメなんだよ」

ロッタちゃんが、とにかくかわいい。
ほおをぷっくりとふくらませ、地団駄を踏む顔もかわいらしい。

子供の目から見た大人達の社会への風刺もチラリ。
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ロッタちゃん はじめてのおつかい(1993年製作の映画)

4.0

チクチクのセーターを拒否して、あばら屋で1人で住み始めるロッタちゃん。

いつも周りの人たちが助けてくれる。
隣りのおばさん。
お菓子屋の店主。

ロッタちゃんが、活き活きとしていますね。
おこった顔
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トロン:レガシー(2010年製作の映画)

3.2

父の造り出したビットの世界に入り込んだ主人公。

父の分身により、人工プログラムと対戦させられる。

人工的でシンプルな背景ながら、衣装のアクセントが効いていて美しい。

バイクシーンはテンポ良く疾走
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.5

1973年の作品だが、全く古さを感じさせない。それどころか、今だからこそ多くの人に観てほしい名作。

養蜂家の娘姉妹。

子役の少女が、好奇心やおそれを、見事に純真に演じている。その子を観るだけで、瑞
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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.2

セス・ローゲンとシャーリーズ・セロンのありえない恋を描いたおバカ映画。

恥ずかしいシーンを盗撮されても、堂々と貫く2人が格好良い。

権力者を、聴衆の面前で批判するシーンが印象的ですね。

オブリビオン(2013年製作の映画)

3.2

荒廃した地球を守る2人。

スクリーン越しの司令官との対話には、どこか緊張感がつきまとう。
いつも、最高のチームであると言わなければいけない。
常に、ポジティブな物言いを強要される。

実は、、、
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奇蹟がくれた数式(2015年製作の映画)

3.1

インドの数学の天才ラマヌジャンの栄光と苦悩。

公式=真理が直接頭にひらめいてしまうラマヌジャンに対して、対外的な証明手続きを求める指導教官ハーディ。

内面の真実と、対外的な説明の葛藤を描く。

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歌声にのった少年(2015年製作の映画)

3.1

少年時代の映像が瑞々しい。子役の少女が活き活きとしています。

検問所を通過するシーンが印象的。
立場は違っても、より上位の共通の真理があるということか。

ハニ・アブ・アサド監督。前作「オマールの壁
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オマールの壁(2013年製作の映画)

4.0

占領下のパレスチナの恋と友情と、権力との戦い。

全てがウソの下、操られている。

ラスト、権力の元締めと対峙する。
すべての人に必要な姿勢では。

オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

3.7

森林消防士の、森林火災との戦いを、若者の成長と絡めて描く。

画面に緊張感があり、主演ジョシュ・ブローリンの存在感もある。

審査官と対峙しても、自らの考えを貫き通すシーンが良いですね。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.3

お役所システムの冷淡さと向き合う、旧い男。

シングルマザーと出会い、直接関わりながら手助けする。

007のダニエル・クレイグではないが、ささやかな英雄と言えるかもしれない。

彼には、少々安っぽい
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.5

人工音により発生した雪崩。
夫のとった行動により、家族の間に軋みが生じる。

夫、妻、子供達の心の動きを表現。
夫のギマンに対し、妻の力強さが印象的。

バスの運転手には任せていられないと、バスを降り
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テネイシャスD 運命のピックをさがせ!(2006年製作の映画)

3.0

「チンコを使え!」
「名作が浮かんだ時だけ音を出せ」
悪魔の攻撃を跳ね返す

皮肉、諧謔が効いています。

冒頭のゴチャゴチャした画面にトンデモない駄作かと恐れたが、後半は普通の絵作りに。

駄作のフ
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母なる証明(2009年製作の映画)

3.6

【道を外した老人の生きざま】

殺人事件の疑いで拘留された息子。
疑いを晴らすために、奔走する母。。。

知恵遅れの息子役をウォンビンが好演。
その息子を守らんがための想いが、道を踏み外し、新たな犠牲
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Re:LIFE リライフ(2014年製作の映画)

3.2

元人気脚本家が、大学講師となり、教えることに目覚めていく。。。

dead Poet societyや、ジェーン・オースティンなど、
所々にウィットが効いていますね。

映画としてはやや盛り上がりに欠
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ロード・オブ・ウォー(2005年製作の映画)

3.0

ニコラス・ケイジが武器商人に。

どこからどう見ても良い人、Yuri Orluv。
その実、やっていることは虐殺への加担。コワいですね~
そのギャップが妙味。

捜査官のイーサン・ホークと役柄を入れ替
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ドローン・オブ・ウォー(2014年製作の映画)

3.6

【画面越し、音声一つで人の生死を左右できるとしたら】

画面越しの一方的な戦争。
ボタン1つで人の生死を決められる。

そこでは、生身の戦場のリアルなフィードバックが失われている。
さらに、上層部から
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TIME/タイム(2011年製作の映画)

3.5

【人は不死であってはならない、そのために誰か死ぬのなら】

時間 = お金 = 命、となった近未来。
一極に偏在した時間の奪還を目指す。。。

「トゥルーマン・ショー」のアンドリュー・ニコル監督。
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.4

連続殺人犯を、田舎刑事が追う。。。

強権による硬軟混ぜての尋問の構図、コワいですね~
被害者とともに、被疑者にも同情してしまいます(^^;

実る稲穂。
普通の顔をした犯人はいずこに。

海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.7

漁船が、お金に困って密航者を運ぶことになり。。。

船長役が、存在感がありますね。
頼もしい良い人の匂いを全身から出しながら、船至上主義で人の命も犠牲にする狂気の二面性。
普通の船員達が狂気に染まって
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バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

3.0

男女格差解消のために、挑戦状を受けて立つ主人公。

対するボビーの役者っぷりが目立つ。
ゲーム感覚なのか (^^;
ある意味器が大きいと言えるのかも?

エマ・ストーンらしい茶目っ気は封印されています
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

3.6

酔っ払い運転に巻き込まれ、車イスとなった主人公。
シニカルな漫画を糧に、それでも生きていく。。。

断酒グループのリーダー、うさんくさいですね~
キリスト風の出で立ちで、説教は一見まともだが、ヒッピー
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セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!(2017年製作の映画)

3.7

ソ連の宇宙飛行士と、キューバの無線愛好家。
無線を通じた2人の交流を描く。

上空と地上。
管制にしたがいつつも、温かい友情が。
他の映画にはない、独特の視点がありますね。

グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.5

オープニングからグエムル現出。
テンポは早いが、中盤はややゆったりか。

愛敬のある主人公。
夕食の妄想シーンなど、欧米の映画にはない味わいも。
韓流映画初心者ですが、もう少し観てみたくなりました。

ガタカ(1997年製作の映画)

3.8

遠くない未来。
遺伝子診断により、本人の未来があらかじめ決められてしまう時代。
車いすの代表選手に成りすまし、宇宙飛行士を目指す主人公。。。

1997年製作とは思えない、現代的な映画。
美しい画面に
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