藤田武彦さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

藤田武彦

藤田武彦

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三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.2

ラストの画面は、映画史に残る1シーンでは。

役所広司が話しているのか、福山雅治が話しているのか、分からなくなってくる。
器のようなもの、という言葉を見事に映像で表現している。

裁判官との打ち合わせ
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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.0

菅田将暉が、やんちゃな拓児を好演。愛敬がある。
声音を次々に変えるところでは、さすがに怒られているが。

綾野剛も、陰のある青年になりきっている。
ハッパは、急げとせかすだけ。大きな事故につながりうる
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.0

杉咲花が娘役を健気に好演。

その花ちゃんに対するイジメ、イヤですね~。
赤いリンゴを描くところに、青・黄・緑の絵の具を出す。

歩いてもらいたい時は、「歩こう」と言えば、歩けます。
左足を使わない、
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焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)

3.0

焼肉屋の4姉弟+幼馴染の日々。
大変なことがあっても、たくましく生きていく。

それにしても、イジメ、いやですね~。
大人数で、1人を取り囲む。

時生が最後に歩く道。
歯に囲まれているかのような道。
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.0

マジックミラー越しのシーンが印象的。
片方が一方的に見て、書かれたテキストを提示するだけの関係性。
そこから、同じ場に存在し、自らの肉声で語り出そうとする。うつくしいシーンの1つ。

同様のシーンは、
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あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.0

【憎しみの作法・テンプレートを超えて】

菅田将暉が熱演。

しかし、外野が試合やゴングを止めていいんでしょうか?
誰も止めないのなら、次の世代が止める必要があるのかもしれませんが。

"殺せ殺せー"
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.0

世之介みたいな空気を読まない天然キャラは、貴重では。

帰れと言われても帰らない。
食事中にキスをする。

先端デバイスに囲まれ、マニュアルがビルトインされた現代人に対するアンチテーゼでは。

カメラ
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キサラギ(2007年製作の映画)

3.7

アイドルが自殺して1年後。
オフ会に集ったファン5人。
和気あいあいと語らうはずが。
自殺の真相へと迫り始めて。。。

見守りとストーカーの境目はどこにあるのか。
「ラブレターはそのままに」。

どん
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あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

3.6

菅田将暉の炎🔥

観ているだけで、暖がとれる。

他の監督たちは、凡庸な役を演じさせてばかり。
モッタイナイ/

上下5時間あるが、長いとは感じない。
まずは上巻から、観てみましょう/


--- 初
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恋する惑星(1994年製作の映画)

3.5

スタイリッシュな映像と、コミカルなすれ違いのラブストーリー。

テーマソングの流れるあたりが良いですね。

部屋からこっそり声をかけるところなども、かわいらしい。

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

3.1

荻上直子監督、「かもめ食堂」から観たが、空気感は無くなった。
ふつうの日本映画のように感じられる。
描きたいスタイルが変わったのか。

小池栄子がいい演技をしている。
それにしても、手紙を検閲して処分
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シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

3.7

モッくんがまわし姿になる、青春映画。
熱さに入り込まず、ゆるやかにユーモラスに描く。

「吉原アメリカンチアガール」
それを唱えると気分が上がるという言葉。
吉原はどうかと思いますが、面白い呪文ですね
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.8

全編サビのアルバムを聴いているかのよう。
エネルギーに満ちている。

オープニングのタイトルから力が入っており、期待感が高まる。
序盤から力の入った演出が続く。

崖から飛び降りるなど、超人的な活躍(
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

誰だ誰だ誰だ~

「科学忍法」だったのですね。

ガッチャマンの歌詞。


不思議な雰囲気のある映画です。

そこはかとなくユーモアがにじみ出て。

小物や家具もとてもおしゃれで、15年後の今観ても素
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

チャレンジングな意欲作。

盗撮、かっこわるい。
あそこまで大っぴらにやってくれれば、潔い。

懺悔、どうなんでしょう。
毎日ネガティヴな上からの声を聞かせ続ける。
プラスにはならなさそう(^^;
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トイレット(2010年製作の映画)

3.1

ばあちゃんがかっこいい。
最後にトイレに行くのも、ユーモアが効いています(^^)

音楽が一つのテーマになっていますね。

ばあちゃんの前で、赤い光の下、エアギターを奏でるリサ。
あくまでエア。音は出
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ハチミツとクローバー(2006年製作の映画)

3.0

黒の子猫が面白い。
そこだけ写実的に映してはいけないかのような。

不幸の前触れとされているが、実体は小さいもの。

小物のウサギも同じ存在か。
耳と目に天使の羽。
失恋、スランプ、暴力事件とつながる
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

4.1

蝉は7日で死ぬという。
八日目の蝉。
まだ死んでいない、うるさい蝉。

子供の誘拐。
子を奪われた実の親の哀しみはどれほどか。
「死ねばいい」、もよく分かる。

とはいえ4才まで育てた子供を取り返され
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

3.1

高校の悪友2人組の青春。

挫折感が織り込み済みとなっている。
ボクシングの試合に勝つシーンを、ほとんど省略するところなどが印象的。

ところどころにユーモアもにじみ出る。
屋上からカカシを吊り下げる
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LUCK-KEY/ラッキー(2016年製作の映画)

4.2

内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」のリメイク。
オリジナルと並んで名作です。

オリジナルよりヒロインが可愛くなっており、ラブコメ要素もUp。
オリジナルを観た人も楽しめるでしょう。


役者の違いを味わ
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モーターサイクル・ダイアリーズ(2004年製作の映画)

3.2

南米の革命家チェ・ゲバラの、若き日の旅。
ガエル・ガルシア・ベルナルが、革命家となる前の、24才の学生チェを爽やかに演じている。
オートバイで南米を旅し、ハンセン病の村に滞在する。

ハンセン病の村は
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アメリ(2001年製作の映画)

4.0

美しい色使いの画面。
可愛らしい登場人物たち。
ちょっとシュールにコミカルに展開する。

中でもビデオを送り合うシーンが象徴的。
起きることを予め見越しておいて、ビデオメッセージを作っておくおじいちゃ
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幸せへのキセキ(2011年製作の映画)

4.2

引っ越した先が、旧い動物園だった家族。
飼育員たちと、開園にむけて奮闘するが。。。

熊のシーンが感動的。
人に対する野生、人工に対する自然。
短い映像で、見事に表現している。

人間もしっかり撮って
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パピヨン(1973年製作の映画)

3.1

2時間超だが、長さを感じない。

独房のシーンは壮絶。
それに対する、無言の海辺の集落が印象的。
貝を採り、胸のTatooを有力者に移す。

この静寂が、監督の撮りたかった世界では。

「俺はまだ生き
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ANON アノン(2018年製作の映画)

3.7

視覚を乗っ取ることのできる、ANON=匿名。

五感を乗っ取り、無抵抗の相手に対して、至近距離から銃を放つ。

嫌悪感をもよおすシーンですが、繰り返し見せられていくうちに、FPSシューティングゲームの
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

3.0

高評価ですが、お芝居を見ている感が強く、自分には入り込めませんでした。

守護天使が現れる演出は良いですね。

用心棒(1961年製作の映画)

3.2

三船敏郎はしなやかな貫録がありますね。
白黒の画面から、生身の体温を感じます。

対する飛び道具使いが、小憎らしい(^^;
商家の倉を焼いたり、ウソをつき背後から撃ったり。

三船が、家の壁を壊し、天
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12人の怒れる男 評決の行方(1997年製作の映画)

2.9

オリジナルのシドニー・ルメット版「12人の怒れる男たち」を観て下さい。大傑作です。
白黒ですが、気になりません。全く古さを感じさせません。

この作品「評決の行方」は、そのリメイク版です。

緊迫感、
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

4.1

ペルシアの10万の軍勢を迎え撃つ、300人の戦士。

王ですらその声を聞かなくてはならない神官、エフォロイ。その声を無視して、戦いを挑む。

レオニダスが槍を投げるシーンが象徴的。
雨のように飛んでく
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セッション(2014年製作の映画)

3.6

音大生ドラマーと教師の対峙。

フレッチャーが、そこまでするかというほど、今時めずらしいパワハラ体質(^^;

そのフレッチャーの指揮を無視して叩き出すのが、痛快。

やや唐突感のある展開もあるが、ド
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スティング(1973年製作の映画)

3.5

軽快な音楽に乗った、軽妙な詐欺劇。
競馬の馬券売り場をまるごと偽造し、皆で演技してだます。
痛快です。

演技される側を描いた映画として、「トゥルーマンショー」もおすすめです。

スター・トレック(2009年製作の映画)

3.0

J.J.エイブラムス監督。
「Super 8」がFilmarksの評価以上によかったので、こちらも鑑賞。

残念ながら、エンターテイメント性が薄れている。
製作からスピルバーグが抜けた影響か。
映画に
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おしゃれ泥棒(1966年製作の映画)

3.0

「ローマの休日」のワイラー監督 & ヘプバーン主演。

しかし、風刺性に重心を置き過ぎて、物語としての面白さは半減。

同じ監督・主演コンビでも、ローマの休日とは大違い。
映画には脚本が重要だというこ
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.2

「編集の教科書 第1位」

若者を、12人の陪審員が裁く。
人が人の人生を左右することのおそろしさ。

たった一室での会話劇だが、緊迫感のある脚本と演出で、見事なエンターテイメントに。

75才の、注
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E.T.(1982年製作の映画)

4.1

老人に似た姿の宇宙人、E.T.。赤い光で通信する。
英語2文字。"It"=「あれ」のような響きがありますが、エリオット(Elliott)の最初と最後の文字でもありますね。

そのE.T.の持つ花は、な
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