ナガエさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ナガエ

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親密さ(2012年製作の映画)

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「ビックリマンチョコ」みたいな映画だな、と思った。なかなか評価の難しい映画だと思うが、僕としては観て良かった。


この映画を観るに至った流れをまず書いておこう。

「濱口竜介」という監督の名前は、去
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国境の夜想曲(2020年製作の映画)

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僕はこの映画に「退屈さ」を感じてしまった。
それは、良くないことだと思う。

以前、『こうして世界は誤解する』(ヨリス・ライエンダイク/英治出版)という本を読んだことがある。「アラビア語が話せる」とい
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夢みる小学校(2021年製作の映画)

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メチャクチャ面白かった。そうか、「日本の教育の枠組み」の範囲内でも、ここまでぶっ飛んだことができるのかと、その点が一番グッときた。日本では不可能だと思っていた。なんだ、可能性あるじゃんか、日本も。>>続きを読む

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

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少し前にこんなことがあった。テレビで「衝撃映像」を見て、スタジオでゲストがコメントを言う番組を見ている時のことだ。

外国で、水没した道路で立ち往生している車を見つけたトラクターの運転手が、水没した車
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テレビで会えない芸人(2021年製作の映画)

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いやー、メチャクチャ面白かった!

「面白い」と感じる要素は多々あったが、まず単純に、芸人・松元ヒロの話が面白い。彼は「テレビでは扱えないネタ」をやるからテレビに出られないわけだが、映画館で最も観客が
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戦慄せしめよ(2021年製作の映画)

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良い部分はとても良く、悪い部分はとても悪い映画だった。

悪い部分から書いていこう。

冒頭の40分ぐらいは、ひたすら眠かった。ほぼ寝落ちしかけてたので、ちゃんとした記憶があるわけではないが、それでも
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クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

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非常に良い映画だった。映画の物語そのものは実話ではないそうだが、実際に「ユダヤ人・アラブ人混合の管弦楽団」が存在するらしく、そこから着想を得て生まれた物語だそうだ。

「世界で最も解決が難しい」と言わ
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SHELL and JOINT(2019年製作の映画)

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久々に、何のことかさっぱり分からない映画だったなぁー。

テーマが「生と死」なのは分かった。あと、小さな話がたさん連なった話で、その中には興味深い話もあった。

でも、結局なんだか分からなかったなぁ。
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シルクロード.com ―史上最大の闇サイト―(2021年製作の映画)

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面白かった。これが「実際に起こったこと」だとは。誰かが脚本を書いたんじゃないかって思うぐらい、「あり得ないだろ」という展開を見せる。

さて、先に書いておくべきことがある。この映画は冒頭で、

【これ
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声もなく(2020年製作の映画)

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奇妙な、とても良い映画だった。
何が一番凄いって、この映画の中でほとんど描かれなかったことが、最も印象に残るという点だ。

簡単に設定を説明するとこうなる。ある理由から、数日女の子を預かってくれと言わ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

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映画を観ながらずっと、「なんでこんな映画が成立したんだろう」と考えていた。その疑問は、物語が進むに連れてどんどん大きくなっていく。

僕はこの映画を観る前、映画については予告で流れている程度の情報しか
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無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

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これが実話か。
さすがにキツイ。

映画のかなり早い段階で出てきた、

【一緒に私をいじめていいよ】

というセリフが、何よりも辛かった。


この映画は、台湾のろう学校で実際に起こった性的虐待事件を
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偶然と想像(2021年製作の映画)

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天才の極みだわ、ホント。凄すぎ。

しかしホント、『ドライブ・マイ・カー』を観て良かった。濱口竜介という監督のこともそもそも知らず、『偶然と想像』って映画の存在は視界に入ってたけど、正直観るつもりがな
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

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最近、涙腺がぶっ壊れてるのかもしれない。
まあ号泣させられましたわ。

この映画を観ようと考えた自分の判断を褒めてあげたい。
普通なら、観ていない映画だと思う。
なんとなく「よくある学園モノ」のような
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香川1区(2021年製作の映画)

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すげぇ映画だったなぁ!新年早々、とんでもなく良い映画を観た!正直、他に観たいと思う映画がたくさんあれば、観る候補から外してただろうってぐらい、全然期待していなかったので、マジで驚いた。

ってか、選挙
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なれのはて(2021年製作の映画)

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なかなか面白い映画だった。

テレビやネットの記事で、「定年後は東南アジアなどの物価が安いところに移住して年金暮らし」などと特集されることがある。あるいは東南アジアでなくても、日本の田舎への移住でもい
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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面白かった。だからビックリした。ビックリしたのは、個人的な理由だけど。

普段やらないことだけど、どうも評判が良い作品だと感じたので観ようと思った。良い映画だった。


村上春樹の小説を読むといつも、
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エッシャー通りの赤いポスト(2020年製作の映画)

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最終的には面白い映画だった。

良かった。

正直、最初の1時間半ぐらいは、これ大丈夫かよ、と思っていた。
ただ途中で、「この映画全体の設定」と「この映画に出演している役者たちの境遇」がオーバーラップ
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ゲッベルスと私(2016年製作の映画)

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『今の人たちはよく言う。
もし自分たちがあの時代に生きていたら、もっと何かしていた、と。
虐殺されたユダヤ人たちを助けたはずだ、と。
彼らの言うことは分かる。
誠実さから出た言葉なのだろう。
しかし彼
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ユダヤ人の私(2020年製作の映画)

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とてもつまらなくて驚いた。

このような作品に対して面白い・面白くないという評価をすべきではないという意見もあるかもしれないが、僕はした方がいいと思っている。というのも、「真実」に興味を持ってもらうた
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

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これはよく出来てる映画だなぁ。面白い。とにかく、ストーリーがとても良く出来てる。

正直、物語の中盤ぐらいまで、何が起こっているのか全然理解できない。「行方不明になった女性がいる高原での男女の関係」の
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

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この映画では、「テフロン加工」などで有名な「テフロン」という商品も関係する。

つまり、僕らとも無関係ではない、ということだ。

さらに、「テフロン」の原料となる「PFOA」という化学物質は、カーペッ
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

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やはり「幸せ」について考えることは難しい。

世界的映画監督に見いだされ、『ベニスに死す』の主演に大抜擢、「世界で一番美しい少年」ともてはやされ、憧れの存在となったビョルン・アンドレセンの生涯は、なか
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ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版(2000年製作の映画)

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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を初めて観た。胸くそ悪い物語だが、観て良かった。公式HPによると、2022年6月に国内上映権が終了するらしいので、今回が劇場公開されるのが最後になるそうだ。劇場で観たいと>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

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面白かったかどうか、と聞かれると、ちょっと答えにくい。ただこの作品なんとなく、ドキュメンタリーとして高く評価されているように思うのだけど(この感想を書いている時点でまだレビューなど観てないので詳しくは>>続きを読む

街は誰のもの?(2021年製作の映画)

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面白かった。

まずこの映画その存在を知った時に感じたことは、「街は誰のもの?」というタイトルが実に秀逸だ、ということ。今まで僕は、そんな問いについて考えたことがなかったからだ。

そこで、この映画の
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クナシリ(2019年製作の映画)

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個人的には、そこまで面白いとは感じられない作品だった。

普段、これから観ようとする映画について詳しく調べない。どんな映画なのか特に想像していたわけではないのだけど、なんとなく「思ってたのとは違った」
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天才ヴァイオリニストと消えた旋律(2019年製作の映画)

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僕は勝手に、実話を下にした映画だと思っていたのだけど、どうもそうではないようだ。でも、実話だと言われても違和感がないくらい、リアリティのある映画だった。

まずは内容から。
物語は、1951年のロンド
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ダ・ヴィンチは誰に微笑む(2021年製作の映画)

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いやー、面白かった!こんな話が美術界で起こってたことなんてまったく知らなかったし、誰かが展開を考えてるんじゃないかって思うくらい、次々に起こる展開がフィクションっぽい。登場人物の1人が美術界を「いか
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ザ・レッド・チャペル(2009年製作の映画)

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やっぱり、マッツ・ブリュガーって監督、ぶっ飛んでるんだな。『誰がハマーショルドを殺したか』も『THE MOLE』も異常な作品だったけど、この『ザ・レッド・チャペル』もとんでもない映画だった。

マッツ
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

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凄い映画だ。何よりも、サシャが凄い。

【「私は女の子だ」とずっと言い続けていました】

映画の中心にいるのは、男の子として生まれたが、心は女の子というサシャだ。映画は、サシャが小学2年生の時期を切り
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1941 モスクワ攻防戦80年目の真実(2020年製作の映画)

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とても良い物語だった。
だからこそ、どう受け取るべきか難しい。

それは、私が抱く「ロシア」という国への偏見が関係している。

ロシアには、どの程度「表現の自由」があるのだろう?

私は、ドキュメンタ
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

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これは面白い。

「面白い」という表現は、ある意味で不謹慎なのだが、敢えて言おう。

メチャクチャ面白い。

この映画(この映画で描く「芸術作品」)は、「アートがこれほどまでに鮮烈に、皮肉に、センセー
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ひらいて(2021年製作の映画)

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内容に入ろうと思います。
愛は、高校でも目立つタイプで、はしゃいでる系の友達と仲良くしている。しかしそんな愛は、同じクラスの寡黙なたとえに片想いをしている。たとえは勉強ができるがあまり周りと関わろうと
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これは君の闘争だ(2019年製作の映画)

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メチャクチャ良い映画だった。

これはホント、特に若い人ほど観に行った方がいいんじゃないかと思う。

別に、「この映画に出てくる若者のように闘え」なんて思ってるわけじゃない。でも、「何に疑問を抱くのか
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

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いやぁ……さすがに、ちょっととんでもないものを観た、と思う。

「アメリカという国」の見方が変わる。

もちろん、「こういうことが起こっているだろう」というイメージはあるけど、でも同時に、「それでも『
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