藤田武彦さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

藤田武彦

藤田武彦

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オアシス(2002年製作の映画)

3.8

車イスの女性との恋。
私個人は、おばあちゃんの車イスしか押したことがありません。
若い女性が乗ると、どうなるんでしょう。

電車のシーンが印象的。
頭は普通の人とは違っても、身体は若い女性の肉体。
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.2

オープニングから雰囲気がある。
ワイオミングの大自然を背に、2人が進む姿が美しい。

青が効果的。空と水の色。
赤と白の車が、青いブロークバック・マウンテンに入る。
フランス国旗のトリコロール、自由の
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

3.7

「私も警官なの」
若い女性医師が明かすシーンが良い。

シリアスなサスペンスの中で、そこだけファンタジックな恋愛映画に変身する瞬間。

それはまた、誰もが2重のアイデンティティを持つという、現代人の哀
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

3.7

幼馴染み3人組。1人が誘拐され、暴行を受ける。
そのカゲを引きずりながら、やがて家庭を持つ。
娘が殺され、3人の関係にも変化が。。。

抑えの効いた演出のもと、静かに物語が展開する。
緊張感が保たれ、
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学校(1993年製作の映画)

3.2

田中邦衛の怒りが印象的。
好意を持った女性に、好意を伝える言葉が、なぜか他人である同僚の口から聞かされる。
イヤですね~。

半分似たような経験をしたことがあります。
好意を持ち合っていた女性に、「好
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お葬式(1984年製作の映画)

3.0

叔父がいい味だしている。
判断が決まったところで、刑事コロンボのように、どうでもよい茶々を入れに来る。。。
いますよね、こういう人って(^^

棺桶にクギを打つシーンが印象的。
めり込むほどに打ち込む
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

3.8

【"言葉"に対するアンチテーゼ】
主役2人が一言も言葉を発しないという、斬新な映画。

それでも、女の子の想いがピュアに伝わってくる。

また、外野から石や言葉を投げつけられても、気にせず胸を張って歩
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壬生義士伝(2002年製作の映画)

2.9

官軍の長髪の2人が印象的。
黒髪と白髪。女性性と老人性を象徴か。
生身で刀で立ち向かう人物に対して、鉄砲を雨あられと浴びせる姿。

佐藤浩市も見逃せない。
斉藤一をダンディに演じ切っている。


ただ
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息子(1991年製作の映画)

3.7

【"言葉"に対するアンチテーゼ】

「それでいいでねえか!」
耳が聞こえず、口がきけない娘を弁護する哲夫。
激しい肉体労働で稼いでいる。

父は、歌を歌い、音楽で息子に気持ちを伝える。

その直後、義
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忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年製作の映画)

3.1

忠臣蔵と四谷怪談を合体。
一体どんな話になるのかと思ったら、なるほど、と納得。

それにしても、仇の吉良上野介の家臣、イヤらしいですね~。
娘や金を使い、主人公を取り込む。
真の敵とは別の相手を攻撃さ
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午後の遺言状(1995年製作の映画)

3.0

石を放り投げるシーンが印象的。

「この石で私の棺桶のクギを打ってちょうだい」、という遺志。遺志を放り投げたい。
遺志 = 午後の遺言状。日没前、まだ早い。遺言状は不要なのではないか。

このシーンが
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HANA-BI(1997年製作の映画)

3.2

この映画、たくさん銃を撃ちますが、いずれもヤクザから取った銃なんですね。

ヤクザ = 暴力性の象徴。
それに対し、自分からは攻撃せず、相手のやり方で撃つ。

海辺でたこを揚げようとする女の子。口を矯
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3D彼女 リアルガール(2018年製作の映画)

3.0

「私の頭にはムシが居るの。。。」
こめかみを指して言う中条あやみ。
ムシを取り除いた先生の導きで、主人公以外の男と結婚しそうになるが。。。

オープニングの、2Dアニメが現実に侵入してガイドするあたり
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赤目四十八瀧心中未遂(2003年製作の映画)

3.7

アパートの一室でホルモンを下ごしらえする男。
奇特な面々が入れ替わり現れる。
その中の一人、美しい女性と親しくなり。。。

閉塞感に満ちた中、メタファーにあふれる物語が進む。
終盤、一転して山に出るが
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うなぎ(1997年製作の映画)

3.8

【温かい空気の下、重層的なイメージで現代の問題を描いた名作】
イメージが豊富で、重層的な意味をはらみながら物語が進む。

例えば、うなぎ。
1人で話を聞いてくれる相手でもあり、ガラス張りの箱の中に棲む
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半落ち(2003年製作の映画)

3.1

妻を殺してしまった元警官。
空白の2日間、何をしていたのか...?

ドラマを駆動する中心となるポイントだが、明かされる動機に説得力がない。
動機に目をつぶったとしても、ドラマを反転させる材料になり得
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話(2017年製作の映画)

3.3

【誰?】
聞き覚えのある、分かったような声がする。
そちらを振り向くと、誰も居ない。。。

こんな経験、ありますよね?
映画では、応援している人たちなんです。

「明るく素直に美しく!」
そんな応援な
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雨あがる(1999年製作の映画)

3.8

【妻と2人、旅する浪人の処世術】
剣の達人だが、自らは剣を抜かない姿が面白い。
屋外で、樹々の合間に身を置き、無言で素振りし気を整える。
怒声を発することはなく、気に応じてノドが揺れるのみ。

宮崎美
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鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

2.8

「おとさん、おとさん」
と頼られる鉄道員。地域のレールを管理する。
娘が死んでも泣かない、感情を露わにしない、仕事人。

そこに、亡き妻そっくりの娘が現れる。
人形に重なる赤色が繰り返し使われる。
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たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)

3.7

竹光と聞いて、切りかかってくる。
この気持ち、分かります。
偽物って、イヤですよね~。

以前、好意を持ち合っていた女性がいました。
会社の中で、その女性に関するウワサが聞こえてきます。ウシオ電機とい
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日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)

2.9

映像はうつくしい。
厳選された美術に、明暗のコントラストがきいた、"300調"の画面。

映画「300」。
300人の兵で、10万の軍勢に立ち向かった人たち。そこから国民全体の戦いがはじまる。
大勢や
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沈まぬ太陽(2009年製作の映画)

2.9

描かれる組合つぶしが、面白い。
人事権による脅し、従業員どうしを競わせる、異性コンパニオンを使った接待、など。
裏金作りも、他の映画ではあまり描かれず、興味深い。
水増し発注など、似たようなことが行わ
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永遠の0(2013年製作の映画)

3.0

個人の意志を強制する、全体主義のおそろしさが希薄。
全体的にさわやかに描かれているが、苦みが描かれていないため、重みが感じられない。
また、死ぬなという怒りのメッセージはあるが、戦争映画としての意味だ
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.8

【現代の神話】
実在の事件をもとにしたというが、普遍的な内容となっており、神話の趣すらある。

物語がしっかりしており、役者も体当たりの演技。

特に、でんでんがスゴい。
温かい親しみのある声と、居丈
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彼女の人生は間違いじゃない(2017年製作の映画)

3.1

渋谷と福島を舞台に、二重生活を送る現代人を描く。

渋谷で「デリヘル」に入るシーンが迫力がある。
全裸になり、「働きます」。
今後、指示に従うことの重みが感じられる。

自宅では、カメラがピッタリと張
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一枚のハガキ(2010年製作の映画)

3.6

戦死した戦友のハガキを、遺された妻に渡しに行くと。。。

良い意味で、紙芝居のような演出が印象的。
"紙"をめくって、"芝居"を見せられているかのような。

物語の筋が通っており、役者の演技も血が通っ
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劔岳 点の記(2008年製作の映画)

3.0

剱岳を初登頂すべく、陸軍測量部が挑む。

大自然の猛威。
雪崩には、年長者をやり込める若者も巻き込まれる。

先端装備で固めた日本山岳会からは、一方的な対抗心を向けられる。
そんな中、支える妻、宮崎あ
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ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

3.2

【映画史に残る1シーン】

ユウレイとなったニシノユキヒコが、少女みなみの口を借りて語りかける。

ニシノユキヒコが語り、1テンポ遅れてみなみが声に出す。
身体はそこになくても、思いは残り、通じる。
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.0

オープニングは雰囲気がある。

本屋でアルバイトしている男と女。
女 「いつも何してるの?」
男 「本屋でアルバイトしているだけ」

知っているはずのことを聞く妙な会話。
まるで、誰か他の人が聞いてい
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

3.8

オープニングのアップテンポでコミカルな路線が良い。

朝の通学。ゴミ袋をあさるカラス。なぜか開かない改札。押し寄せる群衆。露出狂の変態男。それらをけなげに乗り越えていく主人公。
映画のスタンスが分かり
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

2.5

亮平と結婚間近な朝子。
似たタイプの元カレが戻ってきて。。。

誰も居ない海辺。
2人で気兼ねなく話せるはずだが、テクノロジーで護岸され、引き返す。

「お前を一生信じられない」
戻ってきた朝子に対す
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草原の椅子(2013年製作の映画)

2.5

後半のヒマラヤ山脈に入り、映画の視界がひらける。

無言で羊を誘導する羊飼いの老人。
電気は通っているが、まだローテクの木造の家。
日本と共通する点もあるが、旧き良き時代がまだ残っている。

エンドロ
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ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)

3.3

Filmarksの評価より面白い。
現代のミステリと、過去の秘められた恋とが交差する。
ライトノベル原作だが、大人も楽しめる映画となっている。

2つの小説がカギを握っている。
①「切通坂」
両側に崖
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繕い裁つ人(2015年製作の映画)

3.2

「かもめ食堂」のようなほっこりとした映画として始まりながら、徐々にざらついた空気が混じり出す。

その正体は何か。実は、この映画で服は、強権性の象徴でもあります。それを示すシーンが幾つかあります。
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.5

川辺でだべっているだけだが、不思議と成り立っている。
何も起きない展開で、ドラマを成立させるために必要な大きなリアクション。
それも、菅田将暉が演じると、そこに瀬戸君が居るかのように自然に映る。
ただ
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ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

3.2

"仕事"やめても、死なないんですよね。

「ちょっと今から"仕事"しようか」
「この子らと鬼ごっこや」
浮かぶタイトル、「ちょっと今から仕事やめてくる」

これ、やめるのが仕事なのか、"鬼ごっこ"なの
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