アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

マッドゴッド(2021年製作の映画)

3.1

ずっと汚くてゴチャゴチャした画面が続くのが物珍しくて良かった。30年くらいこんなことを構想してた人間がこの世に存在していたことが何より面白い。結局ミニチュアの魅力のみの映画なので、終盤に惑星直列グラン>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.4

男2女1映画。もちろん傑作。
柄本佑と石橋静河が夜の街を歩くときのフレーム内に何が入っているかどうでもいいと言わんばかりの自由なカメラに痺れる。
柄本佑が足立智充が襲撃されるくだりも不謹慎な笑いにして
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Playback(2012年製作の映画)

4.6

時間と虚実が入り混じる映画の中でも最高峰では?
2周目に突入したときの違和感の重ね方が絶妙。何がどうなっているのか、そんな謎解きはどうでも良く、ただ画面に映されている瞬間こそ現実である。結婚式後にライ
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THE COCKPIT(2014年製作の映画)

3.5

ホントのホントに運動と身体の映画だった。
OMSBがお茶を飲む仕草が異常に良い。

パウ・パトロール ザ・ムービー(2021年製作の映画)

3.5

いやー素晴らしいすね。
派手だが見易いアクション、キャラクター(なんてチープな悪役なんだろう!)、デザイン、見る人を勇気づけるシナリオ、気の利いたオチ、全部良い。ジャリ番の鑑。
切り絵アニメみたいなE
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(1971年製作の映画)

3.8

ほろ苦い少年の初恋の破れる様というおねショタあるあるな話をこんなにも禍々しく撮ってしまうロージー。誕生日会に現れない娘を探すマーガレット・レイトンの形相たるや!怖い怖い。
フッと放り込まれる未来の描写
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ゲーム(1997年製作の映画)

2.5

フリの出来事という前提が(製作陣の間でも)あるからか、いくら荒唐無稽な話になってもビックリするほど勢いが生まれてこない。

ラスト・オブ・モヒカン(1992年製作の映画)

3.5

ダニエル・デイ・ルイスとマデリーン・ストウの初めての抱擁は戦地で行われるべきじゃないか?
メロドラマパートがまるでノレないままでしんどかったのだが、終盤の人々がほぼ棒立ちのままドンドン死んでいく戦闘が
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エボリューション(2001年製作の映画)

3.0

何よりオーランド・ジョーンズのギョロ目。これでキチガイキャラにしないのがライトマンらしい。

ボイス -深淵からの囁き-(2020年製作の映画)

3.6

なんだよネトフリ産でもちゃんと面白いホラーあるじゃん!
少し野暮ったいところはあるが、落ち着いたテンションで不可解な事象を重ねていく前フリがしっかり興味を持続させる。小手先ではない。
ベッドの向こうに
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マネーボール(2011年製作の映画)

3.9

癇癪起こすとすぐ物を投げるブラピが素晴らしい!(実話なのは笑う)負けたのに騒いでるチームにブラピがブチ切れてバットを投げると、転がっていく音が驚くほど長く続く。この映画は本物だと気付かされる。
照明と
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呪詛(2022年製作の映画)

1.2

「ここから怖くなりますよー」と見え見えの演出と演技がひどすぎるので、全てがわざとらしく思えてくる。最悪。耐えきれず(バカらしくなり)50分で再生停止。
POVって客観視を強調することで臨場感を出すこと
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インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.8

ダイジェスト的なオープニングが素晴らしい。簡潔かつ謎を本編に導くワクワク感がある。
序盤のブラジルの市街を駆け回る追走劇、中盤の包囲されてからハルクが現れるまでの焦らし→平野での超人アクション、終盤の
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シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

2.5

低予算なりの奮闘は多少はありつつも、砲座にいる間はずっと面白くない。ぶら下がって赤ん坊の入った鞄を掬い上げるくだりのCGには唖然とした。
グレムリンとステゴロやるのは良いけど、最初からグレムリンが逃げ
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

4.0

一人の男のカウンセリング映画…として極上。児童向け番組への触れ方といいゼメキスが撮ってんのかと思った。
トム・ハンクスが促す一分間の沈黙、思いついてもなかなか出来ない。物凄い胆力のあるシーンだ。その後
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エル(1952年製作の映画)

3.4

1人の精神異常者にスポットの当たるミニマルな構造のためか、エンジンかかるまでかなり野暮ったい(大人しい)。これならヒッチコックやラングの方が面白いもの撮ってると思う(とはいえ充分面白いんですけど)
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ザ・トリップ(2021年製作の映画)

3.3

アイデア数に対してちょっと長いが、ウィルコラらしい俗悪ぶりと軽薄なゴアは堪能した。男に犯されそうになって逃げ惑うオッサンの挙動で笑うの、そろそろ許されなくなると思うので今のうちにやっておこう。
途中参
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ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年製作の映画)

3.5

ひたすら目を映して映画を押し進める。「誰が殺したか」でなく「誰が殺されたか」ということだけを見つめ、怒りを滾らせる。外様のブルース・ウィリスたちは本来纏うべき政治性を完全に捨て去り怒りの化身として難民>>続きを読む

ライズ・オブ・ミュータント・タートルズ THE MOVIE(2022年製作の映画)

2.6

箱みたいなエイリアンが敵でも全然上がらねえー。
触手をビュルビュル伸ばして人を追い回すアクション流行ってるけど、結局単調な画面になるから全然面白いと思ったことがない。

THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

2.9

ジェイク・ギレンホールの一人舞台で密室劇をもたせられるほどのパワーは、少なくとも今のフークアにはない。

アポロ10号 1/2: 宇宙時代のアドベンチャー(2022年製作の映画)

3.9

ロトスコでノスタルジックな映画撮るとこんな珍妙な味わいになるのか。面白い!
幼少期の記憶、主観ナレーション、現実感に欠ける作画、と虚を強調するようなギミックが続き、ラストは寝落ち→発射されるシャトル。
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でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード(2021年製作の映画)

3.3

デカいだけでなく真っ赤という異形さが映像映えする。テキトーなレスキューで作られた仲間たちとテキトーな暴力で事態を解決する。今やジャリ向けでしか許されないような野蛮さがどこかノスタルジック。
雑貨屋でこ
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グレイマン(2022年製作の映画)

2.9

途中まではちゃんと大作アクションやれてて結構面白いのに、プラハを出てからみるみるうちにスケールダウンする。ラストバトルに噴水でかったるい取っ組み合いをペチペチやってるのがつまらなすぎて死ぬかと思った。>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.8

ちゃんと大作感を出せているビッグバジェットで大変良かった。MCUとかDCEUは見習ってほしい。
社交パーティーのレビューは入りが良くないので若干冷めて見たが、拷問シーンでの歌唱と民衆への鼓舞は眼を見張
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.8

とにかく物量で第一次大戦のスケールのデカさをアピールするという、現代技術でリメイクする意味がちゃんとあって良かった。ワンショットの長さとか時折カメラに血飛沫が付着する演出はセンチが過ぎると思うが、お洒>>続きを読む

雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

1.7

特にサバイバル要素を描かないのに異常にギスギスしていくので置いてけぼり感が凄い。
非人間キャラがいて大掛かりな装置もあるならいっそスラッシャー映画になっちまうような露悪性があっても…というのはわがまま
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悪党と呼ばれた男(1951年製作の映画)

3.7

アレン・ロバーツをこます(ガレージ奥の部屋に追い込む)と車が横切って被されるの、良き。死ぬのも一瞬すぎて本当に驚く。
ローレンス・ティアニーが裏切られて気絶してる間に、金は持ち逃げされ仲間は全員死んだ
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冬薔薇(2022年製作の映画)

3.8

現代日本映画でここまで全登場人物が良い役者の良い演技で固められている作品があるのか。特に小林薫ら社員で飯食ってるとこの質感が凄い。石橋蓮司流石。
永山絢斗が別に喧嘩強くないのも良い。ひたすら虚しい存在
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

4.5

緑の礼拝堂に着いてから緑の騎士が動き出すまでの時間の描き方だけで今年ベストの座は固い。なんて贅沢な時間…。

360℃パン白骨化とかしょっちゅう上下ひっくり返る画面とか伸び伸びとした演出がキュート。人
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七人樂隊(2021年製作の映画)

2.7

リンゴ・ラムだけ辛うじて面白い。
パトリック・タムも悪くないがカット割りすぎ。
ツイ・ハークの内輪全開のギャグは見てて死ぬかと思った。

三姉妹(2020年製作の映画)

3.7

2本連続でぶっ壊れた家族もの見てしまった。
ミサで信者全員ヘドバンしながら泣き出すのがパンクで草。三女の旦那がリアル肉バイブなのも壮絶。
家族から少し離れていた長女の娘がブチ切れることで家族が少し再生
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.5

再見。三者三様の小さな絶望。黒沢清の中でも最もアンゲロプロスからの影響が色濃く出ている。井之脇海の演奏にいつの間にか群がる人々とともに去っていく家族で締め。超絶。、
ツダカンのキメすぎた失業者ムーブが
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フロントランナー(2018年製作の映画)

3.8

アルトマンのような人々を順繰りに映していくオープニングからオッとなる。
浮気の密告電話をする女の顔は曇りガラスや髪で隠され、後ろでタバコを吹かしているツレは顕になる聡明な画面造形。ヴェラ・ファーミガが
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