アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

忠臣蔵(1910年製作の映画)

2.5

切腹時にやや奥から人を出し入れするのは、なるべく平面から逃れようとしているで良い。

ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

4.0

彼氏に鼻を折られた女子高生の治療を後部の窓越しに見つめる次男のショットといい、完全に劇映画的画作りなのだが、女子高生が救急車から降ろされた時にタトゥーを擦る腕が映り込むとこに至ってはあまりに作為的すぎ>>続きを読む

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ(1960年製作の映画)

3.5

ジャッキー・ジョセフがマートル・ヴェイルと乾杯をしようとするもコップが全く噛み合わず水ぶっかけられる動きなど、運動が細かい。
ジョナサン・ヘイズが餌を探して街を練り歩くくだりはサイレント的おかしさがあ
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.7

冒頭の海戦が素晴らしい。今の日本でもまだこんなスケールの戦争が撮れる。迫る爆撃音、撃墜した敵兵(この豆粒のように小さくもはっきりと視認できる姿、現代技術を映画的に活かしている)があっさり救出される戦力>>続きを読む

息子の面影(2020年製作の映画)

3.4

ピンボケした照明と火。格調高い画面が続くも編集のリズムが良くない。そんなに長く被写体を撮らんでも。

ミッドナイト・ミート・トレイン(2008年製作の映画)

3.8

ブラッドリー・クーパーが彼女に愛想笑い(常識との決別)をしてから店外に立つヴィニー・ジョーンズを見つめるショットが激熱。二人の狂人が対等になる瞬間、映画にもギアが入る。
「高速移動する細長い密室」とい
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フランケンシュタイン(1910年製作の映画)

3.1

カーテンの隙間からズルっと出てくる怪物が中々におぞましい。
尺の2割くらいを怪物誕生シークエンスに費やすのは怪奇映画として素晴らしいと思う。

最強のふたり(2011年製作の映画)

2.5

それなりに面白かった記憶はあるが、障害者と黒人にホモソーシャルさせるという社会的に最高のポジションからブラックジョーク飛ばされても鼻白むだけだよなー。教養を求める人間が至高みたいな価値観を全面に出して>>続きを読む

森の彼方に(1949年製作の映画)

3.5

このベティ・デイビスはバカすぎるというか、愛に狂ったのではなく最初からイカれたジコチューなので極端な行動にエモーションが生まれない。その辺が『白昼の決闘』や『ルビイ』との差。
とはいえ、最終盤の追い込
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ロスト・シティZ 失われた黄金都市(2016年製作の映画)

2.9

チャーリー・ハナムの声質が良い。一度目の探索から帰還してからの演説の説得力はこの声にだいぶ頼っている。
前半は更に30分は削れたろうし各場面のエネルギーも物足りないのはその通り…という気持ち。一次大戦
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スキャンダル・シート(1952年製作の映画)

3.5

殺人を犯したばかりに追い詰められていくブロデリック・クロフォードが迫真。
ヘンリー・オーニル殺害時のどちらが被害者かわからなくなるような切り返しが見事。終わったアル中しかいない酒場の異様さ!電話中に音
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KIMI サイバー・トラップ(2022年製作の映画)

3.6

面白い!マジで2020年代に『裏窓』やっとる。
矢継ぎ早にイベントを起こすためにあれこれやってて偉い。特に会社から逃げ出してからの30分くらいの詰め込みっぷりが素晴らしい。車に拉致られそうになるのを側
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平和に生きる(1947年製作の映画)

3.3

黒人がドイツ兵に見つかったときの笑顔が良い。イタリア人ほど宴会で騒いでるのが似合う人種も他にいないかもしれぬ。

どろ沼(1953年製作の映画)

3.1

どこか異様なセット。
深い縦構図の路地裏から抜け出して待ち構えてるお巡りと鉢合わせるショットとか何なんだ。

忍者武芸帖 百地三太夫(1980年製作の映画)

3.3

再見。
真田広之のなんと素晴らしいスターぶり。動きも声も表情も良い。秀吉に会いに行って護衛の女たちと乱闘するくだりが猿の如きで感嘆する。
キモさ極まる夏八木勲や相変わらず笑顔が眩しすぎる佐藤允もさいこ
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ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪(2013年製作の映画)

2.5

CGがあまりにも軽い。軽すぎる。
せめて血の量を増やしてくれたら…。

消された証人(1955年製作の映画)

3.7

ダンスから突然始まる銃撃戦の迫力◎。
キャサリン・アンダーソンの死を知らされたジンジャー・ロジャースが怒りと嘆きをぶちまけるときに挟まれる、EGロビンソンの厳しい表情。ここでこの演技ができることと挟め
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もしお許し願えれば女について話しましょう(1964年製作の映画)

3.1

ヴィットリオ・ガスマン九変化。
7話が抜群に良い。歌い続ける男を画面端に追いやるように後退するカメラから始まり、歌って暴れるガスマンの躍動感が素晴らしい。

17才 旅立ちのふたり(2003年製作の映画)

3.0

川辺で手紙を読むショットの確かな感覚が澤井信一郎であーる。

レポマン(1984年製作の映画)

3.9

どこまで考えて話作ってるのか全く分からなくなる行きあたりばったりなシナリオから宇宙まで行ってしまうラストにクラクラする。最高。その癖撮り方はきっちりしているのはロビー・ミューラーのおかげか?
もろ『キ
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ルパン三世 ルパンVS複製人間(1978年製作の映画)

3.5

マモーに再び挑もうとするルパンとそれを止めようとするも惹かれてしまう次元のくだり、激渋。こことアバンがピーク。
燃えながら彷徨い歩くマモーの絵が素晴らしい。

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

3.6

10何年ぶりかの再見。
冒頭のカーチェイスで森を突っ切ると割れたフロントガラスから小鳥が入ってくるのが素晴らしい。
しかしそこからクラリスに合流するまでは明らかに映画が停滞していて「そもそもこの映画1
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王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件(2010年製作の映画)

2.9

CGが安く重さが無いのだが、流石にツイ・ハークなので舞のように一定以上の面白さをもたせる。
リー・ビンビンが腹をぶち抜かれるシーンはわざわざワイヤーに引っかかるくだりをゆっくり撮るのでダチョウ倶楽部的
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ドカベン(1977年製作の映画)

3.5

看板から出てくるOP素晴らしすぎる。東映はこういう境界線の越え方を流石によく分かってる。
高品正広の岩鬼めちゃくちゃ良いなぁ…。山田兄妹が帰宅する横移動の下をひょこひょこ駆けていく姿が微笑ましい。
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模倣の人生(1934年製作の映画)

3.5

葬儀の泣かせならサークを上回っているやもしれん。ゆっくりと引いていくカメラ、涙を抑えきれなくなるフレディ・ワシントン。

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.5

誰もが言っていることだがフェリーニ『悪魔の首飾り』が超絶怖くて素晴らしい。ほんとに映画好きだよなフェリーニさんよぉ〜。なんてったってよく分からない子供が一番怖いって分かってるもんねえ。
ガチのホラーを
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告白(2010年製作の映画)

1.3

「どっかーん」が泣くほどひどい。ジャリ番でもやらねえよ、あんなチープなイメージ映像。
撮影も演技も演出も到底劇場サイズの画面に耐えうる代物ではないが、配信全盛の今なら割と受け入れられるのかもしれない。
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わが愛の譜 滝廉太郎物語(1993年製作の映画)

3.8

引きの絵が強い。カメラの距離に絶対的な自信を感じる。慎ましくもケレン味のある映像、素晴らしい。
勿論、血は画面いっぱいに広がるほど吐かれる。

ガン・ホー(1986年製作の映画)

3.2

そりゃ極端で無茶な日本描写には笑ってしまうが、ラストの日米合同で工場を再稼働させるくだりにはベタながら感動する。

レスリー・チャン 嵐の青春(1982年製作の映画)

3.3

若者の情動爆発系映画。バスで乳繰り合って他の乗客を追い出した末に駅弁しながら降車するの、イキりまくってて笑う。
この題材ならやはり暴力で死ぬのが定石だが、まさかチャンバラ始まるとは思わなかった。何事?
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日本一短い「母」への手紙(1995年製作の映画)

3.4

あまりに安っぽいお涙頂戴話を映画にするのが職人。
十朱幸代が原田龍二に正体を告げられたときのクローズアップを入れるタイミングが完璧。原田龍二のトラックの轢かれ方も静かに生々しくてドキッとする。
裕木奈
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ジャッカー(1988年製作の映画)

4.8

「家族を殺され誘拐された少年が険悪な関係の殺し屋2人を車中で出し抜こうとする」というプロットからもう素晴らしく、演出も全く負けていない。脚本家上がりの監督として最良の仕事がなされている。
ロイ・シャイ
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BARに灯ともる頃(1989年製作の映画)

3.2

あの手この手で90分の会話劇を魅せる。街映画として印象深いロケーションと照明。バーでご機嫌なミュージックが流れるとカメラが寄って切り返しが始まるのにワロタ。
父子でプリクラ撮ってるの凄すぎる。当時のイ
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この愛のために撃て(2010年製作の映画)

3.5

面白い!男が車に轢かれるOPからひたすらアクションでドラマを紡ぐ。妻が拐われるの開始7分くらいじゃなかったか?良くできている。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.0

「才能がない私はこんな挫折感を抱いて生きていくしかないのです」みたいな話、世相を反映してるんじゃなくて誘導してると思うのだが…。こういうのを見て自傷しながらマスかく心理は全然わかんねえ。嘘くさい苦味。>>続きを読む